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インプラントに保証はある?保証期間や適用されるケースについて詳しく解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯の模型を両手で持っている女性

インプラントはほとんどの場合において保証があります。

ただし、保証期間や適用条件など保証内容が歯科医院によって異なるため、事前にしっかりと確認しておくことが重要です。

今回は、インプラントの保証期間や適用されるケースについて詳しく解説します。

インプラントの寿命はどれくらい?

インプラント

厚生労働省の調査によると、インプラントの寿命は10〜15年です。生存率は上顎が約90%、下顎が約94%という結果が出ています。ほかの人工歯の寿命は、ブリッジで7〜8年、入れ歯で4〜5年といわれています。この数字から、インプラントの寿命は非常に長いとわかるでしょう。インプラントは初期費用は高いものの、審美性も高いうえに長期的に保持できるためメリットが大きい治療法といえます。

参照:厚生労働省「歯科インプラント治療のための Q&A」

インプラントに保証はある?

木のテーブルの上にノートパソコン、ノート、メガネ、ペン、タブレットが置かれている

インプラントに保証はあります。インプラントは、インプラント体・アバットメント・人工歯の3つの部品で構成されており、保証はすべての部品に適用される場合もあれば、インプラント体とアバットメントのみという場合もあります。さらに、部品によって保証期間が異なることも多いです。インプラントはさまざまなメーカーから出ていますが、ほとんどに保証がついています。

保証期間は5〜10年としている場合が多いです。保証は治療後にインプラントが破損、もしくは脱落したときに適用され、新しいインプラントへ交換するための治療費が無料、または減額されます。

歯科医院ではなくインプラントメーカーの保証の場合、保証範囲はインプラント体とアバットメントのみです。歯科医院が独自の保証プランを設けている場合、ほとんどの歯科医院が人工歯も保証の対象にしています。

インプラント治療は自費診療のため、すべての歯科医院で保証内容が同じとは限りません。契約時に保証期間や保証範囲、適用条件などをしっかり確認する必要があります。インプラントの寿命は長いですが、万が一のトラブルに備えて保証制度が整っている歯科医院を選ぶようにしましょう。

インプラントの保証期間

木枠の砂時計とカレンダーが置かれている

保証期間は10年が一般的ですが、歯科医院によって年数が異なります。例えば「インプラント埋入後の5年間は無償保証だが、5〜10年間は有償保証」というように、年数によって負担額が変わる場合もあります。

また、インプラント体と人工歯で保証期間が異なることがあります。インプラント体に比べて人工歯のほうが破損しやすいため、保証期間が短いことが多いです。10年保証と書いてあっても、それはインプラント体のみを指していて、人工歯の保証期間は5年だったという場合もあるため、注意が必要です。保証期間内であれば全額保証という場合もあれば、5年以内は100%保証、5〜7年は75%保証、7〜10年は50%保証など、免責金額を設けている場合もあります。

インプラントの保証が適用されるケースと適用されないケース

インプラントは、適切に管理されていなければ保証が受けられないことがあります。インプラント治療における保証が適用されるケースと適用されないケースについてご紹介します。

適用されるケース

保証が適用されるケースは、以下の場合です。

  • 保証期間内である場合
  • 指定期間内にメンテナンスをす受けている場合
  • 食事時などの日常生活の範囲内で破損や脱落した場合
  • 禁煙など歯科医師からの指示を守れている場合

インプラントは入れて終わりではなく、定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスは、インプラントの寿命を延ばすために非常に重要です。トラブルの予兆に気付けず、病気が進行してしまうリスクもあります。インプラントのトラブルで多いのが「インプラント周囲炎」です。インプラントは虫歯になることはありませんが、周辺組織が炎症を起こして歯周病になることがあります。インプラントの歯周病がインプラント周囲炎です。インプラント周囲炎は発症するとインプラントの生存率が格段に下がります。

インプラントはほかの治療法に比べて寿命は長いですが、人工物で劣化もするため永久に使えるわけではありません。医学の進歩により以前よりも生存率が上がってきていますが、永久的ではないのです。インプラントは治療時に、感染の予防や進行を防ぐのに重要な役割である歯根膜を失うため、天然歯よりも炎症などに弱い傾向があります。適切に管理していれば寿命を延ばすことはできますが、一度炎症を起こすと急速に悪化し、抜歯が必要になるリスクが高くなります。

以上の理由により、インプラントの保証を受けるには指定期間内のメンテナンスを継続する必要があります。

適用されないケース

保証が適用されないケースは、以下の場合です。

  • 保証対象外の歯科医院で治療を受けた場合
  • 定期的なメンテナンスを怠った場合
  • 交通事故など予期せぬトラブルが発生した場合
  • 禁煙など歯科医師の指示を守れていなかった場合

前述したように、インプラントの生存率を上げるには定期的なメンテナンスが重要です。指定された期間にメンテナンスを受けなかった場合は、保証が受けられません。さらに、日常生活における食事などでインプラントが破損した場合は保証が適用されますが、交通事故など予期せぬトラブルによる破損は保証適用外になっている場合が多いです。

また、タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させ血流を悪くします。血流が悪くなると酸素や栄養が全身に届きづらくなり、免疫力が低下します。免疫力が低下すると感染しやすくなるため、インプラント周囲炎を発症するリスクが高くなります。炎症が起きた際も、治りにくくなるため、インプラントを長持ちさせるためには禁煙が必要です。喫煙を続けている場合は、インプラントの保証が受けられないことがるので、注意しましょう。

インプラントの保証を受ける際に確認するポイント

灯りがついた電球を手の上に乗せている

インプラントの保証内容は歯科医院によって異なります。あとでトラブルにならないよう、同意書や契約書をしっかり確認しておきましょう。インプラントの保証を受ける際に確認するポイントは、以下の6つです。

保証費用

保証の加入に関して、インプラントの治療費に保証が含まれている「無償保証」と、治療費とは別に保証プランの加入が必要になる「有償保証」があります。

有償保証の場合、ガイドデントという保証機関を利用することがあります。ガイドデントと提携している歯科医院ならどこでも保証が受けられるため「引っ越しや転勤が多く、一つの歯科医院に長期的に通院することが難しい」という場合に最適です。

保証金額には全額負担だけでなく、免責金額や保証限度額が決められている場合があります。免責金額とは、再治療にかかる費用を一部自己負担する金額のことです。治療の経過年数によって、保証金額が減額されます。保証限度額とは、保証の上限額のことです。上限額を超えた分は自己負担する必要があります。

このように、保証費用は歯科医院が全額負担するケースや一部自己負担するケースがあるため契約時に確認が必要です。

いつから保証が適用になるか

いつから保証が適用になるかも確認しておきましょう。

インプラント体を埋めた直後から適用される場合と、人工歯を取り付けてから適用される場合などがあります。

再治療の適用範囲

インプラント体から人工歯まですべて保証してくれるケースや、歯科医院が保証するのはインプラント体のみで、人工歯の装着は自己負担など適用範囲が異なる場合があります。

インプラント体やアバットメントは歯茎に埋もれているため、人工歯より劣化や破損する確率が低いです。人工歯は露出しているため、噛みしめなどにより刺激が加わりやすいため、破損するリスクが高い傾向にあります。

保証の適用条件

定期的に通院していないと保証が適用されないことがほとんどです。

前述したように、保証が適用されるケースとされないケースがあるので、事前に確認しておきましょう。

保証期間

インプラントの保証期間は10年としている場合がほとんどですが、保証期間は歯科医院によって異なります。

インプラント体と人工歯でも違うことがあるので、しっかりと確認しておきましょう。

保証対応回数

保証回数の上限についてもチェックしておきましょう。保証期間内であれば何度でも同じ保証内容が受けられるような回数無制限のところもあれば、1回の再治療のみ、または限度額に達したら保証は適用されなくなるなど、保証回数が決められている歯科医院もあります。

インプラントの生存率は高いので、何度も再治療することは考えにくいですが、念のため確認しておくといいでしょう。

まとめ

木のテーブルの上に電卓、マウス、お札、歯の形に切られた紙が置かれている

インプラント治療は自費診療のため、治療費が高額です。再治療の際に保証が受けられないと、多額の出費に悩まされることになります。万が一、破損や脱落した際に保証が受けられるように保証内容や適用条件をしっかりと把握しておきましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントは虫歯になるの?気を付けたいお口トラブルや長持ちさせるためのコツも解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの歯の模型でフィギュアの作業員が作業している

インプラント治療を受けたあとに虫歯になるのか気になる方が多いのではないしょうか。せっかくインプラント治療を受けたのであれば、虫歯などのトラブルを起こさず長持ちさせたいものです。

この記事では、インプラントは虫歯になるのか、そのほかにどのようなお口トラブルがあるのか、お口トラブルを回避する方法やインプラントを長持ちさせるためのコツなどを解説しています。インプラント治療で後悔しないためにも、正しい知識を身につけておきましょう。

インプラントは虫歯になるの?

青い背景の前に置かれた虫歯

「高額な治療費を払ってインプラントにしても、また虫歯になることはあるのか?」と心配される方も多いですが、インプラントは虫歯にはなりません。

そもそも虫歯というのは、歯の表面についた歯垢にミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌が棲みついて、糖分を栄養にして酸を作り出し、この酸が歯の表面のエナメル質を溶かすことです。象牙質まで虫歯が到達すると、しみたり痛みが出るようになり、さらに神経まで虫歯が到達すると激しい痛みが出ます。この状態を放置すると神経は死んでしまい、根っこの先に膿が溜まるようになり、保存が難しくなると抜歯が必要になることもあるのです。

虫歯はこのような流れで進行しますが、インプラントは人工歯根を骨の中に埋め込み、被せ物は丈夫な素材の人工物であるため、酸で溶かすことはできません。そのため、インプラントは虫歯にならないのです。

虫歯以外に気を付けたいお口トラブル

歯茎を見せている女性

「インプラントは虫歯にならないからトラブルなく過ごせる」というわけではありません。虫歯にはなりませんが、気を付けたいお口トラブルがあります。

虫歯以外に気を付けたいお口トラブルは、以下の4つです。

  • インプラント周囲炎
  • インプラントの脱落
  • インプラント周囲の歯の虫歯
  • 歯茎の腫れや出血

インプラント治療後のそれぞれのお口トラブルについて、以下に詳しく解説していきます。

①インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の歯周組織が炎症を起こす状態で、わかりやすくいうと「インプラントの歯周病」ということです。インプラントと歯茎の境目に細菌が侵入してくることで炎症を起こします。初期段階で出血などの症状がみられますが、進行すると歯茎の腫れを引き起こしたり膿が溜まったりして、インプラントを支えている骨が溶けてしまうのです。インプラントを支えるのが難しくなるほど骨が溶けてしまうと、インプラントを抜くことになってしまいます。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。正しいブラッシングケアができていない場合や喫煙、歯ぎしり、食いしばりなどによる歯への負担がインプラント周囲炎の原因といわれています。

インプラント周囲炎を起こさないための予防策は、定期的なメンテナンスでインプラントの状態を確認してもらうこと、インプラントを長持ちさせるためにも禁煙すること、お口のケアを怠らないことです。インプラント治療を受ける前に、喫煙習慣の有無など歯科医師による確認があると思いますが、不安なことは事前に相談しておきましょう。

②インプラントの脱落

インプラント治療は、骨の中にインプラント体を埋め込み、骨とインプラント体がしっかりくっつくのを待ってから、最終的な被せ物を装着します。骨とインプラント体がしっかりとくっつくまで3か月ほどかかりますが、治療部位や症例によってこの期間が延びることもあります。骨とインプラント体がしっかりくっつくのを待たずに最終的な被せ物を装着してしまうと、せっかく埋め込んだインプラントが脱落してしまう可能性もあるのです。

インプラントの脱落はこれだけが原因ではありません。インプラント周囲炎を放置しておくことで自然と脱落してしまう可能性もあります。インプラントの脱落を防ぐためには、丁寧で精密な治療と治療後の管理が大切なのです。

③インプラント周囲の歯の虫歯

インプラントは虫歯になりませんが、その周囲の歯が虫歯になってしまうことは十分にあり得ます。「インプラントは虫歯にならないから」と間食を増やしたり、ブラッシングを怠ると、インプラント以外の歯が虫歯だらけになってしまう可能性もあるのです。インプラント治療を受けたあとは、インプラント部位だけでなく、お口全体の健康を維持するよう努めましょう。

④歯茎の腫れや出血

インプラント治療とは、歯茎を切開し、骨の中にインプラント体を埋め込む外科手術です。そのため、手術後も出血が続いたり、腫れたりする可能性があります。手術後は歯科医師の指示通りに安静に過ごしていれば、出血や腫れは次第に治まってくるはずです。それでも出血が止まらなかったり腫れなどの症状が続いたりする場合は、すぐに歯科医院に連絡しましょう。

また、インプラント手術後の喫煙・飲酒は厳禁です。喫煙・飲酒の習慣がある方は、インプラント治療には不向きかもしれません。喫煙・飲酒の習慣がある方は、以下で解説するリスクをよく理解し、インプラントを長持ちさせるために禁煙・禁酒を心がけましょう。

インプラント治療における喫煙のリスク

インプラント治療における喫煙リスクは、以下のとおりです。

  • 免疫力が低下し、感染リスクが上がる
  • インプラントと骨がしっかりくっつかない可能性がある
  • 歯茎細胞の活性化を抑制するため、炎症を起こした際に回復しにくい
  • 非喫煙者に比べてインプラント周囲炎になるリスクが2〜6倍になる
  • インプラント手術後の治りが悪くなる

このように、喫煙習慣があるとインプラントを長持ちさせるのが難しくなることがわかります。インプラント手術後、一時的に禁煙するのではなく、インプラント治療前から禁煙することを検討しましょう。

インプラント治療における飲酒のリスク

インプラントは、手術後3日間が痛みや腫れのピークです。この間に飲酒をしてしまうと血流がよくなり、さらに痛みや腫れが酷くなったり、出血しやすくなります。

インプラント手術から3日間は禁酒するようにしましょう。手術前やインプラント手術から数日経過すれば、特に禁酒する必要はありません。また、インプラント手術後は痛み止めと抗生剤を服用します。服薬時の飲酒は控えましょう。

インプラントを長持ちさせるために必要なこととは?

歯の模型と歯ブラシ4本が置かれている

インプラントを長持ちさせるために最も重要なことは、定期的なメンテナンスを受けることです。

メンテナンスでは、以下の4つのことが行われます。

  • インプラントのチェック
  • 専門的なクリーニング
  • 歯茎の状態確認
  • お口全体のチェック

いくら自宅でのセルフケアを頑張り、しっかり歯を磨いているつもりでも、実際はしっかりと磨けていないこともあります。それに気付かず放置し、インプラント周囲炎を引き起こしてしまうと、インプラントを長持ちさせることが難しくなってしまうのです。

インプラントのメンテナンスでは専門的なクリーニングに加えて、インプラントの状態を確認してもらえます。万が一インプラント周囲炎を引き起こしていても、早い段階で発見できれば処置ができるのです。発見が遅くなり手遅れになると、インプラントを抜くことになってしまうでしょう。また、メンテナンスではインプラント部位だけでなく、お口全体の状態もチェックもしてもらえるので安心です。せっかく治療したインプラントを長持ちさせるためにも、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。

まとめ

歯医者の治療器具とインプラントのマスコットが置かれている

ここまで解説してきたとおり、インプラントの虫歯を心配する必要はないです。

しかし、歯茎の腫れや出血からインプラント周囲炎になることがあります。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。最悪の場合、インプラントを抜くことになってしまいます。インプラント治療が成功したかどうかは、インプラント手術時だけでなく、その後の管理がきちんとできているかによって変わってきます。インプラントをより長持ちさせるために、日頃からブラッシングケアをしっかり行い、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!