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インプラント治療に年齢制限はある?高齢者が治療を受けるリスクとは

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントを表す模型が机の上に置かれている

インプラント治療を受けたいと思っていても、年齢を理由に踏み切れない方も多いでしょう。インプラント治療は、歯を完全に失った状態でも歯の再建ができる画期的な治療法です。

しかし、高齢者が治療を受ける際にはリスクもあるため、不安を感じる方も少なくありません。

今回は、インプラント治療の概要と、年齢制限や高齢者が治療を受ける際のリスクについて詳しく解説します。

インプラント治療とは

インプラントや歯の模型が青い背景の上に並んでいる

インプラント治療とは、永久歯を失った部分に金属製の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を装着して歯を再建する治療法です。

インプラントとは、本来、体内に埋め込む人工物を指します。そのため、心臓のペースメーカーや人工関節、美容目的で体内に埋め込むシリコンなども広い意味ではインプラントに含まれます。

近年は歯科治療におけるインプラントが一般的になっているため、単にインプラントという場合、歯科治療のことを指す場合が多いです。

インプラント治療のメリット

MERITと書かれた積み木と緑と白い机

インプラント治療には、以下のメリットがあります。

見た目が美しい

インプラントは、見た目の美しさ、すなわち審美性に優れていることが大きなメリットです。

歯の再建でよく用いられる差し歯や入れ歯、ブリッジ治療では、色味の不自然さが気になる場合や笑ったときに金具が見える場合があります。そのため、口元を見られたくないと感じる方も少なくありません。

一方、インプラントの人工歯には、セラミックやジルコニアなどが使われます。天然の歯に近い、自然で美しい歯を手に入れることが可能です。

自分の歯で噛む感覚を得られる

インプラントにすることで、自分の歯と同じような感覚で噛むことが可能です。

もちろん、入れ歯でも食べ物を噛むことは問題なくできますが、入れ歯の場合、異物を口に入れている違和感や食べ物が入れ歯に挟まる不快感が原因で、しっかり噛めないと悩む人が多いのが現状です。

インプラントは、顎の骨に直接土台を埋め込んで人工歯を取り付けるため、天然の歯と同じような感覚でしっかりと噛むことができます。

また、インプラントの材料に多く使われるチタンは、骨と結合しやすく、劣化しにくいことが特徴です。インプラントが骨に固定されるため、強い力がかかってもブレずに耐えることができ、入れ歯以上に食べ物をしっかりと噛むことができます。

身体や精神の健康につながる

インプラント治療によってしっかり噛めるようになると、身体・精神の健康の向上にもつながるでしょう。

人間は、噛むことによって脳に刺激を与え、働きを活性化させています。歯を失い、日常的に噛むことができなくなると、脳が活性化せず、認知症やうつ病などの疾患につながることが懸念されています。

健康な歯に影響を与えない

インプラント治療の最大のメリットは、健康な歯への影響を限りなく少なくできることです。

失った歯の治療法としてブリッジや入れ歯を選択した場合、残っている歯を削らなければいけません。健康な歯に負担をかけることになるのです。

インプラントでは、一部の治療法を除いて、周りの歯を支えにせず独立した治療が可能です。そのため、残っている健康な歯にかかる負担をできるだけ減らしながら、なくした歯の再建をすることができます。

骨が痩せることを防げる

インプラント治療は、ほかの健康な歯への影響を減らせるだけでなく、顎の骨への影響も抑えることが可能です。

差し歯や入れ歯の場合、天然の歯の歯根部分は顎の骨に残るため、食べ物の咀嚼など、十分な刺激がないと次第に痩せていきます。

一方、インプラント治療では、直接顎の骨にインプラント体を埋め込みます。刺激がダイレクトに顎の骨に伝わり、骨が痩せることを防ぐことが可能です。

インプラント治療に年齢制限はある?

STOPと書かれたラインで立ち止まる男性

インプラント治療は何歳から何歳まで治療を受けることができるのか、疑問に思った方もいるでしょう。

個人差はありますが、18歳以上であればインプラント治療を受けられます。18歳未満がインプラント治療を受けられないのは、顎骨の発達途中でインプラントを埋め込むと歯の発達に影響が出て、噛み合わせが乱れるリスクがあるためです。

インプラント治療ができる年齢の上限は、現状定められていません。極端ではありますが、100歳でも治療を受けることは可能です。

しかし、治療には手術が必要で、手術にはさまざまなリスクが伴います。特に、高齢者は免疫力や体力が低下している場合が多く、治療を行うかは慎重に検討する必要があるでしょう。

インプラント治療を受けられないケース

NGの吹き出しを持つ手と困る木の人形

インプラント治療を受けられる年齢であっても、治療を受けられないケースがあります。以下、詳しく解説します。

口腔内の状態が悪い

口腔内の状態が悪いと、インプラント治療を受けることは難しいです。特に、歯周病を発症している場合、歯の下の骨まで細菌感染が進んでいることが少なくありません。骨まで感染が進行した状態でインプラントを埋め込むと、土台が安定しないためインプラントがすぐに取れてしまいます。

また、インプラントは、埋入後もブラッシングを行って常に清潔に保たなければいけません。歯磨きが不十分だと、インプラントを埋めた部分が歯周病になる「インプラント周囲炎」を発症する可能性があります。インプラント周囲炎を発症すると、せっかく埋めたインプラントを抜かなければなりません。

インプラント治療を受ける前はもちろん、治療を受けたあとも、口内を清潔に保つことが大切です。

治療後に通院できない

インプラント治療を受ける条件に、治療後の通院が問題なく行えることがあります。インプラント治療では定期的に通院し、状態を確認することも非常に重要です。

しかし、高齢になると、急な病気や怪我など、さまざまな原因で通院することが難しくなるでしょう。通院だけでなく、日常的な歯磨きができるかどうか、手術そのものに耐えられる体力があるかどうか、何かトラブルがあった際にご家族などの協力が得られるかどうかも、非常に重要です。

通院以外にも、ふだんの歯磨きやトラブルへの対応を十分に行うことが難しい場合、インプラント治療を受けられない可能性が高いでしょう。

重度の全身疾患がある

重度の全身疾患がある場合も、インプラント治療の対象から外れるケースがあります。

治療対象外になる主な疾患は、以下のとおりです。

重度の糖尿病

重度の糖尿病では、免疫力の低下などから歯周病を引き起こす場合やインプラントがうまく骨に埋入できない場合があります。免疫力が低下しているため、手術後の傷が治りづらく、感染症を引き起こす可能性も高いです。

循環器系疾患

高血圧や心筋梗塞、脳梗塞などの循環器系の疾患は、インプラントの治療を行うことが難しいとされています。治療に対する緊張や不安、治療の痛みなどから血圧が上昇する可能性があるため、インプラント治療は控えたほうがよいでしょう。

がんの放射線治療後、または治療中

悪性腫瘍(がん)の治療で放射線治療を行っている人には、インプラント治療を行うことができません。

血液系の疾患

血友病などの既往がある方や出血しやすい方、血液を止まりにくくする抗凝固剤を服用している方などは、インプラントを含む外科手術が禁忌とされています。インプラントは外科手術を必要とする治療なので、出血が止まりにくい方は避けたほうがよいでしょう。

骨粗しょう症

骨粗しょう症の治療で、ビスホスホネート製剤を使用する場合があります。ビスホスホネート製剤には骨を強くする作用があり、顎の骨が細菌に感染すると骨が溶ける副作用があるとされています。そのため、ビスホスホネート製剤を使用している方はインプラント治療を受けられません。

高齢者がインプラント治療を受けるリスク

RISKと書かれた積み木が白と黒の積み木の上に並べられている

高齢者がインプラント治療を受けるリスクは、以下のとおりです。

細菌に感染しやすい

高齢者のインプラント治療では、細菌感染を起こすリスクが非常に高くなります。

インプラント治療を行うには、歯茎を切断して顎の骨を削り、インプラントの土台を埋め込まなければいけません。高齢になると免疫力が低下するため、切断した歯茎や削った顎の骨から細菌が入り込み、感染症を起こすリスクが高まります。

インプラント治療は高齢になるほど需要が増える治療法ですが、細菌による感染リスクが高いことはあらかじめ理解しておきましょう。

インプラント体と骨が結合しづらい

高齢者は、若い人よりも治療後のインプラント体と骨が結合しづらい傾向があります。

インプラント治療は、歯茎を切断して顎の骨を削ったあとに、歯根となるインプラント体と骨を結合させなければなりません。高齢になって免疫力が低下すると、顎の骨を削ったあとの傷口の治りが遅くなり、インプラント体と骨がしっかりと結合できない可能性があります。

万が一、しっかりと結合できなかった場合は、再度手術をしなければいけません。

費用が高額になる

インプラント治療は、ブリッジや入れ歯治療に比べて費用が非常に高額です。

奥歯1本あたりにかかる費用の内訳は、以下のとおりです。

<奥歯1本あたりのインプラントの費用の例>

項目 費用
検査・診断料 15,000~50,000円
インプラントの手術費 150,000~350,000円
上部構造(人工歯)の費用 50,000~180,000円
合計 300,000~400,000円

入れ歯やブリッジの費用と比較してみましょう。

<入れ歯・ブリッジ・インプラントの費用相場>

治療法 費用相場
入れ歯 5,000~20,000円
ブリッジ 20,000~30,000円
インプラント 300,000~400,000円

ほかの治療法と比べ、インプラント治療は10倍以上の費用が必要であることがわかります。

インプラント治療は、一部例外はありますが、基本的に保険適用外です。医療費控除を申告することで税金の還付を受けることはできますが、全額自己負担になることを覚えておきましょう。

高齢者が受けるインプラント治療では、細菌感染やインプラントと骨の結合不全などによって治療期間が延長することもあります。治療期間が延びるとさらに費用は高額になり、金銭的な負担が増えることも懸念されます。

治療を始める前には、治療にかかる費用の総額に加え、定期検診の費用、ローンは組めるのか、控除の対象なのかなどを必ず確認しましょう。

まとめ

インプラントの模型を用いて説明をする女性医師

今回は、インプラント治療の年齢制限や高齢者が治療を受ける際のリスクについて詳しく解説しました。

インプラント治療は、失った歯を再建する画期的な治療法で、差し歯や入れ歯、ブリッジ治療では得られないメリットが多くあります。

しかし、デメリットもあり、高齢者ならではのリスクが伴うことも忘れてはいけません。インプラント治療を検討している高齢者の方は、さまざまなリスクや危険性があることを十分に理解し、トラブルがあった際にしっかりと対応してくれるクリニックで治療を受けましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラント治療後の歯磨き!最適なケアで長持ちさせる方法

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントが数本転がっている

インプラント治療は、インプラント体とよばれる歯の根っこに相当するものを顎の骨に埋め込むことにより、失った歯をおぎなう治療方法です。義歯やブリッジと異なり、健康な歯を削ることなく、数十年にわたって使用できます。

しかし、インプラントを長持ちさせるには正しいケアが必要です。今回は、インプラント治療後に必要なインプラントの磨き方や歯磨き粉を選ぶポイントをまとめます。

インプラント治療後の歯磨きの重要性

笑顔で歯を磨いている女性

インプラントの人工歯は虫歯になることはありません。

しかし、インプラント周りの歯茎は、プラークや歯石が溜まり細菌が繁殖しやすくなります。

細菌が繁殖した状態が長くなると、インプラント周囲の粘膜に炎症が起こり、周囲の歯茎の腫れや出血など歯周病に似た症状が生じます。炎症が強くなると、インプラントを支えていた骨が溶け、最悪の場合インプラントが抜け落ちることがあるのです。

日本歯周病学会の調査によると、インプラント治療後に軽度の炎症がある患者は約30%、骨まで溶ける強い炎症が起こる患者は約10%といわれています。つまり、インプラント周囲の炎症は比較的起きやすいと考えられます。

インプラントを長持ちさせるためにも、日常の歯磨きをしっかり行い、インプラントの周りを清潔に保つことが重要です。

インプラント治療後の歯ブラシ・歯磨き粉の選び方

歯ブラシと歯磨き粉

では、具体的にどのような歯ブラシと歯磨き粉を使えばよいのでしょうか。以下、歯ブラシと歯磨き粉の選び方のポイントについてまとめます。

インプラントの清掃に適した歯ブラシを選ぶポイント

歯ブラシの選び方のポイントは、以下のとおりです。

毛先が細い歯ブラシを選ぶ

インプラントと歯茎の間は汚れが付着しやすい部位なので、きちんと磨くために毛先が細い歯ブラシを使用しましょう。また、インプラントと歯茎の境目を磨くには、毛先がひとつにまとまったタフトブラシも非常に有用です。

歯間ブラシやフロスを使用する

食べ物などの汚れは、歯とインプラントの間に溜まりやすい傾向にあります。そのため、歯ブラシだけではなく、歯と歯の間を磨く歯間ブラシやフロスを使用しましょう。

治療後の期間ごとに歯ブラシの硬さを変える

インプラント治療が終了した直後は、歯茎の傷が完全に治っていません。この状態で硬い歯ブラシを使用すると、歯茎が傷つく原因になります。

歯茎の傷が回復するまでは、柔らかめの歯ブラシを使用しましょう。傷口がよくなったあとは、磨きやすい硬さの歯ブラシを使用しましょう。

インプラントの清掃に適した歯磨き粉を選ぶポイント

歯磨き粉の選び方のポイントは、以下のとおりです。

フッ素入りの歯磨き粉は使用しても問題ない

インプラントにはチタンが使われています。フッ素がチタンに結合すると、チタンの表面がザラザラになり、プラークなどの汚れが付着しやすくなります。

しかし、この現象は高濃度のフッ素を使用した場合であり、薬局やコンビニなどで販売されている歯磨き粉はフッ素の濃度が低いです。そのため、インプラント清掃に市販のフッ素入りの歯磨き粉を用いても問題ありません。

大きな研磨剤が入っている歯磨き粉は使用しない

歯磨きの中には、歯の表面の汚れを取るために研磨剤(けんまざい)とよばれる成分が入っています。

研磨剤が大きいとインプラントと歯茎のすき間に入り込み、歯茎の炎症を引き起こすことがあります。そのため、舌で触って研磨剤のつぶがはっきりわかる歯磨き粉はさけましょう。

また、大きな研磨剤が入っている歯磨き粉の成分には、ケイ素や炭酸カルシウムが含まれているので、ケイ素や炭酸カルシウムを含有した歯磨き粉はさけましょう。

歯科医師に相談する

歯磨き粉には、虫歯を予防するのに特化したものや歯茎の炎症をおさえるのに特化したものなど、さまざまな種類があります。

どの歯磨き粉を購入すべきかわからない場合は、歯科医師に相談しましょう。

インプラントの正しい歯磨き方法

歯を磨いている女性

インプラントを長持ちさせるためには、正しい磨き方が重要です。以下、インプラントの正しい磨き方をまとめます。

毛先をうまく使う

効果的な歯磨きの方法は、歯ブラシの毛先を磨きたい場所にあて、毛先を細かく振動させるように磨きます。

インプラントと歯茎の境目を磨くときは、歯ブラシをインプラントの人工歯に対して45度に傾けて磨きます。45度に傾けることで、毛先がインプラントと歯茎の境目に入り綺麗に磨くことができるのです。

歯ブラシの持ち方に注意する

親指、人差し指、中指の3本の指を使い、ペンを持つように歯ブラシを持ちましょう。

この持ち方により、磨いたときに余計な力がかからないため、インプラントを傷つけることなく磨くことができます。さらに、磨くときの角度をコントロールしやすくなります。

磨く順番を決める

磨き残しを防ぐために、歯磨きのときは磨く順番を決めましょう。磨く順番は、一筆書きのように磨くのがよいでしょう。

例えば、最初に右上奥歯の表から左上奥歯の表まで磨きます。その後、左上奥歯の裏から右上奥歯の裏を磨くといったように、順番を決めることで磨き残しを最小限におさえることができます。

フロスで磨いてから歯ブラシで磨く

歯ブラシとフロスを行う場合、フロスで磨いてから歯ブラシを行いましょう。

フロスで磨いたあとに歯ブラシを行うほうが、歯の汚れを効率よく落とすことができ、虫歯予防に効果のあるフッ素が歯全体に行き渡ります。

定期的なメンテナンスでインプラントの寿命を延ばす

インプラントの模型と女性患者

インプラントを長持ちさせるためには、日常生活の歯磨きに加え、歯科医院での定期的なメンテナンスが必要です。

以下にメンテナンス内容をまとめます。

噛み合わせの確認

噛み合わせを調べる紙を噛んでもらい、インプラントの噛み合わせの状態を確認します。

インプラントの噛み合わせが悪いと、人工歯が割れる原因になるのです。インプラントが強くあたっている場合は、人工歯を削って調節します。

歯茎の確認

インプラント周りの歯茎が腫れていないか、赤くなっていないか確認します。また、インプラントと歯茎の間にある歯周ポケットとよばれるすき間の深さを確認します。

レントゲン検査

レントゲンを撮影し、インプラントを埋めた部位の骨の状態を確認します。

インプラント周りの歯茎の炎症が強いと、骨が溶けていることがあるのです。また、上の奥歯のインプラントに炎症が起こると、上顎洞とよばれる骨の中の空洞の粘膜に炎症が広がることがあります。

レントゲン写真では、上顎洞の状態も確認します。

ブラッシング指導

お口の中を観察し、磨き残しがある場合はブラッシング指導します。

ブラッシング指導では、歯ブラシのあて方やフロスの使い方などを指導します。

歯のクリーニング

歯のクリーニングでは、歯石など日常の歯磨きで取ることのできない汚れを専用の機械で除去します。また、インプラントのクリーニングでは人工歯の部分を取り外し、歯ブラシが届かないところも磨きます。

まとめ

ポイントを指さす男性医師

今回は、インプラント治療後の歯磨きについて解説しました。

インプラントの人工歯は虫歯になることはありませんが、清掃状態が悪いとインプラント周りの歯茎に炎症が起こります。炎症が悪化すると、骨が溶けインプラントが取れることがあります。

こうした事態を防ぐためにも、日頃からブラッシングをきちんと行いましょう。また、インプラントの状態の確認や細かな汚れを取るためにも、必ず定期的なメンテナンスを受けましょう。

インプラント治療後の歯磨きでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

骨が少ないけれどインプラントはできる?費用と手術の流れを解説

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯科医師がインプラントを手に持っている

インプラントにしたいけれど「土台となる骨が少ない」といわれたことがある方も多いのではないでしょうか。インプラントにするためには、土台となる骨がしっかりしており、厚みが十分なければいけません。

しかし、骨が少なく厚みが足りないケースはとても多く、場合によってはインプラントを断られてしまうこともあります。

今回は、骨が少ないとインプラントにできないのか、骨が少ない場合の治療方法について解説します。

骨が少ないけれどインプラント治療はできる?

首をかしげて疑問の様子の男性

結論からいうと、骨が少なくてもインプラント治療は可能です。

しかし、そのためには「骨造成」という治療が必要です。

インプラントは骨に土台を埋め込むので、土台となる骨が少ない、厚みが足りないといった場合は、骨の厚みを増やすための骨造成が非常に重要といえるでしょう。骨が少ない=インプラントができないわけではなく、骨が少なくても骨造成を行えばインプラント治療は可能です。

骨造成とは

歯の治療を行っている

インプラント治療で行う骨造成とは、インプラントの埋め込みに必要となる場所の骨の量を増やす手術のことをいいます。顎の骨が少なく厚みがない方でも、骨造成を行うことでインプラントに必要な顎の骨を確保できます。

歯がない状態が長く続く、重度の歯周病で骨が溶けてしまっている、虫歯などが原因で根っこの先に根尖病巣ができて骨を溶かしてしまっているなど、一度溶けてしまった骨は自然再生しません。まずは骨造成を行い、インプラント治療を進めていく必要があります。

骨造成の主な5つの種類

歯科医師が患者に説明している

骨造成の種類は、主に以下の5つです。

GBR法(骨組織誘導再生法)

GBR法は、Guided Bone Regenerationの略で、日本語では骨組織誘導再生法といいます。インプラント体の埋入と同時に行うのが一般的です。

インプラント体を埋入したあと、粉砕したご自身の骨や骨補填剤を注入し、医療用の特殊な膜(メンブレン)を被せることで、骨の再生が誘導されます。骨を多く増やさなければならない場合は、インプラント埋入と分けて行うこともあります。

適応されるケース

顎の骨の高さ・幅ともに不足しており、インプラントを十分に固定できない場合に適応されます。

期間

骨が再生されるまでに3~6か月程度かかります。

基本的にはインプラント埋入と同時に行うため、治療期間が大幅にのびることはほとんどありません。

しかし、インプラント埋入と分けて行う場合は、骨が再生されるまでの期間を待たなくてはいけないので治療期間はのびます。

ソケットリフト法

ソケットリフト法は、上顎洞挙上術ともいわれ、上顎の奥歯の骨が足りない場合に行う方法です。

インプラント体を埋入する箇所に穴をあけ、ご自身の骨や骨補填剤を注入し、その部分だけ骨の再生を誘導します。インプラント体の埋入と同時に行えますが、上顎以外には行えません。

適応されるケース

上顎の奥歯部分の骨が足りない症例のなかでも、骨の厚さが3~5mm以上の場合に適応されます。

期間

治療期間は3~4か月程度かかります。

インプラント体の埋入と同時に行うため、治療期間が大幅にのびることはほとんどありません。

サイナスリフト法

サイナスリフト法は、上顎洞挙上術の一種で、上顎の奥歯の骨が広範囲で足りない場合に行う方法です。広範囲で骨を再生したい場合に用いられ、ソケットリフト法よりも多くの骨を再生したい場合に行います。

基本的にインプラント体埋入と同時に行われることはなく、まずは頬側の歯肉の側面を切開し、骨造成のためのスペースを設けて骨補填剤を入れ縫合し、骨が再生されるのを待ちます。ソケットリフト法と同様、上顎以外には行えません。

適応されるケース

上顎の奥歯部分の骨が足りない症例の中でも、骨の厚さが3~5mm以下の場合に適応されます。

期間

骨造成を待ってからインプラント治療に入るため、10か月~1年程度かかります。

ソケットプリザベーション

ソケットプリザベーションは、抜歯した場所の骨吸収を防ぐために、抜歯した時点で抜歯後の穴にご自身の骨や骨補填剤を注入し、医療用の特殊な膜(メンブレン)を被せることで骨の再生を誘導する方法です。

適応されるケース

残せなくなった抜歯予定の歯に適応されます。

期間

抜歯した場所の骨が固まるのに4~9か月程度かかります。

骨が固まってからインプラントの埋入を行います。

遊離自家骨移植術(ボーン・クラフト)

遊離自家骨移植術(ボーン・クラフト)は、重度の歯周病などで骨が溶けてしまった骨欠損部にご自身の顎の骨をブロック状に採取し、スクリュー等で固定し骨の再生を誘導する方法です。

適応されるケース

重度の歯周病などで顎の骨が大きく吸収され、インプラント治療ができない場合に適応されます。

期間

骨が定着するのに4~6か月程度かかります。

骨が定着してからインプラントの埋入を行います。

骨造成の費用

費用を計算している様子

インプラント治療は、ほとんどの場合で保険適用されません。骨造成手術においても同様で、骨造成手術はインプラントにするための手術に該当するため、保険適用されません。

自由診療のため、骨造成の費用も歯科医院によって異なり、治療範囲によっても違いがでます。

骨造成にかかる費用の目安は、以下のとおりです。

<骨造成にかかる費用の目安>

GBR法(骨組織誘導再生法) 30,000~150,000円程度
ソケットリフト法 30,000~100,000円程度
サイナスリフト法 150,000~300,000円程度
ソケットプリザベーション 50,000~100,000円程度
遊離自家骨移植術(ボーン・クラフト) 50,000~300,000円程度

 

骨造成・インプラント治療が保険適用される場合

インプラント治療は基本的に保険適用されませんが、厚生労働省が定めた条件を満たせば保険適用されるケースがあります。

保険適用されるケースは、以下のとおりです。

先天的な理由

先天的な理由で保険適用されるケースは、以下のとおりです。

  • 生まれつき顎の骨が3分の1以上連続して欠損している場合
  • 生まれつき顎の骨が形成不全であると診断された場合
  • 生まれつき永久歯が生えてこない先天性欠如歯が6本以上ある場合
  • 生まれつき永久歯が生えてこない先天性欠如歯が連続して4本以上ある場合

後天的な理由

後天的な理由で保険適用されるケースは、以下のとおりです。

  • 腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気が理由で顎の骨が3分の1以上連続して欠損した場合
  • 第三者行為による事故の外傷などで顎の骨を3分の1以上連続して欠損した場合
  • 上記の状態から骨の移植によって顎の骨が再建された場合

以限られたケースにのみ保険適用され、該当するケースがかなり少ないのが現状です。

また、もし条件にあてはまっていても、治療を受ける医療機関においても、以下の条件があります。

保険適用でインプラントができる医療機関の条件

保険適用でインプラントができる医療機関の条件は、以下のとおりです。

  • 入院用ベッドが20床以上ある病院の歯科、もしくは口腔外科である
  • 当直体制が整備されている
  • 歯科または口腔外科で5年以上の治療経験がある、または3年以上インプラント治療経験のある常勤医師が2名以上配置されている
  • 医薬品や医療機器の管理体制が整備されている

以上のように、インプラント治療が保険適用されるには厳しい条件があります。

骨造成手術後の注意点

注意をうながす女性

最後に、骨造成の手術後はどのようなことに注意して過ごせばいいのか解説します。

痛みや腫れ

骨造成手術後は、痛みや腫れがでることがあります。

痛みがある場合は我慢せずに鎮痛剤を服用しましょう。抗生物質も処方されるので飲み忘れのないように正しく服用しましょう。飲み忘れると、細菌感染の原因となります。

腫れは、2~3日後がピークです。1週間~10日程で痛みや腫れが治まることがほとんどですが、それ以上続く場合はすみやかに施術した歯科医院へご相談ください。

食事

約1週間は柔らかいものを中心とした食事をとってください(おかゆ・スープ・ゼリー・うどん等)。また、熱いものや辛い刺激物はさけましょう。

咀嚼する際は、施術した部位で噛まないように気をつけましょう。

飲酒・喫煙

施術後1週間は、飲酒・喫煙ともに厳禁です。

アルコールを摂取すると血行がよくなるため、出血や痛みの原因になります。

喫煙は、タールやニコチンなどの有害物質により歯肉の血行が悪くなり、傷の治りも悪くなります。歯周病のリスクも高まるため、インプラント治療を考えている方は禁煙するのがよいでしょう。

運動・入浴

運動・入浴ともに血行がよくなるため、出血や痛みの原因となります。ウォーキングやストレッチなどの軽い運動もさけてください。

1週間程度は安静に過ごし、お風呂はシャワーで軽く済ませましょう。

歯磨き・うがい

抜糸までの間は、患部をブラッシングするのはひかえましょう。

歯ブラシがあたって傷口が開く場合や、痛む場合があります。また、うがいを強く行うと傷口が開く原因になるため、回数を減らし、優しく行いましょう。

ただし、歯磨きもうがいも一切行わないのは口腔内が不潔な状態になるため、傷口が開かないように注意しながら口腔内を清潔に保つ必要があります。

骨造成手術後は、過ごし方次第で傷の治り具合が変わってきます。無理をせず、できる限り安静に過ごして下さい。

まとめ

ポイントを指さす女性

骨が少なくインプラント治療を断られたことがある方でも、骨造成によって治療可能となる場合があります。まずは、骨造成をしている歯科医院を選び、相談してみましょう。

インプラント治療では、骨造成を行うことでしっかり噛める歯を目指すことができます。骨造成にはいろいろな種類がありますが、歯や骨の状態は人それぞれ違うので、ご自身にあう骨造成の種類を歯科医院で説明してもらい、納得したうえでインプラント治療を進めましょう。

インプラント治療でお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントで歯茎が下がる・痩せる?原因とリスクを詳しく解説

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

歯の模型を持って笑う女性

インプラントの治療後に歯茎が下がる、または痩せることがあるのはご存じですか。主な原因は、歯茎の炎症が考えられ、進行するとインプラント周囲炎を引き起こす可能性があります。歯茎が痩せると、インプラントが露出するため、見た目にも悪影響を及ぼすことでしょう。

今回は、インプラントで歯茎が下がる・瘦せる原因とリスクについて詳しく解説します。

インプラント治療おける歯茎の役割とは

唇をめくって上の歯茎を見せる女性

インプラント治療は、人工歯根を顎の骨に埋め込み、その上に義歯を取り付ける治療法です。天然の歯のような見た目と噛み心地を実現できることが特徴です。

歯茎は、インプラント治療において人工歯根や結合部(人工歯根と義歯をつなぐ部分)を保護し、顎の骨とともに支えるという重要な役割を担っています。そのため、インプラント治療は歯茎の健康状態がよくなければ行えません。歯茎に問題がある場合は、インプラント前に治療する必要があります。

インプラント治療後も歯茎の健康状態を維持できれば、インプラントの生存率を上げることができます。インプラント埋め込み後は、インプラント周囲炎にかかるリスクがあるため、口腔内を清潔に保つことが重要です。

日頃のケアだけでなく、歯科医院での定期的なメンテナンスを受けましょう。インプラント周囲の歯茎の健康状態を維持することができます。

インプラント治療における歯茎のトラブル

口元に手を当てて痛がる女性

インプラント治療における歯茎のトラブルは、ひとつではありません。インプラントの歯周病ともいわれる、インプラント周囲炎についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

歯肉炎(インプラント周辺の歯肉炎症)

歯肉炎は、インプラント周囲の歯肉が赤く腫れ、出血しやすくなる状態で、不適切な歯磨きや細菌感染が原因です。

早期に対処しなければ、インプラント周囲炎に進行する可能性があるため、注意しましょう。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎は、インプラント周囲の歯槽骨と歯肉に炎症が起きている状態です。歯周病に似た症状が現れることから、インプラントにおける歯周病ともいわれています。

インプラント周囲炎は、細菌の感染や口腔内の不衛生、インプラント手術後の経過管理が不十分な場合に引き起こされます。

インプラント周囲炎の主な症状は、以下のとおりです。

  • 赤みや腫れ:インプラント周辺の歯肉が赤く腫れる
  • 出血:歯ブラシやデンタルフロスの使用時、インプラント周辺の歯肉が出血する
  • 痛み:インプラント周辺に痛みを感じる
  • 口臭:インプラント周辺から不快なにおいが発生する
  • 歯槽骨の吸収:インプラント周囲の歯槽骨が吸収される

インプラント周囲炎が進行すると、インプラントの安定性が損なわれるため、最終的にインプラントが抜け落ちることがあります。インプラント周囲炎が疑われる場合は、早めに医師に相談し、適切な治療を受けましょう。

歯茎の萎縮によるインプラント露出

インプラント周辺の歯茎が下がる・痩せるなどが原因で、インプラントが露出する状態です。歯茎の萎縮は、インプラント手術時の技術的な問題、加齢、喫煙、口腔衛生の悪化、歯ぎしりや食いしばりなど、さまざまな要因が考えられます。

歯茎の萎縮が進むと、見た目への影響や、インプラントの安定性が低下するなどの問題が生じる可能性があります。

インプラントで歯茎が下がる・痩せる原因とは

?と虫眼鏡が描かれた木のキューブが置かれている

インプラントで歯茎が下がる・痩せる原因は、インプラントによる場合や生活習慣によって引き起こされる場合など、さまざまです。

以下、具体例をあげてご説明します。

噛み合わせが悪い

インプラントの埋め込み後、噛み合わせが悪くなることがあります。

噛み合わせが悪いと歯茎に無理な力がかかるため、歯茎が下がる・痩せるなどの症状が出るのです。

歯ぎしりや食いしばりがある

歯ぎしりや食いしばり癖がある方は、歯茎トラブルに注意しましょう。

歯ぎしりや食いしばりは、無意識に上下の歯を強く噛みしめている状態です。強い噛みしめは、歯がすり減るだけでなく、歯茎にも大きな負担がかかります。噛みしめるときは250〜300㎏ほどの力がかかるため、歯茎の炎症や歯周病の原因のひとつともいわれています。

インプラント治療後に歯ぎしりや食いしばりをしていると、歯茎が下がる・痩せるなどの症状を引き起こし、インプラント周囲炎に発展する可能性が高まるでしょう。

ブラッシングする力が強い

ブラッシングする力が強いと、歯茎に傷がつきやすくなります。

傷ができると細菌が侵入しやすくなるため、歯茎が下がる・痩せるなどの症状が出る場合があります。

口腔内の衛生状態が悪い

歯磨きを怠ったり、歯周ポケットを意識してブラッシングしていなかったりすると、歯茎に炎症が起きやすくなります。

歯茎の炎症が軽度でも、歯茎が下がる・痩せるといった症状が出ることもあり、感染が広がるとインプラント周囲炎になる可能性が高まります。インプラント周囲炎は予後が悪くなることが多いため、口腔内の衛生状態には気を付けましょう。

喫煙習慣がある

インプラント治療後に過度な喫煙を繰り返していると、血流の低下によって治療後の回復が遅くなる可能性があります。

抵抗力が弱い状態が続くと、歯茎の治りが遅くなるだけでなく、細菌感染を起こしやすくなります。歯茎が下がる・痩せるなどのトラブルに発展することもあるでしょう。

インプラントで歯茎が下がる・痩せることによるリスク

RISKと書かれた木ブロックを3つ積む

インプラントで歯茎が下がる・痩せることによるリスクは、主にインプラントが露出することによって引き起こされます。

歯茎が下がる・痩せることによるリスクは、以下のとおりです。

感染のリスクが高くなる

歯茎が下がる・痩せると、インプラントが露出することがあります。露出したインプラントは、細菌が繁殖しやすくなり、インプラント周囲炎の原因となるのです。

見た目が悪くなる

歯茎が下がる・痩せることによりインプラントが露出すると、金属部品が見えるため見た目が悪くなります。特に、前歯の場合は、ネジの部分や人工歯根が露出すると目立ちやすく、大きく口を開けたり笑ったりすることができなくなるでしょう。

インプラントの安定性が低下する

歯茎が下がるとインプラントの安定性が悪くなり、進行するとグラグラする可能性があります。最終的にインプラントが抜け落ちる可能性もあるため、ぐらつきを感じた場合は早めに歯科医院を受診しましょう。

噛み合わせが変化する

歯茎が下がる・痩せることで、隣接する天然の歯の位置が変化し、噛み合わせが悪くなることがあります。噛み合わせが悪くなると、インプラント周囲炎へのリスクも高くなります。

正しいケアで歯茎のトラブルを予防しよう!

歯磨きをする高齢の女性

歯茎のトラブルを予防するためには、正しいケアを実践することが大切です。日頃から丁寧にケアを行い、定期的に歯科医院を受診することで、トラブルを予防することができます。

正しい方法で歯磨きをする

歯茎が痩せるなどのトラブルを防ぐためには、正しい方法で歯を磨く必要があります。歯の表面だけでなく、歯と歯茎の境目にある汚れを除去することが重要です。

歯周ポケットに溜まった汚れを掻きだすためには、歯ブラシの毛先を45度の角度で当てることを意識しましょう。力強く磨いてしまうと毛先が曲がってしまい、十分に磨くことができず、歯茎を傷つけることにつながります。見た目ではわかりにくいですが、歯茎に細かい傷ができると、細菌が溜まりやすくなります。

また、歯間の汚れは歯ブラシだけで除去することは難しいため、デンタルフロスや歯間ブラシを併用し、歯間部の歯茎も清潔に保ちましょう。

定期的にクリーニングを受ける

3〜6か月に1回は歯科医院に通い、クリーニングを受けましょう。

クリーニングは、歯石の除去に有効な処置です。歯石は、歯垢が石のように固まったもので、通常の歯磨きだけでは落とせません。歯石は歯周病の原因なので、放置していると歯茎が痩せる可能性があり、インプラント周囲炎のリスクも高くなります。

歯茎のトラブルを予防するためには、定期的に歯石を除去することが重要です。定期的な通院は、歯茎トラブルの早期発見にもつながるため、問題が生じていた場合は悪化する前に治療できるでしょう。

生活習慣を整える

ストレスや睡眠不足は、免疫力を低下させ、歯茎のトラブルを引き起こす原因です。

免疫力を向上させることは、歯茎だけでなく全身の健康にもつながります。歯茎のトラブルが発生したときも、生活習慣を整えると治りが早くなることが多いです。細菌への抵抗力が弱まると歯茎が痩せやすくなるため、生活習慣を整えましょう。

バランスのよい食事をする

栄養状態の悪さも、歯茎トラブルの原因になることがあります。

免疫力を向上させるためには、睡眠の質を上げたりストレスを減らしたりすることに加えて、栄養バランスのよい食事が重要です。

また、間食が多い方は注意が必要です。食後は、唾液の自浄作用によって汚れが取り除かれ、酸性に傾いた口腔内を中性に戻そうと働きます。間食が多いと、唾液の作用が十分に発揮されないため、口腔内が常に酸性の状態になります。細菌に優位な状況が続くことになり、歯や歯茎への負担が大きくなるのです。

歯茎の健康状態を維持するためには、できる限り間食を控えて栄養バランスのよい食事を摂取しましょう。食後に水を飲むことで食べかすを除去できる可能性があるため、水分摂取も忘れずに行いましょう。

禁煙する

タバコに含まれるニコチンやタールは、歯茎のトラブルを引き起こす原因のひとつです。喫煙習慣がある方は血流が悪いため、必要な栄養素が歯茎に届きにくく、歯茎が痩せるなどの症状が出やすい傾向にあります。

喫煙は、歯茎だけでなく、全身の健康にも大きく影響します。さまざまな病気の原因になるため、喫煙本数が多い方は、まずは本数を減らすことから始めましょう。なかなかタバコをやめられない方は、禁煙外来を利用してもよいでしょう。

まとめ

手袋をした手で歯の模型を持っている

インプラントで歯茎が下がる・痩せると、インプラントが露出することがあります。インプラントが露出すると、黒っぽい金属部品が見えてしまいます。特に、前歯の場合は非常に目立つため、人前で口を開けることに抵抗を感じる方もいるでしょう。

インプラントは、美しい見た目がメリットの人工歯です。歯茎が下がってインプラントが露出してしまうと、高い治療費を払ったのに望んだ仕上がりではないと後悔するかもしれません。

また、歯茎のトラブルがインプラント周囲炎まで進行すると、インプラントの生存率が大きく低下します。歯茎トラブルを防ぐためには、日頃から正しい方法で歯を磨き、定期的に歯科医院のメンテナンスを受けましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

前歯のインプラント治療が難しい理由!インプラントを選択するメリットについて解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

白い背景の前にインプラントと歯の模型が並んでいる

歯を失ったあとの治療として、インプラント治療があります。インプラント治療は、奥歯から前歯まですべての部位に適応することができます。

しかし、前歯のインプラント治療に関しては、一般的に難しいといわれています。

そこで今回は、前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由やインプラントを選ぶメリットなどについて説明したいと思います。

前歯のインプラント治療が難しいといわれる理由

レントゲン写真を指差しながら説明している女性歯科医師と説明を聞く女性患者

前歯のインプラント治療が難しい理由は、主に2つあります。

1つ目は、前歯の部分の骨が薄いためです。顎の骨の厚さは、部位によって大きく異なります。噛み合わせたときの力の負荷が大きい奥歯では、顎の骨が比較的厚いです。

一方で、前歯は噛み合わせたときの負荷があまり大きくないため、顎の骨が比較的薄くなっています。インプラント治療では顎の骨にインプラントを埋め込む必要があり、骨が薄いとインプラントが安定しないため治療が難しくなります。

2つ目は、審美的な問題です。前歯のインプラント治療では、インプラントをどの角度で埋め込むのかによって見た目が大きく変化します。骨が比較的薄い前歯の部分では、埋入方向が制限されるため治療が難しくなるのです。

以上の理由から、前歯のインプラントは難しいといわれています。

前歯を失った!インプラントとほかの治療法を比較

ブリッジ治療の3Dの模型

失った前歯を補う治療法には、インプラントのほかに、入れ歯やブリッジなどの治療があります。

以下では、これらの治療法とインプラント治療を比較します。

見た目

入れ歯の場合、歯に金属のワイヤーをかける必要があり、お口を開けたときに金属が見えてしまいます。また、ブリッジの場合は、セラミックのように歯の色を再現できないため、インプラントほど見た目はよくありません。

しかし、インプラントは、土台となるインプラント体を顎の骨に埋め込みます。そのため、インプラント体は外から見えません。また、インプラントの人工歯の部分は、セラミックを使用できるため、天然の歯に近い色で作成することができます。

健康な歯への負担

入れ歯の場合、両隣の歯にワイヤーをかけるため、健康な歯に対して負荷がかかります。場合によっては、金属のワイヤーを安定させるために、健康な歯を削ることがあります。また、ブリッジでは、両隣の健康な歯を大幅に削らなければいけません。

このように、入れ歯やブリッジでは、健康な歯に負担がかかってしまいます。

しかし、インプラントは、土台となるインプラント体を直接顎の骨に埋め込むため、周りの歯に負担がかかることはありません。

噛む感覚

入れ歯やブリッジは両隣の歯を支えにしているため、噛んだときに違和感があります。

しかし、インプラントは噛んだときの感覚が顎の骨に直接伝わるため、しっかりと噛むことができます。

治療期間

入れ歯やブリッジは、1か月程度で治療可能です。

しかし、インプラントは埋入手術や骨とインプラント体が結合するまでの待機期間があるため、治療期間が6〜12か月程度と長くなります。

治療費

入れ歯やブリッジは、保険診療であるため治療費を抑えることができます。

しかし、インプラントは自費診療であるため、治療費用が高額です。

インプラントにするメリット・デメリット

白い背景の前で右手でグッドサインを出している女性

前項の内容を踏まえて、インプラント治療のメリット・デメリットをまとめてみました。

メリット

インプラントにするメリットは、以下の3つです。

しっかりと噛める

インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、自分の歯と同じような感覚で噛むことができます。

健康な歯を傷付けない

インプラント治療では、ブリッジや入れ歯のように健康な歯を削る必要はありません。

見た目がよい

インプラントの人工歯は、自然な歯の色を再現できるため、ほかの治療と比べて見た目がよいです。

デメリット

インプラントのデメリットは、以下の3つです。

定期的なメンテナンスが必要

インプラントの治療後、清掃状態が悪いとインプラント周囲の歯肉に炎症が起きる「インプラント周囲炎」になることがあります。インプラント周囲炎が悪化すると、インプラントを取り除く場合があります。

インプラントは特殊な構造をしています。きちんと清掃を行うためには、ご自身での歯磨きに加えて、歯科医院での専門的なメンテナンスが定期的に必要になります。

治療期間が長い

インプラント治療は手術が必要になるため、治療期間が長くなります。

費用が高い

インプラント1本につき、300,000〜500,000円ほどかかります。

前歯の骨が足りない場合は

歯科の椅子に座っている患者の前に歯の治療器具が置かれている

インプラントを埋入する部位に十分な骨がないと、インプラントを支えることができません。特に前歯のインプラントの場合、インプラントを埋入する方向によって見栄えが変化するため、十分な骨量が必要です。

前歯の顎の骨が足りない場合は、骨量を増やす手術を行います。骨量を増やす代表的な治療に「GBR法」と呼ばれる治療法があります。GBR法は、骨を増やしたい部分を「メンブレン」と呼ばれる特殊な膜で覆い、そこに専用の材料を注入することで、骨の再生を促す治療です。

このように、顎の骨が足りない場合でも、骨量を増やすことでインプラント治療を行うことができます。

前歯のインプラント治療にかかる費用

黒い机の上に聴診器と電卓が置かれており、男性医師が電卓で計算している

前歯のインプラントの治療費は、300,000〜500,000円が相場です。GBR法などの骨の再生を促す治療を追加すると、さらに150,000〜300,000円ほど必要です。

前歯のインプラント治療にかかる期間と治療の流れ

水色の木目のテーブルの上にカレンダーと画鋲が置かれている

インプラント治療期間

インプラント治療のみ、もしくはインプラント治療とGBR法を同時に行う場合は、平均で6〜12か月ほどかかります。GBR法を行なってからインプラント治療を行う場合は、10か月〜1年半かかります。

インプラント治療の流れ

インプラント治療の流れは、以下のとおりです。

1.カウンセリング

お口の中のお悩みやインプラント治療の流れ、メリット・デメリットなどについて説明します。インプラント治療に関する疑問などがあれば相談しましょう。

2.精密検査

虫歯や歯周病の検査、歯の型取りなどを行います。また、顎の骨量を精査するためCT検査を行います。そのあと、検査結果をもとに治療計画やインプラント治療の流れ、費用などを説明します。

3.術前処置

歯周病や虫歯などがある場合は、インプラント治療前に優先して治療を行うことがあります。また、インプラントの埋入とGBR法を同時に行わない場合は、この時点でGBR法を行います。

4.一次手術

一次手術では、歯の根っこに相当するインプラント体を顎の骨に埋入します。

まず、局所麻酔を行い、歯茎を切開します。そのあとに専用の器具で顎の骨に穴を空け、インプラント体を埋入し、歯茎を縫合して終了です。

一次手術とGBR法を同時行う場合は、インプラント体を埋入後、続けてGBR法を行います。

5.二次手術

一次手術が終了して3〜6か月ほど経過したあとに二次手術を行います。二次手術では、人工歯を結合するための土台であるアバットメントを装着します。

一次手術の終了後、インプラント体が歯茎に埋もれてしまうため、歯茎を切開してインプラント体を露出させます。そのあとにインプラント体にアバットメントを装着し、二次手術は終了です。

6.人工歯の装着

二次手術で切開した歯茎の治癒後、人工歯を作るための歯型を取ります。人工歯の作成後に噛み合わせなどを調節し、人工歯を装着します。

前歯のインプラント治療中、歯がない期間がある?

水色の背景の前で右手を口に当てている女性

結論から申し上げると、仮歯を入れるため、歯がない期間は基本的にありません。

しかし、顎の骨の状態により、仮歯の入れ方が異なります。

顎の骨が十分にある場合

一次手術が終了してしばらくの間は、インプラント体と骨がまだ結合していません。そのため、インプラント体に余計な刺激を加えないようにする必要があり、基本的には仮歯を装着しません。

しかし、顎の骨が十分にある場合は、噛む力がインプラントに加わっても支えることができるため、一次手術の直後から仮歯を入れることができます。

顎の骨が十分にない場合

骨が十分にない場合は、一次手術が終了したあとに仮歯を入れることができません。そのため、隣の歯に仮歯を貼ることで見た目の改善を図ります。

まとめ

黄色い背景の前で両手人差し指を頬にあてている女性

今回は、前歯のインプラントについて説明しました。前歯のインプラントは、入れ歯やブリッジなどの保険診療と比較し、見た目がよく、噛んだときの感覚が自分の歯で噛むときに近いというメリットがあります。また、骨の量が少なくインプラント治療が難しい場合は、GBR法を併用することで前歯のインプラント治療を行うことができます。

当院ではインプラント治療のご相談を受け付けております。インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントの再治療が必要なケースとは?再治療になる原因や予防方法も解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

水色の背景の前に、インプラントの模型が置かれている

インプラント治療は高額で治療期間も長いため、再治療になることへの不安を抱えている方も多いでしょう。再治療が必要になるケースもありますが、日頃から適切なケアをすることでインプラントの寿命を延ばすことができます。

今回は、インプラントで再治療が必要になるケースや原因、予防法などを解説します。

インプラントの寿命はどれくらい?

白い木目の背景の前に白い目覚まし時計が置いてある

インプラントの寿命はどれくらいなのでしょうか。歯を失ったときの治療法であるブリッジ・入れ歯の寿命と合わせて、比較しました。

<インプラント・ブリッジ・入れ歯の寿命>

インプラント ブリッジ 入れ歯
10~15年 7~8年 3~5年

インプラントを入れてから10年使い続けられている方の割合は、9割といわれています。日頃からセルフケアやメンテナンスをしっかりと行っていれば、インプラントは10年使い続けることができるのです。

ブリッジや入れ歯と比較して、寿命が圧倒的に長いのはインプラントの大きな魅力のひとつといえるでしょう。

インプラントの再治療が必要なケース

歯のレントゲン写真を見ている男性患者と女性歯科医師

インプラントは長く使えて快適に噛めることが魅力ですが、以下のような症状が出た場合には再治療が必要になります。

  • 痛み・腫れがある
  • インプラントがぐらつく
  • インプラントの破損

それぞれを解説していきます。

痛み・腫れがある

インプラントを入れている箇所の痛みや腫れが続く場合は、再治療が必要になる可能性があります。

痛みや腫れの原因として考えられるのが、インプラント周囲炎です。インプラント周囲炎とは、インプラントの周囲組織が細菌感染し炎症を起こした状態をいいます。炎症を起こす原因は歯周病と同様のプラーク中の細菌で、症状も似ていることからインプラントの歯周病ともいえるでしょう。初期は自覚症状がないことが多く、気付いたときには重症化していることも多いです。

以下にインプラント周囲炎の進行度ごとの症状をまとめました。

<インプラント周囲炎の進行度と症状>

進行度 症状
軽度 ・歯茎が赤くなり腫れる
・出血がある
中等度~重度 ・腫れがひどくなる
・膿が出る
・痛みがある
・歯茎が下がる
・インプラントがぐらつく

痛みや腫れ、もしくは上記の症状がある場合はインプラント周囲炎が考えられるため、再治療が必要になることがあります。

インプラントがぐらつく

歯槽骨が細菌感染すると骨吸収が起こり、やがてインプラントを支えきれずにぐらつき始めます。さらに重症化すると、抜け落ちてしまう恐れもあります。また、歯茎に炎症があったなどの理由で埋入したインプラントがうまく骨と結合せずに、ぐらつきが起こることも考えられます。

噛み合わせなどを調整しても改善が見られない場合は再治療が必要です。

インプラントの破損

衝撃や劣化によってインプラントが破損した場合は、再治療が必要になります。

破損した部分が、骨に埋入されたインプラント体に装着された人工歯のみであれば、再治療は人工歯の交換・修理のみで済むでしょう。

インプラントの再治療になる原因

インプラントの再治療が必要になる原因は以下のとおりです。原因を理解し、再治療を未然に防ぎましょう。

  • メンテナンスを行わなかった
  • セルフケアが不十分であった
  • 歯ぎしりや食いしばりをしている
  • 喫煙している
  • 治療に問題があった

それぞれを解説していきます。

メンテナンスを行わなかった

インプラントは長期間使用できますが、大前提として定期的なメンテナンスが必要です。メンテナンスを怠ると、インプラント周囲炎を引き起こし再治療することになりかねません。

天然歯にある歯根膜がインプラントにはなく、血液からの栄養の供給が乏しくなります。その結果、細菌への抵抗力が弱まり炎症が起こりやすくなるため、天然歯と比較してもより一層メンテナンスが重要なのです。

セルフケアが不十分であった

治療が終了しメンテナンスを受けるまでは、自身によるケアで健康な状態を維持しなければなりません。インプラント周囲炎を予防するためにも、しっかりと歯磨きをして清潔な状態を保ちましょう。

インプラントのブラッシング方法など、セルフケアで不安な点があれば必ず歯科医院で確認しましょう。

歯ぎしりや食いしばりをしている

歯ぎしりや食いしばりは再治療になる大きな原因であるため、注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりは、歯に強い力が加わるため、インプラントや歯槽骨に負担がかかります。歯根を覆い圧力を和らげる働きをする歯根膜がインプラントにはないため、歯ぎしりや食いしばりによる強い力が直接歯槽骨を刺激します。その結果、インプラント周囲炎を引き起こすリスクが高まるのです。また、歯ぎしりや食いしばりによって、人工歯が削れたり割れたりすることで再治療が必要になる可能性もあります。

喫煙している

喫煙によって、インプラントの失敗率や再治療率が上がることがわかっています。

タバコが身体に与える作用が原因によるインプラントに及ぼす影響は、以下のとおりです。

  • 傷が回復しにくくなる
  • 骨と結合しにくくなる
  • インプラント周囲炎を引き起こしやすくなる

それぞれを解説していきます。

傷が回復しにくくなる

ニコチンには、血管を収縮させる作用があります。インプラント手術後の患部に酸素や栄養が行き渡りにくくなり、傷の回復が遅れます。

また、ニコチンの細胞の働きを抑制させる作用で、歯茎や骨の回復を妨げることも、傷が回復しにくくなる原因のひとつです。

骨と結合しにくくなる

ニコチンの血管収縮作用により、インプラントと骨の結合を阻害します。インプラントがしっかりと定着せず、ぐらつきや抜ける原因となります。

インプラント周囲炎を引き起こしやすくなる

喫煙は唾液の分泌量を低下させることから、口内の細菌が増え、インプラント周囲炎を引き起こしやすい口内環境をつくります。

また、白血球の活動を抑制させ免疫力が低下することも、インプラント周囲炎を発症する原因となります。

治療に問題があった

インプラントは歯科治療の中でも特に専門性の高い分野であるため、歯科医師の技術不足は再治療の原因になります。

また、費用が安いといった理由で歯科医院を選ぶと、安価なインプラントや材料を使用していたり設備が整っていなかったりする場合も考えられ注意が必要です。

インプラントの再治療にかかる費用と保証

掌の上に水色のチェックマークが浮いている

インプラント治療にかかる費用は高額であり、長期間使用することから、各歯科医院で保証を用意していることが多いです。

ただし、インプラントは自由診療で保証内容は歯科医院側である程度自由に決められるため、事前に確認しておきましょう。保証期間は、多くの歯科医院が5〜10年に設定しています。費用は、保証期間内であれば無料であったり保証限度額が決まっていたりとさまざまです。

注意しなければならないのが、保証を受けるためには条件があることです。定期的なメンテナンスのための通院を怠りトラブルが起きた場合などは保証が受けられないことが多いため、注意しましょう。

インプラントの再治療を予防するために

歯の模型と4本のカラフルな歯ブラシ

インプラントの再治療を予防するため、以下のことに注意しましょう。

  • 定期的なメンテナンスを行う
  • 適切なセルフケアを行う
  • ナイトガードを使用する
  • 禁煙する
  • 信頼できる歯科医院を選ぶ

それぞれを解説していきます。

定期的なメンテナンスを行う

定期的なメンテナンスには忘れずに通いましょう。

メンテナンスでは、インプラントの状態や噛み合わせの確認・ブラッシング指導・クリーニングなどが行われます。インプラント周囲炎やインプラントの破損などによって再治療を予防します。

適切なセルフケアを行う

インプラント部分は、プラークが溜まらないよう注意して磨きましょう。歯間ブラシやフロスを併用するなどし、正しいセルフケアで口内を清潔に保ち、再治療を予防しましょう。

ナイトガードを使用する

歯ぎしりや食いしばりがある方は、就寝時にナイトガードを使用することをおすすめします。

インプラントだけではなく、ほかの歯への負担を和らげられます。

禁煙する

インプラントの再治療を予防するためには、禁煙するのが効果的です。

喫煙が引き起こすインプラント周囲炎は、再治療の原因になるだけではなく、最悪の場合、インプラントが抜けて再治療ができないことも考えられます。歯周病を悪化させ、ほかの歯にも悪影響を及ぼすため、禁煙をおすすめします。

信頼できる歯科医院を選ぶ

インプラントは治療期間が長く、メンテナンスが定期的に必要であるため、信頼のおける歯科医院を選ぶことが大切です。

また、歯科医師のインプラント治療の実績や経歴を確認するのもよいでしょう。保証内容も事前に確認し、自分に合った歯科医院を選んでください。

まとめ

水色の背景の前に6本の歯と、その上に歯ブラシがある

インプラントの寿命を延ばすために、日頃からしっかりとケアを行いましょう。また、定期的にメンテナンスに通い、清潔な口内環境を保つことが重要です。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

 

インプラント周囲炎とは?歯周病との違いや症状、治療法について詳しく解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

口元に指を当て、険しい表情をしている男性

インプラント周囲炎とは、インプラントの歯周病です。

しかし、歯周病と違ってインプラント周囲炎は進行が早く、予後が悪くなることが多いため、予防が非常に重要です。

この記事では、歯周病との違いを踏まえ、原因や治療法について詳しく解説します。

インプラント周囲炎とは?

指で口を広げ、奥歯のインプラント部分を見せている

インプラント周囲炎とは、歯周病菌によりインプラントの周辺組織が炎症を起こしている状態のことをいいます。

インプラントの歯は天然歯に比べて抵抗力が弱いため、一度細菌感染を起こすと急速に骨吸収が進行します。自覚症状が出にくいため、気付いたときには重症化していることがほとんどです。

インプラントはチタンやセラミックなどでできているため、虫歯にはなりません。

しかし、インプラントの周囲にある歯肉や骨が細菌感染を起こすと、歯周病と同じように炎症が起きて顎の骨が溶かされます。日本歯周病学会からは、インプラント埋入後3年以上で9.7%の人がインプラント周囲炎を発症したという研究報告が出されています。

参照:歯周病患者における口腔インプラント治療指針およびエビデンス 2018

インプラント周囲炎と歯周病の違い

片手に歯の治療器具を持って、斜め上を見上げている歯科助手

インプラント周囲炎と歯周病の症状は同じですが、進行速度や重症化するリスクが違います。

天然歯には、歯と歯槽骨の間に「歯根膜」という膜が存在します。歯肉や顎の骨に血液を供給し、栄養補給の役割を担っています。一方、インプラントには歯根膜がないため、周辺組織の免疫力が低下し、感染しやすい状態になっています。また、天然歯は、歯根膜があることで歯肉と骨が密着している状態になり、細菌の侵入を防いでいます。歯根膜がないインプラントは、歯と歯肉の間に隙間ができやすく、細菌が入りやすい状況になっています。インプラントは構造上、天然歯よりも感染しやすく重症化しやすい特徴があり、インプラント周囲炎の進行速度は、歯周病の3倍ともいわれています。

さらに、歯周病とインプラント周囲炎では歯周病菌を構成する細菌の種類や比率が多少異なることがわかっており、インプラント周囲炎に歯周病の治療を行っても、あまり効果がありません。これがインプラント周囲炎は歯周病よりも難治性が高いといわれている理由です。

インプラント周囲炎の症状

前歯の歯茎を見せている女性

<進行度別 インプラント周囲炎の症状>

進行度 症状
 

軽度

 

歯茎が腫れ、押すと出血する。
 

中等度

 

歯茎から膿が出て、口臭が発生する。

 

重度

 

歯茎が下がり、インプラントが露出したり、グラグラして不安定になったりする。痛みが出ることもある。

 

インプラント周囲炎は、初期の段階では痛みはありません。自覚症状が乏しいのが歯周病およびインプラント周囲炎の特徴です。

軽度では、歯周ポケットにプラーク(歯垢)が溜まり炎症が起きている状態で、骨の破壊はまだ起きていません。

中等度は、歯槽骨まで炎症が広がって膿が出てきます。

重度になると、歯槽骨の吸収に伴って骨に炎症が起きているため、痛みを感じる場合があります。歯茎が痩せてしまい、インプラントが露出することもあり、最終的にはグラグラして抜け落ちることがあります。重度のインプラント周囲炎になると、ほとんどの場合インプラントを除去しなければなりません。

インプラント周囲炎の原因

右手に歯の模型、左手に治療器具を持っている歯科医師

インプラント周囲炎の原因は、歯磨きやメンテナンスを怠ることに加え、生活習慣や持病なども関係しています。

ケアを怠る

「歯磨きを毎日行わない」「ブラッシングが雑」などが原因でインプラント周辺に汚れが溜まると、細菌が増殖して、インプラント周囲炎を発症します。歯科医院への通院も怠ると、発症リスクは高くなります。

プラークは歯磨きで落とせますが、プラークが固まった歯石は歯科医院のクリーニングでないと落とせません。歯石は歯周病の原因になるため、定期的に除去する必要があります。

喫煙習慣がある

タバコに含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなります。血流が悪くなると、酸素や栄養素が行き届きにくくなり抵抗力が弱まり、インプラント周囲炎を発症するリスクが高くなります。

さらに、傷を治す細胞の働きも阻害してしまうので、炎症が起きた場合は治りにくくなるという特徴があります。

糖尿病や貧血がある

糖尿病は血糖値が高くなる病気ですが、血糖値が高いと細菌に対する抵抗力が弱くなります。タバコと同様、傷が治りにくい性質もあるため、病気になった際は治りが遅くなる傾向があります。血液は、栄養や病気を治す白血球を全身に運んでくれる役割がありますが、血液の量が不足する貧血の場合、免疫力が低下して感染しやすい状態になります。

上記のような免疫力を低下させる疾患をもっている方は、インプラント周囲炎になりやすいため、注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりの癖がある

歯ぎしりや食いしばりは無意識に起こっていることが多いですが、歯や顎の骨に非常に大きな負担がかかっています。負荷は体重の2〜3倍ともいわれています。

歯周組織が損傷すると炎症が起きやすくなり、インプラント周囲炎を発症することがあります。

歯周病が完治していない状態でインプラントを治療を受けた

インプラント治療を受けるにあたって、歯周病がある場合は事前に完治させなければなりません。インプラントは、細菌に感染すると複雑な治療が必要になるため、埋め込む前にさまざまなリスクを取り除いてから治療を開始します。

インプラント周囲炎を放置してしまうとどうなる?

歯のレントゲン写真を持っている

インプラント周囲炎を発症すると骨が溶けていくため、最終的にインプラントが抜け落ちます。歯周病菌がインプラント周囲にとどまらず、ほかの歯にも感染を広げていくと、多くの歯が歯周病を発症することになります。インプラントがグラグラして不安定になっている場合は、噛み合わせにも影響が出るでしょう。噛み合わせが悪いと一部の歯に負担が集中するため、歯が欠けたり割れたりする場合があります。

インプラント周囲の組織が破壊されてしまうと、完治が難しく、処置やメンテナンスを徹底的に行ったとしても維持できる確率は60%程度しかありません。インプラント行なっている場合は、感染を防ぐことが非常に重要です。

日本歯科医学会厚生労働省委託事業によると、インプラントの生存率は埋入後10〜15年で上顎が約90%、下顎が約94%との報告が出されています。日頃から適切に対策ができていれば、長期にわたってインプラントを維持することができるでしょう。

参照:厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」歯科インプラント治療のための Q&A

インプラント周囲炎の治療法

歯科医院で治療を受けている女性

インプラント周囲炎の治療法は、歯周ポケットに薬剤を注入または内服する「非外科的治療」と、歯肉を切開して手術を行う「外科的治療」の2種類があります。

それぞれ解説していきます。

非外科的治療(骨の吸収が軽度の場合)

  1. 歯周ポケットの掃除
  2. 薬剤またはレーザーで細菌を死滅
  3. 抗生物質で炎症を抑制
  4. 歯磨きや生活指導

PMTC(プロフェッショナル・メディカル・ティース・クリーニング)で、歯周ポケットに溜まったプラークや歯石を取り除きます。インプラント周囲炎が軽度の場合は、治療はここまでです。

細菌の感染がさらに広がっている場合は、歯周ポケットに薬剤を入れ、殺菌作用のある薬剤を使ってうがいすることで、口内全体の細菌を死滅させます。薬剤だけでなく、PDT(光線力学療法)と呼ばれるレーザーを用いて殺菌する方法もあります。

さらに、炎症を抑えるために抗生物質を歯周ポケットに注入し、帰宅後も一定期間薬を内服する必要があります。

最後に、適切な歯磨きの方法や、歯ぎしりや全身疾患を持ち合わせている方には生活指導も行います。

外科的治療(骨の吸収が進んでいる場合)

  1. 歯肉切開
  2. 骨の再生

骨の吸収が進んでいる場合は、インプラントに直接アプローチする必要があるため、歯肉を切開します。薬剤や専用の機器を用いてインプラントの表面を掃除し、殺菌します。

骨の吸収が進行して骨の再生が必要な場合は、骨移植やメンブレンで覆って骨の再生を図ります。メンブレンは、骨の再生を促す人工膜です。

上記の治療法でインプラント周囲炎が改善されない場合は、インプラントを除去しなければなりません。

インプラント周囲炎を起こさないために

タオルと歯ブラシ2本、歯磨き粉、コップが置かれている

インプラント周囲炎を起こさないためには、口内を清潔に保つことです。また、感染しにくい体づくりも重要です。

セルフケアを徹底する

毎日丁寧にブラッシングをしましょう。歯ブラシは毛先が細いものを使用すると歯周ポケットに届きやすいです。また、歯の表面だけでなく、歯周ポケットの中の汚れを掻きだすように磨きましょう。

磨き方のポイントは、歯茎に対して歯ブラシを45度に当て、小刻みにブラッシングします。歯間ブラシやフロスは、歯ブラシだけでは落としにくい歯と歯の間の汚れも落とすことができるのでおすすめです。

歯科医院でブラッシング指導も行っているので、通院の際に聞いてみるのもよいでしょう。

歯科医院でメンテナンス

インプラント治療は埋めて終わりではありません。天然歯よりも細菌感染しやすいことから、治療後は定期的に歯科医院でのメンテナンスが必要です。セルフケアだけでは落としきれない汚れもあるため、3か月に1回を目安にクリーニングを受けるようにしましょう。

メンテナンスでは、クリーニングだけでなく、レントゲンで顎の骨の状態も確認してくれます。インプラントのネジの固定が緩んでいないか、噛み合わせによってインプラントに過剰な負荷がかかっていないかなども判断してくれるので、安心できるでしょう。

インプラントの構造上、細菌が奥深くまで入り込んでしまうと完全に除去することは難しいため、天然歯よりも予後が悪くなることが多いです。インプラント周囲炎の予防に加え、早期発見にもつながるため、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けるようにしましょう。通院が続けられるように、通いやすい歯科医院を選ぶことも大切です。

禁煙

喫煙は、タバコに含まれる成分によってインプラント周囲炎を発症するリスクが上がります。禁煙は全身の健康にもつながるため、まずは喫煙本数を少なくし、必要であれば禁煙外来を受診するとよいでしょう。

生活習慣の改善

糖尿病や貧血などの持病がある方は、感染しやすいうえに、治りも遅くなります。また、食生活が乱れていたり疲れが溜まっていと、免疫力が下がり、細菌への抵抗力が弱くなります。栄養バランスのとれた食事や十分な睡眠時間を確保しましょう。免疫力を上げるには、ストレスを溜めないことが非常に重要です。

さらに、食事の際は噛む回数を増やしましょう。唾液は噛むことによって分泌が促進されます。唾液には、口内の汚れを洗い流し、殺菌する効果があります。インプラント周囲炎を予防するには「ふだんよりも多めに噛むこと」を意識しましょう。

まとめ

歯の模型の入れ物に入っている歯の治療器具

インプラント周囲炎は自覚症状が乏しいため、進行に気付きにくいのが特徴です。進行速度が早く、予後が悪くなることが多いため、手遅れにならないよう早期発見・早期治療が大切であるといえます。インプラントの寿命を延ばすためには、ふだんから丁寧に歯を磨き、定期的に歯科医院を受診しましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

インプラントをやらなきゃよかったと後悔しないために重要なこととは?後悔した事例もご紹介!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

テーブルに両肘をついて憂鬱そうな顔をしている女性

「インプラントをやらなきゃよかった」という声を耳にすると、インプラント治療を検討されている方は不安になってしまいます。

しかし、インプラント治療を受ける前に、インプラントについて正しい知識があり、適切な歯科医院選びができれば、後悔することなく治療を受けられるでしょう。

この記事では、インプラント治療を後悔しないためにどうすればいいのかを詳しく解説しています。インプラント治療を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

インプラントのメリット・デメリット

木の台の上に天秤が置かれている

インプラント治療は歯を失った際の治療法です。インプラント以外にブリッジと入れ歯という治療法もあります。ブリッジや入れ歯と比べて、インプラントにはどのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。

インプラントのメリット

インプラントのメリットは、以下の3つです。

  • 見た目も機能も自分の歯と同じように再現できる
  • ほかの歯に負担をかけずに治療できる
  • 骨が痩せるのを予防できる

それぞれ詳しく解説します。

見た目も機能も自分の歯と同じように再現できる

インプラントの最大のメリットは、自分の歯と同じように再現できる点です。ネジとなる部分は歯茎の中に埋め込み、上部は歯と同じ形態の被せ物で修復します。見た目はインプラントか自分の歯か区別がつかないほど自然で美しいです。

また、インプラントにすることで、しっかりと噛めるようになります。噛む力は入れ歯やブリッジよりも優れていて、ほとんどのものを食べられるようになるため、食事には困りません。

ほかの歯に負担をかけずに治療できる

ブリッジは欠損歯の隣の歯を削らなければならず、部分入れ歯は残っている歯にバネをかけて入れ歯を固定させる必要があります。そのため、ブリッジも部分入れ歯も、残っている歯に大きな負担がかかってしまうのです。

その点、インプラントは、ほかの歯に大きな負担をかけることなく治療ができます。インプラントは残っている歯に優しい治療法ですが、噛む力が強いことで注意すべき点もあります。噛み合う歯が弱い場合、噛み合わせによっては噛み合う歯がダメになってしまう可能性があるのです。インプラントの咬合力を考慮しながら、噛み合わせの調整を行う必要があります。

骨が痩せるのを防げる

顎の骨は、加齢とともにどうしても痩せてしまいます。歯がない部分は、特に刺激が加わらないことで痩せてしまいがちです。

しかし、インプラント治療をすると、噛む力が骨にも伝わり、痩せるのを防いでくれます。歯ぎしりや食いしばりなど、極端に強い力が加わるとインプラントに大きなダメージを与えてしまうので注意が必要です。

インプラントのデメリット

インプラントのデメリットは、以下の5つです。

  • 手術が必要である
  • 治療費が高額である
  • 治療期間が長い
  • 喫煙者には向いていない
  • 治療後には定期的なメンテナンスを受ける必要がある

それぞれ詳しく解説します。

手術が必要である

インプラントは手術が1〜2回必要です。

インプラント手術に年齢の上限はありませんが、全身疾患の有無や服薬状況によってはインプラント手術を受けられないこともあります。

治療費が高額である

インプラントは自由診療のため、歯科医院によって金額はさまざまです。相場では1本300,000円以上することが多く、インプラントを埋める本数が増えるほど治療費は高額になります。

治療期間が長い

インプラントは、ブリッジや入れ歯の治療と比べて治療期間が長くかかります。

精密検査と歯科医師による診断後に治療計画が立てられますが、歯周病の方はインプラント治療を受ける前に歯周病治療を受けなければいけません。また、インプラント手術自体は1〜2回で終わることがほとんどですが、手術後はインプラントと骨がしっかりくっつくのを待つ期間が必要です。この待機時間が数か月かかるので、トータルしてインプラント治療は治療期間が長くなってしまいます。

喫煙者には向いていない

インプラント治療にタバコは大敵です。

喫煙することで血流が悪くなり、インプラントと骨がしっかりくっつかなくなってしまいます。それだけではなく、唾液の分泌量が減ったり、免疫力が低下したりするため、細菌感染も引き起こしやすくなってしまいます。

治療後には定期的なメンテナンスを受ける必要がある

インプラントは、最終的な被せ物を装着して終わりではありません。そのあとも定期的にメンテナンスを受ける必要があります。定期的なメンテナンスを受けていないと、インプラントのトラブルに気付かず、インプラントがダメになってしまう可能性があります。

多くの歯科医院では、インプラント保証の条件に「定期的にメンテナンスを受けること」を掲げています。そのため、インプラントに何かあっても、定期的にメンテナンスを受けていなければ保証してもらえない可能性があるのです。

インプラントをやらなきゃよかったと後悔した事例

両手で頬を押さえ落ち込んでいる表情の女性

インプラントをやらなきゃよかったと後悔している方もいます。高い治療費を払ったのに、インプラントがすぐにダメになってしまうのは非常に残念なことです。

ここでは「インプラントをやらなきゃよかった」と後悔してしまった事例をご紹介します。

インプラント周囲炎になってしまった

インプラント周囲炎になってしまい、インプラントがダメになってしまったというケースは少なくありません。

インプラント周囲炎とは、インプラントの歯周病のことです。インプラントが入っている方であれば、誰でもインプラント周囲炎になる可能性があります。日々のブラッシングやメンテナンスを怠ってしまうことが原因で細菌感染を起こし、インプラント周囲炎が進行してしまいます。進行するとインプラント周囲の骨を溶かしてしまい、インプラントを支えられなくなってしまうのです。インプラント周囲炎を予防するためにも、ブラッシングやメンテナンスをしっかり行いましょう。

インプラントと骨がしっかりくっつかなかった

インプラントが骨としっかりくっつかない場合、インプラント部分が揺れ、しっかり噛むことができません。インプラントが抜け落ちてしまうこともあるでしょう。

インプラントは、適切な角度と深さでインプラント体を埋める技術が必要な治療です。適切な部分にインプラント体を埋めるためには、歯科用CTを用いて精密検査をします。精密検査の結果を確認しながら緻密な治療計画を立てれば、このようなトラブルを防げることは多いです。治療の際は、治療計画をしっかりと確認しましょう。

また、インプラントと骨がしっかりくっつかない原因には喫煙習慣も挙げられます。ヘビースモーカーの方はインプラント治療に向かないといえるでしょう。

インプラントの被せ物がすぐに外れてしまった

「インプラントの被せ物がすぐに外れてしまった」という事例もあります。

2ピースタイプのインプラントを使用している場合、インプラントと連結しているネジが緩んでしまうことで、被せ物が外れてしまうことがあります。そのほかにも、噛み合わせが悪いとインプラントに負担がかかってしまい外れてしまうこともあります。

痛みや痺れが続く

「痛みや腫れが長い間続いてつらかった」という事例も稀にあります。

通常、インプラントの痛みや腫れのピークは手術後2〜3日です。多くの場合、1週間ほどで治ります。痛みや腫れが2週間以上続く場合は、細菌感染を起こしているかもしれません。手術時の衛生管理ができていなかった場合や術後に喫煙・飲酒をしてしまった場合にも痛みや腫れが起こる可能性があります。術後に抗生剤が処方されるので、しっかりと指示通りに服薬しましょう。また、インプラント治療の際に下歯槽神経を傷つけてしまった場合、痺れや麻痺が出ます。痺れや麻痺が出たら、すぐに歯科医院に連絡して診てもらいましょう。

インプラントをやらなきゃよかったと後悔しないために

険しい顔のスマイリーと笑顔のスマイリーマーク

ここ数年でインプラント治療がメジャーとなり、多くの歯科医院でインプラント治療を受けられるようになりました。インプラント治療で後悔しないために最も重要なことは、インプラントについての正しい知識を身につけておくことです。メリットやデメリット、リスクなどをきちんと把握しておくことで、ある程度のトラブルを防ぐことができます。

そのほかに、歯科医院選びも非常に重要です。知識や技術が足りない歯科医院で治療を受けると、術後に大きなトラブルが起こることがあります。予期せぬトラブルに対応してもらえないこともあるかもしれません。

せっかく高額な治療費をかけてインプラント治療を受けても、トラブルによって「インプラントをやらなきゃよかった」と後悔してしまうのは非常に残念です。後悔しないためには、インプラントの実績があり、信頼できる歯科医師のもとで治療を受けることをおすすめします。

まとめ

水色の台の上に歯ブラシ、聴診器、治療器具などが置かれている

インプラント治療を受けた人の中には「インプラントをやらなきゃよかった」と後悔している方がいるのは事実です。後悔している方は、ほとんどの場合、治療後のトラブルによるものです。

「インプラントをやらなきゃよかった」と後悔しないために、インプラントのメリットやデメリット、リスクをしっかり把握する必要があります。また、信頼できる歯科医院でインプラント治療を受けることも重要です。歯科医院を選ぶ際は、治療説明をしっかりしてくれるか、歯科用CTで精密検査を行っているか、治療後のケアも丁寧にしてもらえるかをしっかりと確認しましょう。

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前歯のインプラントの10年後!長持ちさせるために気を付けることについて解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

白い背景の前で目覚まし時計を持っている

インプラントの寿命は一般的に10年といわれています。「10年しかもたないの!?」と不安に感じる方もいらっしゃいますが、これはあくまで目安であり、多くの方はインプラントを10年以上安定して使用しています。

この記事では、前歯のインプラントは10年もつのか、インプラントをより長持ちさせるためにはどうしたらいいのかを解説しています。

前歯のインプラントの寿命は10年程度

砂時計や時計のイラストを指でタッチする男性

インプラントの寿命は10年といわれていますが、これは一般的な目安です。部位を問わず10年程度はもつということです。

ただし、すべてのインプラント治療の症例で10年も長持ちさせられるわけではありません。インプラント治療を受ける前の骨の状態やインプラント治療後のお口の管理などによって、大きく差が生じます。そのため、前歯のインプラントの寿命は10年程度といわれているものの、人によっては30年以上長持ちさせられるケースもありますし、数年で使用できなくなってしまうケースもあります。

インプラントを入れたら10年後どのような状態になる?

歯科医師が歯型の模型にインプラントを装着している

トラブルなくインプラントにした歯を10年後も使用されているケースが多いですが、10年という長い年月の間に被せ物が外れたり、欠けたりするトラブルも十分にありえます。被せ物だけのトラブルであれば、再度型取りをして新しい被せ物を作製し、装着することが可能です。

被せ物だけでなく、インプラント体に問題が生じた場合は、インプラントを抜いて再度埋め直す処置が必要になるかもしれません。

前歯の場合は、歯茎が下がってきてインプラントの金属部分が露出してしまうことがあります。歯茎が下がる原因の1つは、インプラント周囲炎という歯周病ですが、ブラッシング圧が強いなどの不適切な歯磨きでも歯茎が痩せてしまいます。前歯は特に審美面が重視されますので、インプラント治療後のお口の管理が非常に大切といえるでしょう。

インプラントが10年も経たずにダメになってしまう原因

歯鏡で歯の状態を検査されている

残念ながら、一般的な寿命である10年まで長持ちさせられないケースもあります。「インプラント治療は成功したのに、どうしてこんなにすぐにダメになってしまったのだろう…」と悩まれる方もいらっしゃるでしょう。

インプラントを長持ちさせられない原因は、以下の4つが考えられます。

  • インプラント周囲炎
  • 喫煙
  • 歯ぎしりや食いしばり
  • ほかの歯の不調

それぞれの原因について詳しく解説します。

インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、細菌感染を起こしてインプラント周囲組織に炎症が起きる病気で「インプラントの歯周病」ともいわれます。インプラント治療を受けている方であれば誰でも起こる可能性がある病気で、ブラッシング不足などの原因から、インプラントと歯茎の境目に細菌が入ることで発症します。進行すると、インプラント周囲の骨を溶かしてしまうので、放置するとインプラントが抜け落ちたり、取り除かないといけなくなります。

初期段階ではほとんど自覚症状がないため、自分では気付きにくいのが難点です。また、インプラント周囲炎は進行が早いのも特徴で、非常に早いスピードで骨を溶かしてしまいます。インプラント周囲炎になったとしても早い段階で気付ければ治療が可能ですが、手遅れになってしまうとインプラントを10年ももたせることはできないでしょう。

喫煙

喫煙されている方は、インプラント手術を受ける前に歯科医師から「手術の1週間くらい前から禁煙してください」と説明を受けるでしょう。喫煙することで血行が悪くなり、インプラント体と骨がしっかりくっつかなくなってしまうので、インプラント手術後もしばらくは禁煙が必要です。そのほかにも、白血球の役割が弱まることで細菌感染しやすくなったり、唾液が減ることでインプラント周囲炎を発症しやすくなるなど、さまざまなリスクが高まりす。

インプラント周囲炎や歯周病にとってタバコは大敵であり、喫煙者は非喫煙者に比べて2〜6倍、インプラント周囲炎や歯周病になりやすいといわれています。それほど喫煙はインプラントにとってリスクが高く、インプラントの寿命に大きく関係するのです。ヘビースモーカーの方は、インプラント治療を受けられないと歯科医師に判断されることもあるでしょう。

歯ぎしりや食いしばり

自分では気付いていないだけで、ほとんどの方が歯ぎしりや食いしばりをしています。無意識でしてしまうので相当な負荷がかかっているのです。特に就寝時は、意識的に気付きにくいため気を付けなければいけません。

歯ぎしりや食いしばりがあることで、健康な歯が欠けたり割れたりしてしまうことがあります。天然歯の場合は、根っこの周りにある「歯根膜」がクッションの役割を果たし、歯に加わった力を分散させてくれますが、インプラントの場合は、歯根膜がないため、顎の骨に大きな負担がかかってしまうのです。被せ物だけが割れたり欠けたりすることもありますが、インプラント自体にダメージが加わった場合は、インプラントが抜けてしまうこともあります。そのため、歯ぎしりや食いしばりの症状がある方は、就寝時にマウスピースを装着しましょう。マウスピースを装着することで、インプラントやほかの歯にかかる負担を減らすことが可能です。

スポーツをされている方や重い荷物を運ぶときなど、力を入れるときに食いしばる傾向があります。就寝時だけでなく、歯ぎしりや食いしばりをしてしまうときにマウスピースを装着するようにしましょう。

ほかの歯の不調

インプラントに特に問題がなくても、ほかの歯がダメになってしまった場合、部位によってはインプラントにも負担がかかります。全体的にバランスよく噛めない状態は、残っている歯に大きな負担がかかってしまうのです。

インプラント自体に問題がないのに、噛み合わせの問題でインプラントがダメになってしまうのは避けるべきです。インプラントに限らず、不調がある歯は早めに治すようにしましょう。

前歯のインプラントを長持ちさせるために気を付けること

聴診器と禁煙マークが描かれたハート型の木が置かれている

インプラント治療は治療期間が長く、また高額な治療費がかかります。せっかくインプラント治療を受けたのであれば「できるだけ長持ちさせたい!」と多くの方が考えるでしょう。前歯のインプラントを長持ちさせるためにはどのようにすればいいのでしょうか。

インプラントを長持ちさせるために気を付けることは、以下の3つです。

  • 定期検診でメンテナンスを受ける
  • お口のケアを怠らない
  • 禁煙する

それぞれの理由を解説します。

定期検診でメンテナンスを受ける

インプラント治療後は、必ず定期的にメンテナンスを受けましょう。

どこの歯科医院でインプラント治療を受けてもメンテナンスの必要性について説明があります。定期的なメンテナンスを受けず、インプラントに何かトラブルが起きてしまった場合は保証対象外になってしまうことが多いです。定期検診の間隔は歯科医院によって異なりますが、3〜6か月に1回の受診が推奨されることが多いため、必ず受診しましょう。

インプラント治療にメンテナンスが必要な理由は、何か不具合が起きた際に早めの対処ができるためです。特に、初期段階のインプラント周囲炎は自覚症状がなく、自分では気付きにくいでしょう。インプラント周囲炎は、一般的な歯周病よりも進行が早く、治療も難しいため、気付くのが遅くなると、最悪の場合インプラントを抜かなければなりません。インプラント周囲炎だけでなく、噛み合わせや食いしばりの関係でインプラントに負担がかかっていると、インプラントがダメになってしまうこともあります。このような自分では気付きにくい問題を、定期的に専門の歯科医師にチェックしてもらう必要があります。

また、インプラントは日頃からしっかりと清掃することが非常に重要です。しっかりブラッシングをしていても、お口の中のケアを自分で完璧に行える方はいないでしょう。プロフェッショナルなクリーニングをきちんと受けることによって、インプラント周囲炎の予防になります。

お口のケアを怠らない

「定期的なメンテナンスでお口の中をクリーニングしてもらっているから大丈夫」と安心せずに、お口の中のケアを怠らないようにしましょう。

専門的なクリーニングでお口の中がきれいになっても、日頃のケアを怠っていてはクリーニングの意味がありません。セルフケアとプロフェッショナルケアの両方をきちんと行うことが大切です。

禁煙する

先ほど喫煙はインプラントの寿命に大きく影響するとご説明しました。

喫煙はインプラント治療だけでなく、インプラント以外の歯や歯周病の進行にも悪影響を及ぼします。インプラントを長持ちさせたいのであれば、禁煙することを強くおすすめします。

まとめ

歯科医院で治療を受ける男性

部位や症例によってインプラント手術が難しくなることはありますが、基本的に前歯のインプラントも奥歯のインプラントも寿命は変わりません。多くの方は、10年以上もインプラントを長持ちさせています。

ただし、お口のケアが不十分であったり、喫煙していたりするとインプラントの寿命は短くなってしまいます。場合によっては10年ももたないこともあるでしょう。せっかくインプラント治療を受けたのであれば、インプラントをより長持ちさせるためにも、お口の管理はしっかり行いましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!

 

インプラントは虫歯になるの?気を付けたいお口トラブルや長持ちさせるためのコツも解説!

皆さん、こんにちは。綾瀬市にある武内歯科医院です。

インプラントの歯の模型でフィギュアの作業員が作業している

インプラント治療を受けたあとに虫歯になるのか気になる方が多いのではないしょうか。せっかくインプラント治療を受けたのであれば、虫歯などのトラブルを起こさず長持ちさせたいものです。

この記事では、インプラントは虫歯になるのか、そのほかにどのようなお口トラブルがあるのか、お口トラブルを回避する方法やインプラントを長持ちさせるためのコツなどを解説しています。インプラント治療で後悔しないためにも、正しい知識を身につけておきましょう。

インプラントは虫歯になるの?

青い背景の前に置かれた虫歯

「高額な治療費を払ってインプラントにしても、また虫歯になることはあるのか?」と心配される方も多いですが、インプラントは虫歯にはなりません。

そもそも虫歯というのは、歯の表面についた歯垢にミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌が棲みついて、糖分を栄養にして酸を作り出し、この酸が歯の表面のエナメル質を溶かすことです。象牙質まで虫歯が到達すると、しみたり痛みが出るようになり、さらに神経まで虫歯が到達すると激しい痛みが出ます。この状態を放置すると神経は死んでしまい、根っこの先に膿が溜まるようになり、保存が難しくなると抜歯が必要になることもあるのです。

虫歯はこのような流れで進行しますが、インプラントは人工歯根を骨の中に埋め込み、被せ物は丈夫な素材の人工物であるため、酸で溶かすことはできません。そのため、インプラントは虫歯にならないのです。

虫歯以外に気を付けたいお口トラブル

歯茎を見せている女性

「インプラントは虫歯にならないからトラブルなく過ごせる」というわけではありません。虫歯にはなりませんが、気を付けたいお口トラブルがあります。

虫歯以外に気を付けたいお口トラブルは、以下の4つです。

  • インプラント周囲炎
  • インプラントの脱落
  • インプラント周囲の歯の虫歯
  • 歯茎の腫れや出血

インプラント治療後のそれぞれのお口トラブルについて、以下に詳しく解説していきます。

①インプラント周囲炎

インプラント周囲炎とは、インプラント周囲の歯周組織が炎症を起こす状態で、わかりやすくいうと「インプラントの歯周病」ということです。インプラントと歯茎の境目に細菌が侵入してくることで炎症を起こします。初期段階で出血などの症状がみられますが、進行すると歯茎の腫れを引き起こしたり膿が溜まったりして、インプラントを支えている骨が溶けてしまうのです。インプラントを支えるのが難しくなるほど骨が溶けてしまうと、インプラントを抜くことになってしまいます。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。正しいブラッシングケアができていない場合や喫煙、歯ぎしり、食いしばりなどによる歯への負担がインプラント周囲炎の原因といわれています。

インプラント周囲炎を起こさないための予防策は、定期的なメンテナンスでインプラントの状態を確認してもらうこと、インプラントを長持ちさせるためにも禁煙すること、お口のケアを怠らないことです。インプラント治療を受ける前に、喫煙習慣の有無など歯科医師による確認があると思いますが、不安なことは事前に相談しておきましょう。

②インプラントの脱落

インプラント治療は、骨の中にインプラント体を埋め込み、骨とインプラント体がしっかりくっつくのを待ってから、最終的な被せ物を装着します。骨とインプラント体がしっかりとくっつくまで3か月ほどかかりますが、治療部位や症例によってこの期間が延びることもあります。骨とインプラント体がしっかりくっつくのを待たずに最終的な被せ物を装着してしまうと、せっかく埋め込んだインプラントが脱落してしまう可能性もあるのです。

インプラントの脱落はこれだけが原因ではありません。インプラント周囲炎を放置しておくことで自然と脱落してしまう可能性もあります。インプラントの脱落を防ぐためには、丁寧で精密な治療と治療後の管理が大切なのです。

③インプラント周囲の歯の虫歯

インプラントは虫歯になりませんが、その周囲の歯が虫歯になってしまうことは十分にあり得ます。「インプラントは虫歯にならないから」と間食を増やしたり、ブラッシングを怠ると、インプラント以外の歯が虫歯だらけになってしまう可能性もあるのです。インプラント治療を受けたあとは、インプラント部位だけでなく、お口全体の健康を維持するよう努めましょう。

④歯茎の腫れや出血

インプラント治療とは、歯茎を切開し、骨の中にインプラント体を埋め込む外科手術です。そのため、手術後も出血が続いたり、腫れたりする可能性があります。手術後は歯科医師の指示通りに安静に過ごしていれば、出血や腫れは次第に治まってくるはずです。それでも出血が止まらなかったり腫れなどの症状が続いたりする場合は、すぐに歯科医院に連絡しましょう。

また、インプラント手術後の喫煙・飲酒は厳禁です。喫煙・飲酒の習慣がある方は、インプラント治療には不向きかもしれません。喫煙・飲酒の習慣がある方は、以下で解説するリスクをよく理解し、インプラントを長持ちさせるために禁煙・禁酒を心がけましょう。

インプラント治療における喫煙のリスク

インプラント治療における喫煙リスクは、以下のとおりです。

  • 免疫力が低下し、感染リスクが上がる
  • インプラントと骨がしっかりくっつかない可能性がある
  • 歯茎細胞の活性化を抑制するため、炎症を起こした際に回復しにくい
  • 非喫煙者に比べてインプラント周囲炎になるリスクが2〜6倍になる
  • インプラント手術後の治りが悪くなる

このように、喫煙習慣があるとインプラントを長持ちさせるのが難しくなることがわかります。インプラント手術後、一時的に禁煙するのではなく、インプラント治療前から禁煙することを検討しましょう。

インプラント治療における飲酒のリスク

インプラントは、手術後3日間が痛みや腫れのピークです。この間に飲酒をしてしまうと血流がよくなり、さらに痛みや腫れが酷くなったり、出血しやすくなります。

インプラント手術から3日間は禁酒するようにしましょう。手術前やインプラント手術から数日経過すれば、特に禁酒する必要はありません。また、インプラント手術後は痛み止めと抗生剤を服用します。服薬時の飲酒は控えましょう。

インプラントを長持ちさせるために必要なこととは?

歯の模型と歯ブラシ4本が置かれている

インプラントを長持ちさせるために最も重要なことは、定期的なメンテナンスを受けることです。

メンテナンスでは、以下の4つのことが行われます。

  • インプラントのチェック
  • 専門的なクリーニング
  • 歯茎の状態確認
  • お口全体のチェック

いくら自宅でのセルフケアを頑張り、しっかり歯を磨いているつもりでも、実際はしっかりと磨けていないこともあります。それに気付かず放置し、インプラント周囲炎を引き起こしてしまうと、インプラントを長持ちさせることが難しくなってしまうのです。

インプラントのメンテナンスでは専門的なクリーニングに加えて、インプラントの状態を確認してもらえます。万が一インプラント周囲炎を引き起こしていても、早い段階で発見できれば処置ができるのです。発見が遅くなり手遅れになると、インプラントを抜くことになってしまうでしょう。また、メンテナンスではインプラント部位だけでなく、お口全体の状態もチェックもしてもらえるので安心です。せっかく治療したインプラントを長持ちさせるためにも、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。

まとめ

歯医者の治療器具とインプラントのマスコットが置かれている

ここまで解説してきたとおり、インプラントの虫歯を心配する必要はないです。

しかし、歯茎の腫れや出血からインプラント周囲炎になることがあります。インプラント周囲炎は通常の歯周病よりも進行が早く、治療が難しい病気です。最悪の場合、インプラントを抜くことになってしまいます。インプラント治療が成功したかどうかは、インプラント手術時だけでなく、その後の管理がきちんとできているかによって変わってきます。インプラントをより長持ちさせるために、日頃からブラッシングケアをしっかり行い、定期的にメンテナンスを受けるようにしましょう。

インプラントでお悩みの方や不明点がございましたら、神奈川県綾瀬市にある武内歯科医院にお気軽にご相談ください!