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インプラント治療期間はどれくらい?治療の流れも解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

黄色の背景の前に置かれたインプラントの模型とヘルメット

インプラント治療を受けてみたいけど「インプラントは治療期間が長い」という情報もあるため、一歩踏み出せない方もいるかもしれません。確かに治療期間がかかりますが、症例やインプラントの治療法によって、治療期間は変わってくるのです。

今回は、インプラントの治療期間はどれくらいかかるのか、治療の流れと一緒に解説します。インプラントの治療期間に不安を抱いている方はぜひ参考にしてください。

インプラント治療にかかる期間

カレンダーが複数個置かれている

インプラントは、一般的な歯科治療に比べて期間がかかってしまう治療です。最短で3か月、平均で6か月、難症例では1年近くかかることもあります。症例によって治療期間が大きく異なるため、一概にどれほどの期間がかかるかは言い切れません。

インプラント治療はトータルすると治療期間が長い傾向にありますが、手術などの大がかりな治療を長期間しているわけではありません。「そんなに長い間、大掛かりな治療に耐えられない」との意見も中にはありますが、手術自体は1〜2回だけです。インプラントの治療期間が長いのは、歯茎の中に埋めたインプラント体と骨がしっかりとくっつくのを待つ待機時間があるからです。その間にほかの治療を進めることも可能なため、それほど苦痛を感じる治療ではないでしょう。

これまで、インプラントの治療期間が不安で、インプラント治療に踏み出せなかった方も治療の流れや治療内容を理解することで、インプラント治療に前向きになれるかもしれません。

インプラント治療の流れ

階段のように積み重ねられた積み木

インプラント治療は、3か月〜1年近くかかることがあると説明しましたが、症例だけでなく治療部位によって異なります。下の歯よりも上の歯のほうが治療期間が長くなる傾向です。

治療の流れがよくわからないという方のために以下の表で分かりやすく説明しています。

〈インプラントの各治療にかかる期間〉

治療の流れ

 

治療内容 治療期間・治療回数
①精密検査・

治療説明

インプラント手術をするにあたって

骨の状態や噛み合わせの状態などを詳しく検査します

1〜2回
②手術前準備

 

手術前にはお口の中をきれいにクリーニングします

歯周病や虫歯など、インプラント治療前に優先して

治療すべき箇所がある場合は、そちらの治療を行います

お口の状態によって異なる
※歯周病治療で治療期間がかかる場合もある
③インプラント

手術

顎の骨の中にインプラント体を埋めます

手術は1回法か2回法かによって回数が異なります

1回または2回
④消毒

 

インプラント手術を受けた翌日に

状態確認と消毒を行います

1回
⑤抜糸

 

手術時に縫合した部分の抜糸を行います 1回
⑥待機期間 歯茎に埋めたインプラント体と骨がしっかりと

くっつくまで経過を待つ必要があります

その間、仮歯を装着して噛み合わせなどの

問題がないか確認します

約3か月〜(インプラントを埋める場所や状態によって異なる)
⑦上部構造の

型取り

インプラント体の上に装着する

被せ物の型取りをします

1回
⑧上部構造の

装着

 

出来上がった被せ物を装着して治療完了です 1回
⑨定期的な

メンテナンス

最終的な被せ物を装着すれば治療は完了ですが

インプラント治療にはメンテナンスが必須です

インプラントをより長持ちさせるためにも

定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう

歯科医院や患者さんの状態によって異なる

抜歯と同時にインプラントを埋める方法

基本的な治療の流れは上記のとおりですが、インプラントは抜歯後の歯茎が落ち着いてからインプラントを埋める方法と、抜歯と同時にインプラントを埋める方法があります。

抜歯と同時にインプラントを埋める「抜歯即時インプラント治療」は、より治療期間を短縮できます。さらに、手術当日に仮歯まで装着できることもあるので、歯がない期間がない点も嬉しいポイントです。

ただし、骨の質や骨量によっては抜歯即時インプラントができない場合もあります。「より治療期間を短くしたい」という方は、抜歯即時インプラントが可能か、担当歯科医師に相談してみましょう。

骨量が少ないと追加処置が必要になる

骨が少なくて骨造成などの追加処置が必要になる方もいます。

骨造成や歯茎の移植などが必要になった場合は、治療回数も待機期間も増えてしまうでしょう。追加処置が必要かどうかは最初の検査・診断を行った際に、歯科医師から説明があるはずです。診断後、おおよその治療期間についての説明もあるので、治療前に必ず確認しておきましょう。

インプラント治療中に歯がない期間がある?

インプラント治療を受けても、待機期間の間、ずっと歯がない状態になるのは患者さんにとってとても不安なことです。見た目の問題はもちろん、ずっと噛めない状態はつらいと感じる方もいるでしょう。

しかし、インプラント体を埋めてから最終的な被せ物を装着するまでの間、ずっと歯がない状態ということではありません。その間は仮歯を装着して審美面でも問題ないよう治療できます。前歯などの治療であれば、手術当日に仮歯を装着することが一般的です。

待機期間に仮歯を装着する目的は、以下の4つです。

・隣の歯が移動と歯並びの乱れの予防
・細菌感染の予防
・噛み合わせの調整
・審美面の対策

仮歯はプラスチックの素材で作られているため、噛み合わせの高さ調整が可能です。インプラント手術直後はインプラント部分で噛まないよう指導されますが、落ち着いてきたらインプラント部分で噛めるように調整していきます。

仮歯の期間中に気をつけたいこと

仮歯を入れていると、見た目の問題がなく、ある程度噛めるようになります。

しかし、気をつけておくべき点もあるので注意しましょう。仮歯はプラスチックの素材のため割れやすいです。硬い物を食べたり、強く噛んだりすると割れてしまう可能性があります。

また、当然ながら仮歯は完成形ではありません。最終的な被せ物と取り替えられるよう、あとから外せる接着剤を使用して仮歯を装着しています。そのため、ガムやキャラメルなどのくっつきやすい食べ物を噛んでいると、仮歯が外れてしまうことがあります。インプラントの状態によっては、仮歯を入れていても噛み合わないようにしていることもあります。

歯科医師からインプラント部分で噛んでもいいという指示が出るまで、インプラント部分で噛まないよう気をつけましょう。

インプラント治療後は定期的なメンテナンスを

歯科医院で治療を受ける女性

インプラント治療は、最終的な被せ物が入ったら終了ではありません。インプラントをより長持ちさせるために、定期的なメンテナンスを受ける必要があります。

なぜメンテナンスが必要になるかというと、お口の清掃が不十分だったり、噛み合わせが安定していない場合、インプラントを長持ちさせるのが難しくなるからです。インプラントは虫歯になりませんが、インプラント周囲炎という歯周病にはなります。これに気付かずに放置すると、最悪の場合、インプラントを抜かなければいけません。

高額な治療費を払って受けた治療が台なしになってしまうのは、とても残念なことです。そうならないために、定期的にメンテナンスを受診し、プロフェッショナルなクリーニングケア受け、全体的なチェックをしてもらうことをおすすめします。

「治療後に定期的なメンテナンスを受けていない場合は保証できません」という歯科医院も少なくありません。治療後に放置されると、早めに対処すれば改善できる処置もできなくなるからです。インプラント治療にとって、メンテナンスは非常に重要ということがわかるでしょう。

まとめ

インプラントの模型を使って説明している歯科医

インプラント治療は、一般的に3〜6か月ほどの治療期間がかかります。通常の歯科治療と比較して、インプラントは治療期間がかかる治療ですが、手術自体は1〜2回で終わります。インプラント埋入後は仮歯や仮の入れ歯を装着可能なので、見た目の心配は不要です。「長い」といわれる治療期間に不安を感じ、インプラント治療に一歩踏み出せない方は、治療の流れを確認してみてください。治療期間は長いですが、ずっと大変な治療がつづくわけではないので「思ったよりしんどくなかった」という意見も多いです。

インプラント治療を受ける際は、症例によって治療期間も異なりますので「どれくらいの期間がかかるのか」を事前に担当歯科医師に確認しておきましょう。また、インプラント治療は定期的なメンテナンスが必要です。指導された間隔で定期検診を受診し、インプラントを長持ちさせましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントは虫歯になるの?気を付けたいお口トラブルや長持ちさせるためのコツも解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの歯の模型でフィギュアの作業員が作業している

インプラント治療を受けたあとに虫歯になるのか気になる方が多いのではないしょうか。せっかくインプラント治療を受けたのであれば、虫歯などのトラブルを起こさず長持ちさせたいものです。

この記事では、インプラントは虫歯になるのか、そのほかにどのようなお口トラブルがあるのか、お口トラブルを回避する方法やインプラントを長持ちさせるためのコツなどを解説しています。インプラント治療で後悔しないためにも、正しい知識を身につけておきましょう。

インプラントは虫歯になるの?

青い背景の前に置かれた虫歯

「高額な治療費を払ってインプラントにしても、また虫歯になることはあるのか?」と心配される方も多いですが、インプラントは虫歯にはなりません。

そもそも虫歯というのは、歯の表面についた歯垢にミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌が棲みついて、糖分を栄養にして酸を作り出し、この酸が歯の表面のエナメル質を溶かすことです。象牙質まで虫歯が到達すると、しみたり痛みが出るようになり、さらに神経まで虫歯が到達すると激しい痛みが出ます。この状態を放置すると神経は死んでしまい、根っこの先に膿が溜まるようになり、保存が難しくなると抜歯が必要になることもあるのです。

虫歯はこのような流れで進行しますが、インプラントは人工歯根を骨の中に埋め込み、被せ物は丈夫な素材の人工物であるため、酸で溶かすことはできません。そのため、インプラントは虫歯にならないのです。

虫歯以外に気を付けたいお口トラブル

歯茎を見せている女性

「インプラントは虫歯にならないからトラブルなく過ごせる」というわけではありません。虫歯にはなりませんが、気を付けたいお口トラブルがあります。

虫歯以外に気を付けたいお口トラブルは、以下の4つです。

  • インプラント周囲炎
  • インプラントの脱落
  • インプラント周囲の歯の虫歯
  • 歯茎の腫れや出血

インプラント治療後のそれぞれのお口トラブルについて、以下に詳しく解説していきます。

①インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の歯周組織が炎症を起こす状態で、わかりやすくいうと「インプラントの歯周病」ということです。インプラントと歯茎の境目に細菌が侵入してくることで炎症を起こします。初期段階で出血などの症状がみられますが、進行すると歯茎の腫れを引き起こしたり膿が溜まったりして、インプラントを支えている骨が溶けてしまうのです。インプラントを支えるのが難しくなるほど骨が溶けてしまうと、インプラントを抜くことになってしまいます。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。正しいブラッシングケアができていない場合や喫煙、歯ぎしり、食いしばりなどによる歯への負担がインプラント周囲炎の原因といわれています。

インプラント周囲炎を起こさないための予防策は、定期的なメンテナンスでインプラントの状態を確認してもらうこと、インプラントを長持ちさせるためにも禁煙すること、お口のケアを怠らないことです。インプラント治療を受ける前に、喫煙習慣の有無など歯科医師による確認があると思いますが、不安なことは事前に相談しておきましょう。

②インプラントの脱落

インプラント治療は、骨の中にインプラント体を埋め込み、骨とインプラント体がしっかりくっつくのを待ってから、最終的な被せ物を装着します。骨とインプラント体がしっかりとくっつくまで3か月ほどかかりますが、治療部位や症例によってこの期間が延びることもあります。骨とインプラント体がしっかりくっつくのを待たずに最終的な被せ物を装着してしまうと、せっかく埋め込んだインプラントが脱落してしまう可能性もあるのです。

インプラントの脱落はこれだけが原因ではありません。インプラント周囲炎を放置しておくことで自然と脱落してしまう可能性もあります。インプラントの脱落を防ぐためには、丁寧で精密な治療と治療後の管理が大切なのです。

③インプラント周囲の歯の虫歯

インプラントは虫歯になりませんが、その周囲の歯が虫歯になってしまうことは十分にあり得ます。「インプラントは虫歯にならないから」と間食を増やしたり、ブラッシングを怠ると、インプラント以外の歯が虫歯だらけになってしまう可能性もあるのです。インプラント治療を受けたあとは、インプラント部位だけでなく、お口全体の健康を維持するよう努めましょう。

④歯茎の腫れや出血

インプラント治療とは、歯茎を切開し、骨の中にインプラント体を埋め込む外科手術です。そのため、手術後も出血が続いたり、腫れたりする可能性があります。手術後は歯科医師の指示通りに安静に過ごしていれば、出血や腫れは次第に治まってくるはずです。それでも出血が止まらなかったり腫れなどの症状が続いたりする場合は、すぐに歯科医院に連絡しましょう。

また、インプラント手術後の喫煙・飲酒は厳禁です。喫煙・飲酒の習慣がある方は、インプラント治療には不向きかもしれません。喫煙・飲酒の習慣がある方は、以下で解説するリスクをよく理解し、インプラントを長持ちさせるために禁煙・禁酒を心がけましょう。

インプラント治療における喫煙のリスク

インプラント治療における喫煙リスクは、以下のとおりです。

  • 免疫力が低下し、感染リスクが上がる
  • インプラントと骨がしっかりくっつかない可能性がある
  • 歯茎細胞の活性化を抑制するため、炎症を起こした際に回復しにくい
  • 非喫煙者に比べてインプラント周囲炎になるリスクが2〜6倍になる
  • インプラント手術後の治りが悪くなる

このように、喫煙習慣があるとインプラントを長持ちさせるのが難しくなることがわかります。インプラント手術後、一時的に禁煙するのではなく、インプラント治療前から禁煙することを検討しましょう。

インプラント治療における飲酒のリスク

インプラントは、手術後3日間が痛みや腫れのピークです。この間に飲酒をしてしまうと血流がよくなり、さらに痛みや腫れが酷くなったり、出血しやすくなります。

インプラント手術から3日間は禁酒するようにしましょう。手術前やインプラント手術から数日経過すれば、特に禁酒する必要はありません。また、インプラント手術後は痛み止めと抗生剤を服用します。服薬時の飲酒は控えましょう。

インプラントを長持ちさせるために必要なこととは?

歯の模型と歯ブラシ4本が置かれている

インプラントを長持ちさせるために最も重要なことは、定期的なメンテナンスを受けることです。

メンテナンスでは、以下の4つのことが行われます。

  • インプラントのチェック
  • 専門的なクリーニング
  • 歯茎の状態確認
  • お口全体のチェック

いくら自宅でのセルフケアを頑張り、しっかり歯を磨いているつもりでも、実際はしっかりと磨けていないこともあります。それに気付かず放置し、インプラント周囲炎を引き起こしてしまうと、インプラントを長持ちさせることが難しくなってしまうのです。

インプラントのメンテナンスでは専門的なクリーニングに加えて、インプラントの状態を確認してもらえます。万が一インプラント周囲炎を引き起こしていても、早い段階で発見できれば処置ができるのです。発見が遅くなり手遅れになると、インプラントを抜くことになってしまうでしょう。また、メンテナンスではインプラント部位だけでなく、お口全体の状態もチェックもしてもらえるので安心です。せっかく治療したインプラントを長持ちさせるためにも、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。

まとめ

歯医者の治療器具とインプラントのマスコットが置かれている

ここまで解説してきたとおり、インプラントの虫歯を心配する必要はないです。

しかし、歯茎の腫れや出血からインプラント周囲炎になることがあります。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。最悪の場合、インプラントを抜くことになってしまいます。インプラント治療が成功したかどうかは、インプラント手術時だけでなく、その後の管理がきちんとできているかによって変わってきます。インプラントをより長持ちさせるために、日頃からブラッシングケアをしっかり行い、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!