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インプラント治療で副鼻腔炎になることがある?対処法と注意点

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

副鼻腔炎の女性

鼻がつまって苦しく感じる、色の濃い鼻水が出る、頭痛があるなど、日常生活は送れる程度の症状ではあるものの、副鼻腔炎が長引くとさまざまな問題が引き起こされます。仕事や学業のパフォーマンスが低下することもあるでしょう。

副鼻腔炎は、風邪やアレルギーだけではなく、虫歯や歯周病によって発症することがあります。インプラント治療が原因となる場合もあるでしょう。

今回は、インプラント治療によってどのように副鼻腔炎になるのかを解説します。副鼻腔炎になったときの対処法や、副鼻腔炎にならないための予防策もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

副鼻腔炎とは?

副鼻腔炎の女性

副鼻腔炎とは、鼻の周囲の空洞(副鼻腔)の粘膜に炎症が起こることです。一般的には、蓄膿症とよばれています。

副鼻腔炎になると、鼻や口周りなどに以下の症状が現れます。

  • 鼻づまり
  • 黄色や緑の鼻水
  • においのある鼻水
  • 頭痛
  • 顔面痛
  • 口臭
  • 咳や痰

上記のように、さまざまな症状が現れるでしょう。耐えられないほどではないことが多いですが、発熱などの症状を伴う場合もあります。

副鼻腔炎の主な原因

咳をしている女性

副鼻腔炎は、風邪やアレルギーによって引き起こされます。

副鼻腔とは、鼻の周囲にある複数の空洞、前頭洞(ぜんとうどう)、篩骨洞(しこつどう)、上顎洞(じょうがくどう)、蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)の総称です。空洞が鼻水などで満たされ、分泌物や膿が排出できなくなって炎症が起こり、副鼻腔炎になります。

上顎洞は奥歯と近い位置にあるため、虫歯や歯周病と関りが深いです。虫歯や歯周病の原因菌が神経などを通して上顎洞に広がると、副鼻腔炎を発症することがあります。

虫歯や歯周病が原因となった場合は、歯に痛みを感じる、歯が浮いたように感じるなどの症状が出ることもあります。心あたりがある場合は、歯科医師に相談しましょう。

インプラント治療で副鼻腔炎になることがある?

インプラント治療での疑問

副鼻腔炎は、虫歯や歯周病が原因となることもあり、歯のトラブルと密接に関わっています。また、インプラント治療が副鼻腔炎の原因になることもあります。

詳しく確認しましょう。

骨造成

インプラント治療では、顎の骨に穴をあけ、人工歯根(インプラント体)を埋入します。顎の骨の量が足りない場合、インプラント体が安定しないため、骨造成によって骨を増やすことがあるのです。

骨造成を上顎に行う際に、上顎洞を傷つけることがあります。傷ついた部分が細菌に感染すると、副鼻腔炎になるでしょう。

インプラント体の埋入手術

インプラント体を顎の骨に埋入する際も、副鼻腔炎になるリスクがあります。

インプラント体を埋入するためには、顎の骨にドリルで穴をあけなくてはいけません。穴をあける際に粘膜を傷つけるなどすると、副鼻腔炎の原因になります。

また、上顎にインプラント治療を行う際、埋入したインプラント体が上顎洞に入り込むことがあります。上顎の骨は薄いことが多いため、適切な位置・角度・力加減でインプラント体を埋入しなければ、突き破ることがあるのです。

上顎洞にインプラント体が入り込むと、副鼻腔炎の原因になります。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラントの歯周病ともよばれる病気です。インプラントの周囲が歯周病菌に感染して炎症を起こし、最終的には顎の骨を溶かします。

インプラント治療が終わった直後は症状がなくても、インプラント周囲炎によって副鼻腔炎を発症する可能性があります。インプラント周囲炎は進行が速く、初期の段階では自覚症状がありません。

歯科医院のメンテナンスを受けることと、毎日のセルフケアで口腔内を清潔に保つことが大切です。

インプラント治療で副鼻腔炎になったときの対処法

副鼻腔炎の治療

副鼻腔炎にはさまざまな原因があるため、インプラントが原因だと断定するのは難しいかもしれません。

しかし、骨造成を行ったあとやインプラント体を埋入した際に副鼻腔炎になった場合は、インプラントが原因の可能性があります。インプラントが原因で副鼻腔炎になったときは、どうすればよいのでしょうか。

インプラント治療で副鼻腔炎になったときの対処法をご紹介します。

歯科医院を受診する

副鼻腔炎の症状が現れた場合、まずは歯科医院を受診しましょう。特に、インプラント治療後に副鼻腔炎の症状が現れた場合、原因を特定して適切に対処することが重要です。

治療方法は、症状の重さや副鼻腔炎の原因によって異なります。

耳鼻咽喉科で治療を受ける

副鼻腔炎の治療は、一般的に耳鼻咽喉科で行います。インプラント治療による副鼻腔炎でも、耳鼻咽喉科での専門的な治療が必要になることがあるでしょう。

まずは、薬物療法を選択することが多いです。抗生物質やステロイドを含む鼻スプレー、鼻洗浄液などを用いて炎症を抑え、症状を緩和します。

症状が重度な場合や、薬物療法では改善されない場合は、外科手術が必要となることもあります。副鼻腔内の炎症組織の除去や、副鼻腔の通気性を改善する処置が行われるでしょう。

耳鼻咽喉科医と歯科医師が連携することで、インプラント治療に関連した副鼻腔炎の治療を効果的に進められます。

インプラント体の埋入をやり直す

インプラント体が粘膜を突き抜けたことが原因の場合は、インプラント体の埋入をやり直す必要があります。上顎洞に入り込んだインプラント体を除去して炎症を抑えたあと、再びインプラント体を埋入するでしょう。

再び上顎洞に入り込まないよう、慎重に検査を行ってインプラント体を埋入します。

インプラント治療で副鼻腔炎を起こさないための注意点

インプラント治療で副鼻腔炎を起こさないための注意点イメージ

インプラント治療で副鼻腔炎を起こさないための注意点を確認しましょう。

インプラントの経験が豊富な歯科医師を探す

インプラント治療によって副鼻腔炎になる大きな原因は、歯科医師の経験や技術が不足していることです。歯科医師であれば誰でもインプラント治療が可能ですが、インプラント治療の経験がどのくらいあるかを確認しましょう。

経験が豊富な歯科医師であれば、インプラント治療のための設備も整っています。顎の骨の量や厚みをしっかりと確認し、適切な位置・角度でインプラント体を埋入できるでしょう。

インプラント体が上顎洞に入り込むなどのトラブルを起こさずに、治療を進められる可能性が高いです。トラブルが起こった場合でも適切に対処してもらえるので、インプラントの経験が豊富な歯科医師の治療を受けましょう。

無理のない治療計画を立てる

インプラント治療では、どの位置にどの角度でインプラント体を埋入するのかなど、綿密に治療計画を立てます。粘膜や神経の位置も確認し、傷つけずにインプラント体を埋入できるように治療計画を立てるのです。

無理にインプラント体を埋入すると、上顎洞に入り込むリスクや、ドリルで穴をあける際に顎の骨を突き破るリスクが増加するでしょう。無理のない治療計画を立てることは、非常に重要なのです。

歯科医師に相談する

インプラント治療によって副鼻腔炎になるのではないかと心配な方は、歯科医師に相談しましょう。骨造成による副鼻腔炎に関しては、サイナスリフトやソケットリフトに使用する人工骨が原因であることが多いです。

人工骨ではなく、ご自身の骨を移植する方法で骨造成を行えば、副鼻腔炎を予防できるでしょう。

花粉症やアレルギー性鼻炎がある時期は治療しない

花粉症やアレルギー性鼻炎がある時期にインプラント治療を行うと、副鼻腔炎を引き起こすリスクが高まります。もともと鼻炎の症状に悩まされている方は、手術の時期をコントロールするとよいでしょう。

手術後のケアを怠らない

インプラント手術後は、副鼻腔炎のリスクが高まる時期です。炎症を起こさないように、しっかりケアを行いましょう。

歯科医院で処方された抗生物質は忘れずに服用してください。飲み忘れると傷口が化膿するリスクが高まり、副鼻腔炎のリスクも増加するでしょう。

また、喫煙習慣がある方は禁煙してください。手術後の治癒が遅れ、細菌に感染しやすい口腔環境になる可能性があります。

まとめ

インプラント治療のイメージ

今回は、インプラント治療で副鼻腔炎になることがあるのかどうか解説しました。

インプラント治療によって副鼻腔炎になるかどうかは、患者さまの顎の骨の厚みや鼻の形などの影響を受けます。もともと副鼻腔炎になりやすいかどうかも関係するでしょう。

しかし、インプラント治療で副鼻腔炎になるリスクを下げることは可能です。インプラント治療を受ける歯科医院を慎重に選ぶことが非常に重要といえます。

特に、骨造成が必要な場合は、副鼻腔炎になる要因が増えます。不安な場合はカウンセリングの際に歯科医師に相談し、治療計画をしっかり確認しましょう。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラント手術後の食事に関する注意点!控えるべき食べ物とは?

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

食事をする女性

インプラントとは、歯を失った場合に人工歯根を埋め込んで歯を補う治療法です。歯を失った場合には入れ歯やブリッジなどもありますが、インプラントを選択することで、ご自身の歯のように噛めるようになります。歯を失った場合の治療法として年々一般的となり、希望する方が増えているのです。

インプラント治療は外科手術を伴うため「インプラント手術後はふだんどおり食事をしてもいいの?」「インプラント手術後に控えたほうがいい食べ物はあるの?」など気になる方もいるでしょう。

今回は、インプラント手術後の食事に関する注意点について詳しく解説します。控えるべき食べ物や食事以外の注意点についても解説しますので、インプラント治療を検討している方やインプラント手術を控えている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント手術後の食事に関する注意点

インプラント手術後の食事のポイントを説明

インプラント手術を行う際は、痛みを軽減するために麻酔をします。インプラント手術後、麻酔が切れれば、食事をしても問題ありません。

ただし、局所麻酔を使用するため、インプラント手術直後は痺れが出る場合や感覚が鈍くなる場合があります。舌や頬を噛んで傷つけることや、熱いものが感じづらく火傷をすることがあるため、麻酔が切れるまでは食事を控えましょう。

局所麻酔の効き目には個人差がありますが、2〜4時間程度で麻酔は切れます。人によっては6時間程度、麻酔が切れないこともあるでしょう。麻酔が切れ、感覚が戻ったら食事をして問題ありません。

インプラント手術後に控えたほうがいい食べ物

インプラント手術後に食べれない食べ物

インプラント手術後に控えたほうがいい食べ物や飲み物はあるのか気になる方もいるでしょう。

インプラント手術後は、顎の骨にインプラント体を埋め込み、歯茎を糸で縫合してある状態です。そのため、患部を傷つけやすい食べ物や、患部に刺激を与える食べ物は控えましょう。

インプラント手術後に控えたほうがいい食べ物・飲み物について、以下に詳しく解説します。

患部を傷つけやすい食べ物

硬い食べ物や尖っている食べ物は、インプラント体の周囲を傷つける可能性があるため控えましょう。

例えば、ナッツ類や煎餅、フランスパンなどを食べると、患部を傷つけることや、細かな欠片が患部に挟まることがあります。また、飴のようなものを噛んで食べると、尖った部位が患部を傷つけることがあるため注意しましょう。

患部に刺激を与える食べ物

辛い食べ物や香辛料が強い食べ物は患部に刺激を与える可能性があるため控えましょう。例えば、香辛料が強いカレーやワサビ、からしなどが挙げられます。

また、極端に甘い食べ物や酸っぱい食べ物も、患部に刺激を与えるため控えたほうがよいでしょう。

粘着性がある食べ物

インプラント手術後には仮歯を入れることがあります。インプラント手術後に粘着性のある食べ物を食べると、仮歯が取れることがあるのです。そのため、キャラメルやお餅などの粘着性がある食べ物は控えましょう。

アルコール類

アルコールを摂取すると患部に刺激を与え、傷口の炎症を広げる可能性があります。また、アルコールを摂取すると血の巡りがよくなり、患部が腫れることや出血することもあるでしょう。血の巡りがよくなると、傷の治りが遅くなるため、1週間程度はアルコールの摂取を控えてください。

インプラント手術後に適した食べ物

インプラント手術後に食事をする男性

インプラント手術後に適した食べ物にはどのようなものがあるのか気になる方もいるのではないでしょうか。

インプラント手術後、2〜3日間は以下のような柔らかいものを食べましょう。

  • お粥
  • スープ
  • 柔らかく煮込んだうどん
  • 雑炊
  • ヨーグルト
  • ゼリー飲料

上記のように、あまり噛まなくても食べられるものを用意しておくとよいでしょう。

特に、左右両方の顎の骨にインプラントを埋め込む場合には、左右どちらの顎を使っても刺激になるため、しばらくは噛む必要がないほどに柔らかくしたものを食べなくてはなりません。インプラント手術後の経過をみながら、徐々に普通の食事に戻していきましょう。

インプラント手術後の食事以外の注意点

インプラント手術後の食事以外の注意点イメージインプラント手術後は食事以外にも注意しなければならないことがあります。インプラント手術後、ふだんどおりに過ごすと、患部の腫れや出血などを引き起こすことがあるのです。

インプラント手術後の食事以外で注意すべきことについて、以下に詳しく解説します。

飲酒・激しい運動・入浴を控える

インプラント手術後に血の巡りがよくなると、痛みが出ることや腫れることがあります。そのため、血の巡りがよくなる飲酒や激しい運動、入浴は控えてください。入浴はシャワー程度にしましょう。

喫煙を控える

タバコに含まれているニコチンは、血管を収縮させるため、顎の骨とインプラント体が結合しにくくなります。顎の骨とインプラント体が結合するまでにかかる期間は、2〜6か月程度です。顎の骨とインプラント体がしっかりと結合するまでは禁煙しましょう。

また、喫煙によってお口の中が乾燥すると、細菌が繁殖しやすい口腔環境になり、虫歯やインプラント周囲炎になる可能性が高まります。

インプラント周囲炎とは、インプラントの周辺組織が炎症を起こすことです。インプラント周囲炎が進行すると、最悪の場合にはインプラントが抜け落ちることがあります。

また、喫煙している場合は、インプラント手術自体を受けられないこともあります。お口の健康のため、また全身の健康のためにも禁煙を検討しましょう。

患部をむやみに触らない

手術をしたところが気になると思いますが、指や舌などでむやみに触ってはいけません。患部をむやみに触ると、傷口が感染を起こすことがあるのです。傷の治りが遅くなることや、痛みが出ることもあるため、触らないようにしましょう。

強いうがいを控える

インプラント手術後は強いうがいは控えましょう。強いうがいをすると患部に刺激を与えるためです。

強いうがいによって患部が刺激されると、傷口が開くことや出血することがあります。傷口が開くと、傷の治りが遅くなるでしょう。うがいをするときは、軽くゆすぐ程度にしてください。

歯みがきをするときはインプラントを埋め込んだ部分を避ける

インプラント手術後に歯磨きをするときは、インプラントを埋め込んだ部分を避けて磨くようにしましょう。歯ブラシで患部に刺激を与えると、傷口が開くことや出血することがあります。

インプラント部分以外の歯はふだんどおりに歯磨きをして問題ありません。患部が気になり、ほかの歯も磨かないと、細菌が繁殖しやすい口腔環境になります。細菌が繁殖すると、虫歯やインプラント周囲炎の原因となるため、しっかり歯磨きをして、お口の中を清潔に保ちましょう。

まとめ

食事をする女性

今回は、インプラント手術後の食事に関する注意点について詳しく解説しました。

インプラントの手術後は、傷口が早く治るよう、患部に刺激を与えない食事を心がける必要があります。

硬い食べ物や辛い食べ物などを食べると、患部に刺激を与え、傷口が開くことや出血することがあるのです。そのため、インプラント手術後、しばらくは硬い食べ物や辛い食べ物は控え、柔らかいものを食べるようにしましょう。また、アルコールの摂取も控えてください。

インプラント手術後は食事以外にも注意しなければならないことがあります。激しい運動や入浴などによって血の巡りがよくなると、傷の治りが遅くなるため控えましょう。また、喫煙をすると、顎の骨とインプラント体が結合しにくくなります。

インプラント手術後は、この記事で解説したことに注意し、傷口が早く治るよう気をつけて過ごしましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

全部の歯を失ったときにインプラントを選択するメリットとは?

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラント治療のイメージ

何らかの理由で全部の歯を失った場合、気になるのは治療法ではないでしょうか。「総入れ歯以外の治療法はあるの?」「歯が全部抜けてもインプラントにできるの?」といった疑問をおもちの方もいるでしょう。

そこで今回は、全部の歯を失ったときのインプラント治療について解説します。インプラント治療のメリット・デメリットや、全部の歯をインプラントにする方法、費用について詳しく解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

全部の歯を失ったときの治療法

インプラント治療の説明

人間の歯は28本で、親知らずを入れると32本です。虫歯や歯周病のほか、事故などでも歯を失うことがありますが、全部の歯を失った場合にはどのような治療法があるのでしょうか。

ここでは、失った歯を補うための主な治療法を2つご紹介します。

  • 入れ歯
  • インプラント

それぞれ詳しく解説します。

入れ歯

入れ歯には部分入れ歯と総入れ歯があり、全部の歯を失ったときには総入れ歯を使います。

インプラントと異なり取り外しができるため、清潔に保ちやすいです。また、インプラントのように外科手術の必要がないため、外科手術を受けたくない方に向いている治療法といえるでしょう。

一方で、硬いものが噛みにくい場合や、違和感を覚えやすく慣れるまでに時間がかかる場合があります。

総入れ歯の費用相場は、保険診療では15,000~20,000円程度、自費では200,000~500,000円程度です。保険診療と自費で大きな差がありますが、自費であれば満足度の高い入れ歯が手に入るでしょう。

インプラント

インプラントは、全部の歯を失ったときにも行える治療法です。硬いものがしっかりと噛める・違和感が少ない・自然で美しい歯が手に入るといったメリットがあります。

一方で、外科手術が必要である点や、治療費が高い点はデメリットといえるでしょう。

インプラントの費用相場は、1本あたり200,000~400,000円程度です。入れ歯と比べると高額な費用がかかるでしょう。

また、インプラントは顎の骨で支えるため、骨の状態によっては治療を受けられないケースもあります。まずは歯科医院を受診して相談しましょう。

そもそも歯を失う原因

歯周病の女性

歯を失う原因には、どのようなものがあるのでしょうか。

主に、以下の3つが考えられます。

  • 虫歯
  • 歯周病
  • 歯根破折

それぞれ詳しく解説します。

虫歯

虫歯が原因の場合、相当進行しないと歯を失うことはありません。虫歯の初期段階では自覚症状が少なく、進行するとしみる場合や痛みが出る場合があります。

歯の神経が炎症を起こし、さらに進行すると歯の根っこの部分に膿がたまります。歯の根っこの部分に膿がたまると治療が難しく、抜歯が必要になる可能性があるのです。

歯周病

歯周病は、歯を失う原因で最も多いとされています。また、糖尿病などと同じく生活習慣病に位置づけられている病気です。

歯周病は、初期ではほとんど自覚症状がありません。自覚症状がない点が歯周病の怖いところです。気づいたときには重症化しており、歯を支えている骨が溶けて歯がグラグラしていることも珍しくありません。歯がグラグラすると、多くのケースで抜歯が必要になるでしょう。

歯根破折

歯根破折とは、歯を支えている歯根が折れた状態や歯根にひびが入った状態です。

原因としては事故や歯ぎしり、食いしばりが挙げられます。また、硬いものを噛むことでも歯根破折を起こすことがあるでしょう。歯根の折れ方によっては、接着剤で接着することで歯を温存できる可能性もあります。

ただし、歯根破折では抜歯が必要になるケースがほとんどです。歯を残すことは難しいと考えておいたほうがよいでしょう。

全部の歯を失ったときにインプラントを選択するメリット

全部の歯を失ったときにインプラントを選択するメリットイメージ

全部の歯を失ったときには、前述したように総入れ歯かインプラントのどちらかの治療法を選択することになります。

それぞれにメリット・デメリットがありますが、インプラントを選択するメリットとしては、以下の3つが挙げられます。

  • 天然の歯と同じように噛める
  • 痛みや違和感が少ない
  • 健康の維持にも役立つ

それぞれ詳しく解説します。

天然の歯と同じように噛める

インプラントは人工の歯がしっかりと固定されるため、天然の歯と同じように噛めるのが大きなメリットです。総入れ歯は、健康な歯と比べるとどうしても噛む力が弱くなります。

一方、インプラントであれば、総入れ歯の装着時に感じていた食事の際の不便さなども解消できるでしょう。

痛みや違和感が少ない

入れ歯の場合、装着時に歯茎にぶつかって痛みが生じることがあります。また、安定性が悪く、食事や会話の際にずれることや外れることが気になる方も少なくないでしょう。

一方、インプラントは外科手術が必要ですが、治療が終わってしっかりと固定されれば、痛みや違和感は少ないのです。

健康の維持にも役立つ

総入れ歯では噛む力が顎の骨に伝わらないため、顎の骨が痩せる可能性があります。

一方、インプラントは顎の骨に土台を埋め込むため、顎の骨に噛む刺激が伝わります。また、食事の際にしっかりと噛めるので、胃や腸などの消化器への負担も軽減されるでしょう。全身の健康維持にも役立つのは、インプラントの大きなメリットです。

全部の歯をインプラントにするデメリット

全部の歯をインプラントにするデメリットイメージ

一方で、全部の歯をインプラントにすることで、以下のようなデメリットもあります。

  • 外科手術をする必要がある
  • 治療費が高い
  • 健康状態によっては適応できない

それぞれ詳しく解説します。

外科手術をする必要がある

総入れ歯と違って、インプラントの場合には外科手術を行わなければなりません。顎の骨にインプラントを埋め込む必要があるためです。

そのため、高齢者・妊婦・全身疾患がある方には、リスクの大きい治療法といえるでしょう。また、歯科医師の技術などによっても、治療の成功が左右されるのです。

治療費が高い

インプラント治療は、原則保険が適用されません。全額自己負担となるため、保険が適用される総入れ歯と比べて治療費が高額になります。

インプラントの費用相場は、1本あたり200,000~400,000円程度です。経済的な負担が大きい点はデメリットといえるでしょう。

健康状態によっては適応できない

インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋め込むための外科手術が必要です。そのため、顎の骨の状態に問題がある場合や、持病がある場合には適応できないケースもあります。

総入れ歯はほとんどの場合で問題なく治療が行えるため、健康状態によっては適応できない点はインプラントのデメリットといえるでしょう。糖尿病や高血圧、心臓病、骨粗しょう症などの全身疾患がある方は、事前に歯科医師に確認してください。

全部の歯をインプラントにする方法

全部の歯をインプラントにするイメージ

全部の歯をインプラントにするには、以下の2つの方法があります。

  • インプラントオーバーデンチャー
  • オールオン4

それぞれ詳しく解説します。

インプラントオーバーデンチャー

インプラントオーバーデンチャーとは、インプラントと総入れ歯を組み合わせた治療法です。インプラントを埋め込む手術が必要ですが、本数は2~4本と少ないため、体への負担は少ないでしょう。

磁石の力によって安定性が高まり、取り外しが可能で装着も簡単に行える点が特徴です。通常の総入れ歯と比べると噛む力が強まり、また上顎を覆う部分がないため違和感も少ないでしょう。

オールオン4

オールオン4とは、4~6本のインプラントを顎の骨に埋め込んで全部の歯を支える治療法です。インプラントに、最大12本の人工歯がついた入れ歯のような上部構造を装着します。つまり、従来のインプラントよりも少ない本数で全部の歯を補えるのです。

オールオン4は、インプラントオーバーデンチャーのように取り外しはできません。天然の歯と同様に歯磨きをして、清潔に保つ必要があります。

全部の歯をインプラントにする費用

全部の歯をインプラントにする費用イメージ

全部の歯をインプラントにすると、どのくらいの費用がかかるのか気になる方は多いでしょう。

ここでは、インプラントオーバーデンチャーとオールオン4の費用相場について解説します。

インプラントオーバーデンチャーの費用相場

インプラントオーバーデンチャーの費用相場は、500,000~1,500,000円程度です。

保険が適用されない自費診療のため、歯科医院によって費用の設定は異なります。また、インプラントの本数や上部構造を固定する方法によっても費用は前後するでしょう。

オールオン4の費用相場

オールオン4の費用相場は、インプラント4本の場合で片顎2,000,000円程度、全顎ではその倍で4,000,000円程度です。

ただし、自費診療のため歯科医院ごとに費用の設定は異なります。また、被せ物の材質などによっても費用は前後するでしょう。

まとめ

全ての歯をインプラント治療した女性

今回は、全部の歯を失ったときのインプラント治療について解説しました。

全部の歯を失ったときの治療法には、総入れ歯とインプラントが挙げられます。それぞれにメリットとデメリットがあり費用も異なるため、比較したうえでよく検討しましょう。

また、全部の歯をインプラントにするには、インプラントオーバーデンチャーかオールオン4という方法を用います。いずれの方法も天然の歯に近い状態を取り戻せる点は、大きなメリットといえるでしょう。

まずはそれぞれの特徴を理解して、自分に合った方治療法を見つけることが大切です。治療についてさらに詳しく知りたい方は、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントの被せ物の交換が必要なケースと費用を解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

ピンクの背景の前に置かれたインプラントの部品

失った歯を補う治療法であるインプラントは、多くの歯科医院で採用されています。エビデンスが相当に積み上がっており、信頼性の高い治療法であるインプラントの認知度は高いです。

しかし「どのような治療法なのかよくわからない」という方も多いでしょう。また「インプラントの被せ物は交換しなくていいの?」「インプラントの被せ物を交換する場合、費用はどれくらいかかるのか?」といった疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、インプラントの被せ物の交換が必要なケースや交換しないリスク、交換する場合の費用などについて解説します。インプラントの被せ物の交換についてお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

インプラントの被せ物の交換が必要なケース

テーブルに置かれた砂時計

インプラントは確立された治療法ですが、不具合が生じるケースはあります。どのような場合にインプラントの被せ物の交換が必要になるでしょうか。

インプラントの被せ物の交換が必要なケースについて解説します。

破損した場合

被せ物が破損した場合は、交換する必要があります。インプラントの上部構造である被せ物の種類には、オールセラミックやオールジルコニア、メタルボンドなどがあり、いずれもたしかな強度があります。

しかし、破損する可能性はゼロではありません。実際に、強い衝撃があった際に破損するケースがあるのです。

寿命を迎えた場合

被せ物が寿命を迎えた場合も、交換する必要があります。セラミックやジルコニアは強度が高いですが、耐用年数はあります。耐用年数は一概に何年と決まっているわけではないものの、およそ2~10年です。

また、歯ぎしりや食いしばりなどの癖がある場合は、被せ物にかかる負荷が大きくなるため、耐用年数はより短くなります。

インプラントの被せ物を交換しないリスク

倒れるドミノを手で押さえている

「インプラントの被せ物が破損したとしても、交換しなくてよいのでは?」という方も多いでしょう。

しかし、被せ物の交換が必要であるにも関わらず、交換せずに使用し続けるリスクは非常に大きいです。では、具体的にどのようなリスクが考えられるのでしょうか。詳しく解説します。

全体の歯列が変わる

インプラントの被せ物が破損すると、噛み合わせの問題が生じるケースがあります。きちんと噛み合わなくなると、歯や歯周組織を痛めます。また、顎に大きな負担がかかり、結果として全体の歯列が変わる可能性があるのです。

全体の歯列が変わることによる問題としては、しっかり噛めないために消化不良になることや、顔や全身の骨格が歪むことなどが挙げられます。見た目の変化にとどまらず、全身の不調につながる可能性があるのです。

インプラント周囲炎が進行する

インプラントの被せ物が取れ、しっかり歯磨きできずに歯茎に汚れが残ったままになると、細菌感染を引き起こす可能性があります。細菌感染として代表的なものは、インプラント周囲炎です。

インプラント周囲炎とは、いわゆる歯周病のことであり、インプラントの周辺組織が炎症を起こした状態です。症状の進行が軽度であれば歯茎が腫れる程度ですが、段階的に症状が進行すると、歯茎から膿が出て口臭が発生することや、歯茎が下がってインプラントが露出することがあります。

インプラントの被せ物を交換する費用

電卓とPAIDと書かれたブロック

インプラントの被せ物を交換しないことのよるリスクは大きいため、破損した場合には速やかに交換する必要があります。

しかし「どのくらいの費用がかかるの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。

まず、インプラントの被せ物の相場は、1本あたり50,000~150,000円程度です。被せ物にはさまざまな種類があるため、一概にいくらと断定することはできません。素材によっては1本あたり200,000円を超えることもあるのです。

しかし、歯科医院によってはインプラント治療における保証期間を設けています。保証期間内であれば、無料で被せ物を交換できるケースもあるのです。そのため、インプラント治療を受ける際は、単純な費用面だけでなく保証制度も含めて検討しましょう。

インプラントの被せ物を交換する流れ

下の前歯の治療

「インプラントの被せ物の交換はどのような流れで行われるの?」と疑問に感じる方も多いでしょう。

そこで、ケース別に被せ物を交換する流れを解説します。

セメントで接着されている場合

被せ物をセメントという強力な接着剤でアバットメントにつないでいる場合、基本的に取り外せません。そのため、アバットメントに装着された状態で被せ物を修理します。修理が難しい場合には、被せ物を削り取って新たに作り直す必要があるでしょう。

また、仮にセメントの接着力が原因で被せ物が丸ごと外れた場合、被せ物を再装着することで対処可能です。

ネジで固定されている場合

被せ物をスクリューというネジでアバットメントにつないでいる場合、ネジを緩め、被せ物を取り外して交換します。したがって、セメントで接着されている場合と比較して対処が簡単です。ネジの緩みによって被せ物が外れた場合も、ネジを締め直すことで元の状態に回復できます。

インプラントの被せ物を長持ちさせる方法

歯の形をした容器に入れたれた複数の歯ブラシ

インプラントの被せ物を交換する場合、数万円以上の費用がかかるケースが多いです。そのため「できるだけ長持ちさせたい」という方が多いでしょう。

そこで、インプラントの被せ物を長持ちさせる方法について詳しく解説します。

バランスよく噛む

インプラントの被せ物を長持ちさせる方法として、バランスよく噛むことが挙げられます。インプラントの特徴は違和感なくしっかり噛めることです。

しかし、噛みやすいとはいえ、偏った噛み方が続ければインプラントに大きな負担がかかります。場合によっては被せ物の破損にもつながるでしょう。そのため、食事の際には左右でバランスよく噛むことが大事です。

硬いものを噛まない

インプラント治療を行えば、ある程度硬いものも噛めます。

しかし、硬いものばかり噛んでいては被せ物への負担が蓄積します。被せ物をなるべく長持ちさせるためにも、できるだけ硬いものを噛まないよう心がけましょう。

適切なセルフケアを行う

適切なセルフケアを行うことも、被せ物を長持ちさせる方法として挙げられます。インプラントがいかに頑丈といっても、過酷な口内環境が続ければ劣化が早まる場合や不具合が発生する場合があります。

また、歯茎のケアが行き届かないことでインプラント周囲炎を引き起こす可能性もあるのです。そのため、日々の歯磨きやフロスでのケアはしっかり行いましょう。

定期的にメンテナンスを受ける

インプラントの被せ物を長持ちさせるうえで欠かせないのが、歯科医院での定期的なメンテナンスです。セルフケアをしっかり行うことで清潔な口内環境を保つことができますが、細かな汚れは残る可能性があります。

その点、歯科医院でメンテナンスを受けることで、細かな汚れも徹底的に除去してもらえます。また、インプラントの調整もしてもらえるため、定期的なメンテナンスは欠かさないようにしましょう。

まとめ

歯科の椅子に座る女性

今回は、インプラントの被せ物の交換が必要なケースや交換しないリスク、交換する場合の費用などについて解説しました。

インプラントは確立された治療法であり、非常に信頼性が高いです。

しかし、インプラントの寿命は永続的ではないため、被せ物の交換が必要になるケースがあります。被せ物を交換せずに放置すると、全体の歯列が変わることやインプラント周囲炎が進行するリスクがあるため、注意しましょう。

インプラント周囲炎が進行すると、インプラント治療を受けられなくなる可能性もあります。全体の歯列が変わるリスクやインプラント周囲炎が進行するリスクを避けるためにも、少しでも被せ物に異常を感じたら歯科医院を受診しましょう。

また、被せ物にはさまざまな種類があり、交換する場合には50,000~150,000円程度の費用がかかります。費用が高額な理由は、保険が適用されないためです。そのため、できる限り被せ物を長持ちさせられるよう努めることが大切です。

適切なセルフケアを行い、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることで、インプラントの被せ物を長持ちさせられるでしょう。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラント治療と矯正治療を検討中!どちらを先に行うべき?

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

矯正治療をおすすめする女性

口内の状態は、健康や生活の質を大きく左右します。歯の欠損や歯並びの問題は、見た目の影響だけでなく、発音や咀嚼機能にも影響を与えるでしょう。そのため、矯正治療とインプラント治療を検討する方もいるのではないでしょうか。「インプラントと矯正治療はどっちが先?」「順番を考える必要はあるの?」など、疑問に思う方もいるでしょう。

今回は、それぞれの治療法の概要や、どちらを先に行うべきかを解説します。2つの治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

インプラント治療とは?

インプラント治療

インプラント治療とは、歯を失った部分の顎の骨に人工歯根を埋め込み、人工歯を装着して自然な見た目と機能を取り戻す治療法です。部分的な欠損のみならず、複数の歯がない場合にも適応可能なので、多くの人が選択しています。

歯の根から再現するので、ご自身の歯に近い使用感を得られることが大きな特徴です。

インプラント治療の基本的な手順

基本的なプロセスは、まず歯科医師が口腔内の検査を行い、インプラントの埋め込みに最適な位置を決定します。次に局所麻酔を行って顎の骨に穴をあけ、インプラントを挿入します。

インプラントが顎の骨にしっかり結合するのを数か月待ち、結合が確認できたら人工歯を取り付けて治療は完了です。

インプラント治療のメリットとリスク

インプラント治療のメリットは、機能性と審美性に優れている点です。隣接する健康な歯に影響を与えないことも、メリットといえます。

しかし、インプラントにはリスクも存在します。治療は複数の手順を要し、完了までに半年程度かかるのが一般的です。1年以上かかる症例もあるでしょう。

手術を伴う治療なので、感染などのリスクもあります。インプラントが骨に結合せず、脱落するリスクもあるでしょう。

さらに、インプラント治療は費用が高額になる可能性があります。また、希望するすべての人が受けられる治療ではありません。

矯正治療とは?

ワイヤー矯正

矯正治療は、歯並びや噛み合わせの問題を改善するために行われます。マウスピースやブラケットなどの装置を用いて、歯をゆっくりと移動させて理想的な位置に導くのです。

治療期間は長期に及ぶことがありますが、治療計画は歯の状態や患者さまの希望に基づいて細かく調整されます。

矯正治療の期間と目的

矯正治療は見た目を改善するだけでなく、口内の健康を守り、歯の機能を向上させる効果もあります。治療期間は歯の状態によって異なりますが、数か月〜数年かかるのが一般的です。

治療の目的は、歯を正しい位置に移動させて健康的な歯並びと噛み合わせに整えることです。口腔内を清潔に保ちやすくなるので、虫歯や歯周病のリスクを減らせるでしょう。

噛み合わせがよくなると、食べ物をしっかり噛めるようになります。消化器官に負担をかけることもなくなるので、全身の健康にもよい影響を与えるでしょう。

矯正治療の種類

矯正治療には、いくつかの種類があります。最も一般的なのは、金属やセラミックでできたブラケットを歯に固定し、ワイヤーでつないで徐々に歯を動かすワイヤー矯正(表側矯正)でしょう。

ほかにも、装置が目立ちにくい裏側矯正や、取り外し可能な透明なマウスピースを使用するマウスピース矯正などがあります。

インプラント治療と矯正治療はどっちが先?

インプラント治療と矯正治療を比較する女性

一般的に、歯科医師は患者さまの口腔内の状況を診断したうえで、どちらの治療を先に行うかを決定します。

歯列矯正が必要なケースでは、矯正治療を先行させることが多いでしょう。歯並びを整えたあとでインプラント治療を行ったほうが、歯列全体の調和を保ちやすいからです。矯正治療で歯並びを整えることで、インプラントを埋入する最適な位置を決められます。

インプラントは人工歯根を顎の骨に埋め込む治療で、一度設置すると動かせません。矯正治療では歯根膜と呼ばれる組織の特性を利用して歯を動かしますが、インプラントには歯根膜が存在しません。

つまり、矯正治療ではインプラントを動かせないのです。そのため、インプラントの前に歯並びを整える必要があります。

また、骨格に問題がある症例を矯正する場合、外科手術を行って顎の骨の位置を変えることがあります。インプラント治療を行ってから顎の骨の位置を変える場合、インプラントの位置が変わって歯並びが乱れる、噛み合わせが悪くなるなど、さまざまな問題が生じる可能性があるでしょう。

先に矯正治療を行うことで、適切な位置にインプラントを固定できます。

矯正治療を先に行うべき理由

疑問のある女性

矯正治療を先に行う主な理由は、歯並びを整えることで口腔内の健康状態を最適化することで、インプラント治療の成功率を高められるからです。矯正治療によって適切な位置に歯が配置されれば、インプラントにかかる負担が減り、長期的に使用できる可能性も高まるでしょう。

矯正治療がインプラント治療に及ぼすよい影響

矯正治療を先に行うと、歯が適切な位置に並びます。インプラントを埋入するためのスペースを確保できるでしょう。

インプラントは一度顎の骨に固定すると動かせないため、適切な位置に埋め込むことが非常に重要です。矯正治療で歯を正しい位置に移動させておくと、インプラント治療が成功しやすいでしょう。

長期的にみた治療計画

歯科医師は、患者さまが一生涯健康な歯を保てるように考えて治療計画を立てます。矯正治療を先に行ったほうが、長期的に考えると健康によい影響を与えるでしょう。

矯正治療で歯がきれいに並ぶと、歯ブラシやフロスが使いやすくなり、歯を清潔に保ちやすくなります。口内を清潔に保つことは、インプラント治療後も非常に重要です。

インプラント治療を先に行うケースも?

インプラント治療

通常は矯正治療を先にしたほうがよいといわれることが多いですが、インプラントを先にしたほうがよい場合もあります。

例えば、歯がないスペースがあり、放置すると隣の歯が動く可能性が高い場合、インプラント治療を先に行ったほうがよいと判断されることがあります。インプラントを入れることで、隣の歯が動くことを防げるからです。

歯が失われてから長い時間が経っており顎の骨が少なくなっている場合も、先にインプラントを入れることを推奨されるかもしれません。骨が少ないとインプラント治療自体が難しくなるからです。

すでにインプラントが入っている場合、矯正治療は可能?

考える女性

すでにインプラントが入っている場合、矯正治療はできるのでしょうか。結論からお伝えすると、可能ですが少し複雑になります。

複雑になる理由は、以下のとおりです。

2つの治療を複合させた治療計画を立てなければならない

インプラントは、一度顎の骨に固定されると動かすことができません。インプラントが入っている状態で矯正治療を始めるときは、計画をしっかり立てることが重要です。

インプラント周囲の歯の動かし方や、インプラントが矯正治療に与える影響を考えながら治療計画を立てる必要があるでしょう。

矯正治療の方法が制限される可能性がある

インプラントが入っていても矯正治療は受けられますが、治療方法が限られる可能性があります。選択できる治療方法は、インプラントの位置や本数による影響を受けます。矯正治療を始める前に歯科医師と相談しましょう。

「インプラントがあるけれど矯正したい」と考えている方は、まず歯科医師に相談してください。患者さまに最も適した方法を考え、できること・できないことをしっかりと説明してくれます。

まとめ

歯科の治療ツール

インプラント治療も矯正治療も、口腔内の健康を改善し、審美的な希望を叶えるための有効な方法です。どちらを先に行うかは、口腔内の状況と治療目的によって異なります。

最適な治療法と順序を決定するためには、歯科医師としっかりと相談することが重要です。治療開始前には、費用や期間、治療後の見た目や機能についても歯科医師と十分に話し合い、納得のいく治療計画を立てましょう。

インプラント治療や矯正治療をご検討の方は、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

痛みを最小限に抑える!インプラント手術で使用する麻酔について解説

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの手術

インプラント治療は、顎の骨に人工歯根を埋め込んで失った歯を再建する方法です。ご自身の歯のような噛み心地を得られる素晴らしい治療だとわかっていても「痛くないのかな?」「麻酔はどんなものを使用するの?」など、不安に思う方もいらっしゃるでしょう。

今回は、インプラント手術で使用する麻酔について解説します。

インプラントの手術では麻酔を使用する?

インプラント手術で麻酔をする

インプラントの手術に麻酔は必須です。インプラント治療には、歯茎を切開し人工歯根を顎の骨に埋め込む工程があります。

麻酔には、痛みを和らげる効果のほかに、血管を収縮させ出血を抑制するという重要な役割があります。そのため、切開を伴う手術を行う場合は麻酔が必要です。

麻酔にはいくつかの種類があるので、ご自身に合った方法を歯科医師と相談して選択しましょう。

インプラントの手術で使用する麻酔の種類

歯科手術で使う麻酔

インプラントの手術で使用する麻酔は、大きくわけて2種類あります。局所麻酔と静脈内鎮静法です。

補助的な麻酔として、ガス麻酔と表面麻酔があります。どの組み合わせで使用するのかは、歯科医院によって異なります。

保険適用外となる静脈内鎮静法は、歯科医院によって費用が異なるのが一般的です。インプラント手術前は歯科医師や歯科衛生士とコミュニケーションをとり、工程や費用、実施している麻酔方法などをしっかりと確認するとよいでしょう。

それぞれの麻酔の種類について、詳しく解説します。

局所麻酔

インプラント手術では、局所麻酔という注射器で患部に注入する麻酔術を行います。薬液で用いられるのは、キシロカインが一般的です。

キシロカインには、痛みを制御する働きとともに、血管を収縮させて出血を抑える作用があります。そのため、持病をお持ちの方には適さないこともあります。

高血圧などの持病をお持ちの方には、身体への負担が考慮された配合率の異なる薬液も使用可能です。持病をお持ちの方は、歯科医師に相談しましょう。

局所麻酔のメリットは、以下のとおりです。

  • 処置をする部分だけに限定して行うので負担が少ない
  • 保険内で治療できるため麻酔代がかからない
  • 比較的短い時間で通常の生活に戻れる

局所麻酔のデメリットは、以下のとおりです。

  • 意識がはっきりしているので手術への恐怖を感じやすい
  • 高血圧など持病がある場合は使用制限がある

静脈内鎮静法

治療に対する不安感が強い方には、静脈内鎮静法を用いることがあります。麻酔薬を静脈に投与することで、意識が朦朧として恐怖を感じづらくなる効果が期待できます。

静脈内鎮静法には手術の痛みを抑える効果はありません。そのため、注射器を用いた局所麻酔と併用して行うのが一般的です。

手術の恐怖が和らぐのであれば追加費用がかかってもよいという方は、検討するとよいでしょう。

静脈内鎮静法のメリットは、以下のとおりです。

  • 意識が朦朧とするため恐怖を感じづらい
  • 医師と会話できる

静脈内鎮静法のデメリットは、以下のとおりです。

  • 注射による麻酔と併用する必要がある
  • 手術当日は車の運転を控え安静にする必要がある
  • 保険適用外の処置なので100,000円ほどの追加費用が必要になる

ガス麻酔

ガスを吸入して不安感を軽減する方法があります。笑気ガスと呼ばれ、歯科医院で用いられることが多いガスです。

ボンベに入ったガスを吸引することで効果を発揮します。注射による麻酔の前段階で用いられることが多いでしょう。

ガス麻酔のメリットは、以下のとおりです。

  • 注射針や手術の恐怖を緩和できる
  • 点滴のように針を刺さなくてもよい

ガス麻酔のデメリットは、以下のとおりです。

  • 実施していない歯科医院がある
  • 笑気麻酔だけでは、痛みや出血を抑制する効果を得られない

表面麻酔

歯茎に注射針を刺すときのチクリとした痛みが苦手な方もいらっしゃるでしょう。キシロカインという麻酔薬が含有されたゼリーを、あらかじめ歯茎に塗布する方法があります。

緩やかに感覚が麻痺するので、ジェルの処理をせずに針を刺したときに比べると痛みを感じづらくなります。

表面麻酔のメリットは、以下のとおりです。

  • 注射針のチクッとした痛みを軽減できる

表面麻酔のデメリットは、以下のとおりです。

  • 薬液が浸透して効果が出るまで時間がかかる

インプラントの手術で使用する麻酔は安全?

インプラントの手術の麻酔に疑問のある女性

インプラントの手術で使用する麻酔は、基本的には安全といってよいでしょう。持病やアレルギーをお持ちの方は、注意が必要です。

持病

高血圧などの持病をお持ちの方は、使用する麻酔に注意してください。麻酔薬には、痛みを緩和する役割のほか、出血を抑制するための血管収縮剤が配合されています。

歯科医院で麻酔をした際に、動悸がしたことがある方もいらっしゃるかもしれません。治療に対する緊張感だけではなく、薬が身体を巡ったことによる症状です。

麻酔薬は、十分に効果が出るよう薬剤濃度が調整されています。高血圧の方に対して通常の方と同様の麻酔薬を使用すると、動悸などの症状が強く出る恐れがあります。濃度を変更した麻酔薬を使用する必要があるでしょう。

お薬手帳を持参するなど、事前に持病についてしっかりと歯科医師と共有してください。

また、飲食直後は血糖値が上昇します。手術直前の飲食は避けてください。術前の食事は、治療の数時間前に終わらせましょう。

アレルギー

手術の際は、さまざまな薬液を使用します。そのため、術前に歯科医師と薬剤のアレルギーについて共有することが重要です。

消毒薬として代表的なアルコールは、器具の衛生保持に使うことが多いです。ヨード系の薬材を使用することもあるでしょう。

麻酔の安全性が確保されていても、アレルギーがある薬剤で器具が消毒されている危険性があります。思わぬところで医療事故にあわないよう、事前にしっかりと情報を共有しましょう。

インプラントの手術後の麻酔の効果はどれくらいで切れる?

歯の模型と麻酔

歯科用の麻酔は、1時間半〜2時間ほどで切れるとされています。

ただし、麻酔の効果には個人差があります。麻酔の効果が切れづらい体質の方もいらっしゃるでしょう。飲酒する習慣をお持ちでない方は、効果が切れづらい傾向にあります。

麻酔が効いている間は、口腔内の感覚が鈍化します。無理に飲食しようとすると、口腔内の粘膜を誤って噛む、熱さがわからず火傷するなど、怪我をする可能性があるでしょう。

手術の数時間前に消化のよい食材で食事し、治療後はしばらく飲食しなくてもよい状態に整えてから手術にのぞんでください。

麻酔が切れて痛みがあるときの対処法

インプラント手術の麻酔が切れた女性

麻酔が切れると、傷口が痛みます。インプラント手術では、顎の骨に穴をあけるので強く痛むこともあるでしょう。

麻酔が切れて痛みがあるときの対処法は、以下のとおりです。

痛み止めを飲む

多くの場合、術後は抗生剤と痛み止めが処方されます。特に、抗生剤は患部の治癒のために重要です。処方された内服薬は指示どおりに飲んでください。

インプラント手術後の痛みは、基本的に痛み止めの服用でコントロールできます。術後2〜3日でピークを迎え、徐々に落ち着きます。

痛み止めを飲んでも痛みが落ち着かない場合は、何らかの問題が起きているかもしれません。歯科医院を受診して相談してください。

また、痛みが強いからと、市販薬を併用するのは危険です。容量や用法を守り、処方薬を服用しましょう。

アイシングする

痛みや火照りがある場合は、アイシングが有効です。

ただし、冷やしすぎることは避けてください。血流が悪化し、自然治癒を遅らせることがあります。

保冷剤を直接頬に当てる、氷を口内に入れるなど、冷やしすぎないようにしましょう。額に貼って使用する冷却ジェルは、アイシングに使いやすいです。

ツボを押す

痛みを緩和するツボがあります。代表的なのは、手の親指と人差し指の間にある「合谷(ごうこく)」というツボです。

ツボの押し方は、以下のとおりです。

  • 手の甲が見えるように左手を開く
  • 右手の親指を左手の親指と人差し指の間に乗せる
  • 右手の親指以外の4本の指は、左手の手のひらに当てる
  • 右手の親指でツボを数秒間押す
  • 数秒力を入れたら休憩し、再び力を加える
  • ツボを押して休憩する、を繰り返す

左手のツボを押す場合の方法をご紹介しました。右手のツボを押す場合は、左右の手を入れ替えてください。

医療機関に相談する

セルフケアでは対処できないほどの痛みが続く場合は、医療機関に相談しましょう。口腔内の状況確認のほか、処方薬を変更する、消毒をするなど、適切に対応してもらえます。

痛みが長く続く場合や、痛みが悪化する場合は、何らかの問題が起きている可能性があります。異常を感じたら、遠慮せずに受診してください。

まとめ

インプラントの手術

インプラントの手術には麻酔が必須です。麻酔が初めての方は緊張するかもしれません。

インプラント治療をする歯科医院には、さまざまな麻酔薬や麻酔方法が用意されています。術前に歯科医師とよく相談することで、より安全で安心な治療を受けられるでしょう。

積極的にコミュニケーションをとり、前向きに治療を受けてください。

インプラントの手術にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラント治療における歯科医院選びの重要性と選び方!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

優秀な歯医者

インプラント治療において、歯科医院選びは非常に重要です。インプラント治療は虫歯や歯周病治療などの一般歯科とは異なり、外科手術が伴うため、より高度な知識と技術が求められます。

今回は、インプラント治療における歯科医院選びの重要性と、選び方について詳しく解説します。

インプラント治療における歯科医院選びの重要性

歯の治療

インプラントは外科手術を伴う治療です。そのため、一般的な歯科治療よりも高度な技術が要求されます。

安全にインプラント治療を進めるには、歯科医院選びが非常に重要です。インプラント治療における歯科医院選びの重要性は、以下のとおりです。

インプラントが脱落する可能性がある

インプラント治療においては、顎の骨とインプラントが適切に結合しないと、最悪の場合インプラントが抜け落ちるリスクがあります。ドリルによるオーバーヒートが、失敗の一因です。

骨に穴をあける際にドリルが過度に加熱されると、骨組織にダメージを与えるのです。インプラントと顎の骨の安定した結合が妨げられる可能性があります。

インプラントの固定が不完全になり、抜け落ちる原因となります。適切な速度でのドリリング、冷却システムの使用、医師の経験と技術が、インプラントが脱落するリスクを最小限に抑えるために重要です。

また、インプラント体を埋め込む際の位置決めも極めて重要です。角度や深度が正確でない場合、インプラントと顎の骨が適切に結合できず、インプラントが不安定な状態になる恐れがあります。

不安定なインプラントは通常よりも負荷を受けやすくなり、ぐらつきや脱落につながるのです。正しい位置にインプラントを埋め込むことは、インプラントの成功と長期的な安定にとって不可欠です。

神経損傷のリスクがある

インプラント治療を受ける際、下顎の重要な神経である下歯槽神経を傷つける可能性があります。主に、歯科用CTを使用して歯・神経・血管の位置を事前に正確に把握していない場合に発生します。

しかし、先進的な医療機器を完備し、適切な事前検査を実施する歯科医院を選べば、神経損傷のリスクを大幅に減らすことが可能です。

上顎洞へ迷入するリスクがある

上顎は下顎骨に比べて骨壁が薄く、特に臼歯部では歯槽骨の高さが不足していることが多いです。構造的な特徴を考慮せずにインプラントを強引に埋め込むと、インプラント体が上顎洞へ侵入するリスクが高まります。

上顎洞内へのインプラント体の迷入は、上顎洞内での炎症を招く可能性があるでしょう。再手術を行って摘出する必要があります。

インプラント治療を行う前に上顎洞の構造を十分に評価し、適切な計画を立てることが重要です。

被せ物が外れる

インプラント体は、骨に埋め込むインプラント体と被せ物から構成されています。インプラント体と被せ物の連結部にあたるのが、アバットメントです。アバットメントの適切な締め付けによって、しっかりと物を噛むことが可能になります。

アバットメントの締め付けが不適切だと、被せ物が外れるリスクが高まります。さらに、噛み合わせの適切な調整がなされていない場合、インプラントに過度な負荷がかかり、被せ物が外れる原因になるでしょう。

インプラント治療を行う歯科医院では、適切な締め付け技術と噛み合わせの調整技術が必須です。

インプラント治療を受ける歯科医院の選び方

歯医者選び

では、安心してインプラント治療を受けられる歯科医院の特徴はあるのでしょうか。インプラント治療を受ける際の歯科医院の選び方について解説します。

説明が丁寧に行われる

初診時のカウンセリングや問診は、医師の対応を見極める大切な機会です。医師が患者様の話を丁寧に聞き、直接目を見て話してくれるか、専門用語を使わずにわかりやすく状況を説明してくれるかを注意深く確認しましょう。

医師が患者様の不安を理解し、信頼できる関係を築こうとする姿勢があるかを見極めましょう。

高品質なインプラントを採用している

インプラント治療の費用は、歯科医院によって異なります。1本あたり100,000~150,000円の低額から、高い場合は600,000円以上と幅広いです。

治療の品質を保証する判断基準として、インプラント体の実績や信頼性が挙げられます。国内外の多くのメーカーのなかでも、特にシェアが高いとされる3大インプラントメーカーの「ストローマン社(スイス)」「ノーベルバイオケア社(スイス)」「デンツプライシロナ社(スウェーデン)」の製品は、高い評価を受けています。

異常に低価格を打ち出している歯科医院では、品質が劣るインプラントを使用している可能性があるでしょう。将来的に追加の手術や治療が必要となることがあるため、費用だけでなく治療品質も考慮して歯科医院を選ぶことが重要です。

設備が充実しており衛生管理を徹底している

清潔な環境は、医療において非常に基本的な要素です。特に、感染予防は外科手術を含むインプラント治療において不可欠でしょう。

手術中に行う医療行為や出血などにおける感染リスクを最小限に抑えるために、衛生管理が徹底された歯科医院を選ぶ必要があります。

インプラント治療を成功させるには、最新の検査機器が重要です。CTスキャナーや口腔内スキャナーなどの設備が整っているかを確認しましょう。

CTスキャナーや口腔内スキャナーなどの機器を使用して、骨の厚さや神経、血管の位置、噛み合わせの状態などを詳細に把握することで、より安全で精度の高い治療計画を立てることができます。

歯科医院の設備に関する情報は、ホームページやパンフレットに詳細に掲載されていることが多いです。治療を受ける前に、必ず確認しましょう。

保証制度が充実している

インプラント治療に関する保証制度は、多くのメーカーや歯科医院によって提供されています。一般的には、約5~10年とされています。

保証制度がしっかりと設けられていることは、歯科医院の患者様に対する誠実な取り組みや思いやりを示す要素の一つです。治療の品質や技術に自信が持てない場合、長期の保証を提供することはリスクになるでしょう。

そのため、保証制度の有無や内容を確認することで、歯科医院の信頼性や治療の質をある程度見極めることができます。保証では、インプラント体の素材の欠陥や施術の不具合をカバーすることが多いですが、定期的なメンテナンスが条件となる場合もあります。

保証の範囲や条件、必要なメンテナンスの頻度などを理解しておくことが重要です。

料金体系が明確に示されている

インプラント治療は自費診療に該当するため、治療内容や期間、費用は歯科医院によって異なります。また、統一された制限が存在しません。歯科医院によって提供する治療内容や価格設定に大きな差が生じることがあります。

費用の不透明さはトラブルを招く原因になりやすいため、治療前には費用の明細、支払い条件、追加費用が発生する可能性について十分な説明を受けることが重要です。費用に関する透明性は、歯科医院を選ぶ際の重要な判断材料の一つとなります。

すべての情報を把握し、予想外の出費に直面することのないように注意しましょう。

通いやすい立地にある

インプラント治療を受ける際は、治療内容や歯科医師の技術のほか、通院のしやすさも大切な要素です。インプラント治療は複数回の通院が必要になることが多く、遠方の歯科医院だと負担に感じる可能性があります。

ご自宅の近くや、交通の便がよい場所にある歯科医院を選ぶことで、治療期間中のストレスを減らせるでしょう。通院しやすい歯科医院であれば、インプラント治療後のフォローアップや定期検診もスムーズに受けられます。

治療経験が豊富である

インプラント治療においては、歯科医師の経験が治療成果に直結します。特に、患者様の骨の状態がインプラント治療に適していない場合、骨造成といった高度な技術が求められるでしょう。

複雑な手術を成功させるには、理論的な知識に加えて実践的な経験が不可欠です。経験が豊富な医師による治療は、成功率が高くなると考えられます。

そのため、インプラント治療を検討している方は、歯科医師の扱った症例数を確認し、どの程度の実践経験を有しているかを把握することが重要です。経験豊かな医師であればあるほど、複雑で困難なケースにも対応できる可能性が高まります。

インプラント治療以外の知識も豊富である

インプラント治療は、単に失った歯を補うだけのものではありません。口腔内全体の健康を考慮した総合的なアプローチが求められます。

インプラントを長持ちさせるためには、歯周病の予防や治療、正しい噛み合わせの確保など、さまざまな歯科治療の知識と経験が必要です。また、セラミック治療などの高度な技術を必要とされることもあるでしょう。

歯科医院選びの際は、歯科医師の総合的なスキルや経験を確認することが大切です。歯科医院のホームページなどで、歯科医師の経験年数や経歴、得意とする分野、取り組んできた症例などの情報をしっかりと確認しましょう。

医師が定期的に研修会などに参加している

医療は日進月歩で進化しています。3年前や5年前の技術や知識で、現代の治療を提供し続けるのは困難といえます。

歯科医師が常に最新の治療法や技術を学ぶためには、研修会や勉強会への参加は不可欠です。職務に真摯に取り組む歯科医師たちは、研修会などを活用して自らのスキルをアップデートしています。

治療を受ける際は、最新の知識と技術を持つ医師から治療を受けたいと望むでしょう。定期的に研修や勉強会に参加し、自らの知識を更新している歯科医師を選ぶことが、よりよい治療結果につながります。

スタッフの対応が丁寧である

インプラント治療は長期間にわたることが多いため、選ぶ歯科医院の環境やスタッフの対応が治療体験に大きな影響を与えます。通院がストレスの原因となる場合、治療の継続が困難になる可能性があるでしょう。

治療を受ける際、歯科医院のスタッフがチームとして円滑に業務を遂行しているか、患者様とのコミュニケーションが適切にとれているかなどを確認しましょう。スタッフ間の関係が良好で焦りや混乱が見られない歯科医院は、安心して治療を任せられるでしょう。

まとめ

歯科医院のスタッフ

インプラント治療において歯科医院を選ぶ際は、多くの要因を考慮する必要があります。治療の技術や知識は日々進化しているため、歯科医師が定期的に研修会などに参加しているか確認しましょう。最新の知識を持っているかを確認することが大切です。

また、信頼されているメーカーのインプラント体を使用しているかどうかも重要なポイントです。あまりに安すぎる治療費は、品質に問題がある可能性があるので注意しましょう。

インプラント治療は手術して終わりではなく、その後のフォローアップや継続的なケアが必要となります。通いやすさなど、長期的な視点で歯科医院を選ぶことが大切です。

インプラント治療にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントは何年もつのか?インプラントの寿命を伸ばすための方法

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの寿命イメージ

インプラントは見た目が自然で、自分の歯のようにしっかり噛めるなどメリットの多い治療法です。

しかし、ほかの治療と同様に、インプラントにも寿命があります。インプラントは寿命が長いこともメリットの一つですが、日々のメンテナンスを怠ると寿命が短くなる可能性があるのです。

今回は、インプラントは何年もつのかを解説します。インプラントの寿命を短くする要因や、寿命を延ばすために心がけること、寿命がきたときの対処法などもご紹介するので、ぜひ参考にしてください。

インプラントは何年もつのか?

インプラントのスケジュールイメージ

インプラントの寿命とは、インプラントが破損せずに機能し続ける期間のことです。一般的に、インプラントの寿命は約10~15年といわれています。10~15年後のインプラントの生存率は上顎で約90%、下顎で約94%と報告されています。

ただし、この数字はあくまでも平均的な寿命です。日々の口腔ケアや歯科医院でのメンテナンスを怠ると、寿命より早い段階で使用できなくなる可能性があります。

反対に、丁寧にケアすると寿命より長く使い続けられるケースもあるため、日々のメンテナンスが非常に重要です。

入れ歯・ブリッジの寿命と比較

比較する女性

インプラントは、見た目の美しさや機能性の高さから人気の治療法ですが、ほかの治療法と迷っている方もいるのではないでしょうか。

インプラントと入れ歯・ブリッジの寿命を比較しましょう。

入れ歯の寿命

入れ歯の寿命は、約4~5年といわれています。入れ歯は取り外し可能な義歯で、一部、もしくはすべての歯が欠損した場合に選択される治療法です。

広範囲に欠損した歯を補うことができますが、噛む力が弱まる、使用中に痛みを感じるなどのデメリットがあります。また、使用を続けると入れ歯が変形・破損することがあるでしょう。老化によって顎の骨量が減少したことなどで入れ歯が合わなくなると、修理や調整、作り直しが必要になります。

ブリッジの寿命

ブリッジの寿命は、約7~8年といわれています。ブリッジは、失った歯の両隣にある健康な歯を支えにして、人工歯を被せる治療法です。

質が高い素材を選べば見た目の美しさを追求できますが、土台となる健康な歯を削る必要があります。また、ブリッジの咀嚼力は、インプラントほど回復しません。支えにする歯の強度が弱まり、寿命が短くなるなどのデメリットがあります。

インプラントとの比較

インプラントは、入れ歯やブリッジより寿命が長く、長期間使用できます。インプラントは基本的に保険適用外になるため費用は高額ですが、寿命が長いため長期的にみると大きなデメリットにはなりません。

また、見た目や機能性も優れているため、インプラントを選択するメリットは多いでしょう。

インプラントの寿命を短くする要因

NGのサインを作る若い女性

インプラントの寿命は約10~15年と長いですが、お口の状態やメンテナンスによって寿命が短くなる可能性があります。インプラントの寿命を短くする要因を、詳しく確認しましょう。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲組織が細菌に感染し、炎症を起こしている状態です。

炎症が進行すると歯槽骨にも影響を及ぼし、インプラントが脱落するリスクが高まります。インプラント周囲炎の主な原因は、口腔ケア不足です。

インプラント周囲炎を予防するために、インプラント治療後は歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。日々の歯磨きはもちろん、歯科医院でクリーニングを受けて、歯磨きでは取り除けない汚れを落とすことも非常に重要です。

メンテナンス不足

インプラント施術後は、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けなければなりません。メンテナンスでは、ふだんの歯磨きでは落とせない汚れをクリーニングで除去し、インプラント周囲炎などのトラブルを予防します。

また、メンテナンスでは、人工歯根と人工歯をつなぐアバットメントの締め直しなども行います。

歯ぎしりや食いしばりなどの癖

歯ぎしりや食いしばりなどの癖は、インプラントの寿命を縮める要因です。インプラントに過度な負荷がかり、人工歯が欠ける、人工歯根と顎の骨の結合部が破壊されるなどのトラブルにつながるからです。

特に、歯ぎしりや食いしばりは睡眠中に無意識に行うことが多いでしょう。

インプラントの寿命を延ばすために心がけること

インプラント治療のイメージ

インプラントの寿命を延ばすために心がけることは、以下のとおりです。

毎日のセルフケアを徹底する

毎日のセルフケアを徹底することで、インプラントの寿命を縮めるインプラント周囲炎を予防できます。インプラントだけでなく、残っている健康な歯を守るためにも毎日の口腔ケアは非常に重要です。

効果的なブラッシングを行うために、インプラント治療後は歯科医院でブラッシング指導を受けるとよいでしょう。

定期的に歯科医院でメンテナンスを受ける

インプラントを維持するためには、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。歯科医院のメンテナンスの主な内容は、以下のとおりです。

  • 口腔内のチェック
  • 噛み合わせの調整
  • クリーニング
  • 生活指導
  • ブラッシング指導

お口の状態によってメンテナンスの内容や頻度は異なります。歯科医師の指示に従って受診しましょう。

メンテナンスでは、毎日の歯磨きでは取れない汚れを落とし、お口の状態をチェックします。異常の早期発見につながるでしょう。

喫煙を控える

タバコには、歯周組織の血流を悪くするニコチンが含まれています。喫煙習慣がある人は歯茎の血流が悪いため、歯周病菌による感染を起こしやすく、インプラントの寿命が短くなる可能性が高いです。

インプラント治療を選択するのであれば、喫煙本数を減らすか、禁煙したほうがよいでしょう。

ナイトガードを使用する

歯ぎしり・食いしばりの癖があると、インプラントの人工歯が欠ける、インプラント周囲炎を引き起する可能性があります。ナイトガードを装着することで、歯ぎしり・食いしばりによる歯への負担を軽減しましょう。

インプラントの寿命がきたらどうしたらいい?

疑問がある女性

インプラントの寿命がきたときは、インプラント治療をもう一度行うか、入れ歯やブリッジなどほかの治療法を選択します。お口や顎の骨の状態によって適切な治療が異なるので、歯科医師と相談しながら決定してください。

インプラントの寿命がきたときの対処法は、以下のとおりです。

保証期間を確認する

インプラント治療は、5〜10年の保証がついていることが多いです。保証期間内にトラブルが発生して治療が必要になった場合、無償、もしくは費用を一部負担するだけで治療を受けることができます。

ただし、インプラントの上部構造である人工歯と、インプラント体の保証期間や保証内容が異なる場合があるため注意してください。また、定期的なメンテナンスを受けていることを、保証を受けるための条件として設定している歯科医院もあります。

治療を受ける前に、保証内容や期間についてしっかり確認しましょう。

歯科医院に相談する

「インプラントの歯が折れた」「インプラントがグラグラしている」など、インプラントの寿命がきたと感じたら、すぐに歯科医師に相談してください。

寿命がきたインプラントの歯を使い続けると、以下のリスクがあります。

  • 痛む
  • インプラントが脱落する
  • 再治療できなくなる
  • ほかの歯に悪影響を及ぼす

寿命を迎えたインプラントは、歯茎や顎の骨、隣接した歯に大きな負担をかけます。再治療が難しくなるほど歯周組織が破壊されることもあるため、寿命に気づいたら早期に対処してください。

治療を受ける

インプラントが寿命を迎えた場合の治療方法は、以下のとおりです。

  • インプラント治療を再度行う
  • 入れ歯を作る
  • ブリッジを装着する

どの選択肢が最適であるかは、インプラントや口内・顎の骨の状態によって異なります。口内や顎の骨に大きな問題がない場合は、インプラント治療を再度受けられるでしょう。

インプラントは、すべての症例で再手術が必要になるわけではありません。人工歯のみ作り替えるケースや、インプラント体と人工歯をつなぐアバットメントを交換するケース、インプラント体の交換(再手術)が必要になるケースもあります。

インプラントの寿命がきたら、どのような治療が必要になるか歯科医師に相談しましょう。

まとめ

歯の説明をする歯科医師

インプラントの寿命は約10~15年と長く、入れ歯やブリッジと比べて長期間使用できます。ただし、口腔ケアやメンテナンスを怠ると、寿命が短くなります。インプラントを長持ちさせるには、日々のブラッシングを徹底し、歯科医院でのメンテナンスをしっかり受け、お口の健康を保つことが重要です。

インプラントの寿命がきたときは、インプラント治療を再度行うか、ほかの治療法を選択することになります。お口や顎の骨の状態によって適切な治療法が異なるため、どの治療法が最適か歯科医師に相談しましょう。

インプラント治療にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

喫煙していてもインプラント治療は受けられる?リスクを詳しく解説!インプラント 喫煙

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

タバコを取り出す

喫煙していてもインプラント治療を受けられる場合はありますが、多くのリスクを伴います。治療が失敗に終わる、治癒過程で問題が発生して追加費用が発生する、治療期間が延長するなどのトラブルにつながることもあるでしょう。

そのため、インプラント治療中は喫煙を控えるよう指示されることが多いです。

今回は、インプラント治療における喫煙のリスクについて詳しく解説します。

喫煙していてもインプラント治療は受けられる?

疑問がある男性

喫煙している方がインプラント治療を受ける場合、禁煙を勧められることが多いです。喫煙者のインプラント治療を断っている歯科医院もあるでしょう。

インプラント治療を成功させ、長期的な使用を可能にするためには、患者さまの生活習慣が密接に関連します。特に、喫煙は多くのリスクをもたらすといわれているのです。

インプラント治療後の回復過程では、歯肉の修復や細胞の増殖が不可欠です。

しかし、タバコの有害物質は歯肉の修復や細胞の増殖を妨げ、治癒を遅らせます。唾液は口内の清潔を保つだけでなく有害物質の中和にも貢献しますが、喫煙すると唾液の分泌量が減少します。

口内の細菌が増加するなど、インプラント周囲炎の原因となることも多いです。基本的に、インプラント治療中は禁煙する必要があることを理解しましょう。

インプラント治療中に喫煙するとどのようなリスクがある?

ビックリマークを指差す

喫煙は、血流阻害や白血球の機能低下を招きます。そのため、侵襲の大きいインプラント治療において、喫煙は大きなリスク要因となるのです。

喫煙はインプラント治療において多くのリスクをもたらします。治療の成功を望むならば、喫煙習慣の見直しを検討したほうがよいでしょう。

インプラント治療中に喫煙することによるリスクは、以下のとおりです。

骨との結合が弱くなる

タバコに含まれるニコチンには、血管を収縮させる効果があります。血流が悪化し、インプラントを支える歯肉への酸素・栄養の供給が不十分となるでしょう。

治癒が遅れる可能性や、インプラントと骨との結合が弱くなる可能性が高まるのです。一酸化炭素もニコチンと同様に血流を悪化させ、酸素を運ぶヘモグロビンの機能を阻害します。

炎症が起きやすくなる

白血球は体を守るための主要な細胞の一つですが、ニコチンの影響で機能が低下することがわかっています。そのため、喫煙している方は、歯肉に細菌が侵入した際、炎症が進行しやすくなるのです。

喫煙者は非喫煙者に比べて、インプラント周辺での炎症やトラブルが多いというデータも存在します。

インプラント周囲炎を発症する

インプラント周囲炎とは、インプラントを固定している周りの組織が炎症を起こし、進行すると骨が溶ける病気です。

初期段階では目立った症状が少なく、気づかないまま悪化することが少なくありません。症状が重度になると、インプラントが安定せず抜け落ちる可能性があるのです。

喫煙者は、ニコチンの影響で免疫力が低下する傾向にあります。免疫力が低下している状態でインプラント治療を受けると、細菌による感染リスクが高まります。インプラント周囲炎のリスクも増加するでしょう。

インプラントを長期的に使用するためには、日常の口腔ケアが非常に重要です。歯ブラシやデンタルフロスを用いたクリーニングはもちろん、歯科医院での定期検診も不可欠です。定期的な検診により、初期の段階での炎症を早期に発見し、適切な対応が可能となります。

喫煙者の方は、非喫煙者に比べてインプラント周囲炎のリスクが高いことをしっかりと理解しましょう。また、症状も悪化しやすいです。

治療を成功させ、インプラントを長く維持するためには、喫煙習慣を見直しましょう。定期的な歯科健診も怠らないことが大切です。

治療期間が長引く

喫煙者がインプラント治療を受ける場合、非喫煙者は治療の流れや必要な期間が変わることが多いです。インプラント手術の基本的な方法としては、1回法と2回法が挙げられます。

1回法は、手術が1回で完了する方法です。全身状態や骨・粘膜の状態が良好な方に向いています。喫煙者の場合、1回法を選択できることは非常に稀です。喫煙によって傷の治癒が遅れ、細菌感染のリスクが高まるからです。

1回法では、インプラント体と人工歯根をつなげるアバットメントが歯茎の上に露出します。傷口の閉鎖が困難なので、細菌が侵入しやすいです。健康な方の場合は問題ないですが、喫煙者の場合はインプラント治療が失敗するリスクが高まります。

そのため、喫煙者には2回法が推奨されることが多いです。2回法では、初回の手術でインプラントを埋入し、歯茎をしっかりと縫合します。骨とインプラントがしっかりと結合したことを確認してから、2回目の手術でインプラントの一部を露出させてアバットメントを取り付けるのです。

2回法は、非喫煙者であれば通常4〜6か月の期間が必要となります。

しかし、喫煙者の場合、傷口の治癒が遅くなります。治療が完了するまでの期間が長くなることが多いです。具体的には、1年近くかかるケースも少なくありません。

インプラント治療後も喫煙は控えるべき?

タバコを折る女性

インプラント治療後も、喫煙は控えるべきです。治療を無事に終えて安心する方も多いでしょう。「ずっと我慢してきた喫煙を再開できる」と考える患者さまも多いです。

しかし、治療が終わったからと喫煙によるリスクがなくなるわけではありません。インプラント治療後も喫煙を控えることが、インプラントを長く維持するためには重要です。

喫煙による体への影響は多岐にわたりますが特に口内に限れば、喫煙によって口腔内が乾燥し、唾液の分泌量が減少します。唾液は口内を潤すだけでなく、細菌の繁殖を抑える役割も持っています。唾液の量が少なくなることで、細菌感染のリスクが高まるのです。

ニコチンには血管を収縮させる作用があるため、血流が悪化し、酸素や栄養素が組織に届きにくくなることが知られています。インプラント周辺の組織が酸素不足の状態となり、免疫力が低下するでしょう。

細菌感染のリスクが高まり、免疫力が低下すると、インプラント周囲炎のリスクが高まります。インプラント周囲炎は、インプラントの周りに炎症が起きる症状です。進行すると、最終的にはインプラントが脱落することもあります。

治療後にインプラントが安定した場合でも、インプラントを長く使い続けるためには、喫煙を避けたほうがよいのです。

インプラント治療を検討する際は、治療後の禁煙の重要性も十分に理解することが求められます。継続的な喫煙は、高額な費用と長い時間をかけて行ったインプラント治療を無駄にする恐れがあるのです。

インプラントの健康を長く維持したいのであれば、喫煙を控えてください。治療の前後に関わらず、ご自身の健康を守るための選択として禁煙を真剣に考えましょう。

まとめ

タバコ
喫煙者でも、インプラント治療を受けることは可能な場合があります。

しかし、喫煙は血流を悪化させるため、治療中や手術後の傷の治癒が遅れるリスクがあります。また、インプラントが骨に結合する過程でも喫煙の影響を受けやすく、成功率が低下するでしょう。

治療中の喫煙は、インプラントの失敗リスクを高めるとともに、感染症のリスクも増加させる可能性があります。タバコに含まれる成分は口腔内の環境を悪化させ、細菌の繁殖を促進するといわれています。インプラント周囲炎が進行して骨が吸収され、最悪の場合、インプラントが抜け落ちる可能性もあるのです。

治療後も喫煙を続けると、インプラントの寿命が短くなるリスクもあるため注意が必要です。治療中だけでなく、長期的に考えても、喫煙はインプラントの健康を損なう大きな要因となり得ます。インプラント治療を受けるのであれば、控えることが強く推奨されています。

喫煙は、インプラント治療の成功率や長期的な健康に悪影響を及ぼす可能性が高いです。治療を検討する方は、喫煙習慣を見直しましょう。

インプラント治療にお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!