タグ別アーカイブ: 治療期間

インプラントは何年もつのか?インプラントの寿命を伸ばすための方法

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの寿命イメージ

インプラントは見た目が自然で、自分の歯のようにしっかり噛めるなどメリットの多い治療法です。

しかし、ほかの治療と同様に、インプラントにも寿命があります。インプラントは寿命が長いこともメリットの一つですが、日々のメンテナンスを怠ると寿命が短くなる可能性があるのです。

今回は、インプラントは何年もつのかを解説します。インプラントの寿命を短くする要因や、寿命を延ばすために心がけること、寿命がきたときの対処法などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラントは何年もつのか?

インプラントのスケジュールイメージ

インプラントの寿命とは、インプラントが破損せずに機能し続ける期間のことです。一般的に、インプラントの寿命は約10~15年といわれています。10~15年後のインプラントの生存率は上顎で約90%、下顎で約94%と報告されています。

ただし、この数字はあくまでも平均的な寿命です。日々の口腔ケアや歯科医院でのメンテナンスを怠ると、寿命より早い段階で使用できなくなる可能性があります。

反対に、丁寧にケアすると寿命より長く使い続けられるケースもあるため、日々のメンテナンスが非常に重要です。

入れ歯・ブリッジの寿命と比較

比較する女性

インプラントは、見た目の美しさや機能性の高さから人気の治療法ですが、ほかの治療法と迷っている方もいるのではないでしょうか。

インプラントと入れ歯・ブリッジの寿命を比較しましょう。

入れ歯の寿命

入れ歯の寿命は、約4~5年といわれています。入れ歯は取り外し可能な義歯で、一部、もしくはすべての歯が欠損した場合に選択される治療法です。

広範囲に欠損した歯を補うことができますが、噛む力が弱まる、使用中に痛みを感じるなどのデメリットがあります。また、使用を続けると入れ歯が変形・破損することがあるでしょう。老化によって顎の骨量が減少したことなどで入れ歯が合わなくなると、修理や調整、作り直しが必要になります。

ブリッジの寿命

ブリッジの寿命は、約7~8年といわれています。ブリッジは、失った歯の両隣にある健康な歯を支えにして、人工歯を被せる治療法です。

質が高い素材を選べば見た目の美しさを追求できますが、土台となる健康な歯を削る必要があります。また、ブリッジの咀嚼力は、インプラントほど回復しません。支えにする歯の強度が弱まり、寿命が短くなるなどのデメリットがあります。

インプラントとの比較

インプラントは、入れ歯やブリッジより寿命が長く、長期間使用できます。インプラントは基本的に保険適用外になるため費用は高額ですが、寿命が長いため長期的にみると大きなデメリットにはなりません。

また、見た目や機能性も優れているため、インプラントを選択するメリットは多いでしょう。

インプラントの寿命を短くする要因

NGのサインを作る若い女性

インプラントの寿命は約10~15年と長いですが、お口の状態やメンテナンスによって寿命が短くなる可能性があります。インプラントの寿命を短くする要因を、詳しく確認しましょう。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲組織が細菌に感染し、炎症を起こしている状態です。

炎症が進行すると歯槽骨にも影響を及ぼし、インプラントが脱落するリスクが高まります。インプラント周囲炎の主な原因は、口腔ケア不足です。

インプラント周囲炎を予防するために、インプラント治療後は歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。日々の歯磨きはもちろん、歯科医院でクリーニングを受けて、歯磨きでは取り除けない汚れを落とすことも非常に重要です。

メンテナンス不足

インプラント施術後は、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けなければなりません。メンテナンスでは、ふだんの歯磨きでは落とせない汚れをクリーニングで除去し、インプラント周囲炎などのトラブルを予防します。

また、メンテナンスでは、人工歯根と人工歯をつなぐアバットメントの締め直しなども行います。

歯ぎしりや食いしばりなどの癖

歯ぎしりや食いしばりなどの癖は、インプラントの寿命を縮める要因です。インプラントに過度な負荷がかり、人工歯が欠ける、人工歯根と顎の骨の結合部が破壊されるなどのトラブルにつながるからです。

特に、歯ぎしりや食いしばりは睡眠中に無意識に行うことが多いでしょう。

インプラントの寿命を延ばすために心がけること

インプラント治療のイメージ

インプラントの寿命を延ばすために心がけることは、以下のとおりです。

毎日のセルフケアを徹底する

毎日のセルフケアを徹底することで、インプラントの寿命を縮めるインプラント周囲炎を予防できます。インプラントだけでなく、残っている健康な歯を守るためにも毎日の口腔ケアは非常に重要です。

効果的なブラッシングを行うために、インプラント治療後は歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。

定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける

インプラントを維持するためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。歯科医院のメンテナンスの主な内容は、以下のとおりです。

  • 口腔内のチェック
  • 噛み合わせの調整
  • クリーニング
  • 生活指導
  • ブラッシング指導

お口の状態によってメンテナンスの内容や頻度は異なります。歯科医師の指示に従って受診しましょう。

メンテナンスでは、毎日の歯磨きでは取れない汚れを落とし、お口の状態をチェックします。異常の早期発見につながるでしょう。

喫煙を控える

タバコには、歯周組織の血流を悪くするニコチンが含まれています。喫煙習慣がある人は歯茎の血流が悪いため、歯周病菌による感染を起こしやすく、インプラントの寿命が短くなる可能性が高いです。

インプラント治療を選択するのであれば、喫煙本数を減らすか、禁煙したほうがよいでしょう。

ナイトガードを使用する

歯ぎしり・食いしばりの癖があると、インプラントの人工歯が欠ける、インプラント周囲炎を引き起する可能性があります。ナイトガードを装着することで、歯ぎしり・食いしばりによる歯への負担を軽減しましょう。

インプラントの寿命がきたらどうしたらいい?

疑問がある女性

インプラントの寿命がきたときは、インプラント治療をもう一度行うか、入れ歯やブリッジなどほかの治療法を選択します。お口や顎の骨の状態によって適切な治療が異なるので、歯科医師と相談しながら決定してください。

インプラントの寿命がきたときの対処法は、以下のとおりです。

保証期間を確認する

インプラント治療は、5〜10年の保証がついていることが多いです。保証期間内にトラブルが発生して治療が必要になった場合、無償、もしくは費用を一部負担するだけで治療を受けることができます。

ただし、インプラントの上部構造である人工歯と、インプラント体の保証期間や保証内容が異なる場合があるため注意してください。また、定期的なメンテナンスを受けていることを、保証を受けるための条件として設定している歯科医院もあります。

治療を受ける前に、保証内容や期間についてしっかり確認しましょう。

歯科医院に相談する

「インプラントの歯が折れた」「インプラントがグラグラしている」など、インプラントの寿命がきたと感じたら、すぐに歯科医師に相談してください。

寿命がきたインプラントの歯を使い続けると、以下のリスクがあります。

  • 痛む
  • インプラントが脱落する
  • 再治療できなくなる
  • ほかの歯に悪影響を及ぼす

寿命を迎えたインプラントは、歯茎や顎の骨、隣接した歯に大きな負担をかけます。再治療が難しくなるほど歯周組織が破壊されることもあるため、寿命に気づいたら早期に対処してください。

治療を受ける

インプラントが寿命を迎えた場合の治療方法は、以下のとおりです。

  • インプラント治療を再度行う
  • 入れ歯を作る
  • ブリッジを装着する

どの選択肢が最適であるかは、インプラントや口内・顎の骨の状態によって異なります。口内や顎の骨に大きな問題がない場合は、インプラント治療を再度受けられるでしょう。

インプラントは、すべての症例で再手術が必要になるわけではありません。人工歯のみ作り替えるケースや、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメントを交換するケース、インプラント体の交換(再手術)が必要になるケースもあります。

インプラントの寿命がきたら、どのような治療が必要になるか歯科医師に相談しましょう。

まとめ

歯の説明をする歯科医師

インプラントの寿命は約10~15年と長く、入れ歯やブリッジと比べて長期間使用できます。ただし、口腔ケアやメンテナンスを怠ると、寿命が短くなります。インプラントを長持ちさせるには、日々のブラッシングを徹底し、歯科医院でのメンテナンスをしっかり受け、お口の健康を保つことが重要です。

インプラントの寿命がきたときは、インプラント治療を再度行うか、ほかの治療法を選択することになります。お口や顎の骨の状態によって適切な治療法が異なるため、どの治療法が最適か歯科医師に相談しましょう。

インプラント治療にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

喫煙していてもインプラント治療は受けられる?リスクを詳しく解説!インプラント 喫煙

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

タバコを取り出す

喫煙していてもインプラント治療を受けられる場合はありますが、多くのリスクを伴います。治療が失敗に終わる、治癒過程で問題が発生して追加費用が発生する、治療期間が延長するなどのトラブルにつながることもあるでしょう。

そのため、インプラント治療中は喫煙を控えるよう指示されることが多いです。

今回は、インプラント治療における喫煙のリスクについて詳しく解説します。

喫煙していてもインプラント治療は受けられる?

疑問がある男性

喫煙している方がインプラント治療を受ける場合、禁煙を勧められることが多いです。喫煙者のインプラント治療を断っている歯科医院もあるでしょう。

インプラント治療を成功させ、長期的な使用を可能にするためには、患者さまの生活習慣が密接に関連します。特に、喫煙は多くのリスクをもたらすといわれているのです。

インプラント治療後の回復過程では、歯肉の修復や細胞の増殖が不可欠です。

しかし、タバコの有害物質は歯肉の修復や細胞の増殖を妨げ、治癒を遅らせます。唾液は口内の清潔を保つだけでなく有害物質の中和にも貢献しますが、喫煙すると唾液の分泌量が減少します。

口内の細菌が増加するなど、インプラント周囲炎の原因となることも多いです。基本的に、インプラント治療中は禁煙する必要があることを理解しましょう。

インプラント治療中に喫煙するとどのようなリスクがある?

ビックリマークを指差す

喫煙は、血流阻害や白血球の機能低下を招きます。そのため、侵襲の大きいインプラント治療において、喫煙は大きなリスク要因となるのです。

喫煙はインプラント治療において多くのリスクをもたらします。治療の成功を望むならば、喫煙習慣の見直しを検討したほうがよいでしょう。

インプラント治療中に喫煙することによるリスクは、以下のとおりです。

骨との結合が弱くなる

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる効果があります。血流が悪化し、インプラントを支える歯肉への酸素・栄養の供給が不十分となるでしょう。

治癒が遅れる可能性や、インプラントと骨との結合が弱くなる可能性が高まるのです。一酸化炭素もニコチンと同様に血流を悪化させ、酸素を運ぶヘモグロビンの機能を阻害します。

炎症が起きやすくなる

白血球は体を守るための主要な細胞の一つですが、ニコチンの影響で機能が低下することがわかっています。そのため、喫煙している方は、歯肉に細菌が侵入した際、炎症が進行しやすくなるのです。

喫煙者は非喫煙者に比べて、インプラント周辺での炎症やトラブルが多いというデータも存在します。

インプラント周囲炎を発症する

インプラント周囲炎とは、インプラントを固定している周りの組織が炎症を起こし、進行すると骨が溶ける病気です。

初期段階では目立った症状が少なく、気づかないまま悪化することが少なくありません。症状が重度になると、インプラントが安定せず抜け落ちる可能性があるのです。

喫煙者は、ニコチンの影響で免疫力が低下する傾向にあります。免疫力が低下している状態でインプラント治療を受けると、細菌による感染リスクが高まります。インプラント周囲炎のリスクも増加するでしょう。

インプラントを長期的に使用するためには、日常の口腔ケアが非常に重要です。歯ブラシやデンタルフロスを用いたクリーニングはもちろん、歯科医院での定期検診も不可欠です。定期的な検診により、初期の段階での炎症を早期に発見し、適切な対応が可能となります。

喫煙者の方は、非喫煙者に比べてインプラント周囲炎のリスクが高いことをしっかりと理解しましょう。また、症状も悪化しやすいです。

治療を成功させ、インプラントを長く維持するためには、喫煙習慣を見直しましょう。定期的な歯科健診も怠らないことが大切です。

治療期間が長引く

喫煙者がインプラント治療を受ける場合、非喫煙者は治療の流れや必要な期間が変わることが多いです。インプラント手術の基本的な方法としては、1回法と2回法が挙げられます。

1回法は、手術が1回で完了する方法です。全身状態や骨・粘膜の状態が良好な方に向いています。喫煙者の場合、1回法を選択できることは非常に稀です。喫煙によって傷の治癒が遅れ、細菌感染のリスクが高まるからです。

1回法では、インプラント体と人工歯根をつなげるアバットメントが歯茎の上に露出します。傷口の閉鎖が困難なので、細菌が侵入しやすいです。健康な方の場合は問題ないですが、喫煙者の場合はインプラント治療が失敗するリスクが高まります。

そのため、喫煙者には2回法が推奨されることが多いです。2回法では、初回の手術でインプラントを埋入し、歯茎をしっかりと縫合します。骨とインプラントがしっかりと結合したことを確認してから、2回目の手術でインプラントの一部を露出させてアバットメントを取り付けるのです。

2回法は、非喫煙者であれば通常4〜6か月の期間が必要となります。

しかし、喫煙者の場合、傷口の治癒が遅くなります。治療が完了するまでの期間が長くなることが多いです。具体的には、1年近くかかるケースも少なくありません。

インプラント治療後も喫煙は控えるべき?

タバコを折る女性

インプラント治療後も、喫煙は控えるべきです。治療を無事に終えて安心する方も多いでしょう。「ずっと我慢してきた喫煙を再開できる」と考える患者さまも多いです。

しかし、治療が終わったからと喫煙によるリスクがなくなるわけではありません。インプラント治療後も喫煙を控えることが、インプラントを長く維持するためには重要です。

喫煙による体への影響は多岐にわたりますが特に口内に限れば、喫煙によって口腔内が乾燥し、唾液の分泌量が減少します。唾液は口内を潤すだけでなく、細菌の繁殖を抑える役割も持っています。唾液の量が少なくなることで、細菌感染のリスクが高まるのです。

ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、血流が悪化し、酸素や栄養素が組織に届きにくくなることが知られています。インプラント周辺の組織が酸素不足の状態となり、免疫力が低下するでしょう。

細菌感染のリスクが高まり、免疫力が低下すると、インプラント周囲炎のリスクが高まります。インプラント周囲炎は、インプラントの周りに炎症が起きる症状です。進行すると、最終的にはインプラントが脱落することもあります。

治療後にインプラントが安定した場合でも、インプラントを長く使い続けるためには、喫煙を避けたほうがよいのです。

インプラント治療を検討する際は、治療後の禁煙の重要性も十分に理解することが求められます。継続的な喫煙は、高額な費用と長い時間をかけて行ったインプラント治療を無駄にする恐れがあるのです。

インプラントの健康を長く維持したいのであれば、喫煙を控えてください。治療の前後に関わらず、ご自身の健康を守るための選択として禁煙を真剣に考えましょう。

まとめ

タバコ
喫煙者でも、インプラント治療を受けることは可能な場合があります。

しかし、喫煙は血流を悪化させるため、治療中や手術後の傷の治癒が遅れるリスクがあります。また、インプラントが骨に結合する過程でも喫煙の影響を受けやすく、成功率が低下するでしょう。

治療中の喫煙は、インプラントの失敗リスクを高めるとともに、感染症のリスクも増加させる可能性があります。タバコに含まれる成分は口腔内の環境を悪化させ、細菌の繁殖を促進するといわれています。インプラント周囲炎が進行して骨が吸収され、最悪の場合、インプラントが抜け落ちる可能性もあるのです。

治療後も喫煙を続けると、インプラントの寿命が短くなるリスクもあるため注意が必要です。治療中だけでなく、長期的に考えても、喫煙はインプラントの健康を損なう大きな要因となり得ます。インプラント治療を受けるのであれば、控えることが強く推奨されています。

喫煙は、インプラント治療の成功率や長期的な健康に悪影響を及ぼす可能性が高いです。治療を検討する方は、喫煙習慣を見直しましょう。

インプラント治療にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

オールオン4の治療にかかる費用はどれくらい?保険は適用になる?

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

オールオン4の説明をする歯科医師

「オールオン4ってどんな治療?」「インプラントとの違いは?」など、疑問に思う方もいるでしょう。オールオン4は、最小4本のインプラントで人工歯を支える治療法です。

今回は、オールオン4について詳しく解説します。オールオン4の費用や、注意すべきことなどもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

オールオン4とは?

歯の模型と歯科医師

オールオン4とは、最少4本のインプラントで人工歯を支える治療法です。前歯から奥歯まで一体になった人工歯を装着するため、4本のインプラントで全体の歯を支えられます。

インプラントを1本ずつ埋入するのではなく、複数本のまとまった義歯を最小本数のインプラントで支えるため、患者様への負担や費用を抑えられることが特徴でしょう。

抜歯・インプラントの埋め込み・仮歯の装着まで1日で行えるので、治療当日からインプラントで支えられた仮歯で食事できます。手術当日までは入れ歯を使えるため、スムーズに移行できるでしょう。

オールオン4は、3つの工程を経て進みます。治療の流れは、以下のとおりです。

  1. カウンセリング・術前検査
  2. 手術・仮歯装着
  3. 最終的な義歯の装着

治療工程が少なく、手術当日に仮歯を装着できることは、オールオン4の大きな特徴でしょう。

身体への負担を最小限にしたい方や、費用を抑えたい方は、オールオン4が適しています。口元の審美性を損ないたくない方や、複数本のインプラントを検討している方にも、オールオン4が適しているでしょう。

オールオン4の機能的なメリット

オールオン4には、さまざまなメリットがあります。機能的なメリットは、以下のとおりです。

  • 食べ物が挟まって痛むことがない
  • 顎の骨が変形しにくいので若々しいイメージを保てる
  • 天然歯に近い感覚を得られる
  • 固定式なので外れる心配がない
  • 顎の骨に固定されているため食事の制限がない

天然歯と変わらず食事を楽しめる、外れないので不安なく旅行できるなど、治療後の生活を充実させられるでしょう。

オールオン4の治療におけるメリット

治療におけるメリットは、以下のとおりです。

  • 1日で治療が完結するため治療期間が短い
  • インプラントの埋入本数が少ないので費用を抑えられる
  • 埋入するのは最小4本なので身体への負担が少ない
  • 骨のある部分に埋入できるので顎の骨が薄い方でも治療ができる

インプラント治療は、仮歯の装着までに時間がかかることがデメリットでした。半年程度かかることも珍しくありません。

しかし、オールオン4は治療当日に仮歯を装着できます。歯がないストレスを感じることはないでしょう。

費用が高いことや、顎の骨が薄いことでインプラントを諦めていた方でも、オールオン4は受けられる可能性があります。

オールオン4の費用

電卓とコストのブロック

オールオン4の費用は、片顎2,000,000〜4,000,000円程度が相場です。オールオン4は自由診療なので、歯科医院によって費用が異なります。

歯科医院によって、使用する素材や設備なども異なるでしょう。事前によく確認し、ご自身に最適な治療を最適な費用で行ってくれる歯科医院を探してください。

歯科医院によって費用が異なる理由

オールオン4について疑問がある女性

オールオン4を含むインプラント治療の費用は、歯科医院によって異なります。インプラント治療は自由診療のため、歯科医院ごとに費用を設定しています。

歯科医院によって費用が異なる理由は、以下のとおりです。

メーカーや材質が異なる

インプラントの費用は、使用するインプラントのメーカーや材質によって大きく変動します。

インプラントを製造しているメーカーは世界に100社以上存在し、メーカーによって費用が異なります。歯科医院が使用するメーカーの価格帯や材質が、費用に影響するのです。

一般的に、知名度の高いメーカーのインプラントは高額な傾向にあります。インプラント体が骨と結合しやすい、材質が丈夫で長持ちしやすいなどのメリットがあるため、高額でも人気があります。

マイナーなメーカーが製造している極端に安価なインプラントは、品質が粗悪な場合が多いです。

歯科医院の立地が異なる

費用は、歯科医院の立地によっても変動します。都心に近く利便性の高い歯科医院ほど、高額な家賃がかかるため費用が高くなるでしょう。

インプラントの費用の全国平均は200,000〜400,000円ほどですが、都心では300,000〜500,000円となっています。費用を抑えるために、自宅から離れた地方の歯科医院で治療を受けようと考える方もいるかもしれません。

しかし、オールオン4は治療後の定期メンテナンスが欠かせないため、自宅から通いやすい歯科医院を選択したほうがよいでしょう。

治療設備が異なる

メーカーや歯科医院の立地のほか、歯科医院の設備がどれだけ充実しているかによっても費用が変動します。費用に影響を与える代表的な設備として、歯科用CTやオペレーションルームなどが挙げられるでしょう。

歯科用CTとは、患者様の歯や顎の状態を把握できる医療機器です。精度の高い検査を行えれば、より患者様に適合した治療が可能になるでしょう。

歯科用CTは1台数千万円と、非常に高額な医療機器です。そのため、導入している歯科医院で治療を受けると費用が高くなります。

オペレーションルームとは、外科手術専用の部屋のことです。診察室とは別に、オールオン4を含む外科手術のために用意されます。オペレーションルームで患者様が快適に過ごせるよう、診察台のクオリティやインテリアにこだわっている歯科医院もあります。

治療の安全性や快適性に真摯に向き合っている歯科医院は、費用が高額になるでしょう。

保証が異なる

インプラントの保証制度の期間や内容は、費用に影響します。

インプラントの保証制度とは、再治療にかかる費用の負担を減らしてもらえる制度です。治療後にインプラントの脱落・破損などのトラブルが起きた際に、無料、もしくは本来の費用より安く再治療を受けられます。保証の対象期間は、一般的に5〜10年ほどです。

インプラントの保証制度が充実していると、費用が高額になる傾向があります。保証がついていない場合、治療にかかる費用は安くなりますが、トラブルが起きた場合は別途高額な費用がかかるでしょう。

オールオン4含むインプラントは、長期にわたって使用します。インプラントの平均寿命は10〜15年なので、一度もトラブルが起きない可能性は低いといえます。

保証制度のない歯科医院で治療を受けることは、避けたほうがよいでしょう。

インプラントの保証期間や対応しているトラブルの内容は、歯科医院によって異なります。事前に歯科医師に確認しましょう。

ほかのインプラント治療とオールオン4の費用を比較

二つのものを比較する女性

オールオン4の費用は、片顎2,000,000〜3,000,000円が相場です。

一般的なインプラントの費用相場は、1本あたり200,000〜400,000円程度でしょう。片顎12本すべての歯をインプラントする場合、2,400,000〜4,800,000円になります。オールオン4と比べると、1,900,000円ほど高額になるのです。

オールオン4は高額な治療ですが、同じ本数のインプラント治療をする場合と比べると大幅に費用を抑えられます。複数の歯をインプラントにしたい方には、非常に適した治療といえるでしょう。

オールオン4は保険が適用される?

保険治療の説明

オールオン4は、残念ながら保険が適用されません。保険が適用される治療と比較すると、高額に感じる方も多いでしょう。

ただし、オールオン4は一般的なインプラント治療に比べて大幅に費用を抑えられる治療方法です。インプラント治療を費用面から諦めていた方は、オールオン4を検討してはいかがでしょうか。

安すぎるオールオン4には注意!

ビックリマークが書かれたブロック

オールオン4の費用は、歯科医院によって大きく異なります。なかには、格安を謳う歯科医院もあるでしょう。

格安を謳う歯科医院のインプラント治療は、人体への安全性に配慮していない可能性が高いです。インプラント治療を受ける歯科医院を選ぶ際は、費用だけではなく、費用の内訳や設備なども確認しましょう。

オールオン4が安すぎる理由は、以下のとおりです。

安全性を考慮していない

オールオン4が安すぎる場合、設備が不十分である可能性が高いでしょう。

例えば、インプラントが顎の骨を貫通するトラブルが起きることがあります。歯科用CTの設備がなく、治療前に十分な検査を行わなかったことが原因です。

生体適合性の低い、粗悪なインプラントを使用している場合もあるでしょう。

安全に治療を行えることや、長く使用し続けることを考えていない歯科医院の場合、オールオン4を相場よりも非常に安く提供していることがあります。

一部の費用しか提示していない

一部の費用しか提示していない場合も、安すぎると感じるでしょう。本来、オールオン4の費用や手術にかかる費用、検査にかかる費用など、トータルの費用を提示する必要があります。

しかし、インプラント体のみの金額をオールオン4の費用と偽り、治療後にトータルの費用を請求する場合があるのです。

インプラント治療は、1本あたり200,000〜400,000円が相場です。インプラント1本につき100,000円以下など、極端に安価な費用を提示している歯科医院は避けたほうがよいでしょう。

まとめ

オールオン4は、手術当日に仮歯を入れられるインプラント治療です。機能性・審美性に優れており、治療期間も短いので患者様への負担が少ないでしょう。

複数本のインプラント治療を受ける場合は、オールオン4のほうが安くなることも多いです。失った歯の本数が多くインプラントを検討している方に適しているといえるでしょう。

ただし、安いという理由だけで治療を受ける歯科医院を選ぶことは避けてください。十分な設備が整っていない場合や、粗悪なインプラントを使用している可能性があります。

オールオン4 の治療にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントと差し歯は何が違う?特徴やメリット、治療の流れを解説

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの模型

「虫歯で歯を失ってしまったけれど、インプラントと差し歯はどちらの治療法がいいのだろうか」このようなお悩みはございませんか。

虫歯や歯周病が原因で歯を失ってしまった場合の治療法として「インプラント」や「差し歯」を提案されることがあるかもしれませんが、違いがよくわからない方も多いでしょう。

今回は、インプラントと差し歯の違い、それぞれのメリット・デメリットについて解説します。どちらの治療を受けるか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントとは?

3本のインプラント

まず、インプラントについて以下の項目に分けて解説します。

  • インプラントの特徴
  • インプラントのメリット
  • インプラントのデメリット

以下、それぞれ解説します。

インプラントの特徴

インプラントとは、セラミックやジルコニアなどの素材を使用して人工の歯を作製し、失った歯を補う治療法です。

インプラントを行うには、もとの歯が根っこの部分から欠損していることが必須条件です。もし歯の根っこが残っていたとしても、抜歯すれば行うことができます。

インプラントは、噛む力や見た目は天然の歯と非常に似ており、機能性・審美性に優れている特徴があります。

ただし、治療は保険適用外となってしまうため、歯科医院によっては治療費が高くなるかもしれません。

インプラントのメリット

インプラントの主な3つのメリットは、以下のとおりです。

  • 天然の歯に近い噛み心地を得られる
  • 見た目が自然で違和感がない
  • ストレスなく日常生活を送れる

インプラントで作られた歯は、天然の歯と非常に近い見た目や機能性があります。

インプラントで歯を作る際に使用されるセラミックやジルコニアといった素材は、天然の歯のような色や透明感を作りやすいのです。そのため、食べ物が噛みにくい、人と会話をする際に笑顔を作るのが恥ずかしいということを気にしながら生活する必要がありません。

インプラントは、天然の歯と変わらない感覚で過ごせるため、大きなストレスを感じることもないでしょう。

インプラントのデメリット

インプラントの主な2つのデメリットは、以下のとおりです。

  • 費用が高くなりやすい
  • 歯周病が進行しても気づきにくい

インプラントの最大のデメリットは、費用が高額という点です。インプラントは基本的に自由診療であり保険が適用されないため、治療費の全額を自費で支払わなければいけません。多くの方がふだんは3割負担で支払っているものを、10割負担で支払わなければいけないのです。差し歯や入れ歯よりも費用が高くなり、経済的な負担がかかるでしょう。

また、インプラントは人工の歯を作製するため虫歯になることはありませんが、気づかない間に歯周病が重症化して、かなり悪い状態で発見される可能性があります。ご自身の歯であれば神経が残っているため痛みなどの症状がありますが、人工の歯は痛みを感じることがないため、早期発見が難しいのです。

インプラントで人工の歯を埋め込んだ場合、通常の歯よりもお口の中に雑菌がたまりやすい状態となるため、より歯周病のリスクが高まります。不安定な口内環境で健康な歯を維持するには、毎日のお手入れが非常に重要です。

差し歯とは?

差し歯を入れ込もうとしている

次に、差し歯について以下の項目に分けて解説します。

  • 差し歯の特徴
  • 差し歯のメリット
  • 差し歯のデメリット

以下、それぞれ解説します。

差し歯の特徴

差し歯は、残っている歯の根っこの上に被せ物を装着することで失った歯を補う治療法です。差し歯の治療をするには、歯の根っこが残っていることが条件です。

差し歯といわれると、人工の歯を歯茎に差し込むイメージをおもちの方が多いかもしれませんが、それはインプラントにあたります。

差し歯のメリット

差し歯の主な2つのメリットは、以下のとおりです。

  • 費用をおさえられる
  • 治療期間が短く負担が少ない

差し歯の治療は、インプラントと違って基本的に保険が適用されるため、費用をおさえられることがメリットのひとつです。

また、治療内容も大がかりなものではないため、インプラントよりも数か月~1年ほど治療期間が短くなります。インプラントよりも費用と期間をかけず、手軽に治療できるでしょう。

しかし、差し歯の治療を受けるには、歯根が残っているのが条件です。誰でもできるわけではないため、歯科医師とよく相談して決めましょう。

差し歯のデメリット

差し歯の主な3つのデメリットは、以下のとおりです。

  • 見た目の自然さに欠ける
  • 被せ物が取れないか不安になる
  • まずは歯を治療する必要がある

差し歯は、インプラントよりも見た目の自然さに欠けます。なかには、銀歯になってしまう場合もあるため、食事や会話の際に気になってしまう方もいらっしゃるでしょう。見た目の自然さを求めたいのであれば、セラミックやジルコニアを用いて被せ物を作製することも可能ですが、費用が高くなります。

また、まれに被せ物が取れることがあるため「外れたらどうしよう」という不安を抱えながら生活している方がいらっしゃるのも事実です。

ほかに考えられるデメリットとして、土台の歯の治療が必要となる可能性がある点があげられます。虫歯があれば、虫歯を治療してから被せ物を装着するのです。

治療にかかる時間と苦痛を考えると、抜歯してインプラントを行ったほうがよい場合もあるでしょう。歯科医師とよく相談して、納得のいく治療法を選択しましょう。

インプラントと差し歯の違いを比較

天秤で2つのものを比較する

インプラントと差し歯の違いは、以下のとおりです。

<インプラントと差し歯の違い>

インプラント 差し歯
治療対象者 歯根がない方 歯根がある方
治療期間 3か月〜1年 1〜2か月
見た目 天然の歯のような色や透明感がある 素材によっては見た目が気になる
寿命 10〜15年 7〜10年
治療費用 自費 保険適用(素材によっては自費)

以下、それぞれ解説します。

治療対象者の違い

インプラントと差し歯は似ていますが、治療方法は全く別のものといえるでしょう。

インプラントは歯の根っこがない方向けの治療であり、差し歯は歯の根っこがある方向けの治療です。歯根の有無によって治療方法が選択されるのです。

治療期間の違い

治療期間は、インプラントより差し歯のほうが短いです。歯根があって、できるだけ早くきれいな歯を手に入れたい方は、差し歯が向いています。

インプラントを希望する場合は、治療が完了するまで数か月かかることを理解したうえで、今後の予定に合わせて治療計画を立てていくことが大切です。

見た目の違い

インプラントのほうが天然の歯に近い見た目を手に入れることができます。見た目だけでなく、噛み心地も天然の歯とそれほど変わりません。

見た目と使用感の自然さを重視するのであれば、インプラントがよいでしょう。差し歯の場合は、銀歯になる可能性や、時間がたつと変色する可能性もあります。差し歯は、インプラントと比べると見た目の面では劣るでしょう。

寿命の違い

インプラントのほうが差し歯より寿命が長いです。

インプラントは審美性も維持しながら、長期間使用できます。具体的には、差し歯と比べると3〜5年ほど長持ちします。多少お金をかけてでも長持ちさせたい方は、インプラントがよいでしょう。

治療費用の違い

治療費用は、差し歯のほうがインプラントより安いです。基本的に差し歯は保険適用なので、全額実費のインプラントと比べると費用をおさえることができます。

ただし、見た目の美しさを求めて被せ物の素材にこだわった場合、自由診療となるケースもあるため注意が必要です。

インプラント治療の流れ

フローという文字をあらわす木のブロック

インプラント治療の主な流れは、以下のとおりです。

  1. 問診・精密検査
  2. 人工歯根没入術
  3. インプラント体の定着期間
  4. 人工歯のセット

はじめに、問診や検査を行い、歯の健康状態の確認や治療方針の決定を行います。少しでも不安なことがあれば、この時点で歯科医師に相談しましょう。精密検査の結果、もし何らかの異常があった場合は、インプラント治療を行う前に事前治療が必要となる場合もあります。

準備が整ったら、いよいよ人工歯根没入術に入ります。歯の土台部分にあたるインプラント体を歯茎に埋め込む処置を行います。

歯根没入術が完了したあとは、約2〜3か月時間をおいて、インプラント体が定着するのを待ちます。歯科医院によっては、インプラント体が定着するまでの期間に仮歯を装着できることもあります。

インプラント体が定着したら、型取りして人工歯を作製し、装着する流れです。

差し歯治療の流れ

手順を踏む様子をブロックの階段であらわしている

差し歯治療の主な流れは、以下のとおりです。

  1. 問診・精密検査
  2. 差し歯の土台作製
  3. 型取り
  4. 差し歯の装着

インプラント治療する際と同様に、まずは問診や精密検査を行って口腔内の状態を確認し、治療にあたっての希望をヒアリングします。

ひととおり確認して治療方針が決まったら、差し歯の土台作製です。しっかりした土台を作製するため、虫歯がある場合は先に虫歯の治療を行います。

土台が完成したら型取りです。型が完成したら差し歯を装着し、フィッティングに問題がなければ終了します。

インプラントと差し歯、どちらの治療法がいいの?

両手で疑問の様子をあらわす女性

インプラントと差し歯のどちらの治療法がよいかは人によって異なります。一概にどちらの治療法がよいとはいえません。

ただし、歯の根っこが残っている場合はインプラントが実施できないため、差し歯治療が向いているといえます。また、歯の根っこが残っている場合は、インプラントと差し歯治療の2つの選択肢から決めることも可能です。

お口の中の状態を見てもらったうえで、歯科医師と相談してベストな選択をしましょう。

まとめ

ポイントをまとめる歯科医師

今回は、インプラントと差し歯の違いについて解説しました。

それぞれの治療法にはメリット・デメリットがあります。インプラントは歯根がない患者さま向けで、外見が自然で寿命が長めですが、治療期間が長く、自費のため高い治療費がかかります。一方、差し歯は歯根がある患者さま向けで、外見に素材による差があり寿命が短めですが、治療期間が短く、治療費は基本的に保険適用が可能です。

それぞれの特徴を比較し、よく歯科医師と相談したうえで、ご自身にとって最適の治療法を選択することが大切です。

インプラントや差し歯でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

上顎の骨の量が少ないとインプラント治療は難しいのか?

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

上顎のインプラント

インプラント治療において大事なことは「インプラントの土台となる顎の骨がしっかりとあること」です。特に目立つ部位である上顎の骨が少ないと、インプラント治療に問題が生じるとされています。インプラント手術部分に顎骨が少ない場合は、顎骨の再建手術が必要です。

今回は、上顎の骨が少ないとインプラント治療に支障が出る理由や、上顎の骨が少なくなってしまう原因について解説します。インプラント治療を検討している方はぜひ参考にしてください。

上顎の骨の量が少ないとインプラント治療は難しい?

歯科医に相談する患者

上顎の骨の量が少ないと、インプラント治療は一般的に困難といわれています。

インプラント治療とは、失われた歯を人工の歯に置き換える治療法です。人工歯であるインプラントを代わりに置き換えるためには、それを固定するための土台の骨が必要です。インプラントは直接骨に埋め込むことで安定し、人工の歯根の役割を果たします。

具体的には、骨量が少ないとインプラントを埋入するのに適切な深さと安定性を得られません。もし、骨量が少ない状態でインプラント手術をした場合、インプラントがしっかりと固定できず、術後に埋入したインプラントが動き、最悪の場合は脱落するなどの問題が生じます。また、骨が少ない場合、インプラントの圧力が隣接する歯根や神経に伝わり、痛みや感覚異常の原因となるでしょう。

最近では骨移植やGBR(Guided Bone Regeneration:骨誘導再生)といった手法もあり、これにより不足する骨量を補うことが可能です。これらの方法を利用すれば、骨の量が少ない場合でも治療ができる可能性があります。

しかし、手術がより複雑となり、治療時間や費用、そして合併症リスクも増えるため、慎重な判断が必要です。

患者さんの口腔内の状況や全身状態、希望等を考慮し、歯科医師と相談しながら適切な治療方法を選択することが重要といえるでしょう。

上顎の骨が少なくなる原因

チョークで書かれたwhyの文字

上の歯のインプラント手術が必要になる上顎の骨が少なくなる原因には、どのようなものがあるのでしょうか。以下、原因を解説します。

歯周病で顎の骨が溶けた

上顎の骨が少なくなる原因の一つとして、歯周病が挙げられます。

歯周病は、歯周ポケットの炎症が進行し、歯を支える骨が破壊される病状です。歯周病を患うと、歯を支える骨が溶け、歯とともに骨も失ってしまうことにより上顎の骨が少なくなります。

歯周病は、口腔内のプラークが原因で発生します。プラークが取り除かれないと、歯茎から歯が離れて歯周ポケットが形成され、さらに細菌の繁殖へつながるでしょう。歯周病菌は、免疫システムが病原体と認識して炎症を引き起こしますが、長期にわたると骨にも影響を及ぼします。

治療が遅れると、骨破壊は進行し、上顎の骨はさらに消失するでしょう。その結果、歯が動くようになり、最終的には抜け落ちる恐れもあります。抜け落ちてしまったあとは骨の再生は困難となるため、少なくなった上顎の骨は元の状態に戻すのが難しい状況になります。

歯のない状態が長く続いた

上顎の骨が少なくなる原因の一つには、長期間にわたる歯のない状態が挙げられます。この状態が続くと、咬み合わせる対象がないため、骨に適切な刺激が行き渡らなくなるのです。

通常、歯は咀嚼を通じて骨へ刺激を与え、骨の形成を促進します。この動きは、骨密度を保つうえで重要な役割を果たすのです。

しかし、歯が失われると、咀嚼による刺激がなくなり、骨形成のバランスが崩れることがあります。結果として、一部の骨組織が吸収され、次第に骨量の減少につながるのです。

骨の吸収は、古い骨を新しい骨で更新するという自然な生体プロセスの一部ですが、咬む刺激がなければ新しい骨の形成が遅れ、結果的に骨が少なくなる傾向にあります。特に、歯を失ったあとにそのまま放置し、適切な補綴(ほてつ)や補填をしない場合に、この現象は顕著になるといえるでしょう。

歯の抜け落ちた部位に対しては、速やかに適切な治療や補綴をすることが、骨の健康維持に重要とされています。

入れ歯の使用などで顎の骨が痩せた

上顎の骨が少なくなる原因としては、口腔の健康状態などが一般的に影響します。特に顕著な例としては、長期間の入れ歯の使用です。

入れ歯を使用することは、歯牙を失ったあとの生活をより快適にするための選択肢の一つであり、噛むための機能を助ける重要な役割を果たします。

しかし、その一方で、入れ歯の使用には顎骨への影響があり、長期間使用すると顎の骨が痩せる現象が見られるのです。つまり、自然な歯がない場合、顎骨に常に刺激が加わらないため、骨が徐々に吸収され、骨の量が少なくなるというメカニズムです。

入れ歯を使うと、歯が骨に直接力を伝えられないため、骨への刺激が著しく減少します。これが骨吸収を引き起こす一因につながるのです。また、入れ歯は、適切なサイズやフィット感を保つために定期的な調整や交換が必要です。これらの調整が適切に行われない場合、入れ歯と上顎骨との間に不適切な圧力が生じ、さらに骨の吸収を加速させる可能性があります。

腫瘍などの影響で顎の骨の一部を失った

上顎の骨が少なくなる原因の一つとして、腫瘍があります。

腫瘍は、細胞の異常な増殖により生じ、その発生箇所や種類によっては骨組織に影響を及ぼすことがあるのです。特に、口腔内や顎の近くに発生した腫瘍は、その進行に伴い周囲の組織や骨を侵食し、損傷を引き起こす可能性があります。その結果、上顎の骨量が減少するという事態につながるのです。

特に進行した場合や、腫瘍の摘出が必要な場合には、治療の一環として骨の一部を切除しなければならないこともあります。腫瘍の存在は、顎の骨量減少の可能性を高める重要な因子です。また、癌の種類によっては骨の代謝を乱し、骨がもろくなることや骨密度が低下することもあります。これにより、上顎の骨が薄く、脆くなることがあります。

腫瘍は顎の骨量減少の原因となり得ますが、そのほかにも歯周病、加齢、栄養不足などによる影響も無視できません。また、骨量減少の予防や機能の回復、維持のためには適切な治療やリハビリテーションが必要です。

定期的な口腔内の健康診断と早期治療、良好な口腔衛生の維持が重要なポイントといえるでしょう。

上顎の骨が少ない人がインプラント治療を受けたい場合はどうする?

インプラント模型を患者に見せる医師

上顎の骨が少ないためにインプラント治療が難しいとされるケースでも、骨造成治療やそれに含まれるサイナスリフトを行えば、インプラント治療を受けることができます。

骨造成治療は、文字通り、骨を造成する治療であり、自身の骨が不足している部分に人工骨や自己の骨を移植し、インプラントを埋入するのに適した骨の量と質を得る方法です。特に、上顎の奥歯部分にインプラントを埋入したい場合に骨量が不足していると判断されると、歯科医師からサイナスリフトの提案がなされることが多いでしょう。

サイナスリフトは、上顎の奥部分にあたる口腔洞(サイナス)の底部を持ち上げ、その下に新たに骨を形成する治療です。この治療によって、インプラントがしっかりと固定できるようになります。骨が少ない部位へのインプラント治療を可能にするための有効な手段といえるでしょう。

ただし、サイナスリフトを含む骨造成治療は、高度な技術を必要とする外科治療であり、治療期間も長くなります。まずは信頼できる歯科医師と相談し、治療計画をしっかりと立てることが重要です。

まとめ

頼もしそうな男性歯科医

上顎の骨の量が少ない場合、インプラント治療が難しくなることがあります。

インプラント手術には、インプラントを支えてくれるしっかりとした土台が必要です。もし上顎の骨の量が足りない場合は、骨造成治療のひとつである「サイナスリフト」を行うことで、新しい骨を形成できます。

もし顎の骨が薄い場合でも諦めずに、まずはインプラント手術を希望する歯科医院で診察を受け、相談することから始めましょう。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

オールオン4とは?一般的なインプラントとの違いやメリットを解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

オールオン4のイメージ画像

「オールオン4とは?」「オールオン4とインプラントの違いは?」などの疑問をお持ちの方はいませんか。

今回は、オールオン4の概要やオールオン4のメリット・デメリット、オールオン4の治療のステップなどを解説します。ぜひこの記事を参考に、オールオン4についての理解を深めてください。

オールオン4とは?

顎に手を当てて考える女性

オールオン4とは、顎の骨に最小4本のインプラントを埋め込むことで、12本の連結した人工歯を固定する治療方法です。

従来のインプラントは、1本の歯に対して1本のインプラントを埋め込む必要があります。

オールオン4は、通常のインプラントより少ない本数で多くの歯を固定できます。少ないインプラントで治療を行えるので、身体的な負担や費用を抑えることができるでしょう。

オールオン4のメリット・デメリット

Merit とDemeritと書かれたノート

オールオン4のメリット・デメリットをご紹介します。

オールオン4のメリット

オールオン4のメリットは、以下のとおりです。

  • 治療期間が短い
  • 身体への負担を軽減できる
  • 顎の骨の量が不足していても治療できる
  • 治療費を抑えられる

それぞれ詳しく解説します。

治療期間が短い

オールオン4は、インプラントを埋め込む手術当日に上部構造とよばれる人工歯を固定できます。そのため、通常のインプラントより治療期間が短いことがメリットです。

一般的なインプラントでは、以下のプロセスを踏む必要があります。

  1. 顎の骨に穴をあける
  2. 人工歯根を埋め込む
  3. 人工歯根が骨と結合するまで待つ
  4. 人工歯根と人工歯を結合する

インプラントは人工歯を結合するまでに5か月ほどかかります。オールオン4は、1日で人工歯を取り付けることが可能なのです。

身体への負担を軽減できる

オールオン4は、最小4本のインプラントで上部構造を固定できるので、通常のインプラント治療に比べて身体への負担を軽減できます。

インプラントを埋め込むには顎の骨に穴をあける必要があるので、穴をあける本数が多くなれば身体的負担が増大するでしょう。オールオン4は身体への負担が少ないので、高齢者の方でも治療を行うことが可能です。

顎の骨の量が不足していても治療できる

オールオン4は、顎の骨の量が多い部分を選んでインプラントを埋め込むので、顎の骨量が不足していても治療ができます。

通常のインプラント治療を行う際は、顎の骨量が不足している場合に骨の量を増やす骨造成を行う必要があります。

しかし、オールオン4では骨造成を行わずにインプラントができる可能性が高いです。

治療費を抑えられる

オールオン4はインプラントの本数が少ないので、治療費を抑えられます。

症例によって異なりますが、通常のインプラント治療では何十本もインプラントを埋め込むケースも少なくありません。インプラントの本数が増えれば増えるほど、高額な治療費が必要です。

治療費をできるだけ抑えたいと思っている方には、オールオン4が適しているでしょう。

オールオン4のデメリット

オールオン4のデメリットは、以下のとおりです。

  • メンテナンスが必要である
  • 残っている歯の抜歯が必要な場合がある
  • 治療できる歯科医院が限られている

それぞれ詳しく解説します。

メンテナンスが必要である

オールオン4の治療後は、最低でも1年に1~2回のメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると、インプラントが破損する可能性があるためです。

しかし、通常のインプラントでもメンテナンスは欠かせません。インプラント治療を受けた場合は、口腔内の健康のためにメンテナンスを受けましょう。

残っている歯の抜歯が必要な場合がある

オールオン4の治療を受ける際に歯が残っている場合は、すべて抜歯する必要があります。残っている歯の状態によりますが、抜歯後に腫れて強い痛みが出ることもあるでしょう。

治療できる歯科医院が限られている

オールオン4を行うには専門的な技術と経験が必要なので、治療できる歯科医院が限られます。経験豊富な歯科医師が在籍していることはもちろん、専用の設備や機器も必要になるでしょう。

オールオン4の治療ができても、治療実績が少ない歯科医院の場合はトラブルへの対処がうまくできない可能性があります。治療が失敗するリスクが高まるので、歯科医院の選び方が重要です。

オールオン4と一般的なインプラントは何が違う?

2つの?を比較する赤い服の女性

オールオン4と一般的なインプラントの違いは、体にかかる負担の大きさでしょう。

一般的なインプラントは、10本以上のインプラントを埋め込む必要があるケースも珍しくありません。手術時間が長くなるのはもちろん、痛みや腫れなど体への負担も増大します。

オールオン4は、上の歯がすべてないケースでも最小4本のインプラントで治療ができます。1本1本埋め込むよりも、体への負担が少ないでしょう。

また、一般的なインプラント治療では長期間にわたって治療を行う必要がありますが、オールオン4では即日仮歯を入れられます。

オールオン4の治療のステップ

STARTからGOALへの階段

オールオン4の治療ステップは、以下のとおりです。

  • カウンセリング
  • 精密検査
  • 治療方針の決定
  • 手術
  • 最終的な人工歯の取り付け

それぞれ解説します。

カウンセリング

カウンセリングでは、オールオン4の治療方法やメリット・デメリットの説明を行います。患者さまの歯の本数や顎の骨の量、骨密度によっても、オールオン4の治療方法が変わるでしょう。

事前に大まかな費用や治療期間を相談します。精密検査後に費用や治療期間が大きく変わる可能性もあるでしょう。

精密検査

歯や骨の状態を正しく把握するために、精密検査を行います。歯科医院によって異なりますが、以下の検査を実施する場合が多いです。

  • 歯周検査
  • 口腔内写真撮影
  • CT撮影
  • パノラマレントゲン撮影

持病がある方には、精密検査のほかに内科主治医への相談が必要な場合があります。

治療方針の決定

オールオン4治療の最終的な費用や治療期間、具体的な治療の進め方の説明を行います。要望や疑問点などがあれば相談できるので、少しでも気になることがあれば質問しましょう。

手術

インプラントの埋入手術を行い、人工歯とインプラントを結合させるアバットメントを装着します。歯茎を切開した部分の縫合も行います。

外科手術終了後は出血が落ち着くまで休憩し、仮の人工歯を装着したら手術完了です。

最終的な人工歯の取り付け

仮の人工歯を装着して噛み合わせの確認などを行い、6か月程度経過したら最終的な人工歯を取り付けます。

人工歯を装着したら終了と思う方もいますが、インプラント治療後は必ず定期メンテナンスを受けましょう。インプラントにトラブルが起きた際、保証を受けるにはメンテナンスを受けていることが条件の場合が多いです。インプラントを長期的に機能させるためにも、メンテナンスに通ってください。

オールオン4の費用

机の上に置かれたノートとペンと電卓

オールオン4の費用相場は、片顎で2,000,000〜3,000,000円です。治療費の相場に大きな幅があるのは、人工歯の素材によって費用が異なるからです。人工歯の素材は、ハイブリットセラミックやセラミックなどから選択できます。

歯科医院によって治療方針や治療技術などが異なることも、治療費に影響するでしょう。費用が安いオールオン4治療は、十分な診断や検査などのプロセスを省いている可能性があるため、費用の安さだけで歯科医院を選ばないように注意してください。

オールオン4はどのような人におすすめ?

顎に手を当てて考える女性

オールオン4がおすすめの人は、以下のとおりです。

  • 総入れ歯を使用している人
  • 費用を抑えたい人
  • 顎の骨が少ない人
  • 虫歯などで多くの抜歯が必要な人

オールオン4は、総入れ歯よりも顎の骨にしっかりと固定できます。違和感なく装着でき、強く噛むことが可能です。

また、少ないインプラントで治療を行えるため、治療費を抑えたい方にも向いているでしょう。

さらに、顎の骨が少ない人でも治療を受けることができます。虫歯などで残っている歯の本数が少ない人も、オールオン4が適しているといえます。

1〜2本だけインプラントにしたいと考えている人には、オールオン4は向いていないでしょう。

まとめ

歯科医院で鏡を見て笑う男性

今回は、オールオン4の概要やオールオン4のメリット・デメリット、オールオン4の治療のステップなどをご紹介しました。

オールオン4のメリットは、治療期間が短いことや体への負担が少ないこと、治療費を抑えられることなどが挙げられます。デメリットとしては、残っている歯を抜歯する場合があること、治療できる歯科医院が限られていることなどが挙げられるでしょう。

オールオン4は高額ですが、メリットも多い治療です。メリット・デメリットを把握し、自分に適した治療かどうかしっかりと考えて、オールオン4を選択してください。

インプラントやオールオン4でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

老後にインプラント治療を受ける場合のメリット・デメリットを知ろう!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの模型を持って微笑む女性歯科医師

失った歯の代わりとなるインプラントは、審美性や機能性に優れており、近年幅広い世代から注目されている治療法です。老後に歯を失った場合、インプラント治療を受けることはできるのでしょうか。

今回は、老後にインプラント治療を受けるメリット・デメリットや、治療を受ける際の注意点について解説します。

老後に歯を失った場合の治療法

歯科医院で説明を受ける高齢の女性

失った歯を補う主な治療法は、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3種類が挙げられます。3種類の治療法の違いや特徴を確認しましょう。

入れ歯

入れ歯治療は、失った歯を補う代表的な治療法です。健康な歯を削る必要がないため、身体的な負担が少ないことが特徴です。

入れ歯には、総入れ歯と部分入れ歯があります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

総入れ歯

歯が1本も残っていない場合、総入れ歯を選択します。総入れ歯は、歯茎全体を土台として、床(しょう)とよばれる部分を吸着させるようにして装着します。

部分入れ歯

歯が1本でも残っている場合、部分入れ歯が装着可能です。

通常、部分入れ歯は、残っている歯を土台にしてクラスプとよばれる金属バネを装着します。近年では、部分入れ歯の種類が増えており、クラスプがない部分入れ歯もあります。

ブリッジ

ブリッジとは、失った歯の両隣の歯を削って土台とし、人工歯を被せる治療法です。健康な歯を削ることに抵抗がある方もいると思いますが、近年では技術の進歩により、削る量を最小限にしてブリッジ治療を受けられるようになりました。

しっかり削るブリッジと比較すると、固定力が弱いなどのデメリットもあるので、ご自身に合った方法を選択することが大切です。

インプラント

インプラントとは、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋入し、その上に人工歯を装着する治療法です。審美性に優れており、噛む力が自分の歯と変わらないなどのメリットがあります。健康な歯を土台にしたり削ったりすることがないため、周囲の歯への負担がありません。

しかし、自費診療のため高額であることや外科的治療が必要なことなど、デメリットもあります。

老後にインプラント治療は受けられるのか

顎に手を当てて考える白髪の女性

老後でもインプラント治療は受けられるのでしょうか。

結論からいうと、インプラント治療は年齢制限なく受けることができる治療法です。

明確な年齢制限はありませんが、顎の骨の成長が終わっていない未成年や、70歳以上の高齢の方は、インプラント治療を受けられない可能性があります。高齢になると体力や、治癒能力が低下する方が多いためです。

しかし、80代でインプラント治療を受け、食事ができるまで回復した方もいます。

インプラント治療が可能かどうかは、年齢よりも口腔内や全身の健康状態に左右されるといえるでしょう。

老後にインプラント治療を受けるメリット

机に置かれたノートと植物とメリット

老後にインプラント治療を受けるメリットは、以下のとおりです。

しっかり噛める

インプラントは、入れ歯やブリッジと比較すると噛む力が強いといわれています。本来の歯の7~9割程度の噛む力を回復することができます。

老後は噛む力が衰えていくことが多いため、できるだけ噛む力を回復させる治療が望ましいでしょう。噛む力が強いと食べ物を制限する必要もないため、食事を楽しむことができます。

認知症を予防できる

噛むという動作は、脳に刺激を与えます。

インプラント治療は、床やクラスプなどがないため味や温度がダイレクトに感じられ、五感が刺激されるでしょう。脳に刺激が伝わるので、インプラントは認知症の予防につながるのです。

コミュニケーションが活発になる

「入れ歯がパカパカして話しにくい……」と感じたことがある方もいるでしょう。歯を失ったことで、口を開けて話すことに抵抗を感じる方もいるかもしれません。

しかし、インプラントは、入れ歯のように外れることがなく審美性にも優れているため、口を開けて笑うことや話すことに積極的になれます。老後は、人とのコミュニケーションが少なくなる方が多いです。コミュニケーションを楽しめるように、失った歯を補うことが重要といえるでしょう。

見た目が若々しくなる

インプラント治療は、ほかの治療と比較しても審美性に優れています。本来の歯と変わらない色や透明感を再現できるため、見た目を若々しく保つことができます。

また、噛む力が衰えないため顎の筋肉が維持され、若々しい印象を保てるでしょう。

管理しやすい

インプラントは、入れ歯のように外して洗浄する必要がなく、残っている歯と一緒にケアすることができます。高齢の方でも管理がしやすいことがメリットです。

老後にインプラント治療を受けるデメリット

demeritと書かれた黒板

老後にインプラント治療を受けるデメリットは、以下のとおりです。

外科的治療によって身体に負担がかかる

インプラント治療は、人工歯根を顎の骨に埋入するために外科的治療が必要です。

外科的治療は身体への負担がかかるため、耐えられる体力が必須といえます。また、歯茎を切開して顎の骨に穴をあけるので、治癒能力についても重要視されるでしょう。

治療を受けられない場合がある

インプラント治療は、人工歯根を埋入するので十分な顎の骨量が必要です。高齢の方は骨粗しょう症などによって顎の骨量が足りない場合があります。骨量が足りない場合、治療を受けることができません。

また、老後は糖尿病や高血圧などの持病があるリスクも高まります。持病がある場合も、リスクが高いと判断され治療を受けられないことがあるでしょう。

細菌感染を引き起こす可能性がある

高齢者は、若い人に比べて免疫力が低下しています。そのため、手術後に細菌感染を引き起こすリスクが高くなるでしょう。

インプラント体と骨が結合しづらい

高齢者は、若い人よりも免疫力が低下していることから、傷を治す力が弱まります。若い人と比較すると、インプラント体と骨が結合しづらいのです。

うまく結合できなかった場合は再度手術が必要となり、負担が大きくなるでしょう。

治療費や治療期間がかかる

インプラント治療は、基本的に自費診療なため高額な費用がかかります。

また、治療期間は半年以上といわれていますが、高齢であると結合に時間がかかることがあるでしょう。

メンテナンスが必要である

どの治療法でも同様ですが、治療後の口内を健康に保つには、定期的なメンテナンスやクリーニングが欠かせません。定期的に歯科医院に通えない方は、インプラント治療は適していないでしょう。

老後にインプラント治療を受ける際の注意点

黄色い背景に掲げる!マークの吹き出し

最後に、老後にインプラント治療を受ける際の注意点をご説明します。

インプラントのデメリットを把握する

インプラントのデメリットやリスクをしっかりと理解したうえで、治療を受けることが大切です。何かトラブルがあった際に、デメリットやリスクを知っていれば冷静に対応することができるでしょう。

歯科医院を慎重に選ぶ

インプラント治療は、歯科医師の技術によって成功率などが変動します。インプラント治療に精通している歯科医院を慎重に選ぶことが大切です。治療実績などをホームページに掲載している歯科医院も多いので、治療を受ける前に確認するとよいでしょう。

持病や治療歴を伝える

インプラント治療を受ける前に、持病や治療歴などを歯科医師にしっかりと伝えましょう。持病や治療歴を把握してもらうことで、さまざまなリスクを軽減することができます。

口腔ケアをしっかりと行う

インプラント治療後にセルフケアを怠ると、インプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。インプラント周囲炎はインプラントの歯周病ともよばれ、悪化すると顎の骨を溶かしインプラントが脱落することがあるのです。

老後にインプラント治療を受けた場合は、免疫力の低下からインプラント周囲炎を引き起こしやすい状態です。日々のお手入れで汚れをしっかりと落としましょう。また、定期的に歯科医院でクリーニングを受け、自分では取り除くことのできない歯石などの汚れを落としてもらうことも重要です。

セルフケアと定期的な歯科医院でのクリーニングで、口内を清潔に保つ必要があります。

まとめ

歯科医院で鏡を見て歯を確認する男性

今回は、老後にインプラント治療を受ける場合のメリットやデメリットなどを解説しました。

老後にインプラント治療を受ける場合、さまざまなリスクが伴います。

しかし、治療を受けるメリットも多く、QOL(クオリティー・オブ・ライフ)の維持や向上に役立つ治療法といえるでしょう。インプラント治療のメリット・デメリットや注意点をよく把握して、ぜひ検討してください。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

20代でインプラント治療はできる?メリット・デメリットと注意点とは

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

模型を見せてインプラントの説明をす男性歯科医師

インプラントは、天然歯のような仕上がりになり食事も問題なくできるので、失った歯を補う治療法として希望する20代の方が増えています。

しかし「20代でインプラント治療は本当にできるの?」「20代でのインプラントはデメリットがあるのでは?」と考える方も少なくありません。

今回は、20代のインプラント治療について、メリットやデメリットをご説明します。20代でインプラント治療を考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

20代で歯を失う原因

歯の痛みに耐える女性

高齢者に比べると少ないですが、20代で歯を失うこともあります。20代で歯を失う主な原因は、以下の3つです。

  • 事故やスポーツの衝撃
  • 重度の虫歯
  • 重度の歯周病

20代で歯を失う原因の多くは、事故やスポーツの衝撃です。スポーツ中に前歯を強く打つ、人と接触するなどして歯を失う可能性があります。

重度の虫歯の場合、歯の根を除去して根管を洗浄する「根管治療」を行う場合も多いです。根管治療を行った歯はもろくなり、寿命が短くなります。

根管治療を行わなくても、根が無事な歯に比べて、弱い衝撃でも割れる可能性があります。装着した人工歯が脱落し、抜歯が必要になることも珍しくありません。重度の歯周病で歯が抜けることもあります。

20代だからこそ、歯を失ったときにショックを受ける方や、これからどうしたらよいのだろうと悩む方も少なくありません。

20代でインプラント治療はできる?

顎に手を当てて考える若い男女

20代でインプラント治療は可能です。顎の状態や治療後の経過を考えると、高齢者に比べて20代の方のほうがインプラントに向いているといっても過言ではありません。

ただし、20代でインプラントをする場合、施術をスタートする前に顎の成長が終了している必要があります。

インプラントの平均寿命は10〜15年といわれています。インプラント治療後もきちんとケアをし、定期的にメンテナンスに通っている場合、もっと長く使用できることもあるでしょう。

日本口腔インプラント学会の「20年以上経過したインプラント患者に対するアンケート調査」によると、インプラントの治療後20年以上経過した77%以上の方が「問題ない」と答えています。20代の方がインプラント治療をする場合、40代になっても問題なくインプラントを使用できる可能性が高いのです。

失った歯を補う方法としてブリッジや入れ歯がありますが、ブリッジの平均寿命は7〜8年、入れ歯の平均寿命は3〜5年とされています。治療後長く使うことを考えると、20代の方こそ、インプラント治療が適しているといえるでしょう。

参照元:「日本口腔インプラント学会 20年以上経過したインプラント患者に対するアンケート調査

20代でインプラント治療をする人も多い

20代で歯を失う人は少ないため、全体的な症例数は多くありませんが、20代でインプラント治療を受ける方も少なくありません。以下の理由でインプラント治療を選択する方が多いです。

  • 20代で入れ歯になるのは抵抗がある
  • 歯を失ったことを知られたくない
  • 好きなものを気兼ねなく食べたい
  • まだ20代なので見た目が気になる

20代という若い時期だからこそ、見た目や機能性、インプラントの寿命を考慮し、治療に臨んでいるといえるでしょう。

20代でインプラント治療をするメリット

MERITと書かれた木のブロックが机の上に置かれている

20代でインプラント治療を受けるメリットは少なくありません。インプラント治療をするメリットとともに、ほかの治療法を選んだ際のメリット・デメリットを考慮して、ご自身に適した治療法を選択しましょう。

20代でインプラント治療をするメリットは、以下のとおりです。

周囲の歯や歯周組織に対する影響が少ない

インプラント治療は、隣の歯や歯周組織に対する影響が少ないです。インプラントとほかの治療において、周囲の歯や歯周組織に与える影響を表にまとめました。

<治療方法と影響>

治療の種類 治療方法 影響
インプラント 歯槽骨にインプラント体を埋め込み、その上に人工歯を装着する ・残った歯を削らない
・ケアすれば周辺の骨が痩せない
ブリッジ 失った歯の周辺の歯を削って土台にし、欠損した歯を補う ・両隣の歯を削る
・健康な歯の神経を抜く場合がある
・歯を失った部分の骨が痩せる
・食べかすやプラークが溜まり、歯周病になりやすい
入れ歯 人工歯を金属の留め金で両隣の歯に引っ掛けて装着する ・両隣の歯を削る必要がない
・歯を失った部分の骨が痩せる

 

ブリッジや入れ歯を選択すると、刺激が伝わらないため歯槽骨が痩せます。汚れが溜まりやすいため、歯周病になるリスクも高まるでしょう。

インプラントは歯周組織への影響が少なく、健康なほかの歯や歯槽骨を守れるのです。

歯槽骨が健康な場合が多い

20代の歯槽骨は健康で、骨造成が必要ないケースが多いです。

インプラント体を埋め込むためには、歯槽骨の厚みや骨密度が基準を満たしている必要があります。高年齢になると、歯槽骨が薄くなる方や骨密度が低下する方も珍しくありません。厚みや骨密度が基準に満たない場合、インプラント手術の前に骨造成という歯槽骨を増やす手術が必要になります。

20代の方は歯槽骨が健康で、厚みや骨密度が十分な場合が多く、スムーズにインプラント手術を開始できるのです。

体力・免疫力がある

20代は、一般的に体力と免疫力があります。感染症のリスクが低く、術後の傷の回復が早いこともメリットでしょう。

また、糖尿病や高血圧などの疾患がない可能性が高いです。糖尿病や高血圧などの疾患がある場合、インプラント手術をする場合リスクが伴います。免疫力が下がっていると、術後の傷が化膿する危険もあります。

20代で体力も免疫力もある方は、傷の治りが早く、術後の経過も順調なケースが多いのです。

20代でインプラント治療をするデメリット

demeritと書かれたメモを破る手元

20代でインプラント治療をするメリットは多いですが、もちろんデメリットもあります。納得してインプラント治療をスタートするために、デメリットも把握しましょう。

20代でインプラント治療をするデメリットは、以下のとおりです。

保険適用外なので高額になる

インプラントは、ブリッジや入れ歯とは違い、保険適用外の治療です。費用の詳細は歯科医院によって異なりますが、1本につき150,000〜400,000円かかります。

多くの費用が必要なため、治療を受けられないと感じる方も珍しくありません。

治療が長期にわたる

インプラントの治療期間の目安は、3か月〜1年と長期にわたります。

1年間も歯がない状態が続くのは嫌だと感じる方も少なくありません。学校や仕事などで忙しく、長期的な治療計画を立てることが難しい方もいるでしょう。

しかし、実際に通院する回数は2〜3回だけです。手術のあとに傷が治るのを待つ必要があるため治療期間が長いですが、何回も通院する必要はありません。

20代でインプラント治療をする際の注意点

!マークが書かれた黒板を掲げる女性

20代でインプラント治療をする際は、高齢者がインプラントの手術を受ける際とは異なる注意点があります。

20代でインプラント治療をする際の注意点は、以下のとおりです。

顎の成長が止まっている必要がある

まず、顎の成長が止まっていることを確認して治療を受ける必要があります。

インプラントは、歯槽骨にインプラント体を埋め込むため、成長中に手術することは推奨されていません。インプラント体を埋め込んだあとに歯槽骨が成長することで、埋め込みたい位置からずれる可能性があるのです。

特に20代前半の場合、顎が少しずつ成長している可能性もあるため、先に調べたほうがよいでしょう。

治療後メンテナンスに通い続ける必要がある

インプラント治療は、インプラントを装着したら終了ではありません。治療後もメンテナンスに通う必要があります。

メンテナンスが必要なのは20代も高齢者も変わりませんが、20代の場合、仕事の転勤や結婚をきっかけに引っ越す可能性があるでしょう。治療した歯科医院に通い続けられるのか考えることも大切です。

インプラント治療では10年や15年などの長期にわたる保証を設けている歯科医院も多いです。他院で治療を受けると保証の対象外になることがあるので、注意してください。

まとめ

歯科医院で治療を受ける美しい女性

20代でインプラント治療を受けることは可能です。見た目がよいだけでなく、インプラントの寿命が長く、周囲の歯や歯周組織に負担をかけずに治療できることを考えると、歯を失った20代の方がインプラント治療をするメリットは大きいといえるでしょう。

しかし、費用やメンテナンス、顎の成長も考慮する必要があります。歯科医院に相談し、メリットとデメリットを把握して、自身にあった治療法を選択してください。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

安いインプラントは大丈夫?インプラントが高額な理由も解説

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯の模型を使って患者にインプラントの説明をする

インプラント治療を検討していて、少しでも安く治療したいと考える方もいるでしょう。

ホームページや広告で、安い価格でインプラント治療をできると謳っている歯科医院も見受けられます。興味はあるものの安いインプラントは問題ないのか、不安を感じている方も少なくないでしょう。

今回は、安いインプラント治療は大丈夫なのか、インプラント治療が高額になる理由や歯科医院の選び方のポイントなどを解説します。インプラント治療の費用に関してお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントの費用相場

緑の背景の上に置かれた電卓と?の積み木

インプラントの相場は、1本あたり300,000〜500,000円ほどといわれています。保険適用外の自由診療のため、相場にも幅があります。インプラントは材料費が高額なことはもちろん、高度な技術と最新の設備が整っている必要があるため、治療費は入れ歯・ブリッジと比較して高い場合が多いです。

インプラントは、メーカーや被せ物の種類によっても価格が変動するので、1本あたり600,000円ほどの費用がかかる歯科医院もあります。品質に信頼があり安全性が高いインプラントメーカーのインプラント体や材料は、高額になるでしょう。

使用するインプラント体や材料によって価格が大きく変動するので、インプラント治療を検討する際は、事前に使用するインプラントのメーカーなどを確認するとよいでしょう。

インプラントの費用が高額な理由

椅子に座ってパソコンを膝に乗せて悩む女性

インプラントの費用が高額であることには理由があります。

インプラント治療が高額になる主な理由は、以下の5つです。

  • 保険適用外の自由診療のため
  • 材料費が高額なため
  • 設備に費用がかかるため
  • 最新の知識・技術を学ぶ必要があるため
  • 治療期間が長いため

それぞれ解説します。

保険適用外の自由診療のため

インプラントは、保険適用外の自由診療です。自由診療は保険治療と異なり、費用は全額自己負担です。保険治療は日常生活に支障が出ないように、必要最低限の機能を維持する治療が該当します。

インプラント治療のように、審美性が高く、機能面も優れた治療は保険適用外になることが多いです。費用を全額負担しなくてはいけないので、治療費が高額になります。

材料費が高額なため

インプラントは、世界中のメーカーから多くの種類が発売されています。100種類以上が存在しており、国内でもさまざまなインプラントで治療が行われているのが現状です。

しかし、使用するメーカーによって品質や安全性に差がみられます。世界中でシェアされている、品質や安全性が保証されているインプラントメーカーのインプラントを採用している歯科医院が多いです。高品質なインプラントは値段が高いので、治療費も高額になるのです。

設備に費用がかかるため

インプラントは、外科的手術をともなうため、ほかの治療法と比較してリスクがあります。インプラント治療を安全な環境で行うには、口腔内も含めた全身の状態をしっかりと把握する必要があるでしょう。

また、インプラントの手術中は細菌感染のリスクがあるため、徹底した衛生管理が必要不可欠です。安全に治療を行うには、CTやオペ室など、整った環境で手術することが望ましいといえるでしょう。設備費も費用に含まれるため、費用が高くなります。

最新の知識・技術を学ぶ必要があるため

インプラント治療は、外科的手術をともなうため、十分な知識と技術が必要な治療です。

インプラントに限らず、治療技術は常によりよいものに変化し続けます。最新の知識や技術を習得するためには、学会や勉強会に積極的に参加してスキルアップする機会を設けることが重要です。インプラント治療には、材料費のほかにも歯科医師に対する技術料も含まれるため、費用が高額になります。

治療期間が長いため

インプラントの治療期間は、3か月〜1年が目安です。最終的な被せ物が入るまで、スムーズな方でも3か月はかかります。

被せ物が入るまでには多くの工程があるので、その分、治療費も高額になります。インプラント部分の顎の骨が不足している場合は、骨を補う「骨造成」が必要なので、治療期間も長くなり費用も高額になるでしょう。

安いインプラントは大丈夫か?

顎に手を当てて悩む男性

インプラント治療は高額なため、少しでも費用を抑えたいと考える方は多いです。「費用は安く抑えたいけれど、安いインプラントは大丈夫なのか」と、不安や疑問を感じている方も少なくないでしょう。

ここでは、安いインプラント治療を検討する際の注意点をご紹介します。安いインプラント治療で注意したい点は、以下の5つです。

  • 材料費が安い
  • トータルの治療費が記載されていない
  • 保証内容が薄い
  • インプラント治療に必要な設備が整っていない
  • 歯科医師の経験が乏しい

材料費が安い

上述したとおり、インプラント体の種類は全世界で100種類以上あるといわれています。大手インプラントメーカーで作られるインプラント体は、品質や安全性が優れており、世界中で使用されているという実績など、信頼できるものが多いです。高い品質や安全性が保証されているため、費用も高額になる傾向があります。

一方、実績が少なく、品質や安全性に疑問が残るインプラントも存在します。インプラントを安く提供する歯科医院のなかには、材料費を抑えるために実績のない品質や安全性が保証されていないインプラント体を使用しているケースがあるため、注意が必要です。

トータルの治療費が記載されていない

ホームページや広告などで、インプラントの相場より安く治療が受けられると謳っているケースがあります。実際はインプラント体などの材料費だけの値段を提示していて、検査料や治療にかかる費用が別に必要な場合があるので注意しましょう。

インプラント治療を受けるときは、治療費の総額を確認してください。

保証内容が薄い

インプラントは、丈夫で長持ちするメリットがあります。

しかし、使用している間に破損する場合や欠ける場合があります。トラブルが起きた際の保証内容は歯科医院によって異なるので、事前に確認しましょう。

安く治療を受けられる歯科医院では、保証を設けていない・内容が薄いなど、保証内容が不十分な場合が多いです。万が一のトラブルを想定して、保証内容が充実した歯科医院で治療を受けましょう。

インプラント治療に必要な設備が整っていない

インプラントは、顎の骨にドリルで穴をあけ、インプラント体を埋め込みます。CT画像など、集めた資料を確認しながら手術を進めるのが一般的です。また、手術中の細菌感染を防ぐために、器具の滅菌はもちろん、手術室など清潔な環境下で行う必要があります。

しかし、格安インプラントのなかには、CTを撮影せずにインプラント治療を行う場合や、衛生管理が不十分な環境下で手術を行う場合があります。どのような環境でインプラント治療を行うのか、事前に確認しましょう。

歯科医師の経験が乏しい

インプラントは、専門的な知識と高い技術力が必要な治療です。

技術を向上させるには、インプラントの手術の実績を積み重ねる必要があるでしょう。歯科医師の治療経験が浅いため、費用を安く設定している場合もあるので、注意しましょう。

歯科医院選びのポイント

「POINT」と書かれたブロックが置かれたデスク

インプラント治療を受ける際、どのような点に着目して歯科医院を選べばよいのか疑問に感じた方も多いでしょう。「少しでも安く済ませたい」「相場より高いから安心だろう」など、インプラント治療を受ける際は、歯科医院を金額だけで決めることは避けましょう。

インプラント治療を受ける歯科医院選びのポイントは、以下の3つです。

  • インプラント治療に精通しているか
  • 設備が充実しているか
  • 信頼できる歯科医院か

インプラント治療に精通しているか

インプラント治療は、専門的な知識と高度な技術が必要な治療です。必ずインプラント治療に精通している歯科医師のもとで治療を受けましょう。

インプラント治療は、口腔内のバランスを確認して行う必要があります。インプラントを長く保つためには、口腔内の健康が保たれていることがポイントです。インプラント部分だけでなく、口腔内の治療にも精通している歯科医師のもとで治療を受けるとよいでしょう。

設備が充実しているか

安心してインプラント治療を受けるには、歯科医師の知識や実績などの技術力はもちろん、設備がしっかりと整っている歯科医院であることがポイントです。

インプラントは、顎の骨にドリルで穴をあけてインプラント体を埋め込みます。細菌感染しないように、清潔な空間で手術を行う必要があるのです。また、顎の骨には神経や血管などが通っているので、正確な位置を把握する必要もあります。レントゲン写真だけでなく、CTを撮影して立体的に把握することで、より安全に手術をすることが可能です。

インプラント治療を受ける際には、CTやオペ室の有無など、設備が充実しているか確認しましょう。昨今では、ホームページで設備を紹介している歯科医院も増えてきました。気になる歯科医院を見つけたらチェックしましょう。

信頼できる歯科医院か

インプラント治療は、専門性の高い治療であり費用も高額なため、慎重に決断するべきです。特にインプラント治療が初めての方は、不安に感じることが多いでしょう。

インプラント治療を行う際には、不安や疑問に寄り添って納得できるまで説明してくれる歯科医院を選択しましょう。インプラントは、治療が終わってからも定期的に歯科医院を受診して、インプラントの状態を確認する必要があります。悩みや不安などが話しにくい歯科医院で治療を受けると、通院をストレスに感じるでしょう。

インプラント治療を受ける際には、歯科医師の質や歯科医院の設備などとあわせて、ご自身が話しやすい信頼できる歯科医師・歯科医院であるかも確認しましょう。

まとめ

歯科治療を受けて笑顔になる男性

インプラント治療を行う際は、価格だけで判断してはいけません。安いインプラントを提供している歯科医院で治療を検討する場合は、材料や設備・医師の技術力などに問題がないか確認することが大切です。

「費用が安いから問題がある」「高いから安全である」とは限りません。インプラント治療は値段だけで判断せず、気になる歯科医院を受診してカウンセリングを受けるなど、実際に話をして信頼できると感じる歯科医院で治療を受けましょう。

インプラントは治療が終わっても定期的に歯科医院を受診して経過を観察する必要があります。ご自身にとって信頼できる、ストレスのない歯科医院を選択することが大切です。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

前歯のインプラント治療が難しい理由!インプラントを選択するメリットについて解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

白い背景の前にインプラントと歯の模型が並んでいる

歯を失ったあとの治療として、インプラント治療があります。インプラント治療は、奥歯から前歯まですべての部位に適応することができます。

しかし、前歯のインプラント治療に関しては、一般的に難しいといわれています。

そこで今回は、前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由やインプラントを選ぶメリットなどについて説明したいと思います。

前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由

レントゲン写真を指差しながら説明している女性歯科医師と説明を聞く女性患者

前歯のインプラント治療が難しい理由は、主に2つあります。

1つ目は、前歯の部分の骨が薄いためです。顎の骨の厚さは、部位によって大きく異なります。噛み合わせたときの力の負荷が大きい奥歯では、顎の骨が比較的厚いです。

一方で、前歯は噛み合わせたときの負荷があまり大きくないため、顎の骨が比較的薄くなっています。インプラント治療では顎の骨にインプラントを埋め込む必要があり、骨が薄いとインプラントが安定しないため治療が難しくなります。

2つ目は、審美的な問題です。前歯のインプラント治療では、インプラントをどの角度で埋め込むのかによって見た目が大きく変化します。骨が比較的薄い前歯の部分では、埋入方向が制限されるため治療が難しくなるのです。

以上の理由から、前歯のインプラントは難しいといわれています。

前歯を失った!インプラントとほかの治療法を比較

ブリッジ治療の3Dの模型

失った前歯を補う治療法には、インプラントのほかに、入れ歯やブリッジなどの治療があります。

以下では、これらの治療法とインプラント治療を比較します。

見た目

入れ歯の場合、歯に金属のワイヤーをかける必要があり、お口を開けたときに金属が見えてしまいます。また、ブリッジの場合は、セラミックのように歯の色を再現できないため、インプラントほど見た目はよくありません。

しかし、インプラントは、土台となるインプラント体を顎の骨に埋め込みます。そのため、インプラント体は外から見えません。また、インプラントの人工歯の部分は、セラミックを使用できるため、天然の歯に近い色で作成することができます。

健康な歯への負担

入れ歯の場合、両隣の歯にワイヤーをかけるため、健康な歯に対して負荷がかかります。場合によっては、金属のワイヤーを安定させるために、健康な歯を削ることがあります。また、ブリッジでは、両隣の健康な歯を大幅に削らなければいけません。

このように、入れ歯やブリッジでは、健康な歯に負担がかかってしまいます。

しかし、インプラントは、土台となるインプラント体を直接顎の骨に埋め込むため、周りの歯に負担がかかることはありません。

噛む感覚

入れ歯やブリッジは両隣の歯を支えにしているため、噛んだときに違和感があります。

しかし、インプラントは噛んだときの感覚が顎の骨に直接伝わるため、しっかりと噛むことができます。

治療期間

入れ歯やブリッジは、1か月程度で治療可能です。

しかし、インプラントは埋入手術や骨とインプラント体が結合するまでの待機期間があるため、治療期間が6〜12か月程度と長くなります。

治療費

入れ歯やブリッジは、保険診療であるため治療費を抑えることができます。

しかし、インプラントは自費診療であるため、治療費用が高額です。

インプラントにするメリット・デメリット

白い背景の前で右手でグッドサインを出している女性

前項の内容を踏まえて、インプラント治療のメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

インプラントにするメリットは、以下の3つです。

しっかりと噛める

インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。

健康な歯を傷付けない

インプラント治療では、ブリッジや入れ歯のように健康な歯を削る必要はありません。

見た目がよい

インプラントの人工歯は、自然な歯の色を再現できるため、ほかの治療と比べて見た目がよいです。

デメリット

インプラントのデメリットは、以下の3つです。

定期的なメンテナンスが必要

インプラントの治療後、清掃状態が悪いとインプラント周囲の歯肉に炎症が起きる「インプラント周囲炎」になることがあります。インプラント周囲炎が悪化すると、インプラントを取り除く場合があります。

インプラントは特殊な構造をしています。きちんと清掃を行うためには、ご自身での歯磨きに加えて、歯科医院での専門的なメンテナンスが定期的に必要になります。

治療期間が長い

インプラント治療は手術が必要になるため、治療期間が長くなります。

費用が高い

インプラント1本につき、300,000〜500,000円ほどかかります。

前歯の骨が足りない場合は

歯科の椅子に座っている患者の前に歯の治療器具が置かれている

インプラントを埋入する部位に十分な骨がないと、インプラントを支えることができません。特に前歯のインプラントの場合、インプラントを埋入する方向によって見栄えが変化するため、十分な骨量が必要です。

前歯の顎の骨が足りない場合は、骨量を増やす手術を行います。骨量を増やす代表的な治療に「GBR法」と呼ばれる治療法があります。GBR法は、骨を増やしたい部分を「メンブレン」と呼ばれる特殊な膜で覆い、そこに専用の材料を注入することで、骨の再生を促す治療です。

このように、顎の骨が足りない場合でも、骨量を増やすことでインプラント治療を行うことができます。

前歯のインプラント治療にかかる費用

黒い机の上に聴診器と電卓が置かれており、男性医師が電卓で計算している

前歯のインプラントの治療費は、300,000〜500,000円が相場です。GBR法などの骨の再生を促す治療を追加すると、さらに150,000〜300,000円ほど必要です。

前歯のインプラント治療にかかる期間と治療の流れ

水色の木目のテーブルの上にカレンダーと画鋲が置かれている

インプラント治療期間

インプラント治療のみ、もしくはインプラント治療とGBR法を同時に行う場合は、平均で6〜12か月ほどかかります。GBR法を行なってからインプラント治療を行う場合は、10か月〜1年半かかります。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

1.カウンセリング

お口の中のお悩みやインプラント治療の流れ、メリット・デメリットなどについて説明します。インプラント治療に関する疑問などがあれば相談しましょう。

2.精密検査

虫歯や歯周病の検査、歯の型取りなどを行います。また、顎の骨量を精査するためCT検査を行います。そのあと、検査結果をもとに治療計画やインプラント治療の流れ、費用などを説明します。

3.術前処置

歯周病や虫歯などがある場合は、インプラント治療前に優先して治療を行うことがあります。また、インプラントの埋入とGBR法を同時に行わない場合は、この時点でGBR法を行います。

4.一次手術

一次手術では、歯の根っこに相当するインプラント体を顎の骨に埋入します。

まず、局所麻酔を行い、歯茎を切開します。そのあとに専用の器具で顎の骨に穴を空け、インプラント体を埋入し、歯茎を縫合して終了です。

一次手術とGBR法を同時行う場合は、インプラント体を埋入後、続けてGBR法を行います。

5.二次手術

一次手術が終了して3〜6か月ほど経過したあとに二次手術を行います。二次手術では、人工歯を結合するための土台であるアバットメントを装着します。

一次手術の終了後、インプラント体が歯茎に埋もれてしまうため、歯茎を切開してインプラント体を露出させます。そのあとにインプラント体にアバットメントを装着し、二次手術は終了です。

6.人工歯の装着

二次手術で切開した歯茎の治癒後、人工歯を作るための歯型を取ります。人工歯の作成後に噛み合わせなどを調節し、人工歯を装着します。

前歯のインプラント治療中、歯がない期間がある?

水色の背景の前で右手を口に当てている女性

結論から申し上げると、仮歯を入れるため、歯がない期間は基本的にありません。

しかし、顎の骨の状態により、仮歯の入れ方が異なります。

顎の骨が十分にある場合

一次手術が終了してしばらくの間は、インプラント体と骨がまだ結合していません。そのため、インプラント体に余計な刺激を加えないようにする必要があり、基本的には仮歯を装着しません。

しかし、顎の骨が十分にある場合は、噛む力がインプラントに加わっても支えることができるため、一次手術の直後から仮歯を入れることができます。

顎の骨が十分にない場合

骨が十分にない場合は、一次手術が終了したあとに仮歯を入れることができません。そのため、隣の歯に仮歯を貼ることで見た目の改善を図ります。

まとめ

黄色い背景の前で両手人差し指を頬にあてている女性

今回は、前歯のインプラントについて説明しました。前歯のインプラントは、入れ歯やブリッジなどの保険診療と比較し、見た目がよく、噛んだときの感覚が自分の歯で噛むときに近いというメリットがあります。また、骨の量が少なくインプラント治療が難しい場合は、GBR法を併用することで前歯のインプラント治療を行うことができます。

当院ではインプラント治療のご相談を受け付けております。インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!