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歯科医で治療している

インプラント手術の流れ!痛みや手術後の注意点についても解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯科医で治療している

インプラント手術について、手術というイメージから恐怖心や不安を抱いてしまう人が多いです。インプラント手術はどのような流れで何を行うのかを理解すれば、不安を解消できます。

この記事では、インプラント手術の種類から治療の流れ、術後の注意点、痛みの有無までを詳しく説明しています。

インプラント手術の種類

医者が手術をしている

インプラントは、歯を失った際の治療法の1つです。顎の骨の中にインプラント体を埋める手術を行うので、ブリッジや入れ歯に比べて大がかりな治療のイメージがあり、不安に思ってしまう人も少なくありません。

しかし、インプラントはメリットも多い治療で、残っている歯にとっては一番優しい治療でもあります。

インプラント治療は以下の5つのメリットがあります。

  • 他の歯を削る必要がない
  • 自分の歯と同じようにしっかり噛めるようになる
  • 見た目も自分の歯と同じように自然で美しい
  • インプラントは虫歯にはならない
  • しっかり噛めるようになるので健康面が向上する

残っている歯に負担をかけないので、お口全体のことを考えるととても優れた治療法です。

インプラント手術には一回法と二回法の術式があるので、それぞれを詳しくご説明します。

手術が一度で済む一回法

インプラント手術の一回法とは、手術が1回だけで済む方法です。局所麻酔した後に歯茎を切開し、骨が見えるようにします。骨に穴をあけてインプラント体を埋入します。

一回法の場合は、歯茎を縫合する時にインプラント体の上部が少し歯茎から出る状態にしておくのです。骨とインプラントがしっかりくっつく期間を待ってから、被せ物の土台となる「アバットメント」を装着する術式となります。インプラントの埋入と同時にアバットメントをつける場合もあります。

一回法は、十分な骨量がある場合に適応可能です。

手術を二度行う二回法

インプラント手術の二回法とは、日にちを分けて手術を2回行う方法です。一回法と同じく、局所麻酔後に歯茎を切開し、骨が見えるようにします。骨に穴をあけてインプラント体を埋入します。

二回法は、一回法とは異なり、1回目の手術で埋入したインプラント体を完全に歯茎で覆って縫合してしまうのです。インプラントを歯茎の中に埋めてしまうことで、外部からの細菌感染のリスクも少なくなります。骨とインプラントがしっかりくっつく期間を待ってから、2回目の手術の時に歯茎を切開してインプラント体を露出させ、アバットメントを装着します。2回目の手術は1回目の時よりも短時間で終わるので、手術回数は増えますが、それほど大変ではありません。

二回法は、骨量が足りず骨移植などの処置が必要な症例にも適応可能です。

それぞれの違い

一回法と二回法の違いについて詳しくまとめてみました。

〈一回法と二回法の違い〉

一回法 二回法
手術の回数 1回 2回
適応症例 骨が十分にある場合のみ 骨量が足りず骨移植などの追加処置を行う場合にも適応 / 骨が十分にある場合も可能
治療期間 比較的短い 2回目の術後の治癒期間分、長くなる
費用 比較的抑えられる 一回法に比べると費用が高くなるケースが多い
細菌感染のリスク 骨とインプラントがくっつくのを待つ間に細菌感染を起こす可能性がある 1回目の手術でインプラントを歯茎で完全に覆ってしまうため、細菌感染のリスクは少ない
患者様への負担 二回法に比べて手術・通院回数が少ないため、負担も少ない 手術・通院回数が増えるので負担が大きくなる

 

インプラント手術は痛いの?

歯科医で治療の説明を受けている

インプラント手術を受ける際に多くの方が気にされているのが「どれくらいの痛みがあるのか?」ということだと思います。歯茎を切開して骨に穴をあけるので「相当な痛みがあるのでは?」と心配される方も多いです。

しかし、実際は「それほど痛みを感じなかった」という方が大半です。局所麻酔をしてからインプラント手術を行うので、手術時に痛みを感じることはほぼありません。手術後の麻酔が切れた後は多少の痛みが出ますが、処方される痛み止めで対応できるケースがほとんどです。ただ、インプラント手術をするのに十分な骨の量がなく、骨移植や骨造成などの追加処置を行う場合は、通常より痛みが強く出たり腫れたりする可能性もあります。

「インプラント手術を受けたいけどどうしても怖い」「緊張してパニックになりそう」という方は、半分眠っている状態でリラックスしたままインプラント手術を受けられる「静脈内鎮静法」や全身麻酔に対応している歯科医院もあります。過度な緊張や不安はパニックを引き起こしたり、血圧が急上昇したりするリスクもあるので、事前に歯科医師に相談してみましょう。

インプラント手術の流れ

レントゲン写真を見て話しあっている

インプラント手術の流れは、以下のとおりです。

①カウンセリング

患者様がどのような治療を望まれているかお話をうかがいます。

インプラント治療を希望される場合、費用や治療期間などを詳しくご説明します。

②精密検査、診断

患者様にインプラント手術の同意を得たら、レントゲン撮影や歯科用CT撮影などの精密検査を行います。

精密検査で骨の量やインプラントを埋める位置などを確認します。結果をもとに治療計画を立て、再度患者様に治療の流れについてご説明します。

③インプラント手術

局所麻酔をしてから歯茎を切開し、骨が見えるようにします。歯科用ドリルで骨に穴をあけてインプラント体を埋入します。

一回法と二回法のどちらを行うかはお口の中の状態によって異なります。

④結合期間

インプラント体を埋めた後、インプラントが骨としっかりくっつく期間を待ちます。

状態や部位によって異なりますが約3か月ほどかかります。

⑤アバットメントの装着

二回法の場合は、再度手術を行う必要があります。

局所麻酔をしてから歯茎を切開し、インプラント体を露出させ、アバットメントを装着します。2回目の手術後は切開した歯茎の傷が治るまで、1〜3週間ほどの治癒期間が発生します。

⑥被せ物の型取り・装着

インプラントの上に被せ物を装着する準備を行います。

型取りをして被せ物を作製します。適合具合や噛み合わせのチェックを行い、問題がなければ被せ物を装着します。

⑦定期的なメンテナンス

インプラント手術は、術後の管理がとても重要です。

インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病になることはあります。歯磨きなどのケアを怠ると歯周病になり、せっかく埋めたインプラントが抜け落ちてしまうこともあるのです。インプラントを長持ちさせるためにも、定期的なメンテナンスで状態の確認や歯のクリーニングを受けましょう。

インプラント手術後に注意すること

歯科医で治療している

インプラント手術を受けた際の注意点は、以下のとおりです。

  • 術後、1週間ほど痛みや腫れが出ることがあります。痛み止めや抗生剤、うがい薬が処方されるので歯科医師の指示通りに服用しましょう。
  • 麻酔が切れるまでは飲食は控えましょう。麻酔が効いていると感覚がないので、唇を噛んでしまったり火傷をしてしまったりする恐れがあります。そのため、飲食は感覚が戻ってからにしてください。
  • 手術後に止血確認を歯科医院でも行いますが、もし帰宅後に出血してきたら、ガーゼを噛み止血してください。10分ほどで止血できると思いますが、万が一出血が止まらない場合は、速やかに連絡しましょう。
  • しばらくはインプラント手術を受けた反対側の歯で食事をするようにしてください。また、術後1週間ほどは柔らかいものを食べるようにし、硬いものや刺激物は避けてください。
  • 飲酒は血行を良くし、出血や痛みの原因にもなるので術後1週間は厳禁です。
  • 喫煙も治癒に悪影響をもたらすので厳禁です。また、喫煙は歯周病の原因にもなります。インプラントを長持ちさせるためにも禁煙することをおすすめします。
  • 入浴や運動も血行を促し、出血や痛みの原因になってしまいます。術後1週間は安静に過ごし、入浴もシャワー程度に済ませましょう。
  • 歯磨きは歯科医師の指示が出るまで、インプラント部分は触らないようにしましょう。術後に無理なブラッシングを行うことで、歯茎が傷ついたり出血の原因になったりしてしまいます。

まとめ

笑顔の女性

インプラント手術には一回法と二回法があり、術式や治療期間などが異なります。局所麻酔をしてから行うので、手術中に痛みを感じることはほぼありません。一般的なインプラント手術の場合は、手術後の痛みも痛み止めの薬を服用することで対応できるケースがほとんどです。インプラント手術を受けた後の1週間は安静に過ごし、インプラント部分を触らないようにしましょう。治療完了後は、インプラントを長持ちさせるために定期的なメンテナンスを受ける必要があります。

インプラントについて正しい知識があれば、不安に思うことはありません。心配なことがあれば歯科医師に相談し、納得してからインプラント手術を受けましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントのメンテナンスは重要?費用や内容について詳しく解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラント

「インプラントの寿命はどれくらい?」「口腔内の炎症に悩んでいる」「高額な医療費に困っている」このような考えや悩みを抱えていませんか?1本で30万円以上の費用がかかるインプラントは、基本的に10〜15年ほどで交換が必要です。

しかし、これはメンテナンスをしっかり行っていた場合の寿命です。使い続けることで劣化が進むため、定期的に口腔チェックや歯石の除去、歯磨き指導などが必要となりますが、場合によっては費用がかかることに注意しなければなりません。

この記事では、インプラントの寿命やメンテナンスの重要性、メンテナンスの内容と費用について詳しく解説します。

インプラントの寿命はどれくらい?

インプラント

インプラントはとても高額な治療ですが、埋め込んだ歯は永遠に使用できるわけではありません。

まずは、インプラントの寿命について解説していきます。

インプラントの寿命は10〜15年程度

インプラントの寿命は、メーカーや種類によってさまざまですが10〜15年程度が一般的です。

ただし、メンテナンスの頻度などによってインプラントの寿命は変わるため、10年よりも早く交換が必要になる場合もあります。歯を自分の歯茎に埋め込む治療のため、違和感も少なく自分の歯のように噛んだり話したりすることが可能ですが、医療保険が効かず自由診療であるため、高額になりがちです。1本30万円程度かかり、加えて年に2、3回のメンテナンスが必要になるため、維持費も高額になる傾向があります。

インプラントのメンテナンスの重要性

歯のピクトグラムと虫眼鏡と歯ブラシを持つ歯

メンテナンスはとても重要です。

メンテナンスには、クリーニングや病気の有無のチェックが含まれます。インプラントを長持ちさせるには、病気を予防することが一番大切です。そのため、メンテナンスで病気のチェックをすることは、インプラントの寿命を延ばすことに直結します。

ここからは、メンテナンスをしなければならない理由について、さらに詳しく掘り下げていきます。

歯周炎を予防するため

インプラントは人工の歯であるため、虫歯になることはありません。

しかし、インプラントにとって怖いのは「歯周炎」です。インプラント歯周炎は、インプラントの周りの歯茎が炎症を起こし、歯茎の腫れや出血、膿が出るなどの症状を引き起こす病気で、歯周病の前段階といわれています。歯周炎の原因は、口内の細菌です。細菌が集まると「バイオフィルム」という細菌の膜を作ります。 このバイオフィルムは、自分で歯磨きをするだけでは取れないため、とても厄介です。

歯周炎は、歯茎が腫れたり血が出たりという程度で、痛みなどの自覚症状がありません。そのため、自分では気がつかず、知らない間に歯周病にまで発展してしまうこともあります。

定期的に歯科医院でメンテナンスを行うことでバイオフィルムを除去し、歯周炎が重症化する前にケアをすることで、インプラントを長持ちさせることにつながります。

残っている自分の歯の健康を守るため

歯周炎になってしまうと、インプラントだけではなく、残っている自分の歯(残存歯)にも影響が出ます。歯周炎は放っておくと段々と口内の歯茎全体に広がっていくからです。

メンテナンスでは、インプラントと残存歯、歯茎の状態をトータルでチェックし、クリーニングや歯石の除去を行います。そのため、メンテナンスによって残存歯を健康的に維持することも可能になります。

歯周炎は、口内のどこにでも発症する可能性があります。歯周炎を放置すると、インプラントだけでなく自分の歯も抜けてしまう可能性があるため、メンテナンスは必ず受けることをおすすめします。

保証を受けられるようになる

インプラント治療には、一般的に保証期間が設けられています。埋め込んだ後に、故意による破損以外の不具合があった場合は無料で対応してもらうことが可能で、インプラントの種類やメーカーにもよりますが、保証期間はだいたい5~10年となっています。

しかし、この保証を受けるためには「メンテナンスをきちんと受けていること」が含まれる場合が多いです。あくまでも保証の対象は「故意による破損以外の不具合」であるため、メンテナンスを受けていない場合は、保証は受けられません。

インプラントは自由診療のため、保証が受けられないと交換も高額になります。不具合があった時のためにも、メンテナンスはしっかり受けておきましょう。

インプラントのメンテナンスの流れと通院頻度

インプラント

次に、インプラントのメンテナンス内容と頻度について詳しく解説をしていきます。

インプラントのメンテナンスの流れ

インプラントのメンテナンスは歯科医院によって異なりますが、次のようなことを実施します。

  • 噛み合わせ検査
  • 口内の健康状態チェック(歯周炎の有無、歯周ポケットのチェック)
  • レントゲン
  • クリーニング
  • ブラッシング指導

メンテナンスでは、主に口内の状態のチェックとクリーニング、ブラッシング指導に分かれます。

口内チェックでは、歯周炎の有無や歯周ポケットの深さをチェックします。ここで、一緒に噛み合わせの検査も行います。噛み合わせが悪いと、しっかり食べたり話したりすることができません。インプラントのメリットが最大限発揮できるよう、噛み合わせの調整も大切な工程です。もし、口内に歯周炎や虫歯などの異常があれば、そちらの治療を行いますが、異常がなければクリーニングを行います。クリーニングでは、セルフケアでは取りきれない歯石やバイオフィルムの除去がメインです。

最後に、歯磨きなどのセルフケアの指導を受けます。

定期的なメンテナンスを受けるといっても、一番大切なのは毎日のセルフケアです。うまく磨けていないところの磨き方や、使うグッズなどについて教えてもらうことができるため、インプラントを長持ちさせるためにもしっかり聞いておきましょう。

インプラントのメンテナンスの頻度は年に2〜3回

インプラントのメンテナンスは、だいたい年に2〜3回通います。インプラントを埋め込んで初期の頃だけ通えばいいというわけではなく、インプラントが入っている状態であれば、通い続けなければいけません。

インプラントの種類や歯科医院によっても頻度は変わるため、しっかりと確認をしておきましょう。

インプラントのメンテナンスにかかる費用

歯とコイン

年に2〜3回の通院で、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。自費診療で通院頻度も多いため、気になるところですよね。

インプラントのメンテナンス費用の相場は3,000~10,000円

歯科医院によってさまざまですが、インプラントのメンテナンス費用はだいたい3,000〜10,000円です。

インプラントは自費診療であり、医療保険は適応されません。そのため、インプラントのメンテナンスも通常全額自己負担となり、高額になる傾向があります。

医療費控除となるメンテナンスの費用

インプラントのメンテナンス費用は、場合によっては医療費控除という制度が適応になります。医療費控除とは、かかった医療費を一部返してもらうことができる制度です。

ただし、インプラントにかかった治療費すべてが控除の対象になるわけではありません。1年間でかかった医療費の合計が10万円を超えた場合は、超えた分が控除の対象になります。

インプラント治療にかかる費用の中で、控除に当てはまるのは次のような場合です。

  • 金などの一般的な歯科治療で使われる材料を使用したインプラントの治療費
  • 病気やけが、生まれつきなどで欠損した歯を補うための治療費
  • デンタルローンやクレジットカードを利用して支払った医療費
  • 歯科医院などの病院への通院する際にかかった公共交通機関の運賃

インプラント治療を受けたときは、医療費控除の対象となるかを歯科医院に確認しておきましょう。

(参照元:国税庁 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例

インプラントの寿命を伸ばすためにできること

インプラント

インプラントの寿命を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスはもちろんですが、毎日のセルフケアも大切です。

ここからは、インプラントを長持ちさせるために自分でできる対策について解説していきます。

歯磨きを丁寧に行う

一番大切なのは、歯磨きです。インプラントで虫歯の心配がなくても、歯周炎予防のためにはしっかり歯磨きをする必要があります。

しかし、力を入れてゴシゴシしすぎるとインプラントの表面が傷ついてしまう場合があるため、優しく表面を撫でるようにしましょう。歯茎も優しく磨くことで歯周ポケットまでケアすることができます。歯周ポケットに細菌がたまると歯周炎の原因になるため、歯と歯茎の間も意識して磨くことをおすすめします。

フロスを使う

歯と歯の間に糸のようなものを通して、汚れを絡めとるフロスも有効です。

セルフケアでは、インプラントや残存歯を傷つけることなく、汚れをしっかり除去することが大切なので、フロスを使う場合も優しく行ってください。

デンタルリンスを使う

デンタルリンスは、薬剤を口に含んでゆすぐことで口内の殺菌から消毒までできる優れものです。口臭予防に使われることが多いですが、インプラントにも有効です。出先などでも気軽に使えるので、ぜひ試してみてください。

しかし、インプラントを埋め込んですぐはデンタルリンスは使用できません。デンタルリンスを使用したいときは、歯科医師に確認をしておきましょう。

まとめ

インプラント

今回は、インプラントのメンテナンスについての解説をしました。

自分の歯のように噛んだり話したりできることがインプラントの最大のメリットですが、10〜15年で交換が必要で、年2〜3回のメンテナンスを受ける必要があります。メンテナンスやセルフケアをしっかり行うことで、インプラントのメリットを最大限に生かしつつ長持ちさせることが可能です。入れ歯と違い、インプラントは、今までと変わらない生活を実現することができるでしょう。しっかりメンテナンスをして、大事にしていきましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

 

歯医者で検診中の女性

【比較】インプラント・ブリッジ・入れ歯の違いとは?メリット・デメリットも詳しく解説!

 

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯医者で検診中の女性

むし歯や歯周病などが原因で歯を失ったときに、見た目や噛み合わせの悪化を防ぐため早期に治療することが大切です。歯が欠損した部分を補填するには、インプラント・ブリッジ・入れ歯といった方法があります。

それぞれの治療方法の特徴や、メリット・デメリットを理解して最適な方法を選択しましょう。

インプラント・ブリッジ・入れ歯の違い

歯医者の治療方法

インプラント・ブリッジ・入れ歯は、審美性や機能面はもちろん、治療するうえで重要な費用面などでも、さまざまな違いがあります。

それぞれの治療方法の比較は、以下のとおりです。

<インプラント・ブリッジ・入れ歯の比較表>

インプラント ブリッジ 入れ歯
審美性 最も審美性に優れている 比較的審美性に優れている 審美性はやや劣る
咬合力 天然歯と同様に噛める ほぼ天然歯と同様に噛めるが、支えになる歯の状態によっては不具合を感じることもある 天然歯と比較すると咬合力は低下する
耐久性(平均寿命) 10~15年ほど 7~8年ほど 4~5年ほど
装着時の違和感 違和感はない ほぼ違和感はない 違和感や異物感をもちやすい
外科的処置 外科的手術が必要になる 必要ない 必要ない
歯を削る処置 必要ない 歯を削る処置が必要になる バネをかける場合は歯を削ることがある
治療期間 3か月~1年ほど 1~3か月ほど 2~3か月ほど
他の歯への影響 ない 支えになる歯に負担がかかる 部分入れ歯の場合、バネをかける歯に負担がかかる
顎骨への影響 ない 歯がない部分の顎骨が吸収し痩せることがある 歯がない部分の顎骨が吸収し痩せることがある
保険適用 保険適用外(自費診療) 保険適用
審美的・機能的に優れたものを選択した場合は保険適応外になる
保険適用
審美的・機能的に優れたものを選択した場合は保険適応外になる

 

インプラント・ブリッジ・入れ歯それぞれのメリット・デメリット

メリットとデメリット

インプラント・ブリッジ・入れ歯、それぞれの治療方法にはメリット・デメリットが存在します。失った歯を補うにはどの治療が最適なのかを歯科医師と相談しながら決めましょう。

インプラントのメリット・デメリット

インプラント治療とは、歯が欠損した部分の顎骨に人工歯根を埋め込み、それを土台にセラミックなどで作った人工歯を取り付ける治療です。

インプラントのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

<インプラントのメリット・デメリット>

メリット ・天然歯と同様の機能性や審美性が実現する
・周囲の歯や顎骨に負担がかからない
・骨や歯茎が痩せにくい
デメリット ・治療費が高額である
・治療期間が長い
・条件によっては治療適応外になることがある

インプラントの大きなメリットは、天然歯と同様の噛み心地や見た目が実現するところです。人体に親和性の高い素材でできた人工歯根を埋め込むため、顎骨にしっかりと固定されます。しっかりと物を噛めるだけではなく、噛む力が骨に伝わるため骨や歯茎が痩せにくくなるといったメリットもあります。

デメリットは、基本的に保険が適用されず、自費診療となるところです。1本30〜40万円と費用は高額になりますが、医療費控除の対象となるため忘れずに申請しましょう。

インプラント治療は外科的手術を伴うため、年齢や健康状態によっては受けられない可能性もあるので、注意が必要です。

ブリッジのメリット・デメリット

ブリッジとは、欠損した部分の両隣にある歯を削り土台を作り、橋渡しをするように人工歯と一体型の被せ物を装着する方法です。

ブリッジのメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

<ブリッジのメリット・デメリット>

メリット ・保険適用のブリッジであれば費用を抑えられる
・治療期間が短い
・固定式である
デメリット ・歯を削る必要がある
・土台となる歯に負担がかかる
・むし歯や歯周病のリスクがある

ブリッジは、使用する材料にセラミックなどを選択すると保険適用外にはなりますが、審美性・機能性の優れた治療を行なえます。「前歯は保険適用外のブリッジ、目につきにくい奥歯は安価な保険適用のブリッジ」というように選択できるのも特徴のひとつです。

土台の歯がむし歯になっていて根の治療が必要になると、治療期間は長くなる傾向があります。また、ブリッジは被せ物をするために歯を削らなければなりません。健康な歯を削るのは歯の寿命を短くすることにも繋がるため、大きなデメリットと言えるでしょう。

ブリッジの人工歯部分には食べかすやプラークがたまりやすく、むし歯や歯周病のリスクが高まります。欠損歯が多かったり土台にできる歯がない場合は、ブリッジの治療適応外なので注意しましょう。

入れ歯のメリット・デメリット

入れ歯には、歯を失った場所に応じて、総入れ歯と部分入れ歯の2種類があります。部分入れ歯は、入れ歯を支えるために残っている歯に固定するバネがついている構造です。

入れ歯のメリット・デメリットを以下の表にまとめました。

<入れ歯のメリット・デメリット>

メリット ・保険適用の入れ歯であれば費用を抑えられる
・治療期間が比較的短い
・修理ができる
デメリット ・違和感や異物感を持ちやすい
・咬合力が弱い
・バネをかける歯に負担がかかる
・入れ歯の管理が必要である

入れ歯のメリットは、多数の歯を失ったとしてもインプラントやブリッジと比較して費用を抑えて歯を補えることです。壊れても簡単に修理ができるのは入れ歯の大きな特徴と言えるでしょう。

デメリットは、面積が大きくなるほど違和感や異物感をもちやすいことです。保険適用外にはなりますが、金属製の薄い入れ歯やバネがない入れ歯を製作するのは可能なので、歯科医院で相談することをおすすめします。また、寝る前は入れ歯を外し、汚れを落として清潔に保つ必要があります。部分入れ歯の方は、入れ歯の管理はもちろん、残った歯を歯磨きしてむし歯や歯周病から防がなければなりません。

インプラント治療が向いている人

歯科検診

インプラント治療は、審美性や機能性に優れていてメリットの多い治療方法です。

しかし、健康状態や生活習慣などによってはインプラント治療適応外、または予後が悪くなってしまいます。インプラント治療が向いているかを自分で確認してみましょう。

インプラント治療に向いている人

インプラント治療に向いている人の特徴は、以下のとおりです。

  • 審美性や機能性を重視している人
  • 入れ歯が不向きだと感じる人
  • ブリッジ治療ができない人

それぞれ解説していきます。

審美性を重視している人

審美性を求める方にはインプラント治療が適しています。インプラント治療であれば、天然歯と同様の歯の透明度や色調を再現できます。ブリッジ・入れ歯のように金属やバネが目立つことはありません。

入れ歯が不向きだと感じる人

入れ歯を装着したことがあり嘔吐反応や違和感がある方には、インプラントが向いています。インプラントは顎骨に埋め込んで固定するため、ずれることなく天然歯同様に噛めるのが特徴です。外す必要がないため、入れ歯の着脱に抵抗がある人にも安心です。

入れ歯を装着して、話しにくい・発音に影響が出たと感じる方もいるでしょう。インプラントは、発音に影響することがなく、人前で話すような職業の人に向いています。

ブリッジ治療ができない人

ブリッジの土台にする歯がない・土台にする歯の強度がないといった場合は、ブリッジ治療ができず、インプラント治療を選択することがあります。

インプラント治療では、ほかの歯を削って土台として負担をかけることはありません。ブリッジ治療はできませんが、入れ歯には抵抗がある人にはインプラント治療は最適といえます。

インプラント治療に向いていない人

インプラント治療に向いていない人の特徴は、以下のとおりです。

  • 骨粗鬆症である人
  • 糖尿病などの全身疾患がある人
  • 若年者・高齢者・妊娠中の人
  • 口腔内を清潔に保てない人
  • 喫煙習慣がある人

それぞれ解説していきます。

骨粗鬆症である人

骨粗鬆症は、骨の密度や質が低下し、骨がもろくなる病気です。インプラント治療では、顎骨にチタンなどでできた人工歯根を埋め込む治療が必要です。骨粗鬆症によりもろくなった顎骨に埋め込むと、人工歯根が密着しなかったり抜けてしまったりと不具合が起こる可能性があります。また、骨粗鬆症の治療薬によっては、外科手術の際に細菌感染や顎骨壊死の可能性があることも考慮しなければなりません。

糖尿病などの全身疾患がある人

以下のような全身疾患がある場合は、医師と相談しインプラント治療に関して慎重に対応しなければなりません。

  • 高血圧
  • 心疾患
  • 脳血管障害
  • 糖尿病
  • 免疫不全
  • 放射線治療を受けている

感染や出血などのリスクから、インプラント治療が禁忌となる場合があります。疾患の症状によっては、薬剤をコントロールすることでインプラント治療が可能になる場合があるため、医師・歯科医師とよく相談しましょう。

若年者・高齢者・妊娠中の人

年齢が若く成長期の過程にある場合は、顎骨が完成するまではインプラント治療はできません。全身疾患を患っている可能性が高く外科的手術が難しい高齢者も、インプラント以外の治療を選択する可能性が高いです。妊娠中のインプラント治療は、母子双方の安全を考慮し、出産後に行ないましょう。

口腔内を清潔に保てない人

口腔内が不潔な状態が続くと、インプラント周囲炎を引き起こすことがあります。インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の組織が細菌感染を起こし、腫れたり出血したりする症状です。

歯磨きなどのセルフケアや歯科医院での定期的なメンテナンスが難しい方は、インプラント治療に不向きといえます。

喫煙習慣がある人

喫煙は、歯茎の毛細血管を収縮させ、血流が悪くなります。インプラント周囲炎やインプラントと骨が密着しにくくなるリスクが高まるため、禁煙を指示されることが多いです。

まとめ

歯医者

納得して自分に合った治療を受けるには、それぞれの治療の特徴を理解することが大切です。健康状態や生活習慣によって受けたい治療が受けられない場合もあるため、歯科医師とよく相談してください。

どの方法を選ぶべきかお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!