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前歯のインプラント治療が難しい理由!インプラントを選択するメリットについて解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

白い背景の前にインプラントと歯の模型が並んでいる

歯を失ったあとの治療として、インプラント治療があります。インプラント治療は、奥歯から前歯まですべての部位に適応することができます。

しかし、前歯のインプラント治療に関しては、一般的に難しいといわれています。

そこで今回は、前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由やインプラントを選ぶメリットなどについて説明したいと思います。

前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由

レントゲン写真を指差しながら説明している女性歯科医師と説明を聞く女性患者

前歯のインプラント治療が難しい理由は、主に2つあります。

1つ目は、前歯の部分の骨が薄いためです。顎の骨の厚さは、部位によって大きく異なります。噛み合わせたときの力の負荷が大きい奥歯では、顎の骨が比較的厚いです。

一方で、前歯は噛み合わせたときの負荷があまり大きくないため、顎の骨が比較的薄くなっています。インプラント治療では顎の骨にインプラントを埋め込む必要があり、骨が薄いとインプラントが安定しないため治療が難しくなります。

2つ目は、審美的な問題です。前歯のインプラント治療では、インプラントをどの角度で埋め込むのかによって見た目が大きく変化します。骨が比較的薄い前歯の部分では、埋入方向が制限されるため治療が難しくなるのです。

以上の理由から、前歯のインプラントは難しいといわれています。

前歯を失った!インプラントとほかの治療法を比較

ブリッジ治療の3Dの模型

失った前歯を補う治療法には、インプラントのほかに、入れ歯やブリッジなどの治療があります。

以下では、これらの治療法とインプラント治療を比較します。

見た目

入れ歯の場合、歯に金属のワイヤーをかける必要があり、お口を開けたときに金属が見えてしまいます。また、ブリッジの場合は、セラミックのように歯の色を再現できないため、インプラントほど見た目はよくありません。

しかし、インプラントは、土台となるインプラント体を顎の骨に埋め込みます。そのため、インプラント体は外から見えません。また、インプラントの人工歯の部分は、セラミックを使用できるため、天然の歯に近い色で作成することができます。

健康な歯への負担

入れ歯の場合、両隣の歯にワイヤーをかけるため、健康な歯に対して負荷がかかります。場合によっては、金属のワイヤーを安定させるために、健康な歯を削ることがあります。また、ブリッジでは、両隣の健康な歯を大幅に削らなければいけません。

このように、入れ歯やブリッジでは、健康な歯に負担がかかってしまいます。

しかし、インプラントは、土台となるインプラント体を直接顎の骨に埋め込むため、周りの歯に負担がかかることはありません。

噛む感覚

入れ歯やブリッジは両隣の歯を支えにしているため、噛んだときに違和感があります。

しかし、インプラントは噛んだときの感覚が顎の骨に直接伝わるため、しっかりと噛むことができます。

治療期間

入れ歯やブリッジは、1か月程度で治療可能です。

しかし、インプラントは埋入手術や骨とインプラント体が結合するまでの待機期間があるため、治療期間が6〜12か月程度と長くなります。

治療費

入れ歯やブリッジは、保険診療であるため治療費を抑えることができます。

しかし、インプラントは自費診療であるため、治療費用が高額です。

インプラントにするメリット・デメリット

白い背景の前で右手でグッドサインを出している女性

前項の内容を踏まえて、インプラント治療のメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

インプラントにするメリットは、以下の3つです。

しっかりと噛める

インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。

健康な歯を傷付けない

インプラント治療では、ブリッジや入れ歯のように健康な歯を削る必要はありません。

見た目がよい

インプラントの人工歯は、自然な歯の色を再現できるため、ほかの治療と比べて見た目がよいです。

デメリット

インプラントのデメリットは、以下の3つです。

定期的なメンテナンスが必要

インプラントの治療後、清掃状態が悪いとインプラント周囲の歯肉に炎症が起きる「インプラント周囲炎」になることがあります。インプラント周囲炎が悪化すると、インプラントを取り除く場合があります。

インプラントは特殊な構造をしています。きちんと清掃を行うためには、ご自身での歯磨きに加えて、歯科医院での専門的なメンテナンスが定期的に必要になります。

治療期間が長い

インプラント治療は手術が必要になるため、治療期間が長くなります。

費用が高い

インプラント1本につき、300,000〜500,000円ほどかかります。

前歯の骨が足りない場合は

歯科の椅子に座っている患者の前に歯の治療器具が置かれている

インプラントを埋入する部位に十分な骨がないと、インプラントを支えることができません。特に前歯のインプラントの場合、インプラントを埋入する方向によって見栄えが変化するため、十分な骨量が必要です。

前歯の顎の骨が足りない場合は、骨量を増やす手術を行います。骨量を増やす代表的な治療に「GBR法」と呼ばれる治療法があります。GBR法は、骨を増やしたい部分を「メンブレン」と呼ばれる特殊な膜で覆い、そこに専用の材料を注入することで、骨の再生を促す治療です。

このように、顎の骨が足りない場合でも、骨量を増やすことでインプラント治療を行うことができます。

前歯のインプラント治療にかかる費用

黒い机の上に聴診器と電卓が置かれており、男性医師が電卓で計算している

前歯のインプラントの治療費は、300,000〜500,000円が相場です。GBR法などの骨の再生を促す治療を追加すると、さらに150,000〜300,000円ほど必要です。

前歯のインプラント治療にかかる期間と治療の流れ

水色の木目のテーブルの上にカレンダーと画鋲が置かれている

インプラント治療期間

インプラント治療のみ、もしくはインプラント治療とGBR法を同時に行う場合は、平均で6〜12か月ほどかかります。GBR法を行なってからインプラント治療を行う場合は、10か月〜1年半かかります。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

1.カウンセリング

お口の中のお悩みやインプラント治療の流れ、メリット・デメリットなどについて説明します。インプラント治療に関する疑問などがあれば相談しましょう。

2.精密検査

虫歯や歯周病の検査、歯の型取りなどを行います。また、顎の骨量を精査するためCT検査を行います。そのあと、検査結果をもとに治療計画やインプラント治療の流れ、費用などを説明します。

3.術前処置

歯周病や虫歯などがある場合は、インプラント治療前に優先して治療を行うことがあります。また、インプラントの埋入とGBR法を同時に行わない場合は、この時点でGBR法を行います。

4.一次手術

一次手術では、歯の根っこに相当するインプラント体を顎の骨に埋入します。

まず、局所麻酔を行い、歯茎を切開します。そのあとに専用の器具で顎の骨に穴を空け、インプラント体を埋入し、歯茎を縫合して終了です。

一次手術とGBR法を同時行う場合は、インプラント体を埋入後、続けてGBR法を行います。

5.二次手術

一次手術が終了して3〜6か月ほど経過したあとに二次手術を行います。二次手術では、人工歯を結合するための土台であるアバットメントを装着します。

一次手術の終了後、インプラント体が歯茎に埋もれてしまうため、歯茎を切開してインプラント体を露出させます。そのあとにインプラント体にアバットメントを装着し、二次手術は終了です。

6.人工歯の装着

二次手術で切開した歯茎の治癒後、人工歯を作るための歯型を取ります。人工歯の作成後に噛み合わせなどを調節し、人工歯を装着します。

前歯のインプラント治療中、歯がない期間がある?

水色の背景の前で右手を口に当てている女性

結論から申し上げると、仮歯を入れるため、歯がない期間は基本的にありません。

しかし、顎の骨の状態により、仮歯の入れ方が異なります。

顎の骨が十分にある場合

一次手術が終了してしばらくの間は、インプラント体と骨がまだ結合していません。そのため、インプラント体に余計な刺激を加えないようにする必要があり、基本的には仮歯を装着しません。

しかし、顎の骨が十分にある場合は、噛む力がインプラントに加わっても支えることができるため、一次手術の直後から仮歯を入れることができます。

顎の骨が十分にない場合

骨が十分にない場合は、一次手術が終了したあとに仮歯を入れることができません。そのため、隣の歯に仮歯を貼ることで見た目の改善を図ります。

まとめ

黄色い背景の前で両手人差し指を頬にあてている女性

今回は、前歯のインプラントについて説明しました。前歯のインプラントは、入れ歯やブリッジなどの保険診療と比較し、見た目がよく、噛んだときの感覚が自分の歯で噛むときに近いというメリットがあります。また、骨の量が少なくインプラント治療が難しい場合は、GBR法を併用することで前歯のインプラント治療を行うことができます。

当院ではインプラント治療のご相談を受け付けております。インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラント周囲炎とは?歯周病との違いや症状、治療法について詳しく解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

口元に指を当て、険しい表情をしている男性

インプラント周囲炎とは、インプラントの歯周病です。

しかし、歯周病と違ってインプラント周囲炎は進行が早く、予後が悪くなることが多いため、予防が非常に重要です。

この記事では、歯周病との違いを踏まえ、原因や治療法について詳しく解説します。

インプラント周囲炎とは?

指で口を広げ、奥歯のインプラント部分を見せている

インプラント周囲炎とは、歯周病菌によりインプラントの周辺組織が炎症を起こしている状態のことをいいます。

インプラントの歯は天然歯に比べて抵抗力が弱いため、一度細菌感染を起こすと急速に骨吸収が進行します。自覚症状が出にくいため、気付いたときには重症化していることがほとんどです。

インプラントはチタンやセラミックなどでできているため、虫歯にはなりません。

しかし、インプラントの周囲にある歯肉や骨が細菌感染を起こすと、歯周病と同じように炎症が起きて顎の骨が溶かされます。日本歯周病学会からは、インプラント埋入後3年以上で9.7%の人がインプラント周囲炎を発症したという研究報告が出されています。

参照:歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス 2018

インプラント周囲炎と歯周病の違い

片手に歯の治療器具を持って、斜め上を見上げている歯科助手

インプラント周囲炎と歯周病の症状は同じですが、進行速度や重症化するリスクが違います。

天然歯には、歯と歯槽骨の間に「歯根膜」という膜が存在します。歯肉や顎の骨に血液を供給し、栄養補給の役割を担っています。一方、インプラントには歯根膜がないため、周辺組織の免疫力が低下し、感染しやすい状態になっています。また、天然歯は、歯根膜があることで歯肉と骨が密着している状態になり、細菌の侵入を防いでいます。歯根膜がないインプラントは、歯と歯肉の間に隙間ができやすく、細菌が入りやすい状況になっています。インプラントは構造上、天然歯よりも感染しやすく重症化しやすい特徴があり、インプラント周囲炎の進行速度は、歯周病の3倍ともいわれています。

さらに、歯周病とインプラント周囲炎では歯周病菌を構成する細菌の種類や比率が多少異なることがわかっており、インプラント周囲炎に歯周病の治療を行っても、あまり効果がありません。これがインプラント周囲炎は歯周病よりも難治性が高いといわれている理由です。

インプラント周囲炎の症状

前歯の歯茎を見せている女性

<進行度別 インプラント周囲炎の症状>

進行度 症状
 

軽度

 

歯茎が腫れ、押すと出血する。
 

中等度

 

歯茎から膿が出て、口臭が発生する。

 

重度

 

歯茎が下がり、インプラントが露出したり、グラグラして不安定になったりする。痛みが出ることもある。

 

インプラント周囲炎は、初期の段階では痛みはありません。自覚症状が乏しいのが歯周病およびインプラント周囲炎の特徴です。

軽度では、歯周ポケットにプラーク(歯垢)が溜まり炎症が起きている状態で、骨の破壊はまだ起きていません。

中等度は、歯槽骨まで炎症が広がって膿が出てきます。

重度になると、歯槽骨の吸収に伴って骨に炎症が起きているため、痛みを感じる場合があります。歯茎が痩せてしまい、インプラントが露出することもあり、最終的にはグラグラして抜け落ちることがあります。重度のインプラント周囲炎になると、ほとんどの場合インプラントを除去しなければなりません。

インプラント周囲炎の原因

右手に歯の模型、左手に治療器具を持っている歯科医師

インプラント周囲炎の原因は、歯磨きやメンテナンスを怠ることに加え、生活習慣や持病なども関係しています。

ケアを怠る

「歯磨きを毎日行わない」「ブラッシングが雑」などが原因でインプラント周辺に汚れが溜まると、細菌が増殖して、インプラント周囲炎を発症します。歯科医院への通院も怠ると、発症リスクは高くなります。

プラークは歯磨きで落とせますが、プラークが固まった歯石は歯科医院のクリーニングでないと落とせません。歯石は歯周病の原因になるため、定期的に除去する必要があります。

喫煙習慣がある

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなります。血流が悪くなると、酸素や栄養素が行き届きにくくなり抵抗力が弱まり、インプラント周囲炎を発症するリスクが高くなります。

さらに、傷を治す細胞の働きも阻害してしまうので、炎症が起きた場合は治りにくくなるという特徴があります。

糖尿病や貧血がある

糖尿病は血糖値が高くなる病気ですが、血糖値が高いと細菌に対する抵抗力が弱くなります。タバコと同様、傷が治りにくい性質もあるため、病気になった際は治りが遅くなる傾向があります。血液は、栄養や病気を治す白血球を全身に運んでくれる役割がありますが、血液の量が不足する貧血の場合、免疫力が低下して感染しやすい状態になります。

上記のような免疫力を低下させる疾患をもっている方は、インプラント周囲炎になりやすいため、注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

歯ぎしりや食いしばりは無意識に起こっていることが多いですが、歯や顎の骨に非常に大きな負担がかかっています。負荷は体重の2〜3倍ともいわれています。

歯周組織が損傷すると炎症が起きやすくなり、インプラント周囲炎を発症することがあります。

歯周病が完治していない状態でインプラントを治療を受けた

インプラント治療を受けるにあたって、歯周病がある場合は事前に完治させなければなりません。インプラントは、細菌に感染すると複雑な治療が必要になるため、埋め込む前にさまざまなリスクを取り除いてから治療を開始します。

インプラント周囲炎を放置してしまうとどうなる?

歯のレントゲン写真を持っている

インプラント周囲炎を発症すると骨が溶けていくため、最終的にインプラントが抜け落ちます。歯周病菌がインプラント周囲にとどまらず、ほかの歯にも感染を広げていくと、多くの歯が歯周病を発症することになります。インプラントがグラグラして不安定になっている場合は、噛み合わせにも影響が出るでしょう。噛み合わせが悪いと一部の歯に負担が集中するため、歯が欠けたり割れたりする場合があります。

インプラント周囲の組織が破壊されてしまうと、完治が難しく、処置やメンテナンスを徹底的に行ったとしても維持できる確率は60%程度しかありません。インプラント行なっている場合は、感染を防ぐことが非常に重要です。

日本歯科医学会厚生労働省委託事業によると、インプラントの生存率は埋入後10〜15年で上顎が約90%、下顎が約94%との報告が出されています。日頃から適切に対策ができていれば、長期にわたってインプラントを維持することができるでしょう。

参照:厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」歯科インプラント治療のための Q&A

インプラント周囲炎の治療法

歯科医院で治療を受けている女性

インプラント周囲炎の治療法は、歯周ポケットに薬剤を注入または内服する「非外科的治療」と、歯肉を切開して手術を行う「外科的治療」の2種類があります。

それぞれ解説していきます。

非外科的治療(骨の吸収が軽度の場合)

  1. 歯周ポケットの掃除
  2. 薬剤またはレーザーで細菌を死滅
  3. 抗生物質で炎症を抑制
  4. 歯磨きや生活指導

PMTC(プロフェッショナル・メディカル・ティース・クリーニング)で、歯周ポケットに溜まったプラークや歯石を取り除きます。インプラント周囲炎が軽度の場合は、治療はここまでです。

細菌の感染がさらに広がっている場合は、歯周ポケットに薬剤を入れ、殺菌作用のある薬剤を使ってうがいすることで、口内全体の細菌を死滅させます。薬剤だけでなく、PDT(光線力学療法)と呼ばれるレーザーを用いて殺菌する方法もあります。

さらに、炎症を抑えるために抗生物質を歯周ポケットに注入し、帰宅後も一定期間薬を内服する必要があります。

最後に、適切な歯磨きの方法や、歯ぎしりや全身疾患を持ち合わせている方には生活指導も行います。

外科的治療(骨の吸収が進んでいる場合)

  1. 歯肉切開
  2. 骨の再生

骨の吸収が進んでいる場合は、インプラントに直接アプローチする必要があるため、歯肉を切開します。薬剤や専用の機器を用いてインプラントの表面を掃除し、殺菌します。

骨の吸収が進行して骨の再生が必要な場合は、骨移植やメンブレンで覆って骨の再生を図ります。メンブレンは、骨の再生を促す人工膜です。

上記の治療法でインプラント周囲炎が改善されない場合は、インプラントを除去しなければなりません。

インプラント周囲炎を起こさないために

タオルと歯ブラシ2本、歯磨き粉、コップが置かれている

インプラント周囲炎を起こさないためには、口内を清潔に保つことです。また、感染しにくい体づくりも重要です。

セルフケアを徹底する

毎日丁寧にブラッシングをしましょう。歯ブラシは毛先が細いものを使用すると歯周ポケットに届きやすいです。また、歯の表面だけでなく、歯周ポケットの中の汚れを掻きだすように磨きましょう。

磨き方のポイントは、歯茎に対して歯ブラシを45度に当て、小刻みにブラッシングします。歯間ブラシやフロスは、歯ブラシだけでは落としにくい歯と歯の間の汚れも落とすことができるのでおすすめです。

歯科医院でブラッシング指導も行っているので、通院の際に聞いてみるのもよいでしょう。

歯科医院でメンテナンス

インプラント治療は埋めて終わりではありません。天然歯よりも細菌感染しやすいことから、治療後は定期的に歯科医院でのメンテナンスが必要です。セルフケアだけでは落としきれない汚れもあるため、3か月に1回を目安にクリーニングを受けるようにしましょう。

メンテナンスでは、クリーニングだけでなく、レントゲンで顎の骨の状態も確認してくれます。インプラントのネジの固定が緩んでいないか、噛み合わせによってインプラントに過剰な負荷がかかっていないかなども判断してくれるので、安心できるでしょう。

インプラントの構造上、細菌が奥深くまで入り込んでしまうと完全に除去することは難しいため、天然歯よりも予後が悪くなることが多いです。インプラント周囲炎の予防に加え、早期発見にもつながるため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けるようにしましょう。通院が続けられるように、通いやすい歯科医院を選ぶことも大切です。

禁煙

喫煙は、タバコに含まれる成分によってインプラント周囲炎を発症するリスクが上がります。禁煙は全身の健康にもつながるため、まずは喫煙本数を少なくし、必要であれば禁煙外来を受診するとよいでしょう。

生活習慣の改善

糖尿病や貧血などの持病がある方は、感染しやすいうえに、治りも遅くなります。また、食生活が乱れていたり疲れが溜まっていと、免疫力が下がり、細菌への抵抗力が弱くなります。栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠時間を確保しましょう。免疫力を上げるには、ストレスを溜めないことが非常に重要です。

さらに、食事の際は噛む回数を増やしましょう。唾液は噛むことによって分泌が促進されます。唾液には、口内の汚れを洗い流し、殺菌する効果があります。インプラント周囲炎を予防するには「ふだんよりも多めに噛むこと」を意識しましょう。

まとめ

歯の模型の入れ物に入っている歯の治療器具

インプラント周囲炎は自覚症状が乏しいため、進行に気付きにくいのが特徴です。進行速度が早く、予後が悪くなることが多いため、手遅れにならないよう早期発見・早期治療が大切であるといえます。インプラントの寿命を延ばすためには、ふだんから丁寧に歯を磨き、定期的に歯科医院を受診しましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!