皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。
口内炎などのお口の中のトラブルがなかなか治らず、不安になった経験は少なからず誰でもあると思います。いつもより治りの遅い口内炎があると「もしかしたら口腔がんかも」と心配になったことがある方もいるかもしれません。
口腔がんは口内炎などのほかの病気と見分けがつきにくく、初期段階では自覚症状がほとんどないため発見が遅れがちです。気づかないうちにがんが進行すると、手術をしてもその後の生活に影響を及ぼす可能性があります。そのため、早期発見と早期治療が重要なのです。
口腔がんを早期に発見することを目的とした口腔がん検診があります。口腔がん検診はどこで受けられるのか気になっている方がいるのではないでしょうか。
今回は、口腔がん検診はどこで受けられるのか、またどのようなことを行うのか解説します。口腔がんの検査にかかる費用や、がんが進行するリスクについても解説しますので、これから口腔がん検診を受けたいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
口腔がん検診はどこでできる?
口腔がん検診は、歯科医療機関で受けられます。口腔がんはほかのがんに比べて発見しやすく、早期に発見できれば5年生存率は90%以上といわれています。口内炎や腫れ、口腔がんが疑われる場合には、歯科医院を受診してください。
耳鼻咽喉科などもありますが、口の中の専門は歯科です。かかりつけの歯科医院がベストですが、必要であれば他科や大学病院、総合病院と連携できる場合もあるので、まずは歯科医院を受診して口腔がんの検診を受けましょう。
また、定期的に歯科医院を受診することで、舌がんをはじめとする口腔がんの早期発見につながります。
口腔がんの早期発見チェックリスト
上述のとおり、口腔がんの5年生存率は90%以上と高く、初期の段階で発見・治療ができれば、完治できる場合もあるでしょう。口腔がんはセルフチェックで発見できる場合もあります。
万が一の事態を避けるためにも、定期的に鏡の前でセルフチェックを行うとよいでしょう。
- 口の中に硬いしこりがある
- 口の中に出血しやすい部分がある
- 2週間治らない口内炎や潰瘍がある
- 抜糸後の傷の治りが遅い
- 口の中や唇にしびれがある
- 口の中が痛い
- 口の中に白い部分または赤い部分がある
- 口臭がある
- 原因不明の歯のぐらつきがある
- 首のリンパ節の腫れが3週間以上続いている
一つでも当てはまる方は、早めに歯科医院を受診して口腔がんの検査を受けたほうがよいでしょう。ほかの病気と同じで、口腔がんも早期発見・治療がとても重要です。
初期のがんは自覚症状がないことが多く、軽度の場合は発見が遅れる可能性があるため、定期的に歯科医院を受診して検査を受けるようにしましょう。できれば、1年に1回の口腔がん検診とは別に、3か月〜半年に1回くらいのペースで口腔内の検査を受けることを推奨します。
口腔がんにはいくつか種類があります。以下に、がんの種類別に確認する部分とチェックするポイントをご紹介します。
口腔がんの種類 | 確認する部分 | チェックポイント |
---|---|---|
舌がん | 舌の側面や裏側 |
|
歯肉がん | 上下の歯肉の間 |
|
口腔底がん | 下顎から首にかけて |
|
頬粘膜がん | 頬の内側の粘膜 |
|
硬口蓋がん | 上顎の天井部分 |
|
口唇がん | 唇 |
|
上述のように定期的にセルフチェックをすれば異変に気付きやすく、口腔がんの早期発見につながります。症状がない場合は、必要以上に心配することはありませんが、急に症状が現れることもあります。気になる症状がある場合は、すみやかに歯科医院を受診しましょう。
口腔がんの検査費用
歯科医院で行う検査の内容によって費用は異なりますが、5,000円〜1万円程度でしょう。一般的には、問診・視診・触診・口腔内写真・X線写真などを行います。所要時間の目安は30分〜1時間程度です。
日本の保健制度上、口腔がん検診に健康保健は適用されませんが、口内炎などのただれがあれば保険が適用されるケースもあるでしょう。
口腔がん検診の検査はどんなことをするの?痛みはある?
口腔がんの検診の内容はクリニックによって異なります。下記では、一般的な口腔がんの検診の流れについて解説します。
問診票の記入
歯科医院を受診したら、まずは問診票を記入します。口腔がんになる要素がどれくらいあるのか、生活習慣についての確認を行います。
視診・触診
次に、視診と触診です。口腔内が赤くなっていないか、ただれていないかなどを歯科医師が目で見て確認します。また、舌や歯茎に触れて硬くなっている部分はないか、しこりはないか、触ったときに痛みはないかなどを確認します。
口腔内写真・X線写真
口腔内の状態を把握するために、写真を撮影します。また、内部や周囲の組織の状態を把握するために、X線写真を撮影することもあります。
基本的に検診では痛みを感じることはありませんが、触診の際に痛みを感じることがあります。痛みがひどい場合は、担当の歯科医師にすぐに伝えましょう。
説明
検診後、患者様に口腔内の状態を説明します。検査の結果、異常がみつかった場合は、歯科医師が治療計画を立てて、治療へ移ります。異常がない場合でも、1年に1回は口腔がん検診・口腔検診を受けるようにしましょう。
場合によっては、提携する大学病院や医療機関を紹介されるケースもあるでしょう。
口腔がんが進行するとどうなる?
口腔がんには、舌がんや口腔底がん、歯肉がん、頬粘膜がん、硬口蓋がんなど、いくつか種類があります。これらのなかで最も多いのが、舌がんです。
口腔がんになると、がんができた部分の粘膜が赤くなったり、白色に変色したり、口腔内が腫れたり、硬いしこりができたりします。なかには、刺すような痛みを感じることもあるようです。
進行すると、しこりが外側に大きくなる場合や、深部に入っていく場合があります。後者の場合は、潰瘍を形成して痛むことや出血することがあります。
さらにしこりが大きくなると、口が開けにくい・食べ物が飲み込みにくい・話しにくいなどといった症状があらわれることもあるでしょう。顎の下や首筋にできた無痛性のしこりは、リンパ節転移の可能性もあるため要注意です。
上述したように、口腔がんは自分でチェックできます。普段から歯磨きをするときなどに鏡で口の中を確認し、異変があれば口腔がんの診療などを行っている歯科口腔外科を受診するようにしましょう。
口腔がんは、咽頭がんや喉頭がん、食道がん、肺がんと重複することがあるので、治療前だけでなく治療後にも、がんの検診は必要です。
まとめ
今回は、口腔がん検診はどこで受けられるのか、またどのようなことを行うのか解説しました。
口腔がんを早期に発見・治療をするためには、定期的に検診を受けることが重要です。歯科医院のなかには口腔がん検診を行っているところがあります。
口腔がんの発見が遅れると、しこりが大きくなったり、痛みが強くなったりすることが考えられます。定期的に口腔がん検診を受けていれば、早い段階で異変を発見でき、体への影響も少なくて済みます。
口腔がんは全身に転移することもあるため、定期的に歯科医院で検診を受けて、リスクを回避しましょう。
口腔がん検診を検討されている方は、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!
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