皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。
オールオン4は多くの歯を失った方が、身体的な負担や費用を抑えながら広範囲の歯を補うことができる治療法です。見た目が美しく、噛み心地が自然であるというメリットがあります。
オールオン4は外科手術が必要な治療であり、なかには手術後に違和感をおぼえる方もいます。手術後に違和感をおぼえ、原因や対策がわからず不安になる方もいるでしょう。
この記事では、オールオン4の手術後に違和感をおぼえる原因と具体的な対策について解説します。
目次
オールオン4とは?
オールオン4とは、最小4本のインプラントで義歯を支えるタイプのインプラントです。
顎の骨に埋め込んだインプラントで義歯を支えるため、総入れ歯よりも安定感があります。自分の歯のように噛めるようになるため、生活の質が高まると注目されています。
オールオン4のメリット
オールオン4で治療するメリットは、以下のとおりです。
身体的な負担や費用を抑えられる
オールオン4は従来の1本ずつ埋め込むインプラントと異なり、少ない本数のインプラントで義歯を支えます。そのため、患者さんの身体的な負担や費用を抑えられる点がメリットです。
治療期間が短い
状態によって治療期間は異なりますが、抜歯からインプラントの埋め込み、仮歯の装着までを最短1日で行える場合があります。ほとんどのケースで治療当日または翌日から食事ができます。
治療期間が短いという点は、大きなメリットといえるでしょう。
自分の歯のように噛める
オールオン4では最小4本のインプラントを顎の骨に埋め込み、義歯を支えます。義歯がインプラントにしっかりと固定されるため、自分の歯のように噛めるようになります。
発音しやすい
総入れ歯の場合は歯茎を覆うため、慣れるまでは発音しにくいと感じる方もいるでしょう。
しかし、オールオン4は歯茎全体を覆うことがありません。そのため、発音に影響がなく、今まで通り会話を楽しむことができるでしょう。
見た目が美しい
オールオン4は見た目が美しく、顔全体の印象を変化させることができます。歯を失うと、口元の凹みや頬がこけるといった変化が起こることがありますが、オールオン4で治療することで口元の印象が変わり、若々しく健康的な印象になるでしょう。
オールオン4の手術後に違和感をおぼえる原因
オールオン4の手術後に違和感をおぼえるのは、どのような原因が考えられるでしょうか。違和感の原因はインプラント手術によるものがほとんどですが、なかには顎の骨との結合に問題がある場合や感染症などが原因となる場合があります。
ここでは違和感の原因について詳しく解説します。
手術による歯茎や顎の骨の炎症
オールオン4では、歯茎を切って顎の骨にインプラントを埋め込みます。そのため、他の外科手術と同様に傷口に炎症が起こり、腫れや痛み、出血などを引き起こすことがあります。
また、手術後に歯茎や顎の骨に細菌が入り、感染が起こる可能性も否定できません。
埋め込む位置のズレ
オールオン4の手術でインプラントを埋め込む際、埋め込む位置や深さ、角度がズレると噛み合わせが悪くなり、違和感をおぼえる原因になります。
また、インプラントと義歯のサイズや角度が合わないと、しっかりと固定されず、ぐらつきや違和感の原因になることがあるでしょう。
オールオン4は1本ずつ埋め込むインプラントと比べて治療の難易度が高いです。そのため、治療を受ける歯科医院や歯科医師は慎重に選びましょう。
インプラント体が顎の骨と結合していない
インプラント体と顎の骨が結合していないと、手術後に違和感をおぼえることもあります。
インプラント体と骨が結合しにくくなる原因には、以下のようなものが考えられます。
- 骨の状態が悪い
- 喫煙
- 手術後の細菌感染
- 糖尿病などの全身疾患
インプラント体と顎の骨が結合しているかを自分で確認することは困難ですが、ぐらつきや違和感が出る可能性の一つとして知っておきましょう。
インプラント周囲炎
インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の歯茎が炎症を起こす病気です。インプラントは人工物であるため天然の歯のように虫歯になることはありませんが、歯磨きやメンテナンスを怠ると周囲の歯茎が炎症を起こすことがあります。
インプラント周囲炎の主な原因は、磨き残しによって溜まったプラーク(歯垢)です。インプラント周囲炎が進行すると、インプラントを支える顎の骨を溶かし、抜け落ちることもあります。
日頃から丁寧に歯磨きを行い、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けるようにしてください。インプラント周囲の歯茎の腫れや出血に気づいた場合は、放置せず早めに歯科医院を受診しましょう。
オールオン4の手術後の違和感はいつまで続く?
オールオン4の手術後に違和感をおぼえると「この感覚はいつまで続くのだろう?」と不安に思う方もいるかもしれません。手術後に違和感をおぼえる期間には個人差がありますが、目安は2〜3週間程度と考えてください。
手術後2週間まではインプラント体の周囲に骨ができ始める時期であるため、仮歯が不安定になることがあります。手術後2〜3週間経つと手術の傷や炎症が落ち着き、仮歯の感覚に慣れてくる方がほとんどです。
しかし、なかには歯が浮いたような感覚や痛みが1ヵ月以上続く方もいます。この場合、手術の傷や炎症以外の問題が起こっている可能性があるため、歯科医院を受診して異常がないか歯科医師に確認してもらいましょう。
違和感が続くと不安ですが、実際にインプラント体が顎の骨にしっかりと結合するには4〜6ヵ月程度かかります。この間は仮歯で過ごし、インプラントの感覚に慣れていく時期です。歯科医師に相談しながら対処法を学び、不安になりすぎず過ごしましょう。
オールオン4の手術後に違和感をおぼえたときの対策と予防法
ここまでオールオン4の手術後に違和感をおぼえる原因と期間について解説しました。
続いて、違和感をおぼえたときの対策と予防法について詳しく解説します。
手術後に違和感をおぼえたときの対策
手術後の違和感は徐々に薄れていくことがわかっていても、我慢するのはつらいでしょう。
大切なのは自分で判断せず、治療している歯科医院で相談することです。歯科医院を受診して原因を調べたうえで、症状が少しでも軽くなるよう対策をしましょう。
オールオン4の手術後に違和感をおぼえたときの対策は、以下のとおりです。
- 痛み止めや抗生剤を服用する
- 患部を冷やす
- 噛み合わせや義歯を調整する
- インプラント周囲炎を治療する
- インプラントを交換、または修理する
手術部位の腫れや炎症、痛みが原因であれば、痛み止めや抗生剤を服用しましょう。患部を冷やすことで違和感が軽減することもあります。また、噛み合わせが悪いことや、義歯が動いたり外れたりすることで違和感がある場合は、歯科医院で調整してもらいましょう。
インプラント体が顎の骨にしっかりと定着するまでの間に細菌に感染した場合は、治療が必要です。感染を治療または予防するためにも、毎日しっかりと歯磨きを行い、歯科医院で定期的にメンテナンスを受けましょう。
インプラントが破損して違和感がある場合は、交換または修理が必要になることがあります。破損したまま放置すると、怪我や噛み合わせが悪くなる原因となるため必ず歯科医院を受診してください。
違和感を予防するためにできること
オールオン4の手術後の違和感を予防するためには、手術前から口内を清潔に保つことが重要です。歯周病や上顎洞炎がある場合は事前に治療を行い、完治してからオールオン4の手術を受けましょう。
手術後も歯科医師の指示に従い、ケアを続けてください。定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも大切です。また、腫れや炎症を予防するために、手術後に処方された薬は飲み切るようにしてください。
また、手術後1ヵ月程度は硬い食べ物やアルコールを避け、インプラントに強い刺激を与えないようにしましょう。口内だけでなく、全身の健康状態に気を配ることも大切です。禁煙やバランスのとれた食事を心がけ、持病が悪化しないようコントロールしましょう。
最後に、オールオン4の治療は高度な技術が必要です。手術後の違和感を予防するためにも、技術が高く、経験豊富な歯科医師を選びましょう。
まとめ
オールオン4の手術後に違和感をおぼえる原因と対策・予防法について解説しました。
オールオン4の手術による違和感は、傷口の腫れや炎症によって引き起こされるケースがほとんどです。手術後2〜3週間を目安に違和感が軽減されるようであれば心配はいりません。
しかし、なかには感染や埋め込む位置のズレのように、すぐに対応しなければならないケースもあります。手術後の違和感が続くときは歯科医師に相談してください。
インプラント治療を検討されている方や不明点がある方は、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!