皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。
子どもの歯並びが気になり始めたとき、早期に検討したい治療の一つがプレオルソです。取り外し可能なマウスピース型の矯正装置で、負担が少ない矯正方法として注目を集めています。
「プレオルソの費用はどのくらいかかるの?」「保険は適用されるの?」といった疑問を持つ保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、プレオルソの費用相場や内訳、保険適用の可否、医療費控除との関係まで詳しく解説します。
目次
プレオルソとは
プレオルソとは、子どもの歯並びや噛み合わせの改善を目的として使用されるマウスピース型の矯正装置です。6歳前後の混合歯列期から使用されることが多く、永久歯が生えそろう前の段階での予防的な矯正治療として注目されています。
プレオルソは、柔らかいポリウレタン素材でできており、就寝時と日中の1〜2時間程度装着するだけで効果が期待できます。痛みや違和感が少なく、取り外しも可能なことから、矯正に対する子どものストレスを軽減しやすいのが特徴です。
また、プレオルソは、歯並びだけでなく舌や口周りの筋肉の使い方を改善し、正しい呼吸や姿勢、飲み込み方の習得をサポートする目的もあります。機能的な矯正が将来的な歯列の悪化を防ぐ効果もあるため、見た目の改善だけでなく、口腔機能全体の健やかな発育を促す点で評価されています。
プレオルソの費用相場と内訳
プレオルソ矯正の費用は、歯科医院や地域によって多少の違いがありますが、一般的には10万円〜20万円程度が相場とされています。詳しい内訳を確認しましょう。
初診・診断料
治療を始める前には、まずカウンセリングや精密検査が行われます。この段階でかかる費用は5,000円〜1万5,000円前後が一般的です。
内容としては、口腔内の診察、レントゲン撮影、歯型の採取、顔や口元の写真撮影などが含まれるのが一般的です。これらの情報をもとに、治療が必要かどうか、プレオルソで治療可能かを判断します。
装置代
プレオルソの装置自体の費用は、7万〜12万円程度が目安です。プレオルソは既製品のマウスピースではあるものの、患者さまの口腔サイズや症状に合ったものを選択する必要があるため、一定の技術と調整が伴います。
また、成長に応じて装置のサイズを変更することがあるため、その都度追加費用がかかることもあります。
調整料・メンテナンス費用
治療が開始された後は、月1回〜2ヶ月に1回程度の通院が推奨されており、調整料や経過観察料が発生します。これらは1回あたり2,000円〜5,000円程度が一般的で、治療期間中は定期的に発生します。
通院のたびにマウスピースの使用状況や効果を確認し、必要に応じて生活習慣の指導や装置の調整が行われます。
その他にかかる可能性のある費用
プレオルソは第一期治療に使用される装置であるため、永久歯が生えそろった後に第二期治療が必要になるケースもあります。その場合には、別途費用が発生し、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を行います。
また、装置の紛失や破損により再作成が必要になると、追加で1万〜2万円前後の費用がかかることもあります。
プレオルソは保険適用の対象?
プレオルソによる矯正治療は、原則として保険適用の対象外です。プレオルソが見た目の改善や発育の促進を目的とした矯正治療であり、病気の治療ではなく審美目的が中心と判断されるケースが多いためです。
日本の公的医療保険制度では、保険適用が認められる矯正治療にはいくつかの明確な条件があります。たとえば、厚生労働省が定める先天異常や口蓋裂(こうがいれつ)など、特定の疾患を伴うケースや、顎の骨格的な異常があり、咀嚼や発音などの日常生活に著しい支障がある場合です。
しかし、プレオルソはこのような重篤な症例に対して行われる治療ではありません。主に成長期の子どもを対象に、口周りの筋肉のバランスを整えることや、歯並びやかみ合わせを早期に改善するために使用されます。
プレオルソの治療費は医療費控除の対象?
プレオルソの治療費は、条件を満たせば医療費控除の対象となる可能性があります。医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告によって所得税の一部が戻ってくる制度です。
具体的には、1年間で支払った医療費が10万円、総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等の5%を超えた分について、一定額を控除できます。
ただし、どのような矯正治療でも医療費控除の対象となるわけではありません。治療の目的が医療的に必要なものでなければなりません。
たとえば、発音の改善や咀嚼機能の回復、顎の成長を正しく導くことが目的である場合には、医療費控除の対象になる可能性があります。医師が医学的に必要と判断した場合は、医療費控除の対象になります。
一方、見た目の美しさだけを目的とした治療や、保護者の希望による早期の矯正などは、医療費控除の対象外とされることもあります。
また、医療費控除を受けるためには、確定申告の際に領収書や診療明細書が必要になります。プレオルソ治療費の支払い時には、必ず治療目的や内訳が明記された領収書をもらい、大切に保管しておきましょう。
加えて、公共交通機関の交通費も控除の対象となる場合があります。子どもがプレオルソの通院をしている場合、通院のためにかかった電車賃やバス代なども忘れずに記録しておくと良いでしょう。
プレオルソを選択するメリット・デメリット
どんな治療法にも利点と課題が存在します。ここでは、プレオルソを選ぶ際に知っておきたいメリットとデメリットを詳しく解説します。
プレオルソのメリット
第一に、取り外しができることによる快適さが大きな魅力です。食事や歯みがきの際に外すことができ、口腔内を清潔に保ちやすくなります。これにより、虫歯や歯肉炎のリスクが軽減されます。
また、痛みや違和感が少ないのもプレオルソのメリットです。口の中を傷つける心配が少なく、子どもでも無理なく装着しやすい設計になっています。素材も柔らかく、安全性に配慮されています。
さらに、プレオルソは歯並びの改善だけでなく、口呼吸や姿勢の改善、舌の位置のコントロールなど、成長期の子どもにとって大切な機能面にも働きかける設計となっています。これにより、単に歯を動かすのではなく、全体のバランスを整えることが可能です。
プレオルソのデメリット
プレオルソにはいくつかの注意点も存在します。まず、装着時間をしっかり守る必要があることです。1日12時間以上の使用が推奨されていますが、取り外し式のため、子どもが自分の意志で外したり、忘れてしまったりすると、十分な治療効果が得られない可能性があります。
また、プレオルソはすべての不正咬合に対応できるわけではありません。骨格のずれが大きいケースや、重度の歯列不正に対しては、他の方法が必要になることがあります。あくまでも歯並びの悪化の予防・改善を目指す装置であるため、治療効果には限界があることも理解しておくべきです。
さらに、見た目の変化がゆるやかである点や、個人差が大きいこともデメリットといえるでしょう。即効性があるわけではなく、長期間の経過観察が必要になるケースもあります。そのため、保護者の理解とサポートが欠かせません。
最後に、プレオルソだけで矯正が完了するとは限らないという点も注意が必要です。第二期治療が必要になる場合もあり、結果的に費用や期間が増えるケースもあります。
まとめ
プレオルソは、成長期の子どもを対象としたマウスピース型の矯正装置で、歯並びの改善に加えて口呼吸や姿勢の改善といった機能面にもアプローチできる点が大きな特徴です。費用は全体で10万〜40万円程度とされ、早期治療を検討している保護者にとって魅力的な選択肢となっています。
ただし、自由診療となるため保険適用外であり、医療費控除の対象になるかどうかも歯科医師の判断が必要です。また、装着時間や自己管理が治療結果に大きく影響するため、保護者の方もしっかりと協力しながら取り組むことが大切です。
プレオルソでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!
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