神奈川県綾瀬市の武内歯科医院。インプラント治療を中心に、座間市・海老名市・大和市・藤沢市からも来院可。在宅サービスとして訪問歯科・往診歯科も対応しています。

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予防歯科

歳を重ねても「歯」で苦労したくない人へ

どんな病気でも、最良の治療は「予防」です。それは、「歯」もまったく同じ。しかし多くの人は、むし歯や歯周病など、症状が出てから治療に通う場合がほとんどですよね。歯が悪くなるたびに治療を繰り返していたのでは、決してプラスになりません。

◆事例:むし歯のたびに「治療」を続けてきたAさん(40代女性)の場合

子供のころから、むし歯が見つかるとひどくならないうちに、きちんと歯科医院で治療を受けてきたというAさん。
お口の中を拝見すると、とても40歳とは思えないような黒々とした金属の歯がずらり。失った歯は2本、治療していない歯もほんのわずかで、歯周病も年令の割に進んでいました。
実はこういう人がとても多いのが現状なのです。
歯が痛くなってはじめて「治療」を受ける。そして、一度治療したはずのむし歯がまた痛くなって、再び来院。さらに歯は削られて、詰め物がひと回り大きくなる。それを繰り返しているうちに、気づけば口の中は、治療のあとでボロボロに――。

Aさんのようにならないようにするためには、どうしたらよいのでしょうか?

その答えこそが「予防歯科」です。

歳を重ねても、健康な「歯」を維持したい人は、健康な状態のまま、早い段階で「予防」をはじめることが大切です。歯や歯ぐきの病気には、必ず原因があります。原因をなくし、生活習慣やからだの弱点を改善する「予防」こそが本当の“治療”なのです。

世界の常識「予防歯科」

美容院に通うように、歯医者に通う「習慣」を

「えっ、むし歯がないのに、歯医者に行かなければいけないの?」――日本では、まだまだそう感じる方が多いようです。事実、治療ではなく「健康管理」のために、歯科医院を定期的に利用している人は、まだわずか。悪くもないのに歯医者に通う。それを面倒くさいと思う人も多いかもしれませんが、実は、これは世界ではすでに「常識」となっていることなのです。

特に英国や北欧では、治療中心の医療から、「予防」へと移行しています。子供はもちろんのこと、大人も自分の健康を守るため、また多額の治療費を避けるために、たとえ悪いところがなくても、定期的に歯医者さんに通院しています。まるで美容院で髪をセットしてもらうように、日常的な習慣になっているのですね。

「マイ・ハイジニスト」を持ちましょう!

あなたの「お口の健康」を守るためのかかりつけ・歯科衛生士

歯科で主に健康を守る業務を専門にしているのは、「歯科衛生士(デンタル・ハイジニスト)」です。まずはみなさんも、自分の担当の“ハイジニスト”を持つことからはじめてみませんか?

私たちは、ひとりでも多くの方が、歯科医院の利用の仕方を変えることを願っています。治療をするためではなく、「健康を守るため」に歯医者を活用してください。「マイ・ハイジニスト」と「予防歯科」――これがあなたのお口の健康を、長く守るための合言葉です!

★歯科衛生士――デンタル・ハイジニストからひとこと!

小田原由利恵

私は主に診療室で口腔保健指導、予防歯科処置、専門的な歯周病の処置、プロフェッショナルクリーニングなどを担当しています。担当した方々の歯肉が健康になり、口腔ケアを通じて人々の健康を支援していることを実感しています。
また、現在週2回、老人ホームへ足を運ばせていただいております。ここでは、自分自身でお口の中を清潔に保つことが困難な方々と出会い、診療室のほかにも私たちが本当に必要とされている状況を強く意識しています。
口腔ケアの後入居者の方々からの「ありがとう、またお願いします」という言葉が本当にうれしく、お役に立てて良かったという気持ちでいっぱいになります。
当院では、我々歯科衛生士が医師に負けないくらい重要な役目を負っています。今後も皆様が生活の質と健康を保てるように、日々の診療に従事していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

良い歯垢から、病気の原因バイオフィルムへ

ホームケアとプロフェッショナルケアの組み合わせが推奨される理由は、悪い細菌を大量に含んでいる古い歯垢のかたまり(バイオフィルム)を除去することが大切だからです。
ここでは、付着した歯垢がどのように蓄積し、変化していくか見てみましょう。

歯垢ステージ1

歯の表面を、だ液の成分がコーティングします。(これをペリクルといいます)

歯垢ステージ2

ペリクルの上に、だ液成分と吸着可能な善玉菌群がくっついて定着し、健全な歯垢が形成されます。

歯垢ステージ3

善玉菌群が歯面を覆いつくすと、次に自力では歯面に吸着できない歯周病菌などの悪玉菌群が、善玉菌の上に積み重なっていきます。

歯垢ステージ4

こうした菌群がネバネバした物質を合成し、菌群全体がバイオフィルムで覆われた状態となります。このバイオフィルムから、数々の人体に有害な毒性物質が供給され、歯肉や血管などに激しい炎症を起こします。最も身体に悪い影響のあるステージです。

ここまででステージ1~2 へリセットします

歯垢ステージ5

ステージ4の状態が更に放置されると、だ液中のミネラルが沈着し、石灰化して歯石となります。歯石になってから除去するのでは遅いのです。

歯垢の状態がステージ1と2の間を行き来するようにケアを行なえば、お口の健康が保てます。
歯周病菌などの悪玉菌群を含むステージ3に移行させないこと、そのためには毎日のホームケアと共に、専門家による定期的・専門的なお口のクレンジングが大切です。



最強のむし歯予防法、「3DS」とは?
むし歯の原因を、根本的に治療する技術です

3DSとは、3つの“D”すなわち “Dental Drug Delivery System (デンタル・ドラッグ・デリバリー・システム)”の略称であり、むし歯の主な原因菌であるミュータンス菌を直接除菌する、根本的なむし歯予防法です。2000年に国立感染症研究所(武内・花田)が発表した、従来にはなかった技術です。

〈口腔の化学療法を困難にする要因〉
上) 細菌は歯面上に頑固な膜(バイオフィルム)を作り、薬剤が浸透しにくい
下) 唾液が薬剤の有効濃度を低下させる

◆なぜ「3DS」がむし歯治療に効果的か?

むし歯の原因となる「ミュータンス菌」は、歯の表面に、「バイオフィルム」という強力な細菌の膜をつくっているために、薬剤を塗布しても内部に浸透できず、また、すぐに唾液によって拡散してしまいます。3DSは次のような2段階でこのミュータンス菌を集中的に除去します。

STEP1:専門的な清掃器具を使って、バイオフィルムを機械的に破壊除去

STEP2:歯の形に合ったトレーを作り、薬剤を歯に送り込んで除菌

この方法を用いれば、唾液に希釈されることなく、安全かつ確実に薬剤を作用させることができます。

3DSにより歯面上に健全な口腔細菌叢が定着する

3DSによる治療の流れ
1. 唾液検査

唾液を採取し、ミュータンス菌や他の口腔細菌について、その数や比率などを調べ、正常値と比較して除菌が必要かどうか判断します。

※当院では、口腔内全体にむし歯菌の占める割合がわかる㈱ビー・エム・エル(BML)の検査システムを採用しております。

2. 診療方針の説明

検査の結果、ミュータンス菌などのむし歯原因菌の検査値が高いと判明した場合は、十分に説明を行ない、患者さんの理解と同意を得た上で、3DSによる除菌を決定します。

3. ドラッグ・リテーナーの作製

患者さん個人の歯列の形態に合わせた、カスタムメイドのトレー(ドラッグ・リテーナー)を作ります。

ドラッグ・リテーナー
左は簡便法、右は薬剤スペースを色分けして
ツートンカラーに作製したもの

4. バイオフィルム・歯石の除去

3DSの前準備として、まず機械的な方法でバイオフィルムを徹底的に除去します。バイオフィルム除去には ①ハンドクリーニング、②PMTC、③歯面清掃器を使った方法があり、それぞれに得意とする部位が異なります。プロによるこのクリーニングでは歯もツルツルになり、今までに味わったことのない爽快感が得られます。

5. バイオフィルムの化学的除菌

ドラッグ・リテーナーと薬剤を用いて、化学的な除菌を行ないます。

ドラッグ・リテーナーに薬剤を注入

ドラッグ・リテーナーを5分間装着して除菌

6. ホームケア

治療のあとは約一週間、家庭でのケアを行ないます。

1日1回、寝る前のブラッシング後、ドラッグ・リテーナーにホームケア用の除菌ペーストを入れて5分間装着します。これを次の3DSまで、毎日行ないます。

7. 再度3DS

約一週間後に再度、機械的・化学的除菌処置を実施します。

8. 効果の判定

約50~60日後に、二度目の唾液検査を行ないミュータンス菌の菌数をチェックします。基準値をまだ上回るようであれば、3DSをもう一度実施します。

9.メンテナンス

約6ヶ月の間隔で定期検査を行ない、PMTCなどによるメンテナンスを継続します。