特定保健指導が当院にて、公費で受けられます
特定検診でメタボリックシンドローム等の診断を受けた方に関しては、公費(保険)にて特定保健指導を実施いたします。
特定保健指導とは?
40歳~74歳までの公的医療保険加入者全員を対象とした生活習慣病予防健診(特定健診、いわゆる「メタボ検診」)を受けた後に、メタボリックシンドロームのリスク数に応じて、生活習慣の改善が必要な方に行われる保健指導のことです。
歯科医院で行なう特定保健指導のメリットは?
メタボリックシンドロームがもたらす重大な生活習慣病として、糖尿病、がん、脳卒中、急性心筋梗塞の4つがあります。
これらの疾患の上流に位置するのが、成人の約9割が該当するといわれる歯周病です。歯周病菌の持つLPSという内毒素は、IL-1やIL-6, TNF-αなどの炎症性物質を産生しますが、これは4つの疾患の発症を促進するといわれる物質です。近年「ペリオシンドローム(歯周病症候群)」という単語も生まれているように、歯周病菌がもたらすこの炎症性物質は、日々微量ながら歯周ポケットから血管内に侵入して全身をめぐり続け、全身の血管壁を痛めてしまいます。重大なこれらの全身疾患を発症させないためには、歯周病を予防改善することが必須となってきます。
また、メタボリックシンドロームの上流には、歯の喪失や歯周病などによる「咀嚼機能の低下」、また「う蝕(むし歯)」の存在があります。う蝕の原因は炭水化物の頻繁な摂取であり、放置すれば高血糖からⅡ型糖尿病へとつながる可能性があります。さらに、噛む機能が低下していると、食物繊維の豊富な野菜類、噛み応えのある肉類など、摂らなければならない栄養素が摂りづらくなり、反対にやわらかい炭水化物の摂取量のみが増加してしまい、その結果内臓脂肪は増加していきます。
当院では、歯科治療において長年培ってきた数々の知見をもとに、歯科ならではの観点から、食や生活習慣に起因する全身の健康状態を改善するための指導を、当院専属の管理栄養士が行ないます。
血管壁が傷害される
特定保健指導は、リスクの程度に応じて「動機づけ支援」と「積極的支援」の2つのタイプに分類されます。ただし、「積極的支援」であっても、65歳以上のかたは「動機づけ支援」の対象になります。また、高血圧症、脂質異常症または糖尿病の治療で服薬中のかたは、特定保健指導の対象とはなりません。
特定保健指導を受けるには
- ご加入の保険者から「特定保健指導利用券」が届きます。
- 受診案内もしくはご加入の保険者のホームページなどで、当院が特定保健指導委託先機関として掲載されているか、ご確認ください。ご案内がない場合は、保険者にお問い合わせください。
- お電話で、特定保健指導を受けたい旨をお申し出ください。
指導の日時を調整し、ご予約をお取りいたします。 - 当日は被保険者証と特定保健指導利用券、特定検診の際の結果表を受付にご持参ください。
- 利用券に記載された保健指導区分の内容の指導をお受けいただきます。
- 利用券に示された自己負担額(保険者によって金額は異なります)をお支払いください。