皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。
「オールオン4とは?」「オールオン4とインプラントの違いは?」などの疑問をお持ちの方はいませんか。
今回は、オールオン4の概要やオールオン4のメリット・デメリット、オールオン4の治療のステップなどを解説します。ぜひこの記事を参考に、オールオン4についての理解を深めてください。
目次
オールオン4とは?
オールオン4とは、顎の骨に最小4本のインプラントを埋め込むことで、12本の連結した人工歯を固定する治療方法です。
従来のインプラントは、1本の歯に対して1本のインプラントを埋め込む必要があります。
オールオン4は、通常のインプラントより少ない本数で多くの歯を固定できます。少ないインプラントで治療を行えるので、身体的な負担や費用を抑えることができるでしょう。
オールオン4のメリット・デメリット
オールオン4のメリット・デメリットをご紹介します。
オールオン4のメリット
オールオン4のメリットは、以下のとおりです。
- 治療期間が短い
- 身体への負担を軽減できる
- 顎の骨の量が不足していても治療できる
- 治療費を抑えられる
それぞれ詳しく解説します。
治療期間が短い
オールオン4は、インプラントを埋め込む手術当日に上部構造とよばれる人工歯を固定できます。そのため、通常のインプラントより治療期間が短いことがメリットです。
一般的なインプラントでは、以下のプロセスを踏む必要があります。
- 顎の骨に穴をあける
- 人工歯根を埋め込む
- 人工歯根が骨と結合するまで待つ
- 人工歯根と人工歯を結合する
インプラントは人工歯を結合するまでに5か月ほどかかります。オールオン4は、1日で人工歯を取り付けることが可能なのです。
身体への負担を軽減できる
オールオン4は、最小4本のインプラントで上部構造を固定できるので、通常のインプラント治療に比べて身体への負担を軽減できます。
インプラントを埋め込むには顎の骨に穴をあける必要があるので、穴をあける本数が多くなれば身体的負担が増大するでしょう。オールオン4は身体への負担が少ないので、高齢者の方でも治療を行うことが可能です。
顎の骨の量が不足していても治療できる
オールオン4は、顎の骨の量が多い部分を選んでインプラントを埋め込むので、顎の骨量が不足していても治療ができます。
通常のインプラント治療を行う際は、顎の骨量が不足している場合に骨の量を増やす骨造成を行う必要があります。
しかし、オールオン4では骨造成を行わずにインプラントができる可能性が高いです。
治療費を抑えられる
オールオン4はインプラントの本数が少ないので、治療費を抑えられます。
症例によって異なりますが、通常のインプラント治療では何十本もインプラントを埋め込むケースも少なくありません。インプラントの本数が増えれば増えるほど、高額な治療費が必要です。
治療費をできるだけ抑えたいと思っている方には、オールオン4が適しているでしょう。
オールオン4のデメリット
オールオン4のデメリットは、以下のとおりです。
- メンテナンスが必要である
- 残っている歯の抜歯が必要な場合がある
- 治療できる歯科医院が限られている
それぞれ詳しく解説します。
メンテナンスが必要である
オールオン4の治療後は、最低でも1年に1~2回のメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると、インプラントが破損する可能性があるためです。
しかし、通常のインプラントでもメンテナンスは欠かせません。インプラント治療を受けた場合は、口腔内の健康のためにメンテナンスを受けましょう。
残っている歯の抜歯が必要な場合がある
オールオン4の治療を受ける際に歯が残っている場合は、すべて抜歯する必要があります。残っている歯の状態によりますが、抜歯後に腫れて強い痛みが出ることもあるでしょう。
治療できる歯科医院が限られている
オールオン4を行うには専門的な技術と経験が必要なので、治療できる歯科医院が限られます。経験豊富な歯科医師が在籍していることはもちろん、専用の設備や機器も必要になるでしょう。
オールオン4の治療ができても、治療実績が少ない歯科医院の場合はトラブルへの対処がうまくできない可能性があります。治療が失敗するリスクが高まるので、歯科医院の選び方が重要です。
オールオン4と一般的なインプラントは何が違う?
オールオン4と一般的なインプラントの違いは、体にかかる負担の大きさでしょう。
一般的なインプラントは、10本以上のインプラントを埋め込む必要があるケースも珍しくありません。手術時間が長くなるのはもちろん、痛みや腫れなど体への負担も増大します。
オールオン4は、上の歯がすべてないケースでも最小4本のインプラントで治療ができます。1本1本埋め込むよりも、体への負担が少ないでしょう。
また、一般的なインプラント治療では長期間にわたって治療を行う必要がありますが、オールオン4では即日仮歯を入れられます。
オールオン4の治療のステップ
オールオン4の治療ステップは、以下のとおりです。
- カウンセリング
- 精密検査
- 治療方針の決定
- 手術
- 最終的な人工歯の取り付け
それぞれ解説します。
カウンセリング
カウンセリングでは、オールオン4の治療方法やメリット・デメリットの説明を行います。患者さまの歯の本数や顎の骨の量、骨密度によっても、オールオン4の治療方法が変わるでしょう。
事前に大まかな費用や治療期間を相談します。精密検査後に費用や治療期間が大きく変わる可能性もあるでしょう。
精密検査
歯や骨の状態を正しく把握するために、精密検査を行います。歯科医院によって異なりますが、以下の検査を実施する場合が多いです。
- 歯周検査
- 口腔内写真撮影
- CT撮影
- パノラマレントゲン撮影
持病がある方には、精密検査のほかに内科主治医への相談が必要な場合があります。
治療方針の決定
オールオン4治療の最終的な費用や治療期間、具体的な治療の進め方の説明を行います。要望や疑問点などがあれば相談できるので、少しでも気になることがあれば質問しましょう。
手術
インプラントの埋入手術を行い、人工歯とインプラントを結合させるアバットメントを装着します。歯茎を切開した部分の縫合も行います。
外科手術終了後は出血が落ち着くまで休憩し、仮の人工歯を装着したら手術完了です。
最終的な人工歯の取り付け
仮の人工歯を装着して噛み合わせの確認などを行い、6か月程度経過したら最終的な人工歯を取り付けます。
人工歯を装着したら終了と思う方もいますが、インプラント治療後は必ず定期メンテナンスを受けましょう。インプラントにトラブルが起きた際、保証を受けるにはメンテナンスを受けていることが条件の場合が多いです。インプラントを長期的に機能させるためにも、メンテナンスに通ってください。
オールオン4の費用
オールオン4の費用相場は、片顎で2,000,000〜3,000,000円です。治療費の相場に大きな幅があるのは、人工歯の素材によって費用が異なるからです。人工歯の素材は、ハイブリットセラミックやセラミックなどから選択できます。
歯科医院によって治療方針や治療技術などが異なることも、治療費に影響するでしょう。費用が安いオールオン4治療は、十分な診断や検査などのプロセスを省いている可能性があるため、費用の安さだけで歯科医院を選ばないように注意してください。
オールオン4はどのような人におすすめ?
オールオン4がおすすめの人は、以下のとおりです。
- 総入れ歯を使用している人
- 費用を抑えたい人
- 顎の骨が少ない人
- 虫歯などで多くの抜歯が必要な人
オールオン4は、総入れ歯よりも顎の骨にしっかりと固定できます。違和感なく装着でき、強く噛むことが可能です。
また、少ないインプラントで治療を行えるため、治療費を抑えたい方にも向いているでしょう。
さらに、顎の骨が少ない人でも治療を受けることができます。虫歯などで残っている歯の本数が少ない人も、オールオン4が適しているといえます。
1〜2本だけインプラントにしたいと考えている人には、オールオン4は向いていないでしょう。
まとめ
今回は、オールオン4の概要やオールオン4のメリット・デメリット、オールオン4の治療のステップなどをご紹介しました。
オールオン4のメリットは、治療期間が短いことや体への負担が少ないこと、治療費を抑えられることなどが挙げられます。デメリットとしては、残っている歯を抜歯する場合があること、治療できる歯科医院が限られていることなどが挙げられるでしょう。
オールオン4は高額ですが、メリットも多い治療です。メリット・デメリットを把握し、自分に適した治療かどうかしっかりと考えて、オールオン4を選択してください。
インプラントやオールオン4でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!