皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。
「乳歯はいつ頃から抜けるの?」「乳歯が抜ける順番は?」「歯の生えかわりの時期にはどのようなことに注意しなければならないの?」というようなお子さまの歯に関する疑問や不安を抱える保護者の方は多いのではないでしょうか。
乳歯が抜ける時期や順番はお子さまによって個人差はあるものの、ある程度の年齢と順番が決まっています。
今回は、乳歯が抜ける時期や順番、生え変わりの時期に注意することなどについて解説します。
目次
乳歯と永久歯の本数
乳歯とは生後4〜6ヶ月ごろから生え始める歯です。乳歯は全部で20本あり、2歳ごろには20本全てが生え揃います。
6歳ごろから乳歯の下から生え始める歯が永久歯です。永久歯は全部で28本、親知らずを含めると32本あります。親知らずは一番奥の8番目の歯のことを指しますが、人によっては歯茎の外に生えず、埋まったままという場合もあります。
永久歯は一般的に15歳ごろまでに全て生え揃うケースが多いです。親知らずが生えてくる年齢には個人差がありますが、10代後半〜20代前半ごろにかけてが多く、なかにはもっと遅いケースもあります。
乳歯はいつごろから抜ける?
乳歯が抜ける時期には個人差がありますが、一般的には5〜6歳ごろから抜け始めます。歯の生え変わりの時期になると、14歳ごろまでには親知らずをのぞく、すべての乳歯が永久歯へと生え変わるといわれています。
乳歯が抜ける順番は?
乳歯が抜ける順番は、以下のとおりです。
<乳歯が抜ける順番>
歯が抜ける時期 | 上顎/下顎 | 名称(歯の位置) |
---|---|---|
7〜8歳ごろ | 上顎 | 乳中切歯(1番目) |
8〜9歳ごろ | 乳側切歯(2番目) | |
9〜11歳ごろ | 第一乳臼歯(4番目) | |
9〜12歳ごろ | 第二乳臼歯(5番目) | |
11〜12歳ごろ | 乳犬歯(3番目) | |
6〜7歳ごろ | 下顎 | 乳中切歯(1番目) |
7〜8歳ごろ | 乳側切歯(2番目) | |
9〜11歳ごろ | 乳犬歯(3番目) | |
10〜12歳ごろ | 第一乳臼歯(4番目) | |
11〜13歳ごろ | 第二乳臼歯(5番目) |
一般的には最初に下顎の前歯が抜けます。
ただし、これらはあくまで目安であり、時期や順番がずれたり、同時に2本抜けたりすることもあります。時期がずれたからといって心配する必要はありません。
歯の生えかわり時期に注意すること
歯の生えかわりの時期に注意しなければならないことは、以下のとおりです。
- しっかり歯磨きをする
- 虫歯予防の処置をする
- 乳歯を無理やり抜かない
- 口周りの癖をやめさせる
- トラブルが起こったら歯科医院を受診する
それぞれ詳しく解説します。
しっかり歯磨きをする
歯の生え変わりの時期は、口内に乳歯と永久歯の両方が混在している状態でサイズがバラバラで、隙間も多いことから歯磨きがしづらく磨き残しが多くなりやすいです。また、乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質が柔らかく虫歯になりやすいという特徴もあります。
お子さま一人ではうまく歯を磨けていない可能性があるので、磨き残しがないか保護者の方がチェックしたり、仕上げ磨きをしてあげたりするようにしてください。
歯がグラグラして歯磨きがしづらい場合や、痛みでお子さまが嫌がるという場合は、ワンタフトブラシという小さめの歯ブラシで磨くのがいいでしょう。先が小さい歯ブラシなので、1本1本丁寧に磨くことができ、グラグラしている歯でも痛みを感じにくいです。
虫歯予防の処置をする
乳歯や生えたばかりの永久歯は、歯質がまだ柔らかい状態のため、虫歯になりやすいです。そのため、虫歯予防のために歯科医院でフッ素を塗布してもらうとよいでしょう。
フッ素には歯の一番外側にあるエナメル質を強くし、虫歯になりにくい歯にする効果が期待できます。
乳歯を無理やり抜かない
歯がグラグラしていると気になるかもしれませんが、ご家庭で無理に抜くのではなく、自然に抜けるのを待つか、歯科医院で抜いてもらうようにしましょう。
無理に抜くと、歯茎が傷ついたり歯の根っこが折れたりする恐れがあります。舌で軽く触る程度なら問題ありませんが、頻繁に指を使って揺らしたりすると、指に付着していた雑菌が入ったりすることもあるので注意が必要です。
口周りの癖をやめさせる
生え変わりの時期に以下のような癖があると指や舌の力によって歯に力がかかり、歯列が乱れたり、顎の成長を妨げたりする恐れがあります。
- 指しゃぶり
- 唇を噛む
- 舌で歯を押す
- 口呼吸
- 頬杖をつく
- うつ伏せで寝る
指しゃぶりや唇を噛む、舌で歯を押すなどの癖があると、前歯が前方に傾く可能性があり、出っ歯や開咬になるリスクが高まります。
生え変わりの時期にこのような癖があると、永久歯の歯並びに影響が出る可能性があるため、なかなか癖を改善できないという場合は、一度歯科医院で相談してみるといいでしょう。
トラブルが起こったら歯科医院を受診する
生え変わりの時期に以下のようなトラブルが起こったときは、歯科医院で相談しましょう。
- 強い痛みがある
- 歯茎が腫れている
- 乳歯が抜ける前に永久歯が生えてきた
- 乳歯が抜けてから永久歯が生えてこない
歯の生え変わりの時期は多少の痛みを感じることはありますが、食事ができないほどにひどい痛みをお子さまが訴えるときは、歯茎に炎症が起こっている可能性があります。
また、乳歯が抜ける前に永久歯が生えてくると二枚歯になり、汚れが溜まりやすくなったり、永久歯が歯列からはみ出して生えて歯並びに影響を与えたりすることがあります。
ほかにも、乳歯が抜けてからなかなか永久歯が生えてこないというケースもあります。通常、永久歯は乳歯が抜けてから3ヶ月以内には生えてきます。
しかし、なかなか生えてこない場合は永久歯が生えるためのスペースがなかったり、歯が埋まっていたりする可能性があります。生まれつき歯が存在していないことも考えられるでしょう。
乳歯が抜けてからなかなか永久歯が生えてこない場合には、原因を特定するためにも歯科医院を受診して相談してください。
乳歯が虫歯になるとどのような影響がある?
生え変わりの時期は特に虫歯予防が大切だと前の項目で述べましたが、なぜ虫歯予防が大切なのでしょうか。実は乳歯が虫歯になると、永久歯にも影響を与える可能性があるのです。
乳歯が虫歯になると、主に以下のようなリスクが考えられます。
- 歯並びが悪くなる
- 永久歯の発育が悪くなる
- 永久歯が虫歯になるリスクが高くなる
それぞれ詳しく解説します。
歯並びが悪くなる
乳歯が虫歯になり、本来よりも早い時期に抜けると、隣の歯が空いたスペースを埋めようと傾いて生えてくることがあります。すると、永久歯が生えるスペースがなくなり、歯列からはみ出して生えることがあるのです。その結果、出っ歯やガタガタの歯列になる恐れがあります。
永久歯の発育が悪くなる
乳歯が虫歯になり、治療をしないでいると歯の根っこの先に膿が溜まることがあります。歯の根っこに膿が溜まると、下から生えてくる永久歯が茶色っぽく変色を起こしたり、エナメル質がうまく形成されず先天的に脆い永久歯が生えてきたりすることがあります。
永久歯が虫歯になるリスクが高くなる
乳歯の虫歯を放っておくと、口の中に細菌が増え、周りの歯も虫歯になるリスクが高まります。口内に繁殖した細菌のせいで、健康な永久歯まで虫歯になる可能性があるのです。
まとめ
今回は、乳歯が抜ける順番や生えかわりの時期に注意することなどについて解説しました。
乳歯は5〜6歳ごろから抜け始め、最初に抜けるのは下の前歯であることが多いです。歯の生え変わりの時期に気をつけたいことは、しっかり歯磨きをすることや、乳歯を無理やり抜かないこと、トラブルが起こったら歯科医院を受診することなどです。
乳歯や生えたばかりの永久歯は柔らかいため、虫歯になりやすく、あっという間に進行することがあります。お子さまが口内を清潔に保てるように、保護者の方は仕上げ磨きを行ってください。
お子さまの歯の生えかわりに関してお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!
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