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インプラントで歯茎が黒くなるって本当?原因を詳しく解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの3D画像

歯茎は腫れることや出血することがありますが、中には歯茎が黒ずむこともあります。インプラントは歯茎がしっかりとしている状態で埋入する治療法であるため、歯茎の異常はインプラントの問題にも繋がる恐れがあります。

今回は、インプラントで歯茎が黒くなるときはどのようなときなのか、何が原因で黒くなるのかについて解説します。さらに、歯茎が黒くなるのを予防する方法もご紹介しますので、インプラントを長くよい状態で維持したい方はぜひ参考にしてください。

インプラントで歯茎が黒くなるって本当?

クエスチョンマークだらけの女性

インプラント治療そのものが直接歯茎を黒くすることはありませんが、インプラント治療後の不適切な口腔ケアや炎症の発生などが原因で、歯茎が黒く見えることがあります。

具体的には、以下の3つの事例が考えられるでしょう。

歯茎の炎症

1つ目は、歯茎の炎症です。

インプラント周辺の歯茎の炎症が長期間放置されることにより、歯茎の色が変わることがあります。これは、炎症により血流が増大し、その結果、歯茎が赤っぽく見えるのです。

口腔内の衛生状態の悪化

2つ目は、口腔内の衛生状態の悪化です。

インプラントを入れたあとは、特に丁寧なブラッシングが必要です。口腔内の細菌が増えてしまうと、タンパク質や糖と反応して黒い色素を生成する可能性があり、歯や歯茎が黒く見える要因の1つになるでしょう。

インプラントの材質による色移り

3つ目は、インプラントの材質による色移りです。

金属アレルギーがある場合や、金属成分の過剰な溶出が起こると、歯茎が黒く色づくこともあります。インプラント治療を受けた場合でも適切なアフターケアと定期的なチェックアップ(検査)を行うことで、歯茎が黒くなるリスクを大幅に下げることが可能です。

インプラントで歯茎が黒くなる原因

厳しくレクチャーする歯科医

インプラントで歯茎が黒くなる原因は複数あります。ここでは、代表的な例を順番に解説します。

インプラント周囲炎

インプラントにより歯茎が黒くなる原因の1つは、インプラント周囲炎という病気です。

インプラント周囲炎は、インプラントを埋め込んだ部位の口腔内細菌による感染が原因で発生します。インプラントが体に適合せず、組織とインプラントの間にすき間ができると、そこに細菌が侵入しやすくなるのです。その結果、歯茎に炎症が起き、赤みや腫れが生じます。

この状態が放置されると細菌が増え、歯茎が徐々に黒ずんできます。主に、口腔内の清掃が不十分な場合やインプラントの管理が十分でない場合に起こりやすいとされています。

インプラントの埋入後は、日々の口腔ケアを入念に行い、定期的な歯科医院でのメンテナンスを怠らないことが予防につながるでしょう。

インプラントの金属が透けて見えること

インプラントとは欠損した歯を補うための手段の1つで、インプラント体を顎の骨に埋入し、その上に人工の歯を固定する治療法です。

インプラントに使う素材の色により、歯茎が黒く見える原因になることがあります。特に、歯茎の厚みが薄い場合やインプラント体が歯茎の表面に近い位置に設置された場合、インプラントの金属色が歯茎を透けて見えてしまうことがあるのです。歯茎が黒く見えるのは、歯茎が本来もつピンク色ではなく、インプラント体の色が透けて見えているからです。

この問題を予防するためには、初めから歯茎の厚さを考慮して、インプラントの位置を正確に決定することが重要といえるでしょう。また、歯茎が薄い人では、骨や歯茎を増やす処置などが必要となる場合もあります。

歯茎が黒くなる原因はインプラントだけではない?

色の暗い歯茎

歯茎が黒くなる原因には、インプラント以外のことも考えられます。どのような原因があるのか、順番に掘り下げて解説します。

被せ物から溶け出した金属イオン

虫歯の治療で使用した金属製の被せ物やブリッジが歯に装着されている場合も、歯茎が黒くなる原因の1つです。

これらの金属製の被せ物から溶け出した金属イオンは歯肉に影響を与えることがあり、歯肉の色が黒く変わる可能性があります。

たばこに含まれる有害物質

歯茎が黒くなる原因に、たばこに含まれる有害物質も考えられるでしょう。

特に、ニコチンとタールは歯茎に直接付着するため、長期的な習慣によって黒ずみや歯石の原因となります。また、たばこに含まれる有害物質は口腔内の血流を悪くするため、歯茎の健康を害する可能性もあります。

歯茎の黒ずみが気になる方は、喫煙習慣を見直すことも重要な対策です。

歯周病

歯茎が黒くなるケースにおいてよく見られるのは、歯周病です。

歯周病は、口内の細菌が原因で歯茎が炎症を起こし、進行すると歯茎が黒ずんでしまいます。放置すると、歯肉の退縮、歯のグラつきが生じます。最悪の場合は、歯の抜け落ちといった重大な問題を引き起こす可能性もあるでしょう。

歯周病を防ぐためには、日頃の口腔ケアや定期的な歯科医院でのクリーニングが予防には欠かせません。

インプラントで歯茎が黒くなるのを予防する方法

両手に歯ブラシを持つ男性

歯茎が黒くなる原因がインプラントの場合には、いくつか予防するための方法があります。日頃から予防を心がけることで、歯茎が黒くなることを防げるでしょう。効果的な予防方法を順番に解説します。

歯科医院での定期検診

インプラント治療後の口腔ケアは非常に重要です。特に、歯茎の変色を防ぐためには細心の注意が必要といえるでしょう。

歯周病やインプラント周囲炎等の口腔内疾患の初期段階などの場合、定期検診にきちんと行っていれば、医師が発見し対処してくれますが、定期検診に行かずに放っておくと、インプラント周りの歯茎が黒くなる原因となります。

また、定期検診では、クリーニングでインプラント周囲の歯石を除去することで歯茎の健康を保つこともできるでしょう。歯磨きだけでは難しい部分の清掃も可能なため、歯茎の黒ずみの予防だけでなく、インプラントの長持ちにも寄与するというメリットもあります。

常にきれいな口腔内を保つよう心掛け、定期検診を利用して健康な歯と歯茎を維持していきましょう。

自宅でのセルフケア

インプラント治療後に歯茎が黒くなる原因の1つに、口腔内の適切な衛生管理ができていないことが挙げられます。炎症や感染を防ぐために、以下の自宅でのセルフケアを行いましょう。

1. 歯磨き

インプラント周囲も含めて、毎日しっかりと歯を磨くことが必要です。透明の歯磨き剤を使用して、インプラントの色を確認しながら磨くとよいでしょう。

2. フロスまたはインターデンタルブラシの使用

フロスやインターデンタルブラシは、細かい部分の清掃に役立ちます。インプラントと自然の歯の間を清潔に保つことができるでしょう

3. 食事後の口腔ケア

食事後は、口をすすいだりハミガキを行いましょう。

4. アルコールの摂取を控えること

アルコールは口腔内の細菌増加を引き起こし、炎症のリスクを高めます。できる限り控えましょう。

以上のようなセルフケアを意識的に行うことで、インプラント周囲の歯茎の健康を維持し、黒ずみを防ぐことが可能です。

まとめ

満足そうに歯を見る女性

ご自身の歯のようにしっかり噛めて、見栄えもよいことから人気のインプラントですが、ときにインプラントが原因で歯茎が黒くなることがあります。歯茎の黒ずみを防ぐためには、インプラント治療以降の口腔ケアを丁寧に行うことが大切です。

歯茎が黒くなる原因には、インプラント以外の要因もあるため、インプラント部分を適切にケアしているのにも関わらず歯茎が黒ずむ症状が出る場合は、歯科医へ相談しましょう。

歯茎の黒ずみは、歯周病や喫煙など、生活習慣が大半の原因を占めます。歯茎のトラブルを防ぐためには、ふだんの生活を改善することも効果的といえるでしょう。

ご自身でケアできる部分は、できる範囲で改善していきつつ、定期的に歯科医院での診察を受けることも大切です。健康できれいな歯茎を維持していくために、ふだんから口腔ケアを意識していきましょう。

インプラントによる黒い歯茎でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントの被せ物の種類と選ぶときの3つのポイントを解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの模型を持って説明する人

インプラントの土台部分が定着したら、被せ物を選びます。被せ物の種類や、選ぶときに考慮するべきポイントなどをご存じでしょうか。
今回は、インプラントの被せ物の種類や特徴、選び方について解説します。インプラント治療を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。

インプラントの被せ物とは?

顎に手を当てて考える男性

インプラントの被せ物とは、上部構造(人工歯)のことです。歯茎から出ており、口を開けると見えるパーツです。

インプラントは、下記の3つのパーツから成り立ちます。

  • インプラント体(歯槽骨に埋め込むネジのような土台)
  • アバットメント(土台と上部構造を連結する歯台)
  • 上部構造(人工歯)

インプラント手術では、インプラント体を歯槽骨に埋め込みます。インプラント体が歯槽骨に定着したら、アバットメントと上部構造を取り付けてインプラント治療は完了です。
一般的に、手術代を含むインプラント体の費用と被せ物の費用は別料金です。インプラント体のことをインプラント、上部構造を被せ物と呼んで区別することもあるでしょう。

インプラントの被せ物の種類

歯科医院で治療を受ける女性
インプラントの被せ物には、多くの選択肢があります。それぞれ特徴や費用が異なるので、自分に適したものを選びましょう。
以下、インプラントの被せ物の種類を解説します。

オールジルコニア

オールジルコニアとは、すべてジルコニアで作られた被せ物です。ジルコニアは、セラミックの一種です。人工ダイヤモンドともよばれ、強度も見た目も優れています。

ジルコニアの特徴や費用をまとめました。
<オールジルコニアの特徴と費用>

特徴 ・強度があり奥歯にも使用できる
・天然歯に近い白さや光沢を再現できる
・身体になじみやすい
・変色しない
・金属アレルギーの心配がない
・費用が高い
費用 100,000〜200,000円

費用は高額ですが、人工関節にも使用されるほど生体適合性が高いです。見た目がよく変色しないので、人工歯と気づかれることはほとんどないでしょう。

オールセラミック

オールセラミックとは、被せ物の外側・内側をすべてセラミックで作った被せ物です。セラミックは陶器の素材で、天然歯に近い透明感やツヤがあります。

オールセラミックの特徴や費用は、以下のとおりです。

<オールセラミックの特徴と費用>

特徴 ・天然歯に近い透明感とツヤがある
・変色しない
・衝撃に弱く割れることがある
・金属アレルギーの心配がない
費用 70,000〜170,000円

ジルコニアに比べて透明度が高く、天然歯に近い仕上がりになることがメリットです。
しかし、外側も内側も陶器素材でできているため、衝撃に弱いデメリットがあります。

ジルコニアセラミック

ジルコニアセラミックは、被せ物の内側にジルコニア、外側にセラミックを使った被せ物です。強度が強いジルコニアのメリットと、審美性に優れたセラミックのメリットを得られます。
ジルコニアセラミックの特徴と費用は、以下のとおりです。
<ジルコニアセラミックの特徴と費用>

特徴 ・強度が高く天然歯よりも硬い
・審美性が高い
・金属アレルギーの心配がない
・変色しない
・費用が高い
費用 90,000〜200,000円

ジルコニアに比べて天然歯に近い仕上がりになるので、被せ物だと気づかれにくいでしょう。
天然歯よりも硬いため、天然歯がすり減る可能性があること、費用が高額なことがデメリットといえます。

ハイブリットセラミック

ハイブリッドセラミックは、セラミックとレジン(歯科用のプラスチック)を混ぜて作った被せ物です。

ハイブリッドセラミックの特徴と費用をまとめました。
<ハイブリッドセラミックの特徴と費用>

特徴 ・比較的安い値段で白い歯を入れられる
・天然歯に近い色を再現しやすい
・強度が高すぎない
・変色する
・ほかの白い被せ物に比べると審美性が劣る
・金属アレルギーの心配がない
費用 40,000〜120,000円

オールジルコニアやオールジルコニア、ジルコニアセラミックに比べると審美性は劣りますが、費用を抑えられます。強度が高すぎないので、周囲の天然歯がすり減る心配はありません。
しかし、時間が経過することで変色する、被せ物がすり減るなどのデメリットがあります。

メタルボンド

メタルボンドは、内側は金属、外側はセラミックでできた被せ物です。

メタルボンドの特徴と費用は、以下のとおりです。
<メタルボンドの特徴と費用>

特徴 ・強度が高い
・セラミックが割れても修理しやすい
・外れにくい
・オールセラミックに比べると審美性が劣る
・金属アレルギーのリスクがある
・金属イオンが溶け出すことで歯茎が黒くなる可能性がある
費用 70,000〜100,000円

メタルボンドは内側が金属でできているため、非常に強度があります。セラミックの強度が十分でなかった時代に重宝されていました。
しかし、時間が経過すると金属イオンが溶け出し、歯茎が黒ずむ可能性があります。そのため、セラミックの強度が上がるにつれ、セラミックを選択する人が増えています。

金属

全体的に金属で作られた被せ物です。被せ物のなかでは、最も費用が安い素材といえるでしょう。

金属の特徴や費用をまとめました。
<金属の特徴と費用>

特徴 ・強度が高い
・外れにくい
・金属アレルギーの方は使えない
・審美性に劣る
・経年劣化する
費用 70,000〜120,000円

どの種類の金属を選択するかによって費用が異なり、ゴールドを選択した場合は高くなります。できるだけ安く強度の高い被せ物を入れたい方には適しているでしょう。

審美性が低いので前歯には向きません。

おすすめのインプラントの被せ物

被せ物をつけられた歯を見せる人

インプラントの被せ物は、どの場所を治療するかを考慮して決める必要があります。例えば、奥歯と前歯では適した素材が異なるのです。
奥歯と前歯、それぞれにおすすめの被せ物を解説します。

奥歯におすすめの被せ物

奥歯の被せ物には、強い負荷や衝撃に耐えられるものを選ぶとよいでしょう。口を開けたときに目立ちにくいので、色の細かい違いはほとんどわかりません。審美性を気にする場合でも、徹底的に天然歯に近い色・光沢のあるものを選ぶ必要はないでしょう。

奥歯におすすめのインプラントの被せ物は、以下の4つです。

  • オールセラミック
  • オールジルコニア
  • メタルボンド
  • 金属

特に、見た目も強度も重視したい場合は、オールセラミックやオールジルコニアが向いています。

前歯におすすめの被せ物

前歯は、非常に目立つ場所です。口を開くたびに見えるため、見た目を気にする方も多いでしょう。

耐久性や審美性を考慮した前歯におすすめの被せ物は、以下のとおりです。

  • オールセラミック
  • オールジルコニア
  • ハイブリッドセラミック

上記の3つのなかでも、特に審美性を重視したい場合はオールセラミックとオールジルコニアが向いています。

インプラントの被せ物を選ぶときの3つのポイント

メモに書かれたポイントの文字と電球

インプラントの被せ物の種類は多いので、ご自身に適したものがわからない方もいるのではないでしょうか。被せ物を選ぶときのポイントは、以下の3つです。

  • 見た目
  • 強度
  • 費用

インプラントの寿命は、10〜15年といわれています。見た目・強度・費用の3つの観点から、長期的に考えて決定しましょう。
例えば、目立つ場所の被せ物を安さだけを考慮して選ぶと、経年劣化で見た目が損なわれる可能性や、耐久性が低い可能性があります。また、噛む力の強い方が奥歯の被せ物を選ぶときに、見た目だけで選ぶとすぐに壊れるかもしれません。
歯科医師と話し合い、予算も考慮しつつ、ご自身に合った被せ物を選びましょう。

インプラントの被せ物を長持ちさせるための方法

鏡を見ながら歯磨きをする女性

インプラントは非常に高額な治療です。よい状態を長持ちさせるためには、ケアが欠かせません。インプラントの被せ物を長持ちさせるための方法は、以下の2つです。

セルフメンテナンスをしっかり行う

毎日のセルフメンテナンスをしっかりと行いましょう。ケアを怠るとインプラント周囲炎になるなど、インプラントを失うリスクが高まります。
歯ブラシでのブラッシングに加え、歯間ブラシ、フロス、タフトブラシなどを使って歯磨きをしましょう。特に、歯と歯の間、歯と歯茎の境目は、磨き残しが生じやすいので注意してください。

定期検診を受ける

定期検診では、インプラントに不具合がないか、歯茎の状態に問題がないかなどを確認します。インプラントに問題があった場合、早期に対処できるでしょう。
インプラント治療には保証が付いているのが一般的ですが、定期検診に通っていなければ保証が使えないことが多いです。高額なインプラント治療を全額自費でやり直すことは、大きな負担になるでしょう。歯やインプラントの健康を守ると同時に、万が一のトラブルに適切に対応してもらえるように、定期検診は必ず受けてください。
定期検診は、最初は2〜3か月に一度の頻度で受けます。特にインプラントに問題がなく、歯磨きなどのせるメンテナンスを行えていれば、6か月に一度の頻度まで減るでしょう。

まとめ

歯科医院で治療をする男性医師

インプラントの被せ物とは、上部構造の人工歯のことです。被せ物にはさまざまな種類があり、耐久性・見た目・費用がそれぞれ異なります。
適した素材は、インプラントの埋入場所や噛み癖、予算などによって異なります。長期間使用することを考え、歯科医師と相談しながら自分に向いているものを選びましょう。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントをしたいけどお金がない方へおすすめの方法!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの模型

従来の治療に比べて、インプラント治療は機能的にも審美的にも優れています。

しかし、インプラント治療は保険が適用されないため、インプラントにしたいけどお金がないとお悩みの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

本記事は、インプラントをしたいけどお金がない方へおすすめの方法を4つご紹介します。インプラントの費用相場や高額になる理由も解説しますので、インプラント治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療のメリット

メリットをあらわすイメージ図

高額になりがちなインプラント治療の5つのメリットは、以下のとおりです。

 

  • ご自身の歯のようにしっかり噛める
  • 見た目が美しい
  • 周りの歯に影響を与えない
  • 丈夫で長持ちする
  • 顎の骨がやせるのを防げる

 

インプラントの最大のメリットは、失った歯の根の代わりとなり、ご自身の歯のようにしっかり噛めることです。顎の骨に直接インプラント体を埋めこみ、インプラント体の上に人工歯を取りつけるので、しっかり噛めるようになります。

取り外すものではないので、硬いものが食べにくいことや話しづらさを感じることはありません。歯を失ったところに1本ずつ独立した歯を作れるため、ブリッジや入れ歯のように周りの歯に負担をかけないのもメリットのひとつです。

インプラントと従来の治療法の平均寿命を比較してみると、入れ歯が4~5年、ブリッジが7~8年のところ、インプラントは10~15年と長持ちします。インプラントが長持ちする理由は、チタンという素材を使用しているからです。

チタンは金属アレルギーがでない安全素材で、顎の骨と結合しやすい特徴があります。そのため、定期的にメンテナンスすれば、10年、15年と長持ちします。また、インプラントによって顎の骨がやせるのを防ぐことができるので、残っている歯の健康寿命をのばすことにつながります。

インプラント治療にかかる費用

電卓で費用を計算している

インプラントの費用相場は、1本あたり30~50万円(税込)です。

費用に差があるのは、歯科医院ごとに料金設定が異なる自費診療であることと、歯科医院ごとに使用するインプラントの種類が異なるためです。また、インプラントの前に骨を増やす治療が必要となるなど、患者様のお口の状況によってはさらに高額となる場合があります。

インプラント費用をできるだけ安くおさえたいなら、治療前のカウンセリングでインプラント治療にかかる費用や注意点を確認しましょう。

インプラント治療にかかる費用が高額な理由

はてなマークの積み木が並んでいる

インプラント治療にかかる費用が高額になる4つの理由は、以下のとおりです。

1.保険が適用されないため

インプラント治療は、保険が適用されません。そのため、費用が高額になります。

歯を失った際の治療には保険が適用されるブリッジや入れ歯という選択肢があります。

しかし、入れ歯やブリッジは、周りの歯に負担がかかる、しっかり噛めないと感じる場合があり、インプラントに比べると長持ちしないというデメリットがあります。

2.高度な技術が必要となるため

インプラント治療は、歯科医師の高度な技術と経験が必要となるため、費用が高額です。インプラント治療には、インプラント治療前の検査の結果を読み解く力、インプラントを安全かつ精密に埋め込む技術力、人工歯装着後の噛み合わせを想定する力が要求されます。

しかし、高度な技術と経験をもった歯科医師が少ないので、人材確保のため費用が高額になるのです。

3.設備費や材料費がかかるため

インプラント治療は、インプラントを埋めこむために歯茎を切開し、骨を露出させます。

本来、骨は肉に覆われているため細菌感染しませんが、インプラント手術時に細菌感染すると、骨が壊死するなど危険な状態になります。そのため、インプラント治療は、感染対策と徹底した衛生管理が必要です。

また、インプラント治療の成功には良質なインプラントとCTなどの検査設備なども必要となるため、費用が高額になります。

4.治療期間が長くかかるため

インプラント治療は、トータルで6か月~1年程度かかるため、ほかの歯科治療に比べると治療期間が長いといえます。治療期間が長くなる理由は、インプラントを埋めこんだあと、インプラントと顎の骨がしっかり結合するのを待つ期間が必要となるからです。

治療期間には個人差がありますが、上顎で3~6か月、下顎で2~3か月程度かかります。顎の骨との結合を確認できたら、アバットメント装着、人工歯の製作、人工歯の装着の順に治療がすすみます。

このように、インプラント治療は、インプラントと顎の骨が結合するのを待つ期間が長くかかるため、費用が高額になるのです。

インプラント治療を受けるためのお金がない場合

両手で頭をかかえる女性

高額になりがちなインプラント治療ですが、インプラントをしたいけどお金がないとお困りの方もいらっしゃると思います。

以下、インプラント治療を受けるためのお金がない場合の対処法を4つご紹介します。

クレジットカードの利用

インプラントの費用を一括でご用意できない場合、クレジットカードで支払う方法があります。クレジットカードの支払方法は、一括払いだけでなく、分割払い、ボーナス払い、リボ払いなどが可能です。

分割払いの2回払いや夏と冬のボーナスの時期に一括払いできるボーナス払いであれば、手数料がかかることなく支払えます。3回以降の分割払いやリボ払いは、手数料がかかるものの、毎月支払う費用をおさえられるでしょう。

ただし、歯科医院によってはクレジットカード払いに対応していない場合や、対応しているクレジットカードの会社に限りがある場合もあります。インプラント治療を受ける前に、クレジットカードの対応状況を確認しましょう。

デンタルローンの利用

デンタルローンとは、インプラント治療を始めとした歯科治療専門のローンのことです。デンタルローンを利用することで、毎月支払う費用をおさえられるでしょう。

クレジットカードの分割払いなどと同じく手数料はかかりますが、クレジットカードの手数料が15%前後かかるのに対し、デンタルローンは5%前後と安いのがメリットです。

ただし、クレジットカードと同じく、デンタルローンに対応していない歯科医院があることやお金を借りるまでに1週間近くかかることもあるため、注意が必要です。

カードローンの利用

カードローンとは、クレジットカードをもっている方が利用できるローンのことです。

パソコンや携帯電話などから手軽に申し込め、最短で即日でお金を借りられます。また、インプラント治療で追加の処置が必要となっても、追加でお金を借りられるのもメリットです。

しかし、手数料が15%前後と高くなることは理解しておきましょう。

医療費控除の利用

医療費控除とは、インプラント治療を受けた1年間(1/1~12/31)の医療費が10万円を超えた場合に受けられる、税金還付の制度のことです。

確定申告で医療費控除を適用することで、所得税の一部が還付金としてもどってきます。ご自身で確定申告する必要はありますが、結果的にインプラント費用をおさえられるのがメリットです。

医療費控除を適用することでインプラント治療の費用が安くなるわけではありませんが、費用をおさえる方法のひとつとして知っておくとよいでしょう。

まとめ

ポイントを指さす女性

インプラント治療は、ご自身の歯のようにしっかり噛める、見た目が美しいなどのメリットがあり、従来のブリッジや入れ歯治療よりも優れた治療です。

しかし、保険が適用されないため、治療費が高額になりがちです。また、歯科医師の技術や知識、整った設備や衛生管理などが必要となることも、高額になる理由のひとつです。

インプラントにしたいけどお金がない場合、クレジットカードの分割払い、もしくはボーナス払いで支払う方法があります。また、デンタルローンやカードローン、医療費控除を利用するなどの方法もあります。トータルで治療費がいくらかかるのか知りたい場合は、まずは歯科医院でご相談されてはいかがでしょうか。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントを除去しなければいけないケースとは?除去方法と費用も解説

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

3本のインプラントのイメージ図

歯を失ったところに噛む機能をもたせるためには、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの装着が主な治療方法です。その中でもインプラントは、入れ歯やブリッジと比較して装着感が少なく、見た目の審美性もよく、強く噛むことができるため、機能面で優れた治療です。

ただし、インプラント治療後に、インプラントを除去しなければならないケースがあるため、治療前にこの点も含めてインプラントするかどうか検討する必要があります。

インプラント治療とは

インプラントのイメージ図

インプラント治療とはどのような方法であるか、簡単に説明します。

インプラント治療では、インプラント体(人工歯根)を顎の骨に埋め込み、定着したらアバットメント(結合部品)と被せ物(上部構造)を装着します。インプラント体を固定するための顎の骨が足りない場合、骨を作る手術も併用して行われるでしょう。

治療期間は、インプラント体の埋入から上部構造の装着まで、数か月から1年ほどかかります。また、インプラント治療は基本的に保険適用外(自由診療)で行われ、インプラント1本を埋入する費用の相場は、20~40万円です。

インプラントを除去しなければいけない原因とは

顎に手を当て不思議そうにしている女性

高い機能性をもつインプラントですが、場合により、治療後にインプラントを除去しなければいけないケースがあります。主な要因は、インプラント周囲炎、インプラント体の破損、インプラント体の体内への迷入、神経麻痺、金属アレルギーなどが挙げられます。

以下で詳しく解説します。

インプラント周囲炎

インプラントの除去で多い要因が、インプラント周囲炎です。インプラント周囲炎とは、埋入したインプラント体の周囲組織に発症する炎症性の疾患です。

インプラント周囲炎になる原因

インプラント周囲炎が発症する主な原因は、清掃不良やメンテナンス不足による細菌感染、インプラント体に過度の負担が加わるオーバーロードなどがあげられます。

インプラント治療の際、医師は適切なインプラント体の選定、綿密な治療計画を組む必要があり、治療後のメンテナンスの重要性を患者さまにご理解いただかなければいけません。患者さまは、定期的に歯科医院で診断とメンテナンスを受け、インプラント治療部位を清潔に保つことが重要です。

インプラント周囲炎の症状

インプラント周囲炎が発症すると、インプラント体の周囲組織の炎症に加えて、インプラント体を支える顎の骨が減少する骨吸収も起こります。

骨吸収が進行すると、インプラント体の固定が弱まり、ものを噛んだ際にぐらついてしまうのです。この骨吸収は度合いにより、歯科医院でリカバリーができないことがあり、インプラントの除去となるケースがあります。

なお、骨吸収を伴わない炎症は、インプラント周囲粘膜炎と区別されており、インプラントの固定に影響は少ないとされています。インプラント部分に異常があると感じたら、早めに歯科医師に相談し、早期発見や治療を心がけましょう。

インプラント体の破損

インプラント周囲炎だけでなく、インプラント体が破損した際にもインプラントの除去が行われます。インプラント体はチタン合金などの金属で構成されており、長期間、体内で力がかかっても耐えるよう形状、表面処理などの工夫がされています。

しかし、耐久性に優れたインプラント体であっても、数十年経つと少しずつ劣化し、破損することがあります。インプラント体が破損した状態で放置すると、インプラント周囲炎や咬合不良などのリスクがあるため、インプラントを除去しなければなりません。

インプラント体の体内への迷入

上の奥歯部分の近くには、上顎洞とよばれる鼻腔(空間)が広がっており、顎の骨が薄いため、インプラント治療の際には骨を作る手術も併用されるケースがあります。そこにインプラント体を埋入すると、インプラント体が上顎洞側へ移動して、まれに鼻腔の中に入り込んでしまいます。

この状態は「インプラント体の迷入」とよばれており、迷入したインプラントは一度除去しなければいけません。迷入したら、鼻から膿が出る、違和感があるなどの症状が出るため、少しでも自覚があれば、治療を受けた歯科医院、もしくは耳鼻咽喉科へご相談いただくとよいでしょう。

神経麻痺

顔には多くの神経が走っています。

お口周りも例外ではなく、医師は治療するうえで神経を損傷しないよう気をつけなければいけません。特に、下の顎に伸びている下歯槽神経は歯根の近くにあり、親知らずの抜歯では、治療後に下唇の知覚麻痺を起こす可能性が2%ほどあるといわれています。

インプラント治療においても、下の顎にインプラント体を埋入する際は神経を傷つけないよう、細心の注意を払います。それでも神経を損傷することがあり、知覚麻痺が確認されたら、インプラントを除去して神経の治療を行わなければいけません。

金属アレルギー

金属アレルギーの方にとって、インプラント治療を行うことができるのか気になる方も多いと思いのではないでしょうか。

結果からいえば、金属アレルギーの方でもインプラント治療は可能です。インプラント体はチタンで構成されるため、金属アレルギーの原因とされる金属(ニッケル・コバルト・水銀・パラジウム・クロムなど)は含まれていないからです。

ただし、ごく稀にアレルギーを発症することがあり、チタンが原因と確認された場合は、インプラントの除去を行います。

インプラント除去の方法

患者と患者の歯を見ている歯科医師

インプラント周囲炎などの要因でインプラントを除去するためには、埋入時と同じく、局部麻酔のもと、外科手術が行われます。

骨吸収が進んでいるケースであれば、軽く引っ張って抜くことができますが、通常は専用の器具を使用して除去します。インプラント体はねじのような形状で、埋入時はトルクをかけるため、除去する際は逆回転させることで抜くことができるのです。

なお、患部の状態によっては、多少骨を削ることもあります。

インプラント除去にかかる費用

費用をあらわすイメージ図

インプラント除去の費用は、保険適用のケースと保険適用外(自由診療)のケースがあります。

以下、それぞれ解説します。

保険適用の場合

保険診療でインプラント除去するには、インプラントを埋入した歯科医院以外の施設で治療を受けなければいけません。さらに、摘出前のレントゲン画像をそろえる必要があります。

一般的なインプラント体の除去は、1本あたり保険点数460点(4,600円)です。保険診療の場合、治療費を3割負担と想定すると、1,400円ほどが自己負担額となるでしょう。

保険適用外の場合

保険適用外で治療を受ける場合は、全額自己負担です。

歯科医院によっては保証制度を設けている場合もあるので、インプラント治療を行った歯科医院にご確認ください。

インプラント除去後に再手術はできる?

両手で疑問のポーズをしている女性

インプラント除去について説明しましたが、除去後に再度インプラント手術を行うことはできるのでしょうか。

できる場合とできない場合に分けて、以下それぞれ説明します。

再手術ができる場合

再度インプラント手術ができる条件は「除去した原因を改善できていること」が挙げられます。

インプラント周囲炎であれば、細菌感染部の除去や炎症の改善、インプラント体の破損であればその除去、神経損傷であればインプラント体の除去と知覚改善などです。

再手術ができない場合

続いて、インプラント除去後に再手術ができないケースをご紹介します。

基本的に、除去した原因が改善できていなければ再手術はできません。具体的には、炎症が治まっていない、癖や生活習慣が改善されていないなどがあげられます。

炎症が治まっていない

インプラント除去後は、一日でも早く再手術して噛める状態に戻したいものです。

しかし、炎症や細菌感染源が改善していないにも関わらず、インプラントを埋入すれば、再度インプラント周囲炎を起こすリスクが高いです。再手術は治療後に計画されるでしょう。

歯ぎしりや食いしばり癖がある

インプラント埋入部の骨吸収が起こる要因は、インプラントに過度の負担があり、歯ぎしりや食いしばり癖がある方にみられます。これらの癖が改善されないうちは、再度インプラント手術を行っても、新しいインプラントに過度の負担がかかるため、癖の改善が必要です。

喫煙習慣がある

インプラント治療において、喫煙者は不利になる傾向があります。タバコを吸うことで血流が悪くなり、インプラントと顎の骨の固定を遅らせる、口内環境を悪化させて細菌感染率を高めるなどのリスクがあるからです。

喫煙者=再手術不可というわけではありませんが、インプラント埋入から除去、再手術の過程で喫煙していたのであれば、喫煙習慣を見直してみましょう。

まとめ

ポイントを指さす女性

今回は、インプラントの除去について解説しました。

インプラント除去の要因は、インプラント周囲炎、インプラント体の破損、インプラント体の体内への迷入、神経麻痺、金属アレルギーなどが挙げられます。インプラント除去は保険適用と保険適用外があり、保険適用の場合は3割負担で、インプラント1本あたり1,400円ほどです。インプラントに関するトラブルでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントとセラミックの違いとは?特徴や費用、治療期間で比較

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

左右の腕を曲げて横に広げている笑顔の女性

インプラントとセラミックの違いは「歯根を残すか残さないか」です。インプラントは歯根を人工物で作り、その上に義歯を取り付けます。セラミックは歯根が残った状態で、歯を部分的に補う治療法です。

今回は、インプラントとセラミックの特徴や費用などを比較して解説します。

インプラントとは

頬っぺたを横に引っ張ってインプラントを見せている女性

インプラントとは、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に義歯を装着する治療法です。入れ歯やブリッジと同様に、歯を失ったときに行われます。

特徴

インプラントは独立しているので、固定の際にほかの歯は利用しません。また、入れ歯やブリッジと違い、歯根があるのでしっかりとした噛み心地を実現することができます。

構造

インプラントは、以下の3つから成り立っています。

  • インプラント体(人工歯根)
  • アバットメント(結合部)
  • 義歯(歯冠)

インプラント体と呼ばれる金属の土台を歯茎の中に埋め込みます。インプラント体の上にアバットメントという金属の部品を取り付け、その上に義歯を装着します。

メリット

インプラント治療は、見た目がいいだけでなく、全体が人工歯なので虫歯になることがありません。

ほかにもさまざまなメリットがあります。

見た目が自然

義歯の部分はセラミックやジルコニアを使用するため、天然の歯と区別がつかないほど自然な見た目になります。人工歯だと気づかれにくいのが特徴です。

虫歯にならない

インプラントは、人工歯なので虫歯になりません。

ただし、インプラントの歯周病である「インプラント周囲炎」になるリスクがあります。インプラント周囲炎は予後が悪く、抜歯が必要になる可能性もあるので注意が必要です。

寿命が長い

インプラントは、平均寿命が約10〜15年と、ほかの人工歯の治療に比べて長持ちします。丁寧なセルフケアと定期的なメンテナンスを続ければ、半永久的に使用できます。

噛み心地がいい

インプラント体が歯茎の中でしっかりと固定されているため、噛み心地が損なわれにくいです。

一方、入れ歯は、インプラントより安定性が劣るので、噛む力が弱くなってしまい、食感がわかりづらくなるデメリットがあります。

健康な歯を傷つけない

歯を失ったときの治療法としては、インプラントのほかに、ブリッジがあります。ブリッジは固定のために、失った歯の両隣の歯を削る必要があります。

一方、インプラントは埋め込む際にほかの歯を傷つけることはありません。

ケアが簡単

入れ歯は取り外しが可能なので、毎晩洗浄する必要があります。

しかし、インプラントの場合は装着したままなので、いつもどおりの歯磨きだけでケアが完了します。洗浄液の費用がかからず、ケアの手間も省けるのがインプラントのメリットです。

デメリット

インプラントは、審美性が高く長持ちしますが、デメリットもいくつかあります。

インプラント治療のデメリットは、主に以下の3つがあげられます。

費用が高い

インプラントの一番のデメリットは、費用が高額であることです。インプラント治療は保険適用にならないため、全額自己負担で費用が高くなります。

ただし、インプラント治療は「医療費控除」の対象です。医療費控除とは、1年間に医療費が100,000円以上かかった場合に、治療費の一部が返還される制度です。申告することで治療費が抑えられるので、積極的に利用しましょう。

手術の侵襲が大きい

入れ歯やブリッジに比べて、インプラントを埋め込むときに歯茎を切開しなければならず、手術による侵襲が大きいのが特徴です。

手術による負担が大きいので、糖尿病や腎臓病などの感染しやすい病気をもっている方は、治療が受けられない場合があります。

定期的なメンテナンスが必要

ほかの治療でも定期的なメンテナンスは必要ですが、インプラントを埋め込んだ場合は特に重要です。

インプラント治療では、インプラントの周囲に炎症が起きる「インプラント周囲炎」のリスクがあります。インプラント周囲炎を発症すると予後が悪く、抜歯が必要になる場合もあるでしょう。

インプラント治療には保証が用意されていることが多いです。

ただし、保証の適用条件に「決められた期間内での通院」を設けている場合がほとんどなので、治療後も定期的な通院が必要です。

素材

インプラント体は、生体親和性の高い「チタン」を用いています。チタンはアレルギーを起こしにくい金属ですが、完全にアレルギーを発症しないわけではありません。もちろん、金属アレルギーの方は治療が受けられず、アレルギーがない方でも埋め込み後に発症する場合があります。

インプラント体とアバットメントもセラミック素材を使用している歯科医院もあるので、検討してみてもいいでしょう。

義歯の部分は、セラミックやジルコニアなどの素材を用います。天然の歯とほぼ同様の色やツヤをもつので、見た目が自然です。色は個人に合わせて調節ができるのもメリットです。特徴に合わせて選択しましょう。

寿命

厚生労働省によると、インプラントの平均寿命は約10〜15年という結果が出ています。

入れ歯は約4〜5年、ブリッジは約7〜8年です。インプラントの寿命は、ほかの人工歯に比べて2〜3倍長いことがわかります。

インプラントは日頃のケアと定期的なメンテナンスを怠らなければ、さらに寿命を伸ばすことができるでしょう。

参照:厚生労働省「歯科インプラント治療のための Q&A」

セラミックとは

さまざまな種類や形の歯の被せ物

セラミックとは、主に虫歯治療で使用され、詰め物と被せ物の2種類があります。虫歯や外傷などで歯を部分的に失った場合に、欠けたところを補う目的で行われます。

特徴

虫歯治療には、セラミック以外に、保険適用内で使用する歯科用プラスチック「レジン」という素材があります。

セラミックは、レジンに比べて透明感があり、歯の色を調節しやすいので、より自然な見た目を追求できます。また、耐久性に優れているため、劣化や変色しにくいのがセラミックの特徴です。

種類

セラミック治療には、詰め物と被せ物の2種類があります。

詰め物の治療を「セラミックインレー」、被せ物の治療を「セラミッククラウン」といいます。セラミッククラウンはさらに、使用する素材や治療法から3種類に分けられます。

<セラミッククラウンの種類>

種類 特徴
ラミネートべニア ラミネートべニアは、歯の表面を0.5mmほど削り、薄いセラミックを貼り付ける治療法です。
神経が死んだ歯やテトラサイクリン系の抗生物質により変色した歯は、ホワイトニング剤が効きません。
ラミネートべニアは、ホワイトニングを目的とする場合や歯と歯のわずかなすき間を埋める場合に用いられます。
健康な歯を削るため、ケアを怠ると虫歯や知覚過敏になるリスクがあります。
メタルボンド メタルボンドは、金属のフレームにセラミックを焼き付けた被せ物です。
金属のためオールセラミックより衝撃に強く、噛みしめによる負担の大きい奥歯に多く用いられます。オールセラミックより費用が抑えられますが、歯茎が痩せてしまうと金属部分が見える可能性があります。
金属とセラミックの両方のメリットを活かした治療法です。
オールセラミック オールセラミックは、金属を使用していないので金属アレルギーの方でも安心して治療が受けられます。
審美性が高く、レジンに比べて変色しにくいので、歯の色が長持ちします。

メリット

セラミックは、金属を使用しないことから、アレルギーや歯茎が黒ずむリスクがありません。

以下に、セラミックのメリットについてご紹介します。

白さが長持ちする

保険適用で使用するレジンは変色しやすいため、着色作用の強い食べ物や飲み物を摂取すると黄ばみやすいです。

一方、セラミックは変色しにくいため、白さが長持ちします。

金属アレルギーの心配がない

メタルボンドを除く金属を使用しないセラミック治療なら、金属アレルギーの方でも安心して治療が受けられます。

また、金属は徐々に溶けていくため、金属イオンが体内に吸収されると金属アレルギーを発症する場合があります。金属アレルギーがない方でも、銀歯などの治療によりアレルギーを発症する可能性があるのです。

歯茎が黒ずまない

銀歯など金属素材は、溶けだして歯茎が黒ずむ場合があります。セラミック治療なら、金属が溶けだす心配がないので、歯茎が黒ずむこともありません。

デメリット

インプラント同様、セラミックも自費診療なので、費用が高額です。

以下に、セラミックのデメリットについてご紹介します。

費用が高い

セラミック治療は自費診療なので、費用が高額です。

ただし、インプラント治療と同様に医療費控除の対象になるので、申告すれば一部返金される場合があります。

割れることがある

セラミックは、劣化や変色しにくい素材ですが、衝撃には弱いです。硬いものを食べるなど、強い衝撃が加わった場合に欠ける可能性があります。

二次虫歯のリスクがある

セラミックはレジンに比べて変形するリスクが低いので、すき間などができにくく虫歯になる可能性が低いです。

しかし、絶対に虫歯にならないわけではなく、ほかの歯と同じで、歯磨きを怠れば細菌が繁殖し、再び虫歯になる場合があります(二次虫歯)。セラミックを詰めた、または被せたからといって虫歯にならないわけではありません。

寿命

セラミックの寿命は、一般的に10〜20年ほどといわれています。

しかし、ケアを怠れば劣化するスピードも早まってしまうので、注意が必要です。

インプラントとセラミックの費用・治療期間を比較

歯科で女性歯科医師から治療について説明を受ける女性

インプラントとセラミックの費用・治療期間は、以下のとおりです。

<インプラントとセラミックの費用・治療期間>

種類 費用 治療期間
インプラント 300,000~600,000円 4か月~1年
セラミック セラミックインレー:約40,000~80,000円
ラミネートべニア:約100,000円
メタルボンド:約70,000〜150,000円
セラミッククラウン:約300,000~400,000円
2~3週間

インプラント治療は、インプラント体の埋め込みや義歯の装着自体は1〜2日で完了しますが、インプラント体を埋め込んだあとに顎の骨との結合を待つ必要があるので、治療期間が長いです。結合には3〜6か月ほどかかります。

ただし、個人差があるので、結合が遅い場合は全体の治療期間が1年ほどになる方もいるでしょう。

セラミック治療は、詰め物や被せ物の製作に1〜2週間ほどかかります。製作前の型取りが必要なので、通院回数は2回、治療期間は2〜3週間ほどです。

インプラントとセラミックの選び方

指を1本立てながら笑っている女性

インプラントは歯根からすべて人工歯にする方法で、セラミックは歯の一部分を補う治療法です。

治療内容が大きく違うので、どちらを選べばいいか悩む方は、以下の項目を基準にして考えてください。

歯根があるか

歯根がない場合は、セラミック治療は受けられません。セラミックインレーは歯の欠けた部分に詰め、セラミッククラウンは歯の上に被せる治療法です。

歯根部まで歯を失っているなら、抜歯をしてインプラント治療を行います。歯根部が残っている状態でも抜歯が必要な症例は、インプラントが適用されます。

前歯を治療するか

前歯を治療する場合は、インプラントとセラミックを合わせた治療も行えます。

義歯の部分をセラミッククラウンで被せることにより、より自然な歯にできます。セラミックは、色味や形を調整しやすい特徴があるからです。

金属アレルギーがあるか

金属アレルギーがある場合は、セラミック治療が適用されます。インプラント治療は、歯茎に埋め込む土台部分や結合部に金属を使用するので、金属アレルギーがある方は治療を受けられません。

インプラントの金属部分をすべてセラミック素材にする「ジルコニアインプラント」もありますが、実施している歯科医院はそれほど多くありません。検討する場合は、しっかりと情報を集めましょう。

まとめ

歯科で口を大きく開けて治療を受けている女性

インプラントとセラミックは自費診療の治療法であり、どちらの目的も歯を再生することなので、混同する方も多いでしょう。治療選択の大きなポイントは「歯根を残すか残さないか」です。口内の状態によっては最適な治療法が異なる場合もあるので、医師に相談しながら決めていきましょう。

インプラントやセラミック治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

金属アレルギーがあるとインプラントはできない?治療を受けるときに気を付けることも解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

黄色の背景の前にインプラントが2本置かれている

インプラント治療を受けるにあたって、金属アレルギーを気にされている方もいるのではないでしょうか。インプラントは金属のネジを歯茎の中に埋め込みますが、金属アレルギーがあってもインプラント治療を受けることは可能です。

しかし、金属アレルギーの心配をしている方は、インプラント治療を受ける前に気を付けておくべき点があります。

この記事では、インプラントと金属アレルギーの関係性について詳しく解説していますので、金属アレルギーが心配でインプラント治療を躊躇っている方はぜひ参考にしてください。

金属アレルギーがあるとインプラントはできない?

銀の分子・原子が複数個浮いている

インプラントは金属のネジを歯茎の中に埋め込むため、金属アレルギーがある方はインプラント治療を受けられないと思われがちです。

しかし、金属アレルギーがあったとしても、ほとんどのケースでインプラント治療を受けることが可能です。なぜなら、インプラント体は金属でできていますが、金属の種類が「チタン」というもので、人の体と親和性の高い金属だからです。チタンは人工関節などにも使用されており、金属アレルギーを発症する可能性が低いといわれています。

あくまで金属アレルギーになる可能性が低いだけであって、必ずしも金属アレルギーにならないわけではありません。そのため、金属アレルギーが心配な方は、インプラント治療を受ける前に確認しておいたほうがよい点がいくつかあります。

そもそも金属アレルギーとは?

両手で口元を抑える険しい表情の女性

金属アレルギーの方は、金属のアクセサリーなどを着用することで、皮膚が荒れるなどの症状が出ます。お口の中の金属アレルギーも同様ですが、症状はさまざまです。口内炎のようにお口の中の粘膜が荒れてしまうこともあれば、お口の中以外の部位に症状が出ることもあります。お口の中以外に症状が出てきた場合は、お口の中の金属が原因だと気付きにくいでしょう。

「現在、銀歯が入っているけど、何も症状がないから大丈夫」と安心している方もいるかもしれませんが、お口の金属アレルギーは銀歯などが入ってすぐに発症するケースは少ないです。多くの場合、数年〜数十年後にアレルギー症状を発症します。お口の中に金属がある限り、誰でもいつか金属アレルギーになる可能性があるということです。

お口の中にある金属の被せ物や詰め物は、唾液などによって溶けだし、金属イオンとなります。この金属イオンが体の中のタンパク質と結びつき、アレルゲンに変質します。保険診療で使用される銀歯の多くは金銀パラジウム合金でできていますが、この素材は長期間使用することで劣化しやすく、金属アレルギーを起こしやすいといわれます。

入れ歯で使用されるニッケルクロム合金も金属アレルギーを起こしやすいです。そのほかにも、昔の虫歯治療でよく使われていたアマルガムもアレルギーを発症しやすいので、要注意です。チタンやゴールドは金属アレルギーを発症しにくい素材ではありますが、中にはチタンやゴールドで金属アレルギーを発症する方もいます。

金属アレルギーが心配な方は、インプラント治療だけでなく、お口の中に金属を使用したものが入っていないかチェックしてみましょう。銀歯や銀の詰め物が入っている場合は、メタルフリーの素材で治療することで、金属アレルギーを心配することなく過ごせます。

金属アレルギーの方がインプラント治療を受けたいときは

レントゲンと歯の模型を使って説明している歯科医師

金属アレルギーがあってもインプラント治療を受けることは可能です。インプラントで使用する金属は、金属アレルギーが発症しにくい「チタン」と呼ばれる金属を使用するためです。

しかし、必ずしも金属アレルギーにならないとはいい切れないため、金属アレルギーが心配な方は、前もって対策をしておきましょう。金属アレルギーの方がインプラント治療を受けたいときに大切なことは、以下の4つです。

  • インプラント治療を受ける前に歯科医師に相談する
  • パッチテストを受ける
  • 純チタン製のインプラントを使用する
  • 金属を使用しない被せ物を選択する

それぞれを詳しく解説します。

インプラント治療を受ける前に歯科医師に相談する

「インプラントは金属アレルギーになりにくい金属を使用しているから大丈夫」と自己判断してはいけません。金属アレルギーがある方や心配な方は、治療を受ける前に必ず歯科医師に相談しましょう。歯科医師に伝えておくことで、金属アレルギーを配慮した治療を提案してくれますし、皮膚科と連携した治療を行う場合もあります。

パッチテストを受ける

事前にパッチテストをしておくことで、安心してインプラント治療を受けられます。インプラント治療を受ける前に、希望者に対してパッチテストを行っている歯科医院もありますので、気になる方は歯科医師に相談しましょう。

純チタン製のインプラントを使用する

インプラントメーカーによって、インプラントの素材は異なります。

大きく分けると、チタン99.8%以上の純チタン製のインプラントと、ほかの金属を混ぜているチタン合金のインプラントがあります。当然、純チタン製のインプラントのほうが金属アレルギーの発症リスクは低いです。チタン合金のインプラントは、ほかの金属が混ざっている分、強度は高くなりますが、金属アレルギーを発症する可能性は上がってしまいます。金属アレルギーが心配であれば、体との親和性が高い純チタン製のインプラントで治療してくれる歯科医院で治療を受けたほうがいいでしょう。

インプラント治療を受ける際に、どのメーカーのどんなインプラントを使用しているか知らずに治療を受けている方が大半だと思います。

しかし、自分のお口の中でおよそ10年は使用するものだからこそ、素材などをしっかりと把握しておきましょう。インプラントメーカーの説明までしてくれる歯科医院もありますが、不明な場合は一度確認しすることをおすすめします。金属アレルギーがあるのであれば、その旨を歯科医師に伝え「純度の高い純チタン製のインプラントを使用してほしい」と相談してみましょう。

金属を使用しない被せ物を選択する

金属を使用するのは歯茎に埋めるインプラント体だけではありません。被せ物の種類にも注意しましょう。多くのインプラントの症例で使用される被せ物の種類は、以下の5つです。

  • メタルボンド
  • ゴールド
  • オールセラミック
  • ジルコニア
  • ハイブリッドセラミック

オールセラミック、ジルコニア、ハイブリッドセラミックは一切金属を使用していませんが、メタルボンドやゴールドは金属を使用しています。メタルボンドは内側が金属となっており、外側にセラミックを焼き付けているのです。メタルボンドもセラミックを使用した白い歯なので、金属を使用していることに気付いていない方もいるので要注意です。ゴールドも金属アレルギーを起こしにくい素材ではありますが、可能性がゼロではないので気を付けましょう。

歯科医院によっては上記の被せ物以外のものも使用している場合があります。金属アレルギーについて歯科医師に相談し、金属を使用しない被せ物を選択しましょう。

インプラント治療後に金属アレルギーを発症してしまったら

手で首元を掻いている女性

インプラント治療後にアレルギー症状を発症し、その原因がインプラントだった場合は、残念ですがインプラントを抜かなければいけません。原因物質を取り除かない限り、アレルギー症状を治せないためです。

高額な治療費を出して受けたインプラント治療が無駄になってしまうのは非常に勿体ないことです。最終的にインプラントを抜かないといけなくなってしまう前に、金属アレルギーの方や金属アレルギーに不安がある方は、事前に確認と対策をしておきましょう。

まとめ

レントゲンを見ながら患者に説明をする歯科医師

インプラントは「チタン」を使用しており、金属アレルギーを発症しにくい種類であるため、金属アレルギーがある方でもインプラント治療を受けることができます。

ただし、必ずしも金属アレルギーを発症しないわけではありません。万が一、金属アレルギーを発症してしまった場合は、インプラントを抜く必要があることを理解しておきましょう。

とはいえ、誰もがせっかく埋めたインプラントを抜くことは避けたいはずです。後悔しないためにも、金属アレルギーの心配がある方は、事前にパッチテストを受けてチタンアレルギーの確認を行い、インプラント治療で使用する素材について歯科医師と相談しながら決めていきましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!