なぜ歯のクリーニングが大切か?
こんなことでお悩みではありませんか
- よく歯を磨いているつもりなのに、小さい頃からむし歯で苦労している
- 歯肉がよく腫れてしまう
- 歯の表面がすぐ黄ばんでしまう
- 唾液が少なくて悩んでいる
- 病気などの際、口に不快な症状が出やすい
⇒これらの原因のひとつが「バイオフィルム」です。
むし歯や歯周病の原因となる「バイオフィルム」とは?
むし歯や歯周病は、ある特定の細菌が引き起こす感染症です。毎日の歯磨きでも取りきれずに、長い時間、歯の表面に残された細菌のかたまり(プラーク)は、やがてフィルム状に強固にこびりつき、増殖します。古くなったプラークが作り出すこの細菌の巣「バイオフィルム」は、他の異物の侵入を拒む性質があり、うがい薬なども効果が発揮できません。ちょうどお風呂場や流しのパイプの内側に付着している汚れと同じようなもので、こうなるとハブラシでどんなに丁寧に磨いても、なかなか取り除くことができません。
バイオフィルム
定期的な「歯のクリーニング」でこの「バイオフィルム」を取り除くことが、あなたが抱える“お口の悩み”を解消する糸口になります
歯のクリーニング法
プロが行うお口のお掃除です。以下のような方法を用いて、それぞれの利点を最大に生かせるよう、患者さんの状況に応じて組み合わせ、段階的に行います。
1. ハンドクリーニング
毎日のブラッシングでもみがき残しがちな歯間部や隣接面のプラークを、歯ブラシやフロス、歯間ブラシなどを用いて、プロのソフトなハンドクリーニングで除去します。舌の表面の汚れ「舌苔(ぜったい)」も舌ブラシなどを使ってケアします。
2. PMTC (Professional Mechanical Tooth Cleaning)
専門的なさまざまな回転器具を用いて、主に表面積の大きな部位のバイオフィルムを機械的に破壊し除去する方法です。歯石除去とは異なり、生きた細菌が多く含まれる古い歯垢の除去が目的です。
PMTCの特徴は、爽快感と快適さにあります。歯のクリーニング専用に開発された特殊なブラシやゴムのカップなどを使うので、痛くありません。プラークに含まれる細菌を落とすことにより、歯肉の腫れや痛みを改善し、むし歯や歯周病を予防するのみならず、タバコや茶渋などの汚れもとれ、歯の表面はツルツルになってとても気持ちがよく、汚れもつきにくくなります。
PMTCの手順
固着性の強いバイオフィルムは、ブラシと研磨粒子の粗いペーストで除去します。
ラバーカップと研磨粒子の細かいペーストを用い、表面の汚れを落とします。
プラスチックのチップを使って、歯と歯の間の汚れを落とします。
歯周ポケット内部のバイオフィルムも除去します。
さわやかな洗浄液で、お口の中をきれいに洗います。
3. 歯面清掃器によるディプラーキング
アミノ酸パウダーをエアーとともに吹き付けることで、歯肉縁上・縁下のバイオフィルムを除去、歯周ポケット内を清掃します。パウダーはたんぱく質構成要素のアミノ酸(分子量が最小のグリシン)であり、歯肉にやさしい素材です。バイオフィルムを短時間で吹き飛ばし、効率よく歯面清掃ができます。
3DSなどの科学的除菌処置の前準備にもたいへん適しています。
4. ルートプレーニング(歯周病の方対象)
超音波スケーラーやハンドスケーラーを用いて、ポケットの奥の歯垢や歯石を徹底的に除去します。