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インプラント治療において抜歯が必要なケースとは?抜歯後の治療の流れも詳しく解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯の模型と抜歯

インプラント治療は、虫歯や事故などにより抜けてしまった歯を人工的な歯で補う治療方法の1つです。具体的には、抜けてしまった部位に歯の根っこの代わりとなるインプラントを顎の骨に埋め込み、インプラントを土台として人工的な歯を取り付ける治療です。
インプラント治療を行うためには、抜歯が必要になることがあります。失った歯を補うために、なぜ抜歯をしなければいけないのかと不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。今回は、インプラント治療と抜歯について説明したいと思います。

インプラント治療において抜歯が必要なケース

歯科医でひげの生えた男性が口を開けて治療している

インプラントを行う部位の歯が完全に抜けている場合は、そもそも歯がないので抜歯を行う必要はありません。

しかし、歯が残っている場合は、歯を抜く必要があります。ここで抜く歯とは「治療を行っても残すことができない歯」です。具体的には、虫歯がかなり進行している歯、歯周病が進行している歯、割れている歯などが挙げられます。

治療が可能で、残せる歯や健康な歯を抜くことはありません。

インプラント手術の流れ

歯科医師と歯科助手が歯の治療を行っている

インプラント手術はどのような手順で行われるのでしょうか。

6つの手順に分けて解説します。

1.カウンセリング

インプラント治療を開始する前に、まずカウンセリングを行います。カウンセリングでは、インプラント治療に関するご希望や疑問などをお伺いします。

2.検査

お口の中の虫歯の有無を確認したあとに、歯周病の検査を行い、歯型をとります。また、頭部のCTを撮影し、インプラントを埋入する部位の骨の密度などを調べます。その後、人工歯の色や費用、今後のスケジュールなどをご説明します。

3.術前処置

虫歯や歯周病がある場合は、これらの治療を優先して行うことがあります。また、インプラントを行う部位に歯が残っている場合は、抜歯を行います。

4.インプラント手術(1回目)

インプラント手術は、2回に分けて行います。

1回目は、歯の根っこの部分の代わりとなるインプラント体を埋め込みます。大まかな流れとしては、局所麻酔後、歯ぐきを切開し、専用の装置で顎の骨に穴を開け、そこにインプラント体を埋め込みます。インプラント体を埋め込んだあとは、歯ぐきを縫合し終了です。

インプラント体と顎の骨が結合するのには、2か月以上必要です。そのため、インプラント体の埋め込みが終了してから次の手術までは2か月以上の間隔を空けます。

5.インプラント手術(2回目)

1回目の手術から一定の期間を空け、2回目の手術を行います。

2回目の手術では、人工歯とインプラント体を繋げるアバットメントを装着します。インプラント体と骨が結合するまでの期間でインプラント体が歯ぐきに覆われているため、歯ぐきを切開し、インプラント体を露出させます。そこにアバットメントを結合し、2回目の手術は終了です。

手術後の歯ぐきの傷が治ってから、人工歯を作るための歯型をとり、人工歯の装着を行います。

6.定期検診・メンテナンス

インプラントを埋入したあとは、3か月に1回程度の定期検診とメンテナンスを推奨しています。清掃状態が悪いと、インプラントの周りの組織に炎症が起こる「インプラント周囲炎」になる可能性があります。

インプラント周囲炎になった場合は、インプラントを撤去しなければならない可能性があります。このようなトラブルを避けるためにも、定期検診やメンテナンスを受けましょう。

抜歯即時埋入法とは?

歯科医院で手術を行っている

抜歯即時埋入法とは、抜歯とインプラントの埋入を同時に行う方法のことをいいます。

以下に、抜歯即時埋入法のメリットとデメリット、治療の流れをまとめてみました。

メリット

まず、メリットについて解説します。

治療回数が少なくなる

抜歯即時埋入法は抜歯とインプラント手術が同時に行えるため、治療回数が少なくなります。患者さまの肉体的・精神的負担が少なくなるることは大きなメリットといえるでしょう。

痛みや腫れが少ない

歯を抜いたあとの穴にインプラントを埋入するため、骨の削る量を抑えることができ、痛みや腫れが少なくなります。

デメリット

抜歯即時埋入法は大きなメリットがあることがわかりましたが、デメリットも存在します。デメリットについてもきちんと確認しておきましょう。

感染のリスクがある

歯を抜いたあとの穴に細菌が存在する状態でインプラントを埋入すると、感染を引き起こし、インプラントと骨がうまく結合しない可能性があります。歯周病や歯の根っこに病巣がある場合は、感染のリスクが高くなるので抜歯即時埋入法を行うことができません。

埋入後のインプラントが安定しないことがある

歯周病や年齢の影響などにより顎の骨が少ない症例では、インプラントを支える骨が少ないため、インプラントが安定しない場合があります。そのため、抜歯即時埋入法を行うことができません。

治療の流れ

抜歯即時埋入法は、抜歯を行い抜いたあとの穴の形を整えて、インプラント体を埋め込みます。骨とインプラント体が結合したあと、アバットメントを取り付ける手術を行います。

抜歯待時埋入法とは?

治療器具を青いグローブで持っている

抜歯待時埋入法とは、歯を抜いたあとに歯ぐきや骨の回復を待ってからインプラントの埋入を行う方法です。

以下に、抜歯待時埋入法のメリットとデメリット、治療の流れをまとめてみました。抜歯即時埋入法と比較してみてください。

メリット

まず、メリットについて解説します。

適応範囲が広い

抜歯待時埋入法は、歯ぐきと骨の回復を待ってからインプラントを埋入するので、感染のリスクが低く、抜歯即時埋入法と比べて適応範囲が広いです。

埋入後のインプラントが安定する

抜歯待時埋入法は、骨が回復したあとにインプラントを埋入するので、インプラントは安定しやすくなります。

デメリット

次にデメリットについて解説します。

治療期間が長くなる

抜歯待時埋入法は、抜歯をしたあとに歯ぐきと骨の回復を待つ必要があるため、治療期間が長くなります。

手術回数が増える

抜歯と埋入術を分けて行うため、抜歯即時埋入法と比べて治療回数が1回増えます。

治療の流れ

抜歯を行い、骨と歯ぐきが回復するまで期間を空けます。期間は、個人によって異なり、おおよそ1〜6か月ほどです。抜歯の傷口の回復を確認後、インプラント手術を行います。

抜歯に関するよくある質問

カラフルな吹き出しにQ&Ato書かれている

最後に、抜歯に関するよくある質問5つについて回答します。

抜歯後は腫れるの?

腫れは、抜歯予定の歯の状態によって異なります。歯周病などで歯がグラグラしている場合は、抜歯を行っても腫れることはほとんどありません。

しかし、抜歯予定の歯が顎の骨と癒着し、骨を削る必要がある場合は腫れる可能性が高いです。腫れは、抜歯をしてから2〜3日がピークで、1週間ほどで落ち着きます。

痛みはあるの?

局所麻酔薬を使用するので、抜歯を行っている時は痛みをほとんど感じません。局所麻酔薬は、抜歯を行ってから1〜2時間程度で効果が切れるので、術後に痛みが出る可能性は高いでしょう。

抜歯を行ったあとは、痛みが出る前に歯科医院から処方される鎮痛剤を服用しましょう。

抜歯後、血が出てきたらどうすればいいの?

唾液に少し混じる程度の出血であれば問題ありません。気になる場合は、ティッシュなどを噛んで圧迫止血をしてください。また、飲酒やお風呂など血流がよくなる行為は出血の原因になるので、抜歯を行った当日は控えましょう。

ドクドクと大量の血が出る場合は、歯科医院へ相談してください。

歯磨きはどうすればいいの?

歯磨きの際は、抜歯部位にブラシの毛先が当たらないようにしてください。

また、うがいのし過ぎには注意しましょう。抜歯部位には「血餅」と呼ばれる血液の塊ができます。血餅は、抜歯部位や歯茎を守る「かさぶた」のような役割を果たしますが、過剰なうがいをすると血餅が取れてしまい出血の原因になります。うがいは最小限に留めましょう。

食事はどうしたらいいの?

局所麻酔薬の影響で、頬や唇が痺れている場合があります。この状態で食事をすると、頬や唇を噛んでしまう可能性があります。そのため、痺れが落ち着いてから食事をするようにしましょう

また、当日のお食事は、お粥など柔らかいものを食べるように心がけましょう。

まとめ

歯科治療を受けている笑顔の女性

今回は、インプラント治療と抜歯について説明しました。適切なインプラント治療を行うためには、患者さまのお口の中の評価をし、患者さまのご希望やお口の中の状態に適した治療を行うことが重要です。

当院では、インプラント治療のご相談を受け付けております。インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!